沼田 忍さん
~資格をいかして後輩の育成に励む~
名前(年齢) | ぬまた しのぶ 沼田 忍さん(81歳) |
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地域 | 北海道江別市 |
活動概要 | 日本ボールルームダンス連盟1級の資格を有し、江別ダンスアマチュア協会の会長を務め、社交ダンスの指導、普及に努めている。また、日本棋院5段の資格をいかし、地域のサークルで指導、育成にあたっている。 |
表章の類型 | 地域社会の中で、地域住民のリーダーやコーディネーター的な役割を発揮し生き生きと生活している事例 |
キーワード | 社交ダンス/囲碁/合唱/声楽 |
(注)年齢は、平成25年4月1日時点
活動のきっかけ
趣味を楽しむ人生
平成3年(60歳)に定年退職し、第2の人生を趣味活動に生きがいを感じながらエンジョイしています。
昭和60年(54歳)、現役中に奥様に誘われ、江別アマチュアダンス協会に加入し、社交ダンスの虜になり練習に励んだ結果、北海道でも数少ない(財)日本ボールルームダンス連盟1級の指導員資格を取得しました。それが、技術指導と後継者の育成に取り組むきっかけとなりました。
また、地元に囲碁サークルがなかったため、日本棋院5段(アマ8段)の資格を有する沼田さんへ囲碁教室開設の要望があり、平成12年4月に小学生も含めた囲碁教室を開設しました。そして、囲碁の指導と普及に取り組みました。
平成10年6月に音楽サークル「仲よしの歌の集い」を結成し、発表する機会を楽しみに、練習に励んでいます。さらに、現役時代から親しみあった声楽をもう一度学び直そうと、平成17年4月(74歳)から本格的に音楽学校に入校し、個人レッスンを受けております。
活動内容や現在の活動状況
学びの成果を発表
社交ダンスの指導と普及に取り組む中で、平成7年、「江別アマチュアダンス協会」(JDSF)の会長に就任しダンスの普及につとめました。またダンスパーティーでは度々デモンストレーションを披露しました。パーティーではその多くをチャリティーパーティーとし、市に贈呈しました。また別に地元のダンス愛好者に呼びかけてサークルを結成し毎週楽しんでおります。
囲碁教室は地元で教室を開いて15年になりますが、現在会員は40名、大基盤を用いて解説するほか、指導対局を行っており、楽しい雰囲気で会員のみなさんに喜ばれています。
平成17年から声楽を学んだ成果は、毎年11月の定期発表会に連続出演し、オペラやカンツォーネを溌剌と披露しています。元職場の吹奏楽部が廃止されることを聞き、何とか継続させようと有志に呼びかけ、平成21年に「地域ふれあいコンサート」開催し450名の来場者を魅了しました。このコンサート開催を機会に吹奏楽部は継続することができました。
また、平成23年に東日本大震災支援のため、「チャリティ地域ふれあいコンサート」を開催し、来場者600名と出演グループから寄せられた義援金65万円を江別市日赤奉仕団に託しました。
ポイント、工夫している点
「一生努力」、「生涯勉強」をモットーに
何事にも自分の可能性を試してみようと挑戦する生き方が、社交ダンスや囲碁の資格取得に結び付いています。「一生努力」、「生涯勉強」をモットーに人と人との融和を大切にし、社交ダンスや囲碁、合唱サークルなどを結成することや、チャリティーパーティーやふれあいコンサート、囲碁大会を開催することにも労を惜しみません。その結果、多くの人の賛同を結集することができ、どの催し物にも多くの参加者を集め、募金も目標以上に集まり、成功裡に終えることができるのです。
その他の活動
北海道雨滝郡沼田町に関する著書を出版
平成10年、著書「沼田町と北海道の開拓」を出版しました。沼田町は、先祖が明治15年に開拓者として入植し、地域を開拓発展させた功績をたたえて明治27年に「沼田村」と命名されたことが町名の由来となっています。本著の内容は北海道新聞でも紹介されました。そして、沼田町の紹介に対する功績として、沼田町から表彰状が授与されました。この著書を編纂する過程で学んだ先祖の生き方が、残された沼田さんの人生にも大きな影響を与えたそうです。それが、現在のボランティア活動の中に生かされています。