濱邊 正己さん
~67年間の卓球経験が地域を元気に~
名前(年齢) | はまべ まさみ 濱邊 正己さん(84歳) |
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地域 | 山口県宇部市 |
活動概要 | 終戦後、社内厚生活動の一環として卓球部を創設し、67年間の卓球経験をいかし、卓球や高齢者を対象としたラージボールの指導を行っている。また、市の福祉卓球のコーチも務め、障害者の方にも卓球を教えている。 |
表章の類型 | 過去に培った知識や経験をいかして、それを高齢期の生活で社会に還元し活躍している事例 |
キーワード | 卓球/ラージボール/福祉卓球/国際交流 |
(注)年齢は、平成25年4月1日時点
活動のきっかけ
プレーする楽しさを分かち合おう
昭和21年11月、終戦間もない頃、仕事が終わった後の時間をいかに過ごすか選択肢の少ない時代でした。そこで濱邊さんは、社内の厚生活動の一環として、卓球好きが集まり卓球部を創設しました。後に「ベテラン会」というクラブも立ち上げるほど卓球を楽しみました。企業戦士として働く傍ら、健康維持と余暇活動として卓球の腕を磨き、プレーする楽しさを満喫しました。
平成元年(60歳)に退職後、自らの健康増進のため、卓球にかける人生を送ろうと考え、また、プレーする楽しみを地域社会で分かち合えればと思い、小学生から高齢者、障害者の方々に卓球を教えることにしました。
活動内容や現在の活動状況
何事にも努力することを大切に
16歳から始めた卓球経験をいかし、平成元年頃から宇部市卓球教室ではコーチとして、約80名を対象に週1回2時間、地元の体育館でラージボールの指導をしています。
地元の東岐波(ひがしきわ)では、約30名が在籍する中高年卓球教室のコーチとして、週1回4時間、指導にあたっています。また、東岐波卓球同好会の顧問をしており、週2回2時間を練習にあてています。この同好会には元職場の中国人研修生も受け入れています。
また、宇部市福祉卓球「フリッパー」のコーチとして週2回6時間指導しています。メンバーは身体障害者3~4名です。「誰かがやらねば」と始めて20年が経過しています。練習中には沢山の笑顔に出会います。夢中に練習に取り組む姿、一生懸命に努力をしようとしている姿、技術が徐々に上達することが、濱邊さんの活動の原動力となっています。
ねんりんピックへも平成2年のびわ湖大会、平成5年の京都大会と2回出場しました。「下手の横好きだから成績は気にしない」と、参加することの意義に重きを置いています。
ポイント、工夫している点
「百歳まで元気にやりたい」目標を高く掲げて歩み続ける
東岐波中学校で中学生の練習に混じって、小学生2~3人に指導しています。「好きこそものの上手なれ」のことわざ通り、練習を積むことにより技術も向上し、卓球は年齢に関係なく親しめるスポーツであることを教えていこうとしています。
「夢を携えて歩み続ける」「百歳まで元気にやりたい」をモットーに、毎年開催される西日本大会に出場することを目標とし、また、平成26年5月11日~17日にニュージランドで行われる大会へも申込みを済ませ、練習に余念がありません。濱邊さん自らが目標を掲げ、卓球を楽しまれている姿は、指導を受ける多くのメンバーに生きる目標を示しているともいえます。
その他の活動
息の長い家族ぐるみの国際交流
宇部興産(宇部市の企業)へ中国からの研修生を受け入れており、卓球好きの研修生がいることから濱邊さんへ白羽の矢が立ち、サンライフ体育館で練習する機会を提供しました。これを機会に中国西安市を3回訪問して家族との交流を深めています。そのお嬢さんが日本の大学へ留学した後、日本の企業に就職したため、日本での世話役として交流は続いています。
平成20年からは宇部市卓球協会の会計監査役に就任し、卓球の普及と発展に寄与しています。
〔ラージボールとは〕
新卓球ともいう。従来の卓球ボールより大きくて軽い直径44mm、重さ22~24gのオレンジ色でスピードが出にくいボールを使用し、ネットも2cm高い。ラケットは日本卓球協会が公認している表ソフトラバーのみを使用する。1ゲーム11点先取で、3ゲームマッチで勝敗を競う。10対10となったら2ポイント連取、12対12になったら13ポイント目を先取した方が勝ちとなる。