周布地区文化財保護委員会
文化財、地域行事、偉人、賢人…郷土の宝を子供たちの誇りと自信に。

地域120か所以上に石柱や説明板を設置

周布村一色大庄屋墓にて

 昭和52年に「周布村誌」を刊行した際に、多くの編集委員から「このまま解散するのは勿体ない。引き続き研修機関として何か考えてみてはどうだろうか」といった意見があり、それがきっかけとなり「周布地区文化財保護委員会」が発足しました。当時はまだ、組織だったものがなく、先駆的な団体として見られていました。活動内容は文化財保護委員会役員会で企画をして、総会で決定し、事業を実施しています。
 主な活動としては、文化財、地域行事、偉人、賢人の発掘、顕彰などがあります。顕彰が完了すると、石柱や説明板などを立てて表示を行います。現在では、すでに地域内120か所以上に設置しています。「石柱や説明板で先人の業績を目にすることで、地域の住民の心を豊かにしたい」と、代表の平塚正忠さんは話します。

「自分もがんばろう」を地域の子供たちの心の中に

ふるさとこみち事業

 周布地区の小学校高学年(5・6年生)、公民館、文化財保護委員会の3者が合同で行う「ふるさとこみち事業」は、毎年度定期的に実施しています。子供たちと一緒に各所を見て回ることで、健康、コミュニケーション、知育、徳育などの面において様々な好影響があり、参加者の皆さんにも大変喜ばれています。
 「郷土の優れた業績に触れることは、未来を担う子供たちの心に、きっと誇りと自信を生み出すと考えています。自分もがんばろうという強い気持ちを養うことができ、不良化の防止、勉学意欲の向上にもしっかりとつながっていると思います」と代表の平塚さん。

若者にも地域の文化財にもっと関心をもってほしい

 「もともと古代文化の里としても知られ、子供から大人まで地域の文化財に関心が高い地区にも関わらず、若い人の参加が少ないんです。だから、若い参加者を募っていくことが、今の委員会の課題です。これからも引き続き文化財の掘り起こしの活動を行っていきますが、高齢者の中でも若い参加者を増やしてもっと活動範囲を広げていくつもりです。他の地区と協力して活動を行って交流を深めるなど、委員会としての新しい動きも視野に入れて活動してきたい」と、代表の平塚さんは今後の課題と抱負を話します。