別府高齢クラブ若宮会
墓地清掃と市民大清掃を続けることが、地域社会を愛する「若宮会」の役割。
団体名 | べっぷ こうれいくらぶ わかみやかい 別府高齢クラブ若宮会 |
---|---|
地域 | 松山市 |
構成員 | 54名 [構成員数/65歳以上の者の占める割合:100%] |
活動概要 | 墓地の草刈りやビン・缶拾いなどの清掃に取り組むとともに、無縁墓には線香を供えるなど供養を施している。市が実施している「市民大清掃」にもボランティアとして積極的に参加し地域の繋がりを強めるなど貢献している。 |
(注)構成員等は、平成26年4月1日時点
墓地清掃を続けて29年。美化意識は高まっている。
広大な墓地に30名ほどの高齢者の姿がありました。ある人は雑草を刈り、ある人はビンやカンを拾う…。墓地がきれいになっていく様子に、誰もが満足そうでした。
ここは松山市北部の河野別府地区。墓地清掃をしていたのは、「別府高齢クラブ若宮会」の会員たちです。
「若宮会」が墓地清掃を始めたのは、昭和60年のある会合で会員から「地域のために何か役立つことをしよう」と意見が出たのがきっかけでした。
それを機に始まった墓地清掃は、毎年8月のお盆と3月春の彼岸の年2回。約2時間をかけて、草刈りや、ビン・カン・ゴミ・不要物の除去などを行います。また、戦死者の墓碑や無縁墓は、掃除をするだけでなく線香を立ててお参りします。
「墓地全体の清掃をしていると、様々な感慨が押し寄せてくるんです。以前、会員の方と話したことがあるんですが、『この方はここに眠っておられるのか』とか、『生前はこんな業績をあげられたのか』とか、思いを馳せるんですね。墓地清掃の時間は、厳かな気持ちで様々なことと向き合う時間でもあるんです」と、会長の青木さんは話します。
「若宮会」が墓地清掃を行うようになって29年。この間に地域の人々の美化意識も高まり、墓地に落ちているゴミは少なくなりました。墓参に訪れた方々も「気持ちよくお参りできる」と喜んでいます。
市民大清掃を続けて23年。 地域交流は深まっている。
松山市では、7月の第2日曜日を「松山のまちをみんなで美しくする日」として「市民大清掃」を行っています。「若宮会」は、この取組に平成2年からボランティアとして参加し続けています。
「若宮会」が担当するのは、地区を流れる河野川と高山川の河川敷です。本格的な夏はまだとはいえ、河川敷には勢いよく生い茂る草、草、草…。ある会員は草刈り機を使い、ある会員は鎌を使って草を刈り、ビンやカンなどのゴミを拾い集めていくのです。
市民大清掃は、墓地清掃とは異なり市民総出の一大事業のため、会員以外の市民の方と話すいい機会になっています。
「墓地清掃と市民大掃除を長年続けていて、ゴミの量が減ったのを実感します。私たちの活動がその一助になっているのだとしたら嬉しいですね。同時に、地域とのつながりを一層深められるのも嬉しいです」と、青木さんは話します。
河野別府地区の高齢化率は、平成26年6月現在で34%と高く、今後も進展が見込まれます。会員の高齢化が進み、会員数も減少していく中、会の活動が地域社会に貢献していることを広く知らせることにより、会員の増強と活動の継承を図っていきます。