令和2年度 社会参加活動事例

都道府県・指定都市・中核市及び高齢者関連団体から推薦のあったエイジレス・ライフを実践する75名、社会参加活動を行う59団体の中から、内閣府に置かれた選考委員会(委員長:松村直道 茨城大学名誉教授)の案を踏まえ、内閣府において、今年度のエイジレス・ライフ実践事例(個人)46名社会参加活動事例(グループ等)45団体を決定しました。

決定されたエイジレス・ライフ実践者に対し「エイジレス章」、社会参加活動団体に対し「社会参加章」を章する書状を交付するとともに記念の楯を授与します。

令和2年度 エイジレス・ライフ実践事例及び社会参加活動事例選考委員会

委員長
 松村 直道茨城大学名誉教授

委員
 有馬 廣實拓殖大学名誉教授
 大島 典子日本テレビ放送網(株)コンプライアンス推進室考査部
 佐藤 摩利子国連人口基金東京事務所所長
 竹川 智子(株)フラン代表取締役
 小木曽 尚登愛知県福祉局介護推進監
 (敬称略)

社会参加章受章団体

北海道・東北 | 関東・甲信越 | 東海・北陸 | 近畿 | 中国・四国 | 九州 | 関連団体

○北海道・東北ブロック
ブロック別通し番号 推薦自治体名 (ふりがな)
グループ等の名称
活動内容
1 秋田県(にかほ市) こそだてさぽーとかざぐるま
子育てサポートかざぐるま
 平成15年に設立され、全会員が秋田県の「子育てサポーター支援養成講座」を受講し、手厚い子育て支援に努めている。保育士などの有資格者からの専門的な支援が親からの厚い信頼にもつながっており、市の事業開催時等には託児場所の設置を市から依頼されているほか、定期的な親子向け遊び場の運営、託児、家庭での指導を行っている。行政では支援が手薄となりがちな転勤者、核家族や未就園児がいる家庭の子育てサポートを担っており、市の子育て支援に大きく寄与している。
2 山形県(白鷹町) ささえあうちいきづくりなないろのかい
支えあう地域づくりなないろの会
 (公財)山形県生涯学習文化財団が行う「支え合いの地域づくり担い手養成講座」の受講者を中心に結成されたグループ。高齢者から赤ちゃんまで様々な方を結ぶ虹の架け橋になることを目指し、「つどいの場にじ」として週2回百歳体操や趣味の活動、お茶のみや食事会を、毎月第3土曜には地域食堂「みんなキラキラ なないろ食堂」を開催。「ほっとしらたか」として移動支援やゴミ出しなどの有償ボランティアも行っている。
3 青森市 あぶらかわしもまちちょうかいぼらんてぃあぐるーぷ
油川下町町会ボランティアグループ
 町会内で孤独死があったことをきっかけに、町会で二度とこのようなことがないようにと、民生委員が単独で行っていた独居高齢者宅の訪問に町内の女性部等の協力者を加えた班を編成し、月1~2回訪問、安否確認を行っている。地域住民が自ら地域の課題に気づき、自主的に独居高齢者を支える見守り活動を実施しており、地域福祉の推進に貢献している。
4 青森市 のぎわたい
のぎわ隊
 認知症サポーター養成講座を受講した方々が、地域包括支援センターで開催している「認知症カフェ」でボランティア活動を始めた後、自主ボランティアグループを結成。自分たちが住む地域毎に「認知症カフェ」を企画・運営し、地域に住む認知症高齢者やそのご家族への支援活動を拡げている。当該グループによる「認知症カフェ」の取組は、今求められている、「共生」と「予防」を重点とした認知症施策の推進に貢献している。
5 郡山市 みどりがおかひがしはっちょうめしにあかい
緑ケ丘東八丁目シニア会
 いきいき百歳体操といった支え合い活動や介護予防活動を中心に、世代間交流事業では子ども育成会とも連携し、季節行事や昔遊びの伝承などバラエティ豊かな活動をしている。
 「幼い頃のステキな思い出が子ども達の記憶に残れば、いずれは故郷に帰ってくる」との会の考えのもと、地域住民誰もが楽しめる活動や広報誌の発行を行い、高齢者が主体となり地域交流を活性化させている。
