令和4年度 エイジレス・ライフ実践事例

都道府県・指定都市・中核市及び高齢者関連団体から推薦のあったエイジレス・ライフを実践する82名、社会参加活動を行う52団体の中から、内閣府に置かれた選考委員会(委員長:有馬廣實 拓殖大学名誉教授)の案を踏まえ、内閣府において、今年度のエイジレス・ライフ実践事例(個人)55名社会参加活動事例(グループ等)40団体を決定しました。

決定されたエイジレス・ライフ実践者に対し「エイジレス章(しょう)」、社会参加活動団体に対し「社会参加章(しょう)」を章する書状を交付するとともに記念の楯を授与します。

令和4年度 エイジレス・ライフ実践事例及び社会参加活動事例選考委員会

委員長
 有馬 廣實拓殖大学名誉教授

委員
 片桐 実央銀座セカンドライフ株式会社代表取締役
 佐藤 博樹中央大学大学院戦略経営研究科教授
 澤岡 詩野公益財団法人ダイヤ高齢社会研究財団研究部
主任研究員 工学博士 専門社会調査士
 藤原 佳典東京都健康長寿医療センター研究所
社会参加と地域保健研究チーム研究部長
 川口 佐織愛知県福祉局介護推進監
 (敬称略)

エイジレス章受章者

※ 年齢は令和4年4月1日現在

通し番号 活動地域 (ふりがな)
氏名
年齢 エイジレス・ライフの概要
1 岩手県奥州市 むらかみ いさお
村上 勲
90  老人クラブの要として会長などを長年務め、手作りの広報は299号に達するなど、老人クラブの啓発活動に大きく寄与している。また、町内会での清掃活動や剪定作業、花壇づくりといった奉仕活動や、有志によるサロン開催など高齢者の交流の場の構築にも尽力している。趣味のマジックは、会場が爆笑とともにマジックの世界に引き込まれるなど、好評を博している。90歳を迎えた現在も地域や老人クラブの活動を盛り上げるその献身的な姿勢は、多くの方々からの厚い信頼を得ている。
2 岩手県奥州市 うめだ みつのぶ
梅田 光生
82  公民館館長に就任後、地区振興会事務局長や地区老人クラブ事務局等を兼務し培った広範な人脈やアイデアを駆使し、住みよいまちづくり・人づくりに積極的に取り組んだ。過去の大水害や火災等を風化させてはならないと「地域住民総参加洪水避難訓練」を実施した。また、地区振興会や歌人クラブ事務局長など数々の団体の会長や要職を担い、地域住民や関係団体等の厚い信望の下に「ロマンある温もりのまちづくり」を信条に活動している。
 このほかにも、アテルイや後藤新平といった郷土の先人顕彰活動の推進、スポーツを通じた高齢者の生きがいと健康づくり、子供の安全見守り隊活動等今もなお幅広く活躍している。
3 宮城県岩沼市 わたなべ えいいち
渡邊 榮一
88  岩沼市老人クラブ連合会会長、岩沼市共同募金委員会会長として、東日本大震災時の被災者支援、援助活動を行った。
 仮設住宅入居高齢者を対象とした演芸鑑賞会や384戸の仮設住宅、400戸のみなし仮設住宅入居者に対し、地元朝獲り卵や年末の切り餅、仙台雑煮、移動喫茶の開設などを指揮したほか、民生委員児童委員協議会等の関係団体のまとめ役として尽力した。
 コロナ禍においては、単位老人クラブ会員に体温計を配付したり、スポーツ大会(グラウンドゴルフ)をブロックごとの開催に変更するなど、市老人クラブ会長として早い段階からコロナ禍における高齢者の健康維持に注力している。
4 茨城県日立市 わたなべ ひろし
渡部 博
80  平成11年発足の日立地区セーフティ・マイ・タウン・チームに委嘱され、各種活動を展開する傍ら、高齢者宅を訪問、交通事故防止や特殊詐欺被害防止対策を推進、積極的な活動を続けている。平成24年にチームリーダーとなり、現在に至っているが、防犯活動を幅広く周知する方法として、趣味の落語に防犯活動の内容を取り入れた防犯講話、「落語で防犯の心構え」を考案、高齢者を対象とした落語会を開催し、高齢者の被害防止を呼びかけている。講話を受けた高齢者からは「とても分かりやすく、勉強になった」等、称賛されている。
5 茨城県高萩市 はなわ つとむ
塙 勉
84  自らの経験を生かし地域のつながりを大事にするリーダー的存在。自らの畑を使用し、保育、幼稚園児たちに畑作りから収穫までのサツマイモ掘り体験学習を27年間行っている。サツマイモ掘り体験を後継者に引き継いだ後、障害者デイサービスで自らの経験を生かし、リサイクルごみの選別や新聞紙を再利用し、再生燃料として活用する取組「新薪」作りに協力し、支援している。また、地域の防災防犯活動では、自ら自警団を立ち上げるなど、地域の安全安心に貢献している。
6 埼玉県鴻巣市 さとう ひさこ
佐藤 久子
