長崎なつメロ愛好会
苦難の時代に心の支えとなった「なつメロ」の素晴らしさを伝承する。
地元で42年間愛され続ける地域の模範クラブ
「なつメロ」を人生の応援歌とし、心身ともに健やかに、42年間活動を続けている「長崎なつメロ愛好会」。
「同様の活動をするクラブはあっても、これほど長きにわたり自立と相互扶助のモデルケースとなるクラブは他にはないと自負しています」と代表の宮川密義さん。
「なつメロ」は、原則として昭和35年までの歌に限定。戦前、戦中、戦後の苦難の時代に心の支えとなった「なつメロ」の素晴らしさを若い世代、特に団塊の世代の人々に末永く伝承していきたいとの思いを持って活動を行っています。
歌の上手下手を問わず、会員みんなが平等であることを第一義の信条に掲げていることもあり、輪を大切にするムードや助け合いの精神が保たれています。
人生を支えた歌を披露する全国大会を長崎で開催
「長崎なつメロ愛好会」は、昭和47年に26名で発足しました。
長崎の歌謡史研究中に、古い歌を聴き歌い、それを人生の支えに生きている人が多いことに気づき、活動をスタート。その後、テレビやラジオで取り上げられ、その活動が本格化しました。
昭和48年5月には全国大会を長崎市で開催し、全国から71人が参加。それ以来、全国大会を4度開催。
現在、会員は男性12人、女性21人で構成し、下は58歳から上は91歳となっています。
思い出話に花咲かせて「今」を噛みしめる喜び
会員は、公務員、新聞記者、会社員など、定年退職した人たちで構成され、平等の精神を持って交流しています。
慰問先は市内を中心に老人ホーム、介護老人福祉施設などです。月に2回の例会を開き、「なつメロ」を人生の応援歌として会員それぞれが、それぞれの思いを胸に楽しんでいます。
「喜びを感じるのは、苦労が続いた時に口ずさんだ歌を歌い、『今』の幸せを噛みしめるとき。共通の思い出話に花を咲かせて意気投合するとき」と会員の皆さんは口を揃えて言います。
「なつメロ」を聴き、歌い、語り合い、これからの人生を健やかに過ごすことの意義、なつメロの効用を多くの人に伝える意義を大切にして活動しています。