河原明寿会
地域の世代間交流が深まれば、挨拶と笑顔と安心と絆が生まれる。
移住してきた若い核家族と地域の高齢者が協力
農村地域も時代の移り変わりとともに住宅地として開発され、若い核家族が移り住んできました。その一方で、旧地域は高齢化によって子供の数も減り、活気がなくなりつつありました。また、新興住宅に暮らす若い核家族と高齢化の進んだ地域の住民が仲良く地域の活性化を推し進めていくことはなかなか難しいものでした。
そこで老人会と子供会が合同で新旧の交流を図ったのが、この「河原明寿会」の活動の始まりでした。高齢者が若い人たちへ積極的に地域の良さを伝え、世代間でコミュニケーションを取りながら地域力をアップさせています。
朝のラジオ体操が心も体も地域も元気にする
平成10年の夏休みに、毎朝ラジオ体操を神社境内で実施したところ、高齢者と子供が日常的に朝の元気な挨拶を交わし合える関係となり、若い親たちとも会話が増え、高齢者も元気をもらい地域が明るくなりました。顔見知りが増え、高齢者や子供たちが安心して安全に暮らせる町づくりにもつながっています。現在も毎年夏休み、7月下旬から8月末まで実施し、老人会と幼児から小学生やその保護者が参加しています。
また、「河原明寿会」女性部長の中川容子さんを中心に始められた「友愛訪問活動」では、年間を通じて地域の一人暮らしや寝たきりの高齢者宅を訪問し、話し相手となり、安否確認、詐欺被害防止の情報提供など、高齢者の相互支援活動を実施しています。
その他、サロン活動では一人あたり300円の会費を徴収し、食事会やおしゃべりだけではなく、筋トレによる健康づくりなども盛んに行っています。「健康寿命」を延ばして生き生きと暮らせるように毎回工夫が凝らされています。
クリスマス会&清掃活動で地域に笑顔の花を咲かせたい
毎年12月下旬には「クリスマス会」を行い、歌やケーキ、ビンゴゲームなどで楽しい時間を過ごし、世代を超えた交流によって絆を深めます。特に干支賞( その翌年の干支の置物) がもらえるじゃんけん大会は、高齢者も子供も真剣に競い合って盛り上がるプログラムです。最後には子供たちから高齢者に心のこもった手紙が贈られ、みんなで一斉にクラッカーを打ち上げて会を終了します。
また、毎年5月と9月の年2回、公民館、神社、公園、住宅周辺道路のごみ拾いなどの清掃活動を実施。老人会会員・小学生・保護者など約150名が参加。ごみのポイ捨てが少なくなり、地域の美化にも役立っています。
「自分たちの地域をより良くしていこうとする人たちの願いが一つになっている気がします。私たちは子供たちや保護者から若さと元気をもらい、子供たちには思いやりのある心を芽生えさせる手助けをしています。また、若い保護者の方からも地域のことの相談を受けるなど、日常的な交流も深まっています」と前代表の小林勝美さんは話します。
「河原明寿会」は、河原地区の安全な地域づくりには無くてはならない存在に成長しています。