6 郡山市 えぬじーびーきゅうじゅうきゅう
NGB99(西田元気なばあちゃん99の会)
 99歳まで元気に暮らせるまちづくりと地域の活性化を目指し、平成28年3月に結成され、同年11月の西田町民文化祭のデビュー以降、西田地区内に留まらず県外イベントにおいても平均年齢74歳とは思えない、力強くも優雅で若々しいパフォーマンスを披露し、地域の活性化を目指している。また、PVもYouTubeで公開されており、西田町の美しい自然を背景に、メンバーの元気な姿が世界に向け発信されている。
○関東・甲信越ブロック
ブロック別通し番号 推薦自治体名 (ふりがな)
グループ等の名称
活動内容
1 群馬県(吾妻郡中之条町) けいちょうぼらんてぃあやまぶきのかい
傾聴ボランティアやまぶきの会
 平成20年の傾聴ボランティア養成講座受講修了者で高齢者施設(デイサービス)への活動を平成21年4月から開始したメンバー6名が中心となり、平成29年4月にボランティアグループを結成。一人ひとりに寄りそう丁寧な傾聴を心がけ、月例会で活動のふりかえりを行ったり、スキルアップ講座や講演会に参加する他、県内他グループと情報を共有するなどして、常に傾聴技術の向上を目指し、地域の担い手として活動している。
2 群馬県(桐生市) かいごよぼうさぽーたーさくら
介護予防サポーターさくら
 平成20年に介護予防の知識の普及などを目的に桐生市の支援を受けて発足した、地域のボランティア団体。発足当初から市の介護予防教室の運営補助などの活動を通して、地域の高齢者の健康づくりをサポートしてきた。現在ではグループ自ら率先し地域のサロンなどで活動している。活動開始から12年以上が経過し、発足当時は複数あった同様のグループが停滞、活動休止する中、人とのつながりについて実践し、地域のニーズに合った活動を展開している。
3 千葉県(流山市) えぬぴーおーほうじんながれやましせきがいどのかい
NPO法人流山史跡ガイドの会
 流山市内の史跡を案内するガイドグループで、待機ガイド,予約ガイド、学童クラブおよび子ども教室への地域史跡案内、流山市郷土史検定の講師などを流山市教育委員会や流山市及び流山市商工会議所と協力して無料で実施しており、令和2年1月末までのガイド実績は延べ74,000名以上と、流山史のガイドとして流山市に貢献している。
4 千葉県(大多喜町) おおたきちくはつらつしえんぼらんてぃあ
大多喜地区はつらつ支援ボランティア
 地域の先輩住民のためにお手伝いできること、恩返しできることはないかと考え、高齢者が自らの足で来れるあたたかい居場所を自らつくりあげたいという想いから本活動がスタート。高齢者の健康づくりをメインに活動を続け、参加する高齢者数は毎年増加。30年度の実績は、人口9,000人未満の自治体ながら延べ1,000人を超えた。ボランティアが各地域を巡回したり、地域の介護保険施設にも出向くなど、「地域づくり」を意識した活動も特徴的。
5 神奈川県(秦野市) いきがいがたでいさーびすげつようはん
いきがい型デイサービス月曜班
 ボランティア講座を受講した市民により結成されたグループで、要支援・事業対象者の方を含む高齢者を対象に、介護予防を中心としたデイサービスの運営を続けている。さまざまなレクリエーションや、体操、雑談に加え、ボランティア手作りの昼食がふるまわれており、地域に根差した活動は20年にもなる。市内のボランティアグループの草分けとして活動を続けており、地域福祉の推進に貢献している。
6 神奈川県(秦野市) いきがいがたでいさーびすすいようはん
いきがい型デイサービス水曜班
