大津 栄さん
~退職後に習得したパソコンの知識と技術を地域に還元~
名前(年齢) | おおつ さかえ 大津 栄さん(79歳) |
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地域 | 福岡県久留米市 |
活動概要 | 定年退職後に高齢者大学で学んだパソコンの知識と技術をいかして、高齢者を中心としたパソコン教室のボランティア講師を務めている。受講者に分かりやすい説明を心がけ、後進の指導や団体の発展にも尽力している。 |
表章の類型 | 地域社会の中で、地域住民のリーダーやコーディネーター的な役割を発揮し生き生きと生活している事例 |
キーワード | 高齢者大学/パソコン講師/デジタルカメラ活用 |
(注)年齢は、平成25年4月1日時点
活動のきっかけ
地域ITリーダー認定試験に合格
平成10年9月(当時64歳)に定年退職を迎えた大津さんは、時間を自由に使えることをいかして興味のあること、これまでに学ばなかったことやもう一度学び直したいことなどを学ぼうと思い、高齢者大学に通い始めました。3年後の平成14年(67歳)、高齢者大学で学んだパソコン技術を自分の第2のライフワークにしようと生涯学習のスタートを切りました。高齢者大学修了後、さらに学び続けたいという志を抱き、目標を共有できる友人とサークルを創設し、講師も招いてさらに学習を継続しました。平成16年(69歳)に、「福岡県地域ITリーダー養成講座」を受講し、福岡県地域ITリーダー認定試験にも見事合格し県知事より免状を受けることができました。
活動内容や現在の活動状況
学習成果を地域に還元
平成20年、「えーるピアシニアカレッジ」の講義を受講した時に生涯学習の3つのステップを学ぶ機会に出会いました。その内容は、<1>講師による学習、<2>サークル創設、<3>地域社会への還元でした。ここで学んだ「学習成果を地域に還元する」に共感し、ボランティア活動を実践しようと決意しました。
ちょうど、地元の久留米市からパソコンを貸し出すサービスがあることを知り、自分の学んだ知識と技術をいかして、これからパソコンを学ぼうとする人たちを対象に教室を開こうと考えました。また、期を同じくして地域でボランティアを行っている方から高齢者を中心とするパソコン教室でのアシスタントや講師としての活動の勧めがありました。これが「学習成果を地域に還元する」第2のライフワークの始まりとなりました。
パソコンと関係するデジタルカメラを活用しようと、共に学んだ仲間と「えーるピアデジカメサークル」を立ち上げました。最初はサークルの一員としてデジタルカメラの知識習得に努め、今ではこのサークルの講師を務めています。デジタルカメラを使い、「仮想観光旅行」と称して合成プリントを作成し、地元の高齢者施設入所者の皆さんにプレゼントし、大変喜ばれています。
パソコン講師としてのボランティア活動に積極的に参加すること、協力すること、そして後進の指導、団体の発展のために力を注ごうと誠実に第2の人生を歩み続けています。現在担当しているパソコン教室は、<1>近所の皆さん向けにパソコン操作の基礎からから応用まで教える少人数制の教室の講師、<2>金丸老人憩いの家での高齢者を中心とした教室の講師、<3>わかばパソコンサークルにおける講師アシスタントです。
ポイント、工夫している点
受講者の立場に立って親切丁寧に指導
自分が習ったときの経験を通して、受講者にわかりやすい説明に心がけています。ほとんどが個人指導体制であるため、習得到達進度も異なり、学ぶ目的も異なりますが、繰り返し説明することを躊躇せず、受講者の目的を達成するために演習を重視した親切な対応を心がけています。
その他の活動
世代・団体間の交流と各団体の活動活性化のために
久留米市生涯学習センター(えーるピア久留米)には約60の団体が登録されています。平成18年より「利用者の会」総務担当者として、世代・団体間の交流と各団体の懇親と活動活性化のために尽力しています。
〔本人インタビュー〕
現在行っているパソコン教室での講師やアシスタントは継続していきます。所属サークルが加入しているLL(Lifelong Learning)サークルバンクを活用して地域の子どもたちを元気にしたいと思っています。また、認知症予防として、地域の高齢者の方々がパソコン操作に興味を持ち、頭脳を活用することで長寿につながればと思っています。
趣味の写真撮影とゴルフも楽しみながら、一人でも多くの人に満足していただけるようIT関係の勉強もしていきます。