76  若い頃から、ボーイスカウトや民生委員など、子どもからお年寄りまで、人と関わることが好きで、地域に関わる活動を行ってきた。
 平成10年から民生委員を務め、一人暮らしの高齢者が多くいることに気づき、地域で高齢者が集える場をつくろうと、平成11年から地域運動支援員や高齢者体力づくり支援士ドクター、高齢者体力づくりコミュニティライセンス、のすっこ体操(いきいき百歳体操)サポーター等の様々な資格を取得した。そこで学んだ知識と経験を活かし、平成23年頃から地域に運動教室とサロンを立上げ、現在に至るまで9か所の高齢者の居場所を作り上げた。現在もなお、運動やサロンに参加者と一緒に励みながら、市民の健康づくりと社会参加に貢献している。
7 埼玉県鴻巣市 かねこ とめお
金子 留雄
78  昭和58年から現在に至るまで40年近く手話サークル活動に参加している。市内で定期的に開催されるイベントに手話サークルメンバーとして参加し、手話で歌を歌うなど、手話を広めていく啓発活動をしている。
 平成24年に地域の自主防災会活動に、発足した当初から会員として参加し、平成29年から会長を務める。ハザードマップの図面を作成し、毎年、地域住民と情報を共有、地域の自然災害に備えている。
 地域との関わりを大切にしたいとの思いから、令和2年に地域の集会所で通いの場を立上げ、現在も感染症対策をしつつ、通いの場が継続できるように工夫している。
 今までの知識や経験を実践したいとの思いから、多方面で活躍されている。
8 千葉県野田市 せのう ちえこ
瀨能 千惠子
73  生け花講師として培った技術を基に、福祉施設利用者の指先のリハビリのため、市内の施設で生け花やアレンジメントフラワーの指導を行っている。平成14年にはボランティア団体「花あそび松清会」を結成し、活動中は参加者が視覚的にも楽しめるよう四季折々の花々を用いることをはじめ、交流を通して心の安らぎを伝えられるように取り組んでおり、活動先でも喜ばれている。また、市内のボランティア12団体が加入する野田市ボランティア連絡協議会の会長を務めており、小中学生を対象に福祉をテーマにしたポスターコンクールを開催したほか、会員同士の情報交換や勉強会を実施するなど、地域福祉の推進に長年にわたり貢献している。
9 千葉県山武郡九十九里町 おおつか しんいちろう
大塚 眞一郎
73  令和元年10月、地元を襲った台風19号の被災者支援をきっかけに、ボランティア活動を始めた。困りごとを抱えた高齢者のために支援をしたいと立ち上がっていた既存のボランティア団体に合流した。持ち前のフットワークの軽さを生かし、精力的な活動を展開し、令和2年10月には3代目会長に就任している。買物・通院等に不自由を感じた高齢者等の救済のための実働を重ね、移動販売車の誘致という功績を残した。令和元年10月には認知症カフェ「おてもり喫茶室」を立ち上げ、運営を開始した。他の「認知症カフェ(通いの場)」とも連携し、高齢者のみならず、世代を超えた交流も実現している。
10 千葉県山武郡九十九里町 ひらつか みすず
平塚 三鈴
67  平成25年4月より、認知症カフェ 「武助カフェ」(現在は「おかえりぃ」に改名)の運営を開始した。自宅敷地内の平屋一軒家を夫から借り、地域のために開放し、週1回開催している。補助金を一切受け取らず、利用者から徴収した参加費100円+食材費300円で活動を続けている。コンセプトは「高齢者に孤食をさせないこと」。以前は、調理の得意な高齢者によって昼食が提供されていたが、コロナ禍の現在は、弁当を発注し、原則黙食を約束の上、感染防止に厳重な配慮をしながら、活動続行。もはや、地域の憩いの場として定着し、健康不良等の早期発見の役割も果たしている。
11 千葉県山武郡九十九里町 みやじま のぶあき
宮島 宣明
80  令和2年3月、コロナ禍において、市場からマスクが消えると同時に、いち早く、元縫製マンとしての手腕を発揮した。所属するボランティア団体で核となり、手づくりマスクの教室を立ち上げ、生地の裁断や、縫製の手ほどきをした。コロナウイルスまん延防止のため、集会を断念した折には、メンバー各位へ役割分担を指示した。自身は主に、縫製を担当し、実に800枚を超える手づくりマスクを世に送った。入手困難だった時期には、介護事業所や学童保育所等へ無償で提供。多くの方を感染から守った。
12 東京都江戸川区 やまもと くにこ
山本 國子