 ボランティア講座を受講した市民により結成されたグループで、要支援・事業対象者の方を含む高齢者を対象に、介護予防を中心としたデイサービスの運営を続けている。さまざまなレクリエーションや、体操、雑談に加え、ボランティア手作りの昼食がふるまわれており、地域に根差した活動は20年にもなる。市内のボランティアグループの草分けとして活動を続けており、地域福祉の推進に貢献している。
7 神奈川県(秦野市) いきがいがたでいさーびすもくようはん
いきがい型デイサービス木曜班
 ボランティア講座を受講した市民により結成されたグループで、要支援・事業対象者の方を含む高齢者を対象に、介護予防を中心としたデイサービスの運営を続けている。さまざまなレクリエーションや、体操、雑談に加え、ボランティア手作りの昼食がふるまわれており、地域に根差した活動は20年にもなる。市内のボランティアグループの草分けとして活動を続けており、地域福祉の推進に貢献している。
8 神奈川県(秦野市) いきがいがたでいさーびすきんようはん
いきがい型デイサービス金曜班
 ボランティア講座を受講した市民により結成されたグループで、要支援・事業対象者の方を含む高齢者を対象に、介護予防を中心としたデイサービスの運営を続けている。さまざまなレクリエーションや、体操、雑談に加え、ボランティア手作りの昼食がふるまわれており、地域に根差した活動は20年にもなる。市内のボランティアグループの草分けとして活動を続けており、地域福祉の推進に貢献している。
9 長野県(須坂市) すこうぼうはんきょうかいれんごうかいじょせいぶしどういんず
須高防犯協会連合会女性部指導員ず
 須高防犯協会連合会女性部の歴代正副部長、須高ホワイト・エンジェルス隊の歴代女性隊員、須高少年警察ボランティア協会員、地区歴代防犯指導員等のメンバーにより発足。共に地域の安全と安心活動に貢献し尽力した女性達が、豊富な経験を基に現役女性部員の相談役や被害防止活動の手助け等を行い、地域の防犯活動において先導的役割を果たしている。
10 川崎市 かわさきおやじれん
川崎おやじ連
 1982年に「おやじの会『いたか』」が全国に先駆けて出来たおやじの会と言われており、本市が「おやじの会」の発祥地とされている。約40年近くの活動を続け、男性(おやじ)は「職業人であると同時に家庭人・地域人・個人であること」また「シニアにとって地域社会は仲間作り・居場所作り・出番作りとして大事」との考えのもと、地域の多世代交流、教育支援及び高齢者福祉の向上に大きく貢献している。
11 柏市 かしわげんきじゅくじっこういいんかい
かしわ元気塾実行委員会
 平成26年度に開始した「かしわ元気塾」は,市民公募によるかしわ元気塾実行委員会,柏市医師会と柏市の共催により,健康維持・増進の普及啓発を目的とする講座である。参加者の9割は65歳以上,毎月約200名,延べ15,000名以上が参加している。市民である実行委員が,講義のテーマ選定や企画立案を担っていることが大きな特徴である。また,元気塾当日は,司会進行や受付,誘導等に携わっている。
12 横須賀市 たすけあいはいらんどいっちょうめ
助け合いハイランド1丁目
 「窮鳥懐に入れば猟師これを助ける」を基本理念に、4,207世帯に及ぶ全5丁内に広く生活支援活動を展開した住民有志の有償ボランティア団体で、老若男女問わず、多様な主体の生活の困りごとに対応している。自治会や民生委員児童委員、小中学校等の後方支援の役割を果たし、地域のネットワークづくりに貢献するとともに、「会報誌ほのぼの」の発行や他組織への発表等を通じて、実践を周知し、積極的に住民の社会参加を促している。
○東海・北陸ブロック
ブロック別通し番号 推薦自治体名 (ふりがな)
グループ等の名称
活動内容
1 富山県(富山市) とやまいきいきのうとれくらぶ
富山いきいき脳トレクラブ
 富山県社会福祉協議会主催の「脳トレリーダー養成講座」の修了生により、結成されたグループで、認知症予防に効果があると言われている脳トレの普及・啓発を目的に活動を続けている。
