舟橋 淑行さん
~世界新記録の更新を続ける生涯現役スイマー~

名前(年齢) ふなはし よしゆき
舟橋 淑行さん(73歳)
地域 愛知県小牧市
活動概要 大学卒業後遠ざかっていた水泳を40歳過ぎに再開し、マスターズ水泳大会で、通算3回の世界新記録を樹立。平成24年度大阪マスターズ大会では、初めて自由形でフリーリレーに出場し、世界記録を更新している。
表章の類型 自らの努力、習練等により、優れた体力・気力等を維持し活躍している事例
キーワード マスターズ水泳/世界新記録樹立/生涯現役

(注)年齢は、平成25年4月1日時点

活動のきっかけ

スウェーデンで開催されたマスターズ水泳において
バタフライで金メダルを獲得した直後

自らが健康とスポーツの楽しさを体現

 中学1年から水泳を始め、3年生(昭和29年)の時、全国中学大会において50m背泳ぎで優勝しました。
 社会人になってからは、水泳競技から遠ざかっていましたが、昭和59年(42歳)にスポーツクラブ会社へ転職したのを機に、約19年ぶりに健康とスポーツの楽しさを提供する施設の責任者として、自らが健康とスポーツの楽しさを体現するため、自社施設で水泳を再開しました。

活動内容や現在の活動状況

スウエーデン大会で金メダル2個、銅メダル1個を獲得


大阪大会で第一泳者として待つ様子

マスターズ水泳世界新記録に挑戦

 健康の維持、増進の目的で始めた水泳が、少しずつ競技水泳に移行していきました。平成6年(55歳)に日本マスターズ水泳選手権において、専門外の50mバタフライ(55~59歳)のクラスで29秒88の世界新記録を樹立しました。これをきっかけに、世界の頂点に立てるよう水泳競技に打ち込もうと決意しました。
 そして、平成13年に自らスポーツ関連企業を立ち上げ、練習時間が取れることもあり、平成16年(65歳)、イタリアで開催されたマスターズ世界大会において、50mバタフライに出場し、見事金メダルを獲得しました。
 平成21年の世界ゴールドマスターズ京都大会において、200m混合メドレーリレー(4×50m)の種目で世界新記録を樹立しました。続いて、平成22年にスウェーデンで開催された世界マスターズ水泳選手権において、50mバタフライと200m混合メドレーリレーの各種目で金メダル、50m背泳ぎで銅メダルを獲得しています。そしてこの年の9月、NHK総合テレビで「71歳金メダルに聞く」の番組に出演しました。続いて10月には、有線テレビ「世界マスターズ・金メダリスト」にも出演しました。
 平成24年には、大阪マスターズオープン2012大会において、200m混合フリーリレーの種目で世界新記録を樹立しました。
 現在は、バタフライに加え、新たに71歳で始めた自由形の世界新記録に挑戦しようと、泳法に改良を加えながら練習に励んでいます。平成24年の大阪大会では、4×50m混合リレー第一泳者として初めて自由形で出場して世界新記録を樹立しましたが、個人種目として世界新記録は未達成のため、それを目指しています。
 平成26年夏にカナダのモントリオールで開催されるマスターズ水泳大会において、バタフライと自由形にエントリーし、世界新記録を樹立することを目標に据えています。目標達成に向けて、泳法に改良を加えながら、週4~5回練習を続けています。

ポイント、工夫している点

目標を掲げて生涯現役スイマーを目指す

 「毎日水泳トレーニングは欠かさない」と生涯現役のスイマーを目指しています。大会に出場して本番で力を発揮する秘訣は、大会の1か月ほど前から、世界新記録を出す、金メダルを獲る、ライバルに勝つなどの意識を持たないようにすることだそうです。日頃の練習の成果として、「最高の感覚、最高の泳ぎ」をイメージし、集中することで、余計な緊張感をなくし、リラックスして伸び伸びと泳ぐことで結果が出るようにしています。
 平成6年に世界新記録を樹立したことにより、小牧市より第一号の「小牧市民栄誉賞」を受賞し、平成25年度には、ロンドン・オリンピック体操競技日本代表の寺本明日香選手ともに、小牧市より「特別表彰」を受賞しています。

寺本明日香選手とともに

 〔本人インタビュー〕
 仕事の傍ら、「死ぬまで健康」(中日新聞社)、「驚異の蘇生革命」(文芸社)、「お天道さまが見てござる」(明窓出版社)を出版しています。
 生涯現役と生涯超健康体づくりをすることを目標にしています。モントリオールの大会において、バタフライと自由形の2種目で世界新を樹立するために、練習に励みます。夢×努力を信条にしています。