78  子どもたちの輝くような笑顔が見たいという思いから、図書館・保育園などにおける絵本・昔話の読み聞かせ、紙芝居・パネルシアターなどのボランティア活動を長きにわたって続けている。また、障害者の方と触れ合った経験から障害者理解の普及にも関心を持ち、小学校・中学校における障害者理解のための出前授業(累計約980回)の開催や、公的な支援の届かない視覚障害者の方のサポートなどのボランティア活動を行っている。その活動分野は多岐にわたり、活動期間は40年近くに及んでいる。区内のボランティア活動において他に類例をみない功績を残している。
13 東京都稲城市 たぶち まさお
田渕 昌男
80  稲城市若葉台のニュータウン地区に創立された「みどりクラブゆうわ会(平成18年11月創立の老人クラブ)」で、設立翌年の平成19年4月からゆうわ会副会長として、また、平成22年4月からは3代目ゆうわ会会長として、老人クラブの基盤の無かった地域に「つながりーよ(子供たちの居場所作り活動)」や「学童パトロール」を立ち上げ、現在の老人クラブの基盤を築き、今日の発展に尽くした功績は大きい。また、平成25年5月より稲城市みどりクラブ連合会の会長に就任し、高齢者向けに日本顎口腔学会講演会を開催したり、連合会の会報誌を作成したりして老人クラブの活動PRに努めるなど、新しい事業をいくつも立ち上げ稲城市の老人クラブ活動の発展に尽力している。
14 東京都稲城市 せきね ただお
関根 忠雄
81  稲城市生涯学習推進計画に基づく生涯学習事業「いなぎICカレッジ」において、幅広く・深く専門的知識を探求する場として、周辺大学を巻き込み他市に例を見ない都市型市民大学「いなぎICカレッジプロフェッサー講座」を設立し、カレッジ運営体制の充実を行っている。本講座開設後15年間が経過し、約6,000人の受講生を送り出した。
 また、民生委員として地域の老人と接し、後に概ね65歳以上を対象にしたみどりクラブ若葉台杜の会(老人クラブ)を設立した。
15 神奈川県横浜市 ほたに たけし
保谷 威司
79  学生時代より楽器やボーカルを習い、会社の仲間と音楽活動を行っており、定年後に「鴨居エキコン」と出会い、市民活動団体の「鴨居まち研」に入会した。入会を機に音楽を生かした「鴨居エキコン」に積極的に取り組み、開催は延べ50回に達している。また、音楽愛好会を立上げ、地域の施設や自治会等で演奏し、地域に欠く事ができない存在と感謝されている。一方、地域の美化活動に取り組み、「鴨居駅の清掃」活動は980回を超え、鴨居駅利用者から毎回「ありがとう」の声が多く、鴨居地域や行政等から高い評価を受けている。現在は「鴨居まち研」の代表として会を統括し、鴨居地域の活性化に大きく貢献している。
16 新潟県糸魚川市 ひぐち よしえい
樋口 善榮
70  昭和49年7月、地元の焼山の水蒸気爆発を契機として火打山川第1号堰堤が平成3年に完成、併せて火打山川砂防公園や登山道が整備された。
 焼山の水蒸気爆発の経験者として、焼山の特徴や防災の必要性を強く感じ、登山者等への防災意識の高揚を図ろうと、平成15年、郵便局長時代に「焼山愛好会」を設立、発足当時から砂防公園や登山道の草刈り等の整備を18年以上にわたり実施してきている。また、防災意識の高揚等を地元小学校の生徒や地域住民に周知し、焼山の歴史や砂防堰提の重要性等を語り継いでいる。
 地域づくりのために防災士の資格も取得、避難計画作成にも取り組むとともに、現在は、焼山登山道の安全確保に取り組むほか、砂防公園、焼山山麓梅花藻自然園の整備、関係官庁との火打山焼山山頂現地調査など幅広く活動をしている。
17 新潟県佐渡市 ほんま ひさお
本間 久雄
85  民謡人生の始まりは高校2年生の時。その後、「佐渡みどり会」会員として松本丈一師の下で長く研鑽を積み、佐渡観光の宣伝のため島外各地で公演に参加した。昭和53年に佐渡民謡愛好会「本間社中」を結成。唄、踊り、三味線、太鼓、鼓等全てに通じ、主催する多くの会を持ち、佐渡島内一円に多くの民謡愛好家を育成している。現在も地域において小中学生や一般社会人を対象に民謡教室等を開催するほか、後継者育成活動を行うとともにチャリティー民謡公演を通じて、社会福祉協議会や佐渡市に寄付・寄贈を実施している。新潟県民謡協会名誉教授、佐渡民謡協会会長として佐渡民謡の伝承に力を注いでいる。
18 富山県富山市 なみき えみ
並木 惠美
84  60歳代後半にゼロから始めた腹話術を習得し、ユーモアあふれた語り口で多くの人を笑顔にしている。また、同じ志をもつ仲間と「いきいき腹話術研究会」を起ち上げ、月1回自主研修を行うほか、県外の研修会へ年2回は出向くなど、日々技術の向上に努め、老人福祉施設などを訪問して腹話術を披露するなど、県内全域に活動の幅が広がっている。
19 福井県敦賀市 のだ えいいちろう
野田 栄一郎
