NPO法人上殿未来会議
空き家の利活用、就職あっせんなど、子育て世代に魅力的な地域づくり。

小学校の児童数減少を危惧「故郷や学校を守りたい」

上殿未来会議メンバー

 上殿連合自治会を母体に上殿小学校児童数の増加を目的に活動を開始した「NPO法人上殿未来会議」。
 以前から、地域にある上殿小学校の児童数の減少を危惧していた矢立洋士さん(現・理事長)は、平成20 年に中央自治会長に就任すると、地域活性化の必要性を強く感じ、平成21年に上殿小学校存続対策協議会を発足しました。
 上殿小学校は当時17名まで児童数が減少していました。協議会で、上殿地域全戸の空き家調査、アンケート調査などを実施しましたが、「将来、統廃合にもなりかねない状況」に変化はありませんでした。
 そんな状況の中、「学校を守りたい」「故郷を守りたい」「地域を活性化させたい」、といった熱い思いから、平成25年3月に「NPO法人上殿未来会議」が立ち上げられました。
 子育て世代の若者夫婦の移住者が望めば、引っ越しも手伝い、就職の世話なども行っています。この活動開始から、12世帯・50名が移住しています。

空き家の利活用など、若者夫婦に魅力ある地域づくり



定住者確保のための空き家の利活用

 「実際に、児童数を増やすためには、若者夫婦を上殿地区へ呼び込む必要があります。そのために、今後も引き続き、空き家に関する調査・聞き取りなどを行い、空き家の軒数を把握し、その活用方法を検討していきます。借り入れる空き家は、清掃して水廻りなど改修を行います。町にも働きかけ、三段峡線の鉄道跡地に5区画の若者団地を造成してもらいます。これまでに2区画が売却され、現在は、1区画が商談中となっています」と理事長の矢立さんは話します。
 「今後も上殿小学校を存続させることを第一の目標として活動していきます。その他には『ゆり山』の草取りなどの地域全体の環境整備、高齢者の見守り、病院の送迎、買い物の支援サービスの活動などにも幅を広げていきたい。」と理事長の矢立さん。
 メンバーの一人一人が、熱い思いを持って取り組んでいる活動が、地域の人たちに喜ばれ、またそれがメンバーたちの生きがいへとつながっています。今後の活動展開に、さらなる期待が高まります。