NPO法人かながわ子ども教室
会社員時代の技術的経験を生かし、理科好きの子供たちを増やしたい。
親睦が目的の会から生まれた社会貢献活動への機運
平成9年に親睦を主な目的に発足した三菱系企業の退職者による任意団体「ダイヤかながわ交流会」の活動を行ううちに、「親睦だけじゃなく、何らかの社会貢献活動に取り組みたい」という機運が生まれ、会の運営ノウハウも全く無いところから試行錯誤しながら活動を発展させてきたグループ。それが「かながわ子ども教室」です。
活動開始から10年を超え、最近では学童クラブ間の交流などを通じて新たな学童保育からも開催要望の声がかかるなど、地域での認知度も徐々に上がり、活動内容はより充実してきています。平均年齢70歳超の会員たちが、孫や曾孫のような子供たちと交流し、「理科や世の中のことにより強い興味や関心を持ってもらおう」と奮闘しています。
今の時代の子供たちの理科離れを食い止めたい
会社時代に技術的経験を積んでいる会員が多くいたことから「子供たちの理科離れを何とかしよう」と平成16年に「理科好きの子供を育てる高齢者団体」として「かながわ子ども教室」は活動を開始しました。
その後、平成21年には法人化、三菱系0B以外の人たちからも会員を募り、現在では総員47名のうち5人が三菱系0B以外のメンバーとなっています。
平成16年8月に第1回目の教室をみなとみらい地区で、会場に児童を呼び込む「募集型教室」で開催しましたが、参加した児童が少なかったため、その後は小学校や学童クラブなどの児童が集まる場所へ出向く「出前教室スタイル」を中心とした活動に切り替えています。
年間130回の「出前教室」3,500人を超える児童が参加
主に小学校理科クラブ、地区センター、学童クラブ、キッズクラブなどで教室を開催。対象地域は神奈川県下( 横浜市、川崎市、鎌倉市、茅ヶ崎市など) が中心です。
年に数回は県外に出かけて「ねんりんピック」などの行事で公開教室を開催したり、当該地の小学校などで特別教室を開催したりすることもあります。
当初の理科6教科から、その後は新教科を追加。現在では「たのしい科学教室」が糸電話、宇宙、エネルギー、光の実験、天体観測、水族館、ロボットハンドなど17教科、「たのしい暮らしの教室」がお金、世界の食べ物、日本のお祭りなど6教科、合計23教科です。
1教室当たり20~30人ほどの児童を対象に、先生役と数名のサポーターでチームを編成。児童全員が実験ができるよう配慮しています。また、実験器具、教材もほとんどが会員の手作りで、子供たちにも好評です。
現在は年間130回ほどの「出前教室」を開催、年間3,500人を超える児童が参加しています。
「現在は神奈川県下のみでの活動を行っていますが、今後は他の地域で同志のグループがあれば情報交換を行い、より広域での社会貢献を行っていきたい」と代表の鳥居圭市さん。
平均年齢74歳のメンバー全員がパソコンのメールで連絡を取り合いながら、目を輝かして実験に挑戦する子供たちに会えるのを楽しみに活動をしています。