男の体操教室
閉じこもりがちだった男性高齢者を、外出するように促した体操教室。
団体名 | おとこの たいそうきょうしつ 男の体操教室 |
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地域 | 石川県(白山市) |
構成員 | 15名 [構成員数/65歳以上の者の占める割合:100%] |
活動概要 | 家に閉じこもりがちな男性高齢者に、社会参加と健康づくりの機会を作りたいとの思いで開催。教室の内容も男性が参加しやすいように工夫している。また、運動の前後に自身の脈拍を測定し、体調や体力の把握に役立てている。 |
(注)構成員等は、平成26年4月1日時点
1本の電話がきっかけで男の体操教室は始まった。
公民館の一室では、指導者のかけ声に合わせて男性高齢者の方々が体を動かしています。「男の体操教室」というボランティア団体が開いている教室のワンシーンです。
そもそものきっかけは、市の体育協会の指導者をしていた金井さんのもとにかかってきた1本の電話でした。
「自宅に閉じこもりがちな男性高齢者が外出するように、男性限定の体操教室を開いていただけないでしょうか」。
電話の主は、近くに住む女性。家に閉じこもりがちな男性高齢者たちの姿を見かねて電話をかけてきたのです。
「以前は男女を問わず参加できる体操教室がありましたが、民謡やダンスなど踊りが主体だったので、男性が参加しなくなってしまったんですね」と、金井さんは振り返ります。
金井さんは、公民館に男性限定の体操教室の実施を提案しました。そして、公民館の協力を得て参加者を募集することに。こうして平成21年8月、男性高齢者に社会参加と健康づくりの機会を作りたいとの思いから、「男の体操教室」を開催することになったのです。
男性が参加しやすいようメニューづくりに工夫。
「男の体操教室」が開かれるのは、毎週水曜日の午前10時〜午前11時30分。体操の内容は、ストレッチ、筋力トレーニング、体操、ウォーキング、ゴムロンバレーボール(トリムバレーボール)などです。
「過去の反省を踏まえて、男性が参加しやすいようにメニューには工夫を凝らしました。最近では男性が踊りやすいダンスもメニューの一つに加えています。皆さんも体を動かすことに慣れてきたせいか、苦手だったダンスにも積極的に挑戦するようになっています」と、金井さんは話します。
教室は、自主性が重んじられ、出欠は自由です。現在、継続的な参加者は15名ほど。冬には足が遠のいたり、体調などの都合でしばらく休んだりしても、気軽に再開できる雰囲気づくりに役立っています。
脈拍測定を習慣にして健康状態をチェック。
参加者は平均年齢が72歳と高齢なので、体操の時間は単に体を動かすだけではなく、毎回、運動の前後に脈拍を測定して記録するようにしており、自分の健康状態を把握するのにも役立っています。この習慣のおかげで、本人が自覚していなかった不整脈を発見できた方もいます。
今後は、マンネリ化しないように時代のニーズに合わせて体操のメニュー内容を見直していく予定です。そして、教室を継続していくために、会員にリーダーを務めてもらうことや、新たな指導者に参加してもらうことなども視野に入れています。