郡山南川ホタル愛光会
ホタルの生息する川づくりを、地球環境の明るい未来へつなげる。
「水がきれいだった南川を今の子供たちに見せたい」
「昔は、南川にもたくさんの種類の魚がいて、子供が水遊びできるきれいな川だった。ホタルもたくさん見ることができて、夏の初めにはタ涼みもすることができた。今の地域の子供たちにも、そんな体験をさせてあげたい」と「郡山南川ホタル愛光会」の会長の遠藤芳和さんが考えたことが、昔の南川の環境を復活させる、この活動のきっかけでした。
当時の郡山市の久留米地域を流れる南川は、遊歩道の整備はされていたものの、川には生活雑排水が流れ込み、自転車やタイヤなどの粗大ごみの不法投棄もあって、不衛生な状態でした。
平成22年4月、久留米公民館を中心に地域の3つの公民館が、合同で地域環境にスポットを当てた「ホタル復活プロジェクト」という事業を立ち上げました。
この事業をきっかけに「郡山南川ホタル愛光会」が誕生し、地域の人々が一緒に行う南川の清掃をはじめ、環境の勉強会、川の水生生物の調査、川の環境改善活動、ホタルの飼育小屋の制作とホタルの生息できる川の復活を目指して尽力してきました。
南川の「ホタル祭り」は県や市全体のイベントに
年に一度は「ホタルまつり」を実施しています。子供や地域の人たちなど訪れた人に、ホタルの生息環境を説明しながら、萱(かや)を吊り下げた暗室に放ったホタルが飛ぶ状況を実際に観察してもらいます。
環境問題への関心を少しでも高めてもらうための啓発活動でもあり、地道な活動ながら、子供たちから大人まで喜んでもらい、自然環境の大切さについて知ってもらうきっけになっています。
活動の企画・運営は、会員全員で力を合わせて行っています。「ホタル祭り」は、地域の関連団体に共催を依頼しているため、地域全体の催しになりつつあります。
ホタルの生息できる川づくりが自然環境の未来を照らす
「郡山南川ホタル愛光会」の活動は、毎月第1 ・3土曜日の午前中を基本に、年間を通して行い、平成22年の発足から現在まで続いています。
現在、会員は28名。そのうち20人が65歳以上です。周辺地域のイベントなどにも参加して、愛光会の紹介や啓発活動なども行っています。
「今後もホタルが生息できる南川の水質づくり 、ホタルの孵化・幼虫の飼育の量産に積極的に取り組んでいきます。これからの課題は、会員を増やしてさらに活動をパワーアップさせていくことと、ホタルのために南川の水量の安定供給を実現させることです」と代表の遠藤さんは話します。
「郡山南川ホタル愛光会」のメンバーは、ホタルが生息する川づくりが子供や地域の人々の心を豊かにすると信じて活動しています。