仮屋生活学校
食、環境、子育て、被災地支援。活動テーマは「暮らしの安心、安全」。

積極的に行政に働きかけてごみ分別収集システム確立

東日本大震災支援農園

 「仮屋生活学校」は、昭和47年の開校以来、日常生活に直接関わる女性の視点から身近な生活課題や地域課題を社会的に捉え、関わりのある行政機関や企業と対話しながら、より具体的な課題解決を目指し、実践的な活動を行っています。
 特に、環境問題には設立当初から積極的に取り組み、行政などへの働きかけによりごみの分別収集システムを確立。平成5年には町と協力し、ごみ減量推進協議会を設立し、トレーの常時回収システムを確立するなど、大きな成果を上げてきました。その他、過大包装追放運動、石けん使用運動、リサイクル品の使用運動、レジ袋削減運動などの活動も行っています。

東日本大震災後、仮設住宅に地元の野菜を届けた

淡路郷土料理「ちょぼ汁」炊きだし

 子育て支援では、子供問題に取り組む団体同士がネットワークを組み、地域ぐるみで子育て家族を応援する「子育てネットワーク」事業に取り組みました。平成16年には同校が発起団体となって「東浦子育てネットワーク運動推進協議会」を設立。平成18年には「淡路市子育てネットワーク推進連絡協議会」を設立し、市全域でのネットワーク化を図っています。子供の見守り・声かけ運動のほか、様々なイベントへの参加など活発な活動を続け、あらゆる地域団体と学校や行政と連携して地域ぐるみの子育て支援を進めています。
 東日本大震災時には、当学校が中心となり、県内の消費者団体やひょうごボランタリープラザと連携し、東日本大震災被災地ボランティア活動を実施。
 いち早く宮城県の仮設住宅を訪れ、地元産の野菜等の支援物資の支給をはじめ、被災地の生活学校と協働し、仮設住宅400食分の炊き出しや交流イベントなどの実施を通して、被災者を励まし、交流を図るボランティア活動を3年間継続して行いました。
 その他、「いざなぎの丘元気っ子フェスティバル」、「キッズフェスタ」など子育て支援イベントにも積極的に参加し、おにぎりを配布。米消費拡大のための啓発を行ったり、「淡路市文化祭」で悪徳商法啓発チラシを配布、消費生活相談コーナーを設置するなど様々な活動を行っています。

暮らしの安全、安心をテーマに活動に取り組みたい

 「仮屋生活学校」は、これまで43年間にわたって様々な課題に取り組んできました。設立した昭和47年当時は、旧東浦町は人口8,000人ほどの町で簡易水道しかなかったため良質の水を得ることは難しい時代でした。そこで、「おいしい水を飲みたい」という思いを一つにした女性たち50人が生活学校を立ち上げ、行政機関や議員に働きかけ、2年の歳月をかけて上水道完成を実現。それが今の「仮屋生活学校」の最初の活動でした。
 「今後も『暮らしの安全、安心』をテーマに、食の安全、環境保全、子育て支援、被災地支援などに積極的に取り組んでいきたい」と意気込んでいます。