73  平成25年9月、台風18号で敦賀市の降水量(215ミリ・24時間)が観測史上最大になり、市内全域に初めて避難勧告が発令され、敦賀市縄間地区では土石流が発生するなど甚大な被害があり、地域での防災対策の重要性及び防災意識の向上等を痛感し、平成25年に防災士の資格を習得した。平成26年4月、発起人(3名)の一人となり「敦賀市防災士会」を設立し、以来、事務局長として各種施策の企画・運営に当たり、市民の防災に対する意識向上を支援するため次の取組を開始した。①防災士の資質向上等 ②敦賀市各種防災講演会の企画及び参加協力等 ③災害図上訓練等の出前講座の実施 ④敦賀市内の各町内会避難訓練への指導支援等 現在は、敦賀市等との連携を深めて地域の安心安全を守る活動を積極的に展開し、防災士会を通じ地域防災に尽力している。
20 山梨県笛吹市 うえの まさあき
上野 正明
80  「健康でいれば医療費削減につながる」「老人クラブの会員や地域の方が病気になることを少しでも遅らせる手助けができれば皆様のお役に立てるのではないか」「高齢者が元気で生活できるための行事や活動はないか」という思いを持ち、町老人クラブ連合会会長を長年務め、介護講座や交通安全講座、グラウンドゴルフ大会、環境美化活動、世代間交流などの企画を実現している。他にも市社会福祉協議会の地域福祉推進委員や生活支援体制整備事業の第2層協議体メンバーとして、地域の支え合い活動を推進している。
 また、自身の設備会社経営の経験を活かし、ボランティア団体「みさかチョットお役にたちたい」を設立し、水道や電気の困りごと解決や、団体メンバーとともに植木の剪定や草取りなど、地域の困りごとの解決に積極的に取り組んでいる。
21 長野県長野市 くらいし よしえ
倉石 よし江
86  自宅近くの通学路と交差する市道にて、児童の道路横断の安全誘導を昭和52年から続けている。当該箇所は県道からの抜け道となるため通過する車両が多く、しばしば高齢者等の交通事故が発生する危険な箇所である。月曜日から金曜日の午前7時10分頃から同40分頃までの通学時間帯に、小学校へ通学する児童200人ほどの安全誘導をしているほか、冬季間の降雪時には、午前6時前から通学路の除雪を行っている。児童が安全に通学できるよう尽力する取組は、小学校長、PTA及び保護者会からも感謝されている。
22 長野県長野市 よしざわ かずひろ
吉澤 和宏
76  平成20年4月に「元気な信更町花の里実行委員会」を結成した。花づくりを通じ地区内・外との住民交流を図り、元気な地域づくりを行うことを目標に、同会の会長として活動を続けている。平成22年には、山林1.7haの自然と景観を生かして地区の中心部に「花の里信更センター」を設置した。また地区内に6つある「花の会」の設立の支援や、信更中学校生徒と共同して「桜の植栽100本」「校章スズランの植栽」「小鳥の巣箱の設置」事業を実施することで、地域の活性化のみならず郷土愛や世代間交流を深める機会も創出した。地区では遊休農地や沿道で花づくりが盛んとなった。地域の活性化と景観整備に大いに貢献している。
23 長野県千曲市 たけうち ふみこ
竹内 冨美子
80  地域の安心・安全のために、更埴防犯協会連合会女性部長として、女性部員を取りまとめて、防犯活動に尽力してきた。特に、高齢者に対する特殊詐欺被害防止の活動においては、年金支給日を含む毎月15日の街頭啓発活動に参加しているほか、いきいきサロンや老人会で「出前防犯教室」を開催して、寸劇・紙芝居・替え歌を通して、分かりやすい啓発活動に努めている。高校生や少年野球チームの中学生と一緒に、紙芝居製作や啓発品製作を行って、青少年と協働して詐欺被害防止の活動も実施している。また、警察の立ち直り支援に参加する等、非行防止活動にも取り組んでいるほか、子どもの見守り活動にも参加して、小学校の登下校の見守り、自家用車に「見守り活動実施中」のステッカーをつけて、「ながら見守り」を続けている。
24 岐阜県関市 もりた ひろみ
森田 博巳
73  退職後、趣味の一つとして独学で木彫を学び、仏像をはじめ根付などの作品を制作し、その技能は地元寺院の壊れた仏像を修復できるほどに上達し、関市立武儀西小学校6年生に「円空彫り」の指導、支援をしている。
 また、長年の郵便局等の勤務実績が評価され、退職後は地域から数多くの世話役の就任要請を受け、特に岐阜県文化財保護協会関支部理事として、文化財の保存状況報告を行ったほか、情報紙「関市文化財だより」の発行を担当するなど、文芸・文化の面でも指導的な役割を果たした。地域のリーダーとして、多いときには14もの役職を兼任し、この10年間は地域の奉仕活動にも献身的に貢献してきた。
