びしゃもん会 紙芝居サークル陽だまり
紙芝居を通じて地域の魅力を次世代へ。それが私たちの社会貢献。
団体名 | びしゃもんかい かみしばいさーくる ひだまり びしゃもん会 紙芝居サークル陽だまり |
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地域 | 広島市 |
構成員 | 124名 [構成員数/65歳以上の者の占める割合:100%] |
活動概要 | 会員の趣味と特技を生かした地域活動を模索した結果、紙芝居を作り上演するという活動にたどり着き、平成14年頃から開始。現在も日々新たな作品の作成と各種団体への声掛けなど、充実した活動をしている。 |
(注)構成員等は、平成26年4月1日時点
趣味や特技を生かして、楽しみながら社会貢献。
紙芝居を見ている高齢者の方々から、思わず笑いが漏れます。人を引き付けるのは、物語の楽しさと軽妙に繰り出される広島弁。地元の民話を題材にした紙芝居に、笑顔が広がっていきました。
紙芝居を演じるのは、毘沙門台学区老人クラブ連合会「びしゃもん会」の「紙芝居サークル陽だまり」です。
「老人クラブの会員に『地域の昔話』を題材にアニメを作成する先輩がいて、そのお手伝いをするうちにものづくりの面白さを知りました。自分の趣味や特技を生かせるからと、アニメではなく紙芝居作りを始めたんです」と語るのは、サークル代表の宇佐美さん。平成14年頃から紙芝居作りに興味のある会員に声をかけ、資料集めから脚本づくり、描画までを手がける紙芝居を作るようになりました。
今でこそ好演を披露している「陽だまり」ですが、当初はノウハウがないため専門家に協力を仰ぎながらの手探り状態でした。最初の上演は散々でしたが、「小学生たちが一生懸命見てくれるその視線に救われた」と、宇佐美さん。
その後、上演を重ねた「陽だまり」への評価は、次第に高まっていきました。その評価が原動力となり、地元の民謡や出来事を題材とした紙芝居も作成するなど、作品数は20作を数えます。現在も、新たな作品の作成と、上演に向けての各種団体への声掛けなど、充実した活動を行っています。
単に面白いだけでなく、心に響く紙芝居作り。
「陽だまり」は、保育園や小学校、老人ホーム、区の老人クラブ連合会の行事、広島市「紙芝居まつり」、公民館まつり、地域自治会サロン、花の祭典「フラワーフェスティバル」など、市内各所で活動を行っています。
紙芝居の作成にあたっては、子供から大人まで、誰にでもわかりやすい題材・内容を取り上げ、多くの方が興味を持つように配慮しています。そして、地域の昔話を題材にすることで、歴史・文化の継承につながることを意識しています。
最近では、題材を地域の昔話に限定せず、戦争や原爆に関わる体験談や、諸外国の歴史にまで広げ、面白いだけでなく心に響く作品を心がけています。
今後の活動について、宇佐美さんは「地域の昔話や文化を伝承することはもちろん、海外の昔話も題材にしたいですね。より興味を引くように、見る人の顔ぶれによって物語の冒頭を英語や中国語、韓国語などで上演する準備も進めています」と話します。
ある時は人を笑顔にし、ある時は人を元気にする。時には考えさせることもある。紙芝居は、会員の生きがいになるとともに、世代を超えて人の心を豊かにする栄養になっています。