すみれの会
高齢聴覚障害者が人生を存分に楽しむ。そんなサロンを作りたかった。

団体名 すみれのかい
すみれの会
地域下関市
構成員52名 [構成員数/65歳以上の者の占める割合:79%]
活動概要聴覚障害者自らがリーダーとなって、下関市社会福祉センターに集まって季節行事、社会見学、健康や消費生活に関する勉強会を実施している。毎回30人以上が参加している。

(注)構成員等は、平成26年4月1日時点

聴覚障害者が話し合えるコミュニケーションの場。

すみれの会

 高齢者の方々が集まり、手話で雑談をしています。あるグループでは、手話をしながら楽しそうな笑いが起こります。また別の場所では、2人が向き合って手話でじっくり話し込んでいます。
 ここは、高齢聴覚障害者が集まるサロン。メンバーは思い思いに手話でコミュニケーションを図っていました。
 ふれあいいきいきサロン「すみれの会」は、高齢聴覚障害者からの「聴覚障害者の話し合いの場がほしい」との要望に応えるために、平成15年5月に発足しました。高齢聴覚障害者のコミュニケーションと情報提供を目的に活動しています。
 「聴覚障害者というと、お話ができないと思われる方が多いのですが、話す方法が違うだけなんです。皆さん、手話で生き生きと話をされていて、それが心身の健康につながっています」と、代表の扇さん。
 御自身も聴覚障害者ということもあり、周りの人とコミュニケーションをとることや社会と接点を持つことの大切さを知っています。だからこそ「すみれの会」は、障害者の気持ちに寄り添った活動を進めることができるのです。


生活に役立つ知識がある。外出できる楽しみもある。

 「すみれの会」は、毎月第3水曜日、下関市社会福祉センターで活動しています。毎回30人以上が参加し、賑やかに話をしています。
 午前中は勉強会や情報提供の時間として、例えばゴミ出しルールなど日常生活のことや、緊急時の避難・連絡方法、消費者被害、介護や病気のことなどが話題になります。
 そして午後は、自由におしゃべりができる時間。思い思いに手話で会話を楽しめる貴重な場となっています。
 毎回、高齢聴覚障害者自らがリーダーになって季節の行事などを計画。また、高齢障害者が一人では行きにくい場への社会見学も行います。この他、日帰り旅行や市内観光、買い物も。屋外に出かけるイベントは、メンバーたちが何よりも楽しみにしています。


必要とされるサロンを継続したい。

すみれの会2

 現在、「すみれの会」は多くの聴覚障害者の方から自由に手話で会話ができる場として期待される存在です。だからこそ、扇さんは「今後の課題は、現在の活動を続けていくこと」と話します。そこにはもちろん、メンバーにとって役立つ豊富な情報を提供することも含まれています。
 そして、メンバーの一人一人が、筆談など自分のできる方法で近隣の住民と積極的にコミュニケーションを図れるスキルを身につけられるようにサポートしていこうとしています。