25 静岡県焼津市 えんどう こうすけ
遠藤 耕輔
82  焼津市老人クラブ連合会の副会長として、健康活動や教養活動に関するイベントを安全安心で積極的に参加できる会とするために、各種調整に尽力している。また、老人クラブの活動の継続や会員増強について、近隣市町の状況を調査するなどして、各地区の老人クラブにアドバイスをしたり困りごとの相談を受けたりするなど、老人クラブの活動がより良く継続して行われていくよう尽力している。
 さらに、ミニデイサービスの立ち上げに関わり、現在もボランティアとして会の運営を取り仕切るなど、地域の活動を精力的に行っている。
26 静岡県焼津市 うちだ のぶお
内田 舒雄
76  会社員時代から小動物の飼育や、日本各地の懐かしの原風景写真、昭和の時代の邦画・洋画のポスター、企業ポスター、ビートルズグッズ等を収集。これを基に平成7年よりこの様々なコレクションを要望に応じて展示していた。年を追うごとに各イベントに合わせて子供から高齢者まで楽しんでもらえる小動物のふれあい動物園や手作り工作教室など実施する内容も増え、イベント事業社を開業した。週末に東北から中部地区のショッピングモールやデパートで催事を行い、平日に、同規模の内容で身体障害者施設、高齢者施設、小学校などへのボランティア活動を続けている。日本の原風景や昭和の時代展などの際には、高齢者の方には懐かしく過去を見い出すきっかけになり話題が尽きない。木の実を使った工作教室などは高齢者に人気で高齢者の参加意識を高めている。
27 静岡県掛川市 おはら えいいち
小原 榮一
74  平成8年、静岡県警察の行う犯罪抑止活動の1つとして推進する地域安全推進員に委嘱されて以来、26年間の長きにわたり、交番・地区防犯協会と連携して、防犯キャンペーンへの参加、子どもの見守り活動等、地域に密着した地域住民のための数々の活動を行っている。その中でも、同人は警察署地域安全協議会会長、県地域安全推進員連絡協議会会長の要職に就いている。また、「しずおか防犯まちづくりカレッジ」を受講し自己の防犯スキルを高め、防犯まちづくりアドバイザーとして県内小学校での体験型子供防犯教室を開催し、さらに人材育成として「掛川市地域防犯リーダー養成講座」を主催するなど、警察、県、市と連携した幅広い多岐な活動を行っており、地域の安全安心なまちづくりに多大な貢献をしている。
28 静岡県御殿場市 かつまた さぶろう
勝俣 三郎
74  在職中から、趣味だったバイクを何かに生かせないかと「御殿場小山レスキューサポートバイクネットワーク」を立ち上げ、災害時に役立つよう安否確認・救援物資・医薬品の搬送の訓練を行っている。
 また、東日本大震災の被災地にも、仲間を募って現地にバスで支援に向かったり、東北の特産品の販売にも力を注いでいる。
 さらに、困った方への寄付金活動も盛んに行い、いつも匿名で、御殿場市社会福祉協議会へ届けている。 「自分の持っているよい所を他人の為にさりげなく行う事がボランティア」という信念の下に活動している。
29 愛知県名古屋市 さみぞ よしたか
92  公園で遊ぶ子どもたちに「ふかふかの砂で遊んでほしい。」という思いから、平成5年10月から今日まで28年余り、毎月2回、地元公園の砂場整備を行う社会奉仕活動に従事している。令和3年7月には、当該活動が地元新聞の市民版に取り上げられ、広く市民に知られるところとなった。また、名古屋市歴代最高齢の老人クラブ会長として、単位、学区、区、市の老人クラブ会長を兼務し、30年余り、老人クラブ活動の推進に尽力している。令和3年は、コロナ禍の中、新しい生活様式を徹底した老人クラブの活動再開に尽力し、会員の方々から久々の活動再開を喜ばれた。「人生百年時代」のフロントランナーとして、今後も活躍が期待される。
30 愛知県瀬戸市 まつもと こういち
松本 幸一
84  友人の介護の経験をきっかけに、高齢者が気軽に集まることのできる通いの場の必要性を実感し、妻の実家がある土地に通いの場専用の建物を建築、「高齢者の憩いの場所 ハッピーワン」を正月三が日を除く毎日開放している。施設の運営や予約の受付は友人、妻の助けを借りつつほぼ一人で担っており、また、時には利用者の指導役となるなど積極的に利用者と交流し、自身も楽しみながら活動している。利用者は所在している地区のみならず、市内外から広く訪れており、将棋・囲碁・麻雀をはじめ自由に活動を楽しんでいる。グループで定期的に利用する人も多く、貴重な高齢者の憩いの場として定着している。
31 愛知県瀬戸市 みうら てつなり
