シルバーふれあいサロンやまゆり
地域活性化と高齢者の生きがいにつながる完全ボランティアによる直売所。
団体名 | しるばー ふれあいさろん やまゆり シルバーふれあいサロンやまゆり |
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地域 | 新潟県(柏崎市) |
構成員 | 120名 [構成員数/65歳以上の者の占める割合:100%] |
活動概要 | シルバー人材センター会員が完全ボランティアにより運営する直売所。地元のお年寄りがお茶を飲んだり会話の出来るサロンも併設し、高齢者の生き甲斐の創出、市の街作り施策にも大きく貢献している。 |
(注)構成員等は、平成26年4月1日時点
商店街の空き店舗が行列のできる人気店に。
お店には野菜や山菜が所狭しと並んでいます。買物客がレジに向かうと、そこに待つのは高齢のスタッフ。会計を済ませてもしばらく、束の間の会話を楽しんでいました。
スタッフとして働く高齢者の方は、「シルバーふれあいサロンやまゆり」の会員です。
「やまゆり」は、平成18年4月、空洞化でシャッターの下りていた空き店舗を利用し、シルバー人材センターの会員により設立されました。開店2年前に準備委員会を設置し、店のコンセプト、運営方法などを話し合い、先行例の視察・調査などマーケティングを実施。当時、全国のチャレンジショップのほとんどは、1〜2年で閉店に追い込まれていました。そんな事態を回避する方策が、商品の仕入れに費用がかからない受託販売が行え、しかも人件費を抑えられる「ボランティアによる運営」だったのです。
しかし、開店当初はお客様も少なく、運営も赤字が続いていました。特にオープン翌年の中越沖地震により、えんま通り商店街も、店も、大きな被害を受け、一時はやめることも検討されましたが、商店街の方々と会員の熱意により大家さんが店舗改築の支援をしてくれることになり、再建を果たすことができたのです。
開店時から行例ができる商店街のにぎわいの核へ。
直売所の営業時間は午前10時〜午後3時、年中無休です。朝採りの野菜や山菜を目当てに多くのお客様が並びます。
緑色の値札が付いた野菜は会員が自宅で作ったもの、巾着などの手芸作品や陶芸作品は会員による手作りです。
店頭に立つボランティアは、会員120人によるローテーションで賄われ、基本的には午前が4人、午後が3人。平均すると2週間に一度の出番です。
「これだけ多くのボランティアが参加する取組は全国的にも珍しいです」と、柏崎市シルバー人材センター事務局長の青木さんは語ります。
「やまゆり」には、お茶を飲んだり会話したりできるサロンが併設され、ここを毎日のよう訪れる常連さんもいるほどです。午前10時には行列ができることもあり、今や復興の進む「えんま通り商店街」のにぎわいの核となっています。
地域活性化を加速させる新たな展開に期待。
現在、全国からの視察も増えたので、バスなどでの来店も見込んだ受け入れ体制を強化しています。また、農場との連携による旬の野菜を安定供給する仕組みや、商店街との連携、イベントの開催など幅広い活動を進めています。
更に、買い物弱者支援の拠点としての機能を果たしたり、他市のシルバー人材センターとの商品の交流を行ったりするなど、地域活性化に向けて新たな展開も見せています。