 2か月に1回の例会などで研鑽を積むほか、依頼に応じて介護施設やサロンなどに出張し、平成30年度の活動件数は120件、参加者数も2,832名に増加するなど、地域の認知症予防の推進に貢献している。
2 石川県(津幡町) ちゅうじょうふくじゅかい・かたばたろうじんくらぶ
中条福寿会・潟端老人クラブ
 地域から「高齢者の介護・認知症予防に役立つ活動をしてほしい」との要望を受けて、平成27年から2つの老人クラブが合同で、続けられる小さな行動から始める見える健康づくり「スモールチェンジ活動」を地元大学の指導を受けながら開始した。
 平成27年の開始以来、活動は短期間で広がり続け、体力測定会や三世代ウオーキング大会、健康講座の開催、健康指導を実施し、クラブを挙げて高齢者の健康づくりに取り組んでいる。
3 石川県(羽咋郡志賀町) しかまちろうじんくらぶれんごうかい
志賀町老人クラブ連合会
 地域の少子高齢化や核家族化により地域のつながりが希薄化し、高齢者や子供の孤立化が問題になってきたことから、幼児や児童・生徒と交流するスポーツ等のイベントを開催し、町全体で世代間交流を推進している。接点のなかった世代の交流は、高齢者には生きがいを、子どもたちには家族以外でも見守ってくれる大人がいることの安心感を与えている。
4 石川県(小松市) すえひろなごみかい
末広和会
 地域に小・中・高校及びスポーツ施設が多く存在し、子どもたちが安心して過ごせるよう、設立間もない頃から「わがまち防犯隊」を結成し、登下校時の見守りや自転車通学の交通誘導等を行っている。また、高齢者の健康づくりとしてご当地体操「こまつ健脚体操」を定期的に実施するとともに、体操後の茶話会では支援が必要な高齢者の情報交換を行い、見守り活動に役立てている。
5 福井県(越前市) ぼらんてぃあぐるーぷ いこい
ボランティアグループ 憩
 高齢者福祉施設や公民館等で、歌やマジック、日本舞踊など多彩な芸を高齢者等に披露し、喜ばれている。毎月7~8回、年間約90回と精力的に公演を行い、平成28年11月には公演500回を達成。衣装にも力を入れ、自前で衣装・小物を制作。1回の公演で曲や場面に応じて衣装を着替えるなど工夫し、耳だけでなく目でも楽しんでもらうことをモットーに活動している。
6 愛知県(長久手市) 「わたぼうし」ながくてえてがみぼらんてぃあ
「わたぼうし」長久手絵手紙ボランティア
 代表の個人的な絵手紙作成をきっかけに、地域の独居の方、寝たきりの方、福祉施設の方々へ絵手紙を送るボランティア活動に移行した。絵手紙体験教室、講座の開催を始めると、仲間が激増。現在では3歳の幼児から96歳の高齢者まで絵手紙に親しんでいる。その方々の作品は、定期的に、市内各所に展示されるので、各々の創作意欲が高まり、同時に絵手紙の普及が促進されている。
7 名古屋市 NPO てすりなごや  名古屋市高齢者就業支援センターが自主事業団体の設立を目的とし、平成15年に開催した「手すり取付け施工者養成講習」を受講した高齢者が手すりの取付けや地震対策を通じて、高齢者や障害者の家庭内の事故を防ぐことを目指して設立。防災・地震セミナーなどにも参加し、地域ぐるみの防災対策も啓発しています。団体では、こうした活動を地域社会における「相互助け合い活動」としてとらえ、第一線を退いた後でも高齢者が有す専門的な技術・技能を15年以上に渡り地域に還元しています。
8 金沢市 せいなんぶしにあくらぶれんごうかい
西南部シニアクラブ連合会
 平成28年には、設立30周年を迎えた。小学校の見守り活動について、平成12年に下校する小学生へのいたずら事案が発生したことから地域の防犯協会の要請を受け、子どもや地域の安全確保のためパトロール活動を開始。以後、20年にわたり、継続して活動を行っている。また、天候や環境の異常時などの集団下校訓練でも、通学路の要注意場所約30箇所に黄色の交通安全旗を持って立ち番し、安全確保に取り組んでいる。