三浦 鉄成
79  認知症サポーター養成講座の受講をきっかけに、平成28年度から地域の誰でも参加できるカフェ「みずのカフェ」、その後瀬戸市認知症カフェ「せとらカフェみずの」を立ち上げ、毎月第4木曜日に開催している。開催に当たり、地域住民や地域の介護事業所等も巻き込み、認知症についての講座や医師を招いて勉強会を行っている。また、「地域の認知症に対する偏見をなくしたい」「認知症にやさしいまちにしたい」という思いで、平成29年には認知症キッズサポーター養成講座を行う「劇団みずの座」を発足し、毎年近隣の小学校で開催するなど、精力的に活動している。
32 愛知県蒲郡市 ほそい まさお
細井 政雄
75  教員退職後にかねてより考えていた地域の貢献につながる活動を率先して実践している。「光友会お助け隊」では、家電製品の処分等で困っている一人暮らしの高齢者に対し、地域の高齢者と協力して支援に取り組んでいる。また、自分たちの力で観光のまちにふさわしいきれいなまちを実現しようと、自治会や道路沿いの商店等に協力を呼びかけ、市の主要道路の清掃活動を実施している。さらに、地域で荒れ果てていた公園を再生するため、花の好きな高齢者や地元の花屋の協力を得て花壇の管理を行い、かつてのにぎわいを取り戻した。活動は、地域への貢献はもちろんのこと、その活動に携わる多くの高齢者の生きがいづくりにもつながっており、加えて前職の経験を活かしたリーダーシップにより、参加している高齢者の潜在的な技術や能力を引き出している。
33 愛知県大府市 あおやま いくひろ
青山 郁博
83  定年退職後、民生児童委員活動や老人クラブ活動を通して、地域活動の大切さや住民同士の支え合いの大切さを実感し、ボランティア活動にも精力的に取り組んできた。ボランティア活動では、子どもの下校時の見守りや高齢者の生活支援、地域住民が気軽に集える居場所作りなどに取り組み、活動を通じて住民同士が顔見知りになり、日頃の見守りや防犯、災害時の助け合いにつながるよう、地域のつながりづくりを大切にしている。
34 愛知県知多市 やまもと みよこ
山本 美代子
76  愛知県知多市の地域福祉ボランティアグループ「ゆいの会」の開設から携わる。「ゆいの会」のスタッフやボランティアが楽しみながら活動できるようにとさをり織りに取り組む中で、さをり織りの普及に努める。その後、半田市の福祉施設「みんなの家ほっと」内の障がい者、高齢者をはじめ、誰でも通える工房にて、さをり織りを取り入れ指導に当たる。また、40年以上、夫の介護をしながら珠算教室も運営している。
35 大阪府大阪市 はたがわ まさかつ
畑川 政勝
77  母の介護の傍ら、子供の頃からの趣味である鉄道模型のジオラマ制作を続けている。診療放射線技師としての知識や技術を生かして緻密な鉄道模型の制作・作品を雑誌・テレビ等で公開している。また、全国的な規模での鉄道模型の運転会を主催したり、YouTubeへ鉄道模型が走る動画の投稿を行ったりもしている。JICAで活動したこともあり、海外に向けての発信も行い、日本だけでなく海外の人も喜ばせている。
 今も大阪府高齢者大学校に通い仲間と共に考動している。
36 大阪府大阪市 かじ あけみ
梶 明美
71  仕事を早期退職後、今日に至るまで各種ボランティアを中心とした生活を送っている。更生保護女性会の活動、傾聴ボランティア、脳性まひ児の方の訪問、音楽バンドのサポート、子供の見守り、マンションの婦人部長、民生委員と数えきれない。多種多様の事情を抱えた人たちの安心安全の確保に務めている。
 令和2年から大阪府高齢者大学校で学び、社会参加活動にも積極的に参加している。
37 奈良県橿原市 つがわ しょうぞう
津川 昌三
85  定年退職後にボランティア活動を通じて地域のために活動したいという思いから、健常者や障害者へのスポーツ指導、壊れたおもちゃを修理するおもちゃ病院及び高齢者施設で活躍する傾聴ボランティアの普及など県内では盛んでなかった様々な活動の立ち上げに尽力している。今後は数年後に開催される全国障害者スポーツ大会のため後継者の育成に努めながら、おもちゃの修理はリサイクルにもなることからSDGsの取組も推進され、今後の活躍も期待されている。
38 和歌山県海草郡紀美野町 うえと かずお
植戸 一男
82  平成21年9月、和歌山県海草郡紀美野町福井地区老人会会員等10数名で田舎芝居「劇団げんき座」を結成した。地元あるいは近隣の市の公民館活動をはじめデイサービス等からの要請を受け「水戸黄門」の劇を上演するなど、各地域で老人との交流の場をつくり元気と勇気を与えるとともに自らもこの演劇活動を通じて健康の維持・脳の活性化に繋がるなど、元気の源となっている。
