板橋グリーンカレッジOB会
教育講座やサークルの充実ぶりは、もうひとつの大学と呼びたいほど。
団体名 | いたばし ぐりーんかれっじ おーびーかい 板橋グリーンカレッジOB会 |
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地域 | 東京都(板橋区) |
構成員 | 868名 [構成員数/65歳以上の者の占める割合:96%] |
活動概要 | 高齢者大学校卒業生有志により結成され、受講生の学習サポートや公開講座の企画運営まで、高齢者の視点を活かした様々な活動を展開している。現在、発足より16年を経過し、区内高齢者組織の手本となるほどの発展を遂げた。 |
(注)構成員等は、平成26年4月1日時点
高齢者の旺盛な学習意欲を満たすために。
板橋区では、シニア世代の多様化・高度化する学習意欲に応え、地域社会における活動を促進するために、「板橋グリーンカレッジ(板橋区高齢者大学校、板橋グリーンカレッジ大学院)」を設立しています。
「板橋グリーンカレッジOB会」は、卒業後も継続して活動していきたいという声に応えるために高齢者大学校の第1期卒業生有志が平成9年に結成した団体で、卒業後の受け皿の一つとして機能しています。毎年、卒業生全体の約6割が加入するため会員数は増え続け、現在は850名以上。そのため、活動は居住地域割による支部制を導入し、支部ごとに行っています。
趣味から生涯学習まで多彩な活動内容。
OB会は、区からの財政援助を受けずに会員から募った会費のみで運営しています。
「運営はすべてボランティアによる自主的な役割分担で行っていますから、極めて民主的で自由度の高い組織といえると思います。『現役時代に何をしていたか』とか『どんな役職だったか』といった経歴は一切関係ありません」と語るのは、会長の宇賀さん。あくまでもメンバーそれぞれが一個人として、生涯学習や健康増進などの生きがいづくり、仲間づくりを実践しています。
主な活動としては、支部ごとに月に1回の割合で史跡めぐりやウォーキング、社会科見学、講演会を開催。さらに、アウトドア部、文化部、太極拳部、パソコン部、クラシック部、写真部、俳遊会といった専門部活動や、習字、グリーンハーモニカ、能楽研究、押し花、絵手紙、男の料理といったサークル活動を実施。シニア世代の学習意欲や好奇心に応える充実した活動内容となっています。
自治体と協力しながら更なる活動を。
「OB会では、板橋区からの依頼を受けてシニア向けの教育講座も企画、実施しています。高齢者の視点やOB会の人脈、ノウハウを生かした講座はうれしいことに人気が高く、定員の150名をオーバーして抽選をするほどの盛況ぶりです」と、宇賀さんは目を細めます。地域の方々の関心の高さは、まさに16年にわたる活動の賜物です。
OB会ではさらに、高齢者大学校の入学式、卒業式の運営などに関わり、受講生の進路や卒業後の活動についての相談にものるなど、自分たちだけでなく後輩のためにもその活動の幅を広げています。
OB会の趣旨に賛同して会員数は増加しましたが、会員登録しているものの実際の活動にさほど参加していない会員も少なくないといいます。今後は、そうした会員をいかに活動に引き込んでいくかを、課題の一つとして取り組んでいくそうです。