○近畿ブロック
ブロック別通し番号 推薦自治体名 (ふりがな)
グループ等の名称
活動内容
1 京都府(木津川市) おはなしポケット  地域の支え合い活動の趣旨に共感される方々で構成され、子どもから高齢者まで幅広い世代へ“お話の楽しさ”を伝えることができるように、図書館を中心に保育園・小学校・各種福祉施設へ出向いて “お話し”を届けています。また、常にレベル向上を意識され、講師を招き鍛錬を積んでいます。前向きに工夫を凝らし、絵本の素晴らしさ、無限に生まれてくるおはなしの独創性を表現できるように探求され活動しています。
2 和歌山県(東牟婁郡那智勝浦町) にゅーたうんじゅくねんくらぶ
ニュータウン熟年クラブ
 新興住宅地という地縁・血縁の面から住民同士の関わり合いが薄い地域で、老人クラブが中心となって、災害時における住民相互の連携や活性化という目的で盆踊り大会を開催し、地域住民の繋がりを再構築した。また、月2回のウォーキング等の多彩な活動を実施し、地域を盛り上げており、周辺地区の老人クラブの活動指針になっている。
3 姫路市 ひめじぱそこんあどばいざーずくらぶ
姫路パソコンアドバイザーズクラブ
 姫路市立生涯学習大学校の「パソコン指導者養成講座」を修了したメンバーが中心となり、パソコン指導活動をするべく指導者クラブを設立した。平成25年から市内各所の公民館等でパソコン教室を開講し、その活動は7年間継続している。指導する会員のほとんどがシニア世代、受講者もシニア世代である。同世代である受講者の立場に立って、丁寧に指導を行っている。
○中国・四国ブロック
ブロック別通し番号 推薦自治体名 (ふりがな)
グループ等の名称
活動内容
1 島根県(美郷町) しょうがくかんりようしゃどうこうかい
笑学館利用者同好会
 地域の自治会有志で結成されたグループである。この地区では平成22年から高齢者の見守りや独居世帯の病院輸送同伴等、高齢者問題に対する取り組みを積極的に行ってきており、平成29年には高齢者の集える場として「笑学館」を建設し、地域に根差した活動を積極的に行っている。以来、グループの活動の輪と内容も広がり、高齢者の生きがい対策として、地域になくてはならない活動となっている。
2 岡山県(矢掛町) なかがわ・こどもしょくどうじっこういいんかい
なかがわ・こども食堂実行委員会
 なかがわ・こども食堂実行委員会は、公民館、地区社会福祉協議会、自治協議会及び各種ボランティア団体により、公民館を活動拠点とし、平成28年12月に組織された。活動は、地域住民がお互いに協力して子どもたちに栄養価の高い食事を提供するとともに、安心して楽しく過ごせる居場所づくりをしている。また、地域の高齢者も徐々に参加し、地域全体で子どもを見守る活力ある地域づくりに発展している。
3 広島市 ながつかちょうじゅかいれんごうかい
長束長寿会連合会
 昭和10年ごろに作られ伝承していた踊りと歌「長束音頭」が、口伝であり、唄い手が高齢化し存続が危ぶまれる状況にあった。この長束音頭をどうにかして将来に伝承していく必要があると強く感じた長束長寿会連合会会長が中心となって、地区の社会福祉協議会にも働きかけて「長束音頭復活委員会」を立ち上げ、復興・普及運動を展開し、地域の活性化と老人クラブ活動の地域への浸透に大きな成果をあげている。
○九州ブロック
ブロック別通し番号 推薦自治体名 (ふりがな)
グループ等の名称
活動内容
1 福岡県(筑後市) はいぬづかげんきたい
羽犬塚元気たい