39 岡山県岡山市 かたおか ゆきこ
片岡 由紀子
81  調理経験とそのスキルを活かし高齢者施設に現役で従事している傍ら、高齢者交流食事会や、地域の子供食堂で長年にわたりボランティアとして活躍している。聴覚・視覚障害の方の傾聴も行うなど、食と心の両面で子育て世代から高齢者まで広く支援の輪を広げ寄り添い活躍しており、大変喜ばれている。また、執筆活動も行っており、自身のボランティア活動で得た気付きや思いを綴った投稿が地元新聞に幾度も掲載され高い評価を受けているほか、岡山県高齢者福祉生活協同組合が主催する「高齢者主張大会」にも長年にわたり投稿を続け、幾度も優秀賞に輝き発表されるなど共感を呼び続けている。
40 岡山県瀬戸内市 ひろはた ちかこ
廣畑 周子
77  「瀬戸内牛窓国際交流フェスタ」はユネスコ「世界の記憶」に登録された「朝鮮通信使」を顕彰する行事である。江戸時代から続く韓国と日本の国際交流の歴史と文化を引き継ぐという観点から、主に退職者を中心に実行委員会を組織し、その実行委員長として12年前から活動をしている。予算がないため寄付を集め、スタッフは全てボランティアである。近年は韓国領事館の協力も得て(K-POP歌手の派遣など)毎年11月第1日曜に開催している。昨年はコロナ禍のため、ステージイベントを屋外で実施、朝鮮通信使再現行列の参加人数を半数に削減、屋台は持ち帰り中心にするなど大きく変更し実施したが、多くの人が集まった。善隣友好を身近に感じることができるこのイベントを今後も続けていくため、記録としての報告書の冊子作りも実施している。
41 広島県福山市 ただ みちお
多田 三千男
86  定年退職後、地元の自治会活動に関わり、組織の強化・諸課題解決への道筋をつける。特筆すべき事業は、「町内一斉清掃」「ばら花壇設置」「絵本『母と子の八月八日』の発刊」「大型備品の調達」などである。高校・大学間連携事業では「楽器別講習会」を開催している。老人クラブでは、組織の活性化や魅力づくりなどに取り組む。また、「空襲証言集」の編纂、国際交流事業として「姉妹都市マウイ郡訪問」派遣などにも取り組む。定年後、一貫して、郷土を愛し、「まちづくり」に関与し、仲間たちと感動や喜び、生きがいや成長を享受しながら、地域と共に歩んできた。また、専門性を活かし国際交流活動にも取り組んでいる。
42 広島県福山市 あかまつ ひろゆき
赤松 弘之
80  昭和57年から地域の歴史的資料を収集する活動を行い、「鞆の浦歴史民俗資料館」の開館に尽力するとともに坂本龍馬の率いる海援隊が乗った沈船「いろは丸」の調査にも携わった。その後、平成14年に遺跡登録された「沈没船(19世紀のイギリス船)埋没地点遺跡」の調査にも携わり、現在は、調査の遺物を展示している「いろは丸展示館」の館長として、地域の歴史や文化などの魅力を伝えている。また地域の減災・防災活動の中心的な役割を担い精力的に活動を行うほか、観光行事の実行委員などにも携わり、地域活動には欠かせない存在である。
43 香川県坂出市 たけうち つぐお
竹内 繼雄
88  昭和43年に校区の子供会を発足させてから、地域の子供の見守り活動を続けている。地域の子供のために、それまでその地区には無かった子供太鼓を他地区より譲り受け、秋祭りで地域の子供と各家庭を回り、寄付を集め太鼓台を新調した。毎年、祭りの世話役をしており、子供太鼓や獅子舞、盆踊りの指導をしている。また、節分には地域の子供を集めて豆まきを行い、地区の小学校の体育の授業では、年数回、グラウンドゴルフの指導を行っている。その他、寄付を集めて地域の廃寺を再建し、毎週、仲間づくりの場所として提供しており、その管理を兼ねたお参りの際には花を供え、庭木の剪定をしている。隣の戦没者軍人墓地の献花の片付けなどの維持管理もしている。
44 愛媛県松山市 おのうえ あきら
尾上 章
82  退職後、居住している地区の住民から自治会長及び自主防災会長就任を要望され就任、住民の絆づくりに努めるとともに平成22年からは民生委員も兼務していた。65歳の時に心臓疾患を患い、これからの高齢化と健康維持を考えウォーキングを開始し近所の宅並山(標高203m)を登り始めた。翌年には高齢者仲間を勧誘し「宅並山に登る会」を結成し年300回を目標に取り組んでいる。平成20年には、宅並山の整備に取り組み、登山道の整備や登山道周辺に紫陽花の植樹をし、剪定や除草作業を行い、景観改善や登山者の安全確保などの登山者に喜ばれる宅並山作りを行っている。
45 愛媛県伊予郡松前町 しらいし こうすけ
白石 浩輔
