やまがたおもちゃ病院
子供たちの「ありがとう」が、おもちゃドクターの元気の素。

山形初の「おもちゃ病院」は、講座から生まれた

やまがた環境展での出前修理

 「やまがたおもちゃ病院」は、山形で初めてのおもちゃの病院。平成21年に山形県生涯学習文化財団が主催した「おもちゃドクター養成講座」を修了した30名でスタートしました。現在は、山形のほか、上山・鶴岡・酒田・米沢など県内各地に暮らす30人ほどのメンバーで活動しています。
 活動は月に1回、定期的に3つの診療所で行っています。その他にも地区公民館やイベント会場の要望を受けて出張することもあります。また、年一回は総会を開催しています。
 60代、70代の「おもちゃドクター」は、それぞれの趣味や特技を生かし、情報交換や研修を通してスキルアップを図りながら、楽しんで活動に取り組んでいます。
 「やまがたおもちゃ病院」ではおもちゃドクターに興味のある方を随時受け入れています。活動に参加しながらドクターとして一人前になれるよう、ゆっくりと作業を覚えてもらいます。

おもちゃ修理を通じて、笑顔の輪を広げるドクター

持ち込まれたおもちゃを修理

 「やまがたおもちゃ病院」の「患者さん」は、子供たちが持ってくるおもちゃ。そこで「おもちゃドクター」が壊れたり動かなくなったりしたおもちゃの修理をしています。
 子供や親御さんと対話しながら、おもちゃの仕組みを教えたり、ものの大切さを伝えたりします。材料費、部品代などの実費だけもらって、修理は無料にしています。
 おもちゃドクターたちは、子供たち一人一人の顔を見て修理の説明をしながら作業を進めます。その場で修理をするのが難しいおもちゃは、一旦お預かりして、直してからお返しすることもあります。

子供たちの「ありがとう」が何よりもうれしくて

 「子供たちにものを大切にする心を持ってほしいです。『ありがとう』の一言が何よりもうれしい。おもちゃの修理を通じて笑顔の輪を地域に広げていきたい」と院長の原田純さん。
 課題は、今の活動を積極的にPRして、おもちゃの修理に興味のある人をもっと増やしていくこと。また、ドクターを養成し、活動を広げていくこと。ドクターたちは「将来は村山・置賜・庄内・最上の4地区に病院を開きたい」と今後の夢を大きく膨らませています。