ふくし劇団こくら南プチボ
困っている人を地域の絆で支える、というテーマの啓発劇の公演活動。

北九州市内各地のイベントで90回以上の公演

施設での福祉劇

 「ふくし劇団こくら南プチボ」は、小倉南区をはじめ北九州市内各地の各種イベントや県外の公的な場所での社会福祉( 認知症予防を含む) と男女共同参画、防災などをテーマにした啓発劇を上演して問題提起をしながら、よりよい社会の実現に向けてボランティア活動を行っています。
 公演依頼も多く、すでに90回以上の公演をこなし、各地で好評を博しています。団員の多くは高齢者で、平日の夜間と土日祝日を活用して練習しています。

定年退職者生活、震災教訓、虐待・詐欺防止啓発劇など

防災フォーラムでの公演

 少子高齢化など社会環境が急速に変化する中、市民一人一人が「みんなが安心して暮らせる支え合いのまちづくり」といった社会福祉の意識を持ち、それを日頃の生活の中で実践していくことが課題となっています。
 そんな中で、「より多くの市民に社会福祉の意識を分かりやすく伝えなければ」と、小倉南区の民生委員や福祉協力員、ヘルスメイト、保護司など地域と深く関わってきた女性たちが劇団を結成し、啓発演劇を上演することになりました。
 平成19年2月に「ふくし劇団こくら南プチボ」は設立記念公演を行いました。テーマは、住み慣れた町で安心して暮らすには、地域とどう関わりを持てばよいか、というもの。この公演を観た小倉南区の社会福祉協議会などの諸団体から公演の依頼が多数寄せられました。
 「シナリオ、大道具、小道具は全て、団員の手作り。身近なものをテーマとすることで、観る側が自分ごととして捉えられるのではないでしょうか」と代表の築別悦子さん。
 平成26年度は、年間10回の上演。新任福祉協力員研修や定年退職した男性のワーク・ライフ・バランス劇、東日本大震災を教訓にした防災に関する劇、高齢者虐待防止を推進する劇、高齢者の「オレオレ詐欺」防止啓発劇など、社会福祉の視点に立った劇を行っています。

依頼側の福祉への思いをシナリオに込めて伝える

 社会福祉協議会やまちづくり協議会などの諸団体から公演依頼された際、依頼側の公演目的を聞き、それに沿ったシナリオを団員が作成します。小道具、大道具、演技指導など団員一人一人が役割を果たし、個々の福祉への思いを高め合うと共に、地域の方々にも、その思いを伝え、みんなが住みやすい地域づくりに貢献しています。
 活動がマンネリ化しないよう団員個々が積極的に地域活動に参画し、その中でまた、新しい人材の発掘を行っています。
 「ふくし劇団こくら南プチボ」は、平成27年度に公演100回目を迎えます。今後も「困っている人を地域の絆で支える福祉のまちづくり」をテーマに公演活動を続けていきます。
 平成27年度もすでに小学校で防災に関する劇、新任福祉協力員の具体的活動の啓発劇、男女共同参画に関する劇などの公演を予定しています。