松小田中町ふれあいサロン
高齢者の孤独死やひきこもり防止、仲間づくり、心が触れあう見守り活動。

サロンで交流を楽しみながら高齢者の暮らしを見守る

ふれあいいきいきサロン

 平成13年4月、「松小田中町ふれあいサロン」は、下関市社会福祉協議会の呼びかけによって、「地域の高齢者の仲間づくりの必要性」からサロン活動を開始しました。会の発足以来、年間10回、毎月第3月曜日の10時~15 時の時間帯に、松小田自治会公会堂で「ふれあい・いきいきサロン」を継続して実施しています。
 講師を招いての講話、手芸、ゲーム、健康体操、日帰り旅行など、毎回工夫を凝らして企画して、より多くの参加者が楽しめるような内容にしています。
 その他、年数回、日帰りのバス旅行などの社会見学を実施しています。昼食は、世話人4人の手づくり弁当を参加者全員で食べるなど、世話人も参加者も一緒にサロン活動を楽しんでいます。

「このサロンに来て仲間ができて本当によかった」

仲間とともに展示会へ

 サロンに参加することで、他の地域行事へ参加することが増えたり、友人や知人と話す機会が増えたりするなど、高齢者の孤立やひきこもりの防止、仲間づくり、地域の見守り活動に役立っています。会員同士の交流が生まれることによって「ポストに新聞が残ったまま」「インターホンを押しても返事がない」といった異変がないかを、お互い気に掛けて日々を過ごしています。
 「サロンは、地域の高齢者の日常生活の状況を把握できる貴重な場所にもなっているんです。中には、実際に孤独死の可能性のあった方もいらっしゃったかもしれません。でも、そんな人たちが『ここに来て仲間ができてよかった』と喜んでくれる顔を見るのがいちばん嬉しいんです」と代表の前田彰子さんは話します。

形式的ではなく、冗談を言い合える仲で

 「活動の企画・運営は、会員相互で協力し合って行い、サロンの大切さや活動内容が伝わるよう心掛けて参加の呼びかけを行っています。長年、活動が続いているので、今後もマンネリ化しないよう、常に情報収集に努めて、みんなが楽しめる企画を用意していきたい。形式的にやるのではなく、冗談を言い合える仲になって、楽しみながら活動していきたい」と代表の前田さんは前向きな笑顔で話します。
 地域全体の高齢化が進んでいく状況の中、地域住民の生きがいや仲間づくりの場として、「ふれあいサロン」はますますこの地域に欠かせない存在になっていきそうです。