ひよどり台小学校こどもたちを見守る会
小学校に常駐して来校者をチェック。地域社会が支える見守り活動。
団体名 | ひよどりだい しょうがっこう こどもたちをみまもるかい ひよどり台小学校こどもたちを見守る会 |
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地域 | 兵庫県(神戸市) |
構成員 | 132名 [構成員数/65歳以上の者の占める割合:86%] |
活動概要 | 長時間にわたる見守り活動は、小学校開校日の間、毎日休むことなく行われている。地域住民自らが立ち上がり、連携を深めて充実した組織人員体制を構築し、学校の理解と協力を得ながら、地域全体で子供たちを見守り育てている。 |
(注)構成員等は、平成26年4月1日時点
来校者をチェックして不審者の侵入を防止。
小学校の玄関ロビーには、2人が待機し、来校者に用件を聞き、IDカードを手渡します。校内への不審者の侵入を防ぐために行われている日常風景です。
2人は、小学校の先生でも職員でもありません。「ひよどり台小学校こどもたちを見守る会」の会員です。
平成13年の大阪教育大学附属池田小・児童殺傷事件をはじめとする学校乱入事件を受け、子供たちを守るのは学校や保護者だけではなく、地域社会でも取り組むべき課題との考えから、平成16年、「見守る会」が結成されました。
「見守る会」がまず取り組んだのは、来校者の確認・受付でした。小学校の授業がある日の8時30分〜16時30分、玄関ロビーで待機し、来校者記録簿に氏名や用件などを記入する活動をしています(当初は月・水・金の10時30分〜14時30分。本格導入は平成17年4月から)。2名ずつ2時間交代で担当し、来校者にIDカードを着用してもらいます。そして万一の緊急時には、メガホン(サイレン付)で知らせる段取りになっています。
不審者の侵入を防ぐ見守り活動は、10年間一度も休むことなく行われています。
下校時パトロールなど見守り活動を一層強化。
「子供たちの事件・事故は下校時に発生することが多いので、下校時パトロールの強化を目指しています」と代表の林さんが語るように、その強化は重要な課題です。「見守る会」では、平成17年12月から毎週金曜日、低学年の児童を対象に下校時パトロールを実施してきました。平成26年からは火曜日もパトロールの日としています。
さらに、1・2年生を対象に、毎週木曜日の放課後2時間、図書館などを「ひよどりっ子のびのびひろば」として開放。宿題や遊びなどの指導・見守り活動を行っています。
不審者に対処するための防犯対策としては、神戸市が行う講習会などに参加したり、警備会社に講演を仰いだり、会員の防犯意識を高めるように努めています。
また、1年生との交流を図る「ふれあい給食会」や、会員の親睦を図る「バーベキュー大会」も開催しています。
「見守り活動を始めてから、10年間ずっと事件・事故が起きていません。地域の皆さんにも喜んでいただけて、この活動を続けてきた甲斐があったと実感しています」と、林さん。その評価の高さは、校長先生の「地域の方々が『おみこし』のように支えてくれる小学校」との言葉が裏付けています。
「見守る会」が目指すのは、見守り活動が必要ではなくなる社会です。その実現に向け、若い会員の加入や下校時パトロールなど見守り活動の更なる強化に努めています。