入船東エステートあんしんマンションライフ事業実行委員会
サロン、安否確認、健康相談、高齢者の安心ライフをサポート。
年間48回のサロン開催、延べ参加者1,000人以上
マンション内の高齢者を対象に、サロン開催、安否確認、介護・健康相談などを実施しているのが「入船東エステートあんしんマンションライフ事業実行委員会」です。
平成22年に団地807戸の全世帯に対し、緊急時の連絡先、避難時の補助の必要性、介護状況などの調査を実施。築28年の当団地では60歳以上の一人暮らしの方が59名、介護サービスを受けている方が27名存在することが分かり、その結果を受けて積極的対応の必要性を感じ、実行委員メンバーを募り、管理組合と自治会でこの会を発足しました。現在、発足から丸5年が経過しています。
平成25年度には年間48回のサロンを開催、延べ1,065名の参加者と延べ827名の協力者が、この事業に係わりました。活動開始から丸5年でサロン開催回数は通算226回、参加者数は延べ4,462名、協力者数は延べ3,559名となっています(※平成27年12月末現在)。
東日本大震災時の安否確認にコミュニティは有効
平成23年1月の活動開始直後に発生した東日本大震災では、この地域も液状化被害によりライフラインの分断などの被害を受けました。その際に、実行委員会スタッフが団地自主防災隊と協力し合って各戸を訪問してサロン参加者の安否確認を行い、日頃のコミュニティが非常時にも役立つことを再認識しました。
日頃から実行委員、管理組合、自治会、民生委員、社会福祉協議会推進委員などで協力し合い、市からの補助金を活用し、自分たちで企画・運営を行っています。
希薄なご近所づきあい解消で、高齢者が安心生活
「サロン開催」は、週1回。マンション内集会所で、参加者同士がお茶菓子を囲んで懇談するティータイムのほか、実行委員会で毎回テーマを決めた講座を実施しています。ヨーガ、浦安はつらつ体操、スポーツ吹き矢や、団地内から講師を募集して得意なテーマで話してもらう講座(園芸、写真、料理、オカリナ、川柳、詩吟など)のほか健康に関する講座なども実施しています。
受講生だけではなく、講師たちの生きがいづくりにもつながり、近所付き合いが希薄になりがちな大型マンション内での住民同士のコミュニティが生まれ、高齢者が安心して暮らせる環境を築いています。最近では介護諸施設訪問、在宅医療についての医師講演、浦安市出前講座(骨密度の測定、健康・福祉関連など)、また、市内にある了徳寺大学健康科学部、市内の保育園、障害者福祉センターとの交流も積極的に行っています。
「安否確認」は、週1回。各棟の集合郵便ポストの滞留状況をチェックし、郵便物が溜まっているなどの異変があった場合には戸別訪問し、必要に応じて緊急連絡先への問い合わせなどもしています。「介護・健康相談」は、月2回。浦安市高洲在宅介護支援センター、新浦安駅前地域包括支援センターの職員による血圧の計測や、介護・健康について個別相談の場を設けています。
「6月にはサロンに浦安市郷土博物館より講師を招いて、郷土史を学ぶ講座を行いました。今後も高齢者支援につながる魅力的な企画を立て、サロンの参加者を積極的に増やしていきたい」と代表の有馬敬太郎さんは話します。