 地域の高齢者が会員となり、身近にある材料を使った科学の実験や伝承遊びを子どもたちに体験してもらう活動に取り組んでいる。会員はボランティアとして活動し、参加費を抑えるため、材料を持ち寄ったりなるべく低価格で購入できるよう努力を重ねるなど、意欲的な取り組みを続けている。高齢者の生きがいづくり・居場所づくりとしての役割とともに、世代間交流の場づくりにも大いに貢献している。
2 福岡県(福津市) おたがいさまたい
おたがい様隊
 母体の老人クラブとしての活動は50年を超える中で、身近な生活支援だけでなく市内全域で必要とされている生活支援を行うため、シニアクラブのメンバーを軸に結成されたグループで、ごみ出しや草刈り、買い物や病院への送迎などの活動を行っている。在宅高齢者が少しでも長く住み慣れた家で生活できるように、積極的な活動を続けており、住民からだけでなく市内のケアマネジャーからの依頼も増加している。
3 福岡県(鞍手町) やよいろうじんかい(わこうかい)
弥生老人会(若生会)
 「町一番元気な老人会」を目指し、サロンを導入以来10年経過。参加者の年齢や健康レベルに合わせた毎月3種類のサロンで「今を楽しむ・高齢者支援・社会参加」を推進。①高齢者見守り②健康運動③広報誌「顔晴れ」持参で独居高齢者の安否確認④認知症予防等勉強会⑤介護施設への慰問⑥公園・団地の美化などの活動を実施。これらの活動が評価され、平成30年、令和元年に県老連、全老連、町から表彰される。
4 長崎県(松浦市) つきのかわささえあいさぽーたー「むーんりばー」
つきのかわ支え合いサポーター「ムーンリバー」
 調川地区の要介護リスクや低栄養リスクが高い現状を知り、改善の必要性を強く感じた有志によりボランティアグループが結成され、高齢者が集う場所として「お寄りまっせ」を開設し活動を開始した。当初は、月2回の昼食会であったが、現在は毎週の百歳体操やレクリエーションなども実施している。地区内に一般商店がないため移動販売の誘致も行い買い物支援も行っている。
5 沖縄県(糸満市) あはごんいきがいけんこうくらぶ
阿波根生き甲斐健康クラブ
 住み慣れた地域で住民が自主的に公民館に集い、運動のDVDを見ながら介護予防に取り組む。運動特化型ではなく、参加者のニーズに応じた内容をキーパーソンが中心となって考え、地域独自のデイサービスでもある。自立した生活が継続できるよう見守りながら、「閉じこもり防止」「生きがいづくり」「健康づくり」を中心に展開し自立支援の活性化へ繋げている。
6 北九州市 「あそびごころあふれるまちあおば」じっこういいんかい あおばちくろうじんくらぶれんごうかい
『遊び心溢れるまち青葉』実行委員会 青葉地区老人クラブ連合会
 高齢者活性化事業として以下の8つの事業に取り組み、自信と活気にあふれ、「高齢者の元気なまちはみんなを元気にするまち」をスローガンに積極的に活動している。【8つの事業】①老人クラブ拡大事業②高齢者と行くバスハイク事業③青葉台ファーマーズ倶楽部事業④みんなにやさしい公園づくり事業⑤ふれあいサロン事業⑥『高齢者友愛・傾聴訪問』事業⑦『何でもできる隊』ニーズ対応事業⑧『年長者いこいの部屋』事業
○関連団体ブロック
ブロック別通し番号 推薦団体名 (ふりがな)
グループ等の名称
活動内容
1 一般社団法人ビューティフルエージング協会(東京都三鷹市) ぶいえるにじゅういち
VL21
 三鷹ネットワーク大学の一般社団法人ビューティフルエージング協会寄付講座「これからの生き方を考える」の受講生、講師有志により結成されたグループで、家庭、仕事、地域、趣味、健康、等々の様々な観点から、会員が自分の生き方、楽しみ方を発表し、他の会員の質問や感想を聞き、人生の気づきを深めている。月1回開催し、10年間で120回を超え、地域に根差した居場所の草分けとして、地域の人々のビューティフルエージングの推進に貢献している。
2 公益社団法人全国シルバー人材センター事業協会(富山県富山市) こうえきしゃだんほうじんとやまししるばーじんざいせんたー ぼらんてぃあくらぶ
公益社団法人富山市シルバー人材センター ボランティアクラブ
 市内の老人福祉施設を訪問し、ハーモニカ演奏に合わせて入所者などの方々と一緒に合唱をしたり、日本舞踊、腹話術、マジック等を披露している。入所者などの方々の喜びを肌で感じながら、「来年もまた来てね!」との声に、訪問した会員も励まされ、真に、高齢者の生きがいと社会参加を図りながら、積極的に活力ある地域社会作りに貢献している。
3 公益社団法人全国シルバー人材センター事業協会(静岡県焼津市) こうえきしゃだんほうじんやいづししるばーじんざいせんたー「やいづししるばーはむくらぶ・まんがいちねっと」
公益社団法人焼津市シルバー人材センター「焼津市シルバーハム倶楽部・まんがいちネット」
 東日本大震災時の通信網が断たれた教訓から、もしもの時の通信を確保し、情報発信していく手段として設立。
 「まんがいちネット」と名付けて毎週の定期交信、月1回の定例会議等でアマチュア無線の近況を伝えあったり日々連携を取っている。
 また、地域の防災訓練に進んで参加し、基地局を決めて有事の時の交信を想定して実践している。参加者はアマチュア無線の免許を生かし、地域や社会に貢献していくことに生き甲斐を感じ活動を続けている。
4 公益財団法人全国防犯協会連合会(長野県軽井沢町) ぼうはんじょせいぶ「げきだんかりす」
防犯女性部「劇団かリス」
 軽井沢町防犯組合連合会防犯女性部役員が主となり、各地区の高齢者の集い等へ出向き、特殊詐欺被害防止のための寸劇と体操を中心に活動を続けている。また、幅広い活動を7年以上続けており、地域の方の信頼も厚く実績も重ねている。きめ細かさや有効的な時間の活用は、女性ボランティア特有で有り、時間・労力を惜しまず防犯活動を継続し地域に貢献している。
5 一般財団法人日本郵政退職者連盟(群馬県伊勢崎市) さかいしまむらうくれれさーくるあろはれいんぼー
境島村ウクレレサークルアロハレインボー
 地域の有志と連携し、公民館サークルを指導しながら活動を続けており、地元の伊勢崎市を始め、太田市、前橋市、本庄市、深谷市、熊谷市、久喜市等県内外の介護施設、老人ホーム等において、ウクレレ演奏及び歌声の慰問活動を実施している。活動が各地で評価され、地域婦人会や敬老会等の会議に招かれ、演奏会を通じて高齢者を中心とした消費者トラブル防止の啓発活動にも貢献している。
6 一般財団法人日本郵政退職者連盟(大阪府大阪市) ゆうせいたいしょくしゃにんちしょうさぽーたーのかい
郵政退職者認知症サポ-ターの会
 認知症サポーター養成講座講師になるための厚生労働省主催の「キャラバンメイト養成講座」を受講した者により結成されたグループである。大阪市北支部会員はもとより一般市民、特に大阪市此花区の老人会の要請を受けて、「認知症サポーター養成講座」を7年間にわたり活動し寸劇シナリオ等を作成して、参加者と共に楽しむことで、認知症になっても安心して暮らせる町づくりに貢献している。
7 NPO法人エイジコンサーン・ジャパン(大阪府大阪市) さーびすつきこうれいしゃじゅうたく「こうしょうえん」ににゅうきょするこうきこうれいしゃにじゅうななにんと、そのなかまたち
サービス付き高齢者向け住宅「光照園」に入居する後期高齢者27人と、その仲間たち
 光照園に入居する後期高齢者27人が、地域の高齢者と共に施設内に設置された水耕栽培室(4メートル×6メートル×H=2.4メートル・3フロアー)内で、それぞれの役割分担を入居者同士で話し合い、無農薬野菜を栽培する。育成後、収穫、出荷も入居者で行い、近隣のスーパーイオンでの販売、近郊都市のレストランへの販売等で、収入は入居者の報酬としている。因みに88歳の女性(要介護度2~3)で凡そ月々2万円前後の収入を得ている。

エイジレス・ライフ実践事例(エイジレス章受章者)