80  40年程前に、北伊予俳句会に誘われ、20年程前から同会の代表に就任した。月に1回で4名の会員が集まり、各々が俳句を作り、それを俳句の先生が講評をし、俳句の腕を上げている。また、放課後児童クラブの安全管理員及び学習アドバイザーを務め、子供達に俳句を教えている。同クラブでは俳句のほか、ホッケーや軽スポーツを子供たちと一緒に行っている。
46 高知県安芸郡馬路村 きよおか ひろもと
清岡 博基
80  昭和63年に「魚梁瀬(やなせ)森林鉄道保存クラブ」を発足し、村おこしの一環として、昭和38年に廃線となった「森林鉄道」を当時の地域や企業の有志たちとともに復活させ、平成21年に国の重要文化財に認定された。現在は、「中芸地区森林鉄道遺産を保存・活用する会」の会長として、県内中芸地区観光発展を目的に、他の地域の鉄道も復活させるため鉄道跡調査や県内での講演会、 写真展等の開催に尽力している。
47 福岡県北九州市 ますおか はるこ
増岡 ハル子
83  長年PTA活動に携わり、昭和55年に民生児童委員に就任してからは、地域の福祉活動に加え、地域団体の要として長年にわたり貢献してきた。
 また、様々な団体から構成されるまちづくり協議会の中に女性部を創設する等、女性リーダーとしても一目置かれ、女性の地域活動に多くの道を開いてきた。
 平成24年には地域のサロンを立上げ、高齢者の居場所づくりを企画・運営しながら、健康長寿のための体操や、手仕事などの講師も兼任するなど、持ち前の明るい性格でリーダーシップを発揮している。
 そのような活動が評価され、平成30年には瑞宝単光章の叙勲を受賞した。
 その後も、幅広い趣味を生かして、市民センターに来訪される外国人への茶道のおもてなしや、食育・健康料理・手芸・編み物など、地域内外で講師として活躍している。
48 福岡県北九州市 とよふく のりあき
豊福 徳明
71  24年間勤めた教員を退職後、市民センター館長として、地域活動も備え合わせた活動を5年間継続した。
 その後は、障害のある子供たちのスポーツ活動の支援、放課後等に小中学生へ学習支援を行うひまわり学習塾の指導員のほか、数々のボランティア活動に参加するなど、人望が厚い。
 また、平成30年から開始された、北九州エンジョイント事業「いいよね!とばた塾」では、3年間運営委員長として講座の企画運営に携わったほか、教員生活で培った知識と経験を生かし、自ら講師となって、戸畑の歴史や教科書に載っていない裏話など、興味を引く話しぶりで人気の講座を展開している。
 20歳の時に、60歳を過ぎたらボランティア活動を行うという人生設計を立て、現在も様々な活動の役員を担い、公私ともに充実した生活を送っている。
49 福岡県鞍手郡鞍手町 にしやま かたし
西山 堅
80  平成22年から務めている民生・児童委員活動を通じて「何かお手伝いはありませんか」といった呼びかけを行っている。認知症になっても安心して暮らせる街・健康づくりと孤独な老人ゼロを目標に掲げ、ひとり暮らし高齢者の安否確認や話し相手、家の片づけ等の生活支援活動を続けている。平成26年からは認知症キャラバンメイト会長に就任し、町内に2か所ある認知症カフェの開設に携わるなど多岐にわたって活躍している。お茶会や健康体操・脳トレーニング等の活動は、高齢者の地域社会からの孤立を防げる交流の場となり、高齢者にたくさんの元気と笑顔を与えている。
50 福岡県鞍手郡鞍手町 しまたて てるゆき
嶋立 輝行
73  幼少の頃から郷土愛を地域の子供たちに育ませることが出来ればとの思いから退職を機に、平成23年7月に自宅の庭に世代を超えた「遊びの場(郷土の自然を大切にした遊び場づくり)」を始める。平成24年5月からは、地域の小学校を拠点に、生き物の命の大切さを学び、食に対しての感謝を学ぶ食べ物作り、子供と大人が協力して作成した物づくり体験を通じて地域との関わりを大切にする絆づくりなど遊びを通じて集団での協調性を学ぶ活動や体力づくり等を実践している。それぞれの活動は、学校教育現場では学べない子供と大人の世代を超えた幅広い世代間交流の場となっている。
51 長崎県島原市 さかもと まさき
坂本 正樹
93  長年成年後見に携わり、地域での孤独死をきっかけに「もやい会(城内三丁目自主見守り活動)」へ参加した。会員とともに地域の見守り活動や助け合い活動を活発に行っていた。妻の認知症介護を経験し、認知症の人と家族の会へ参加し、認知症カフェや地域での居場所としてのサロン作りに必要性を感じるとともに、地域住民が活動の主体となって地域一人一人の生活課題に向けた生活支援体制整備事業に共感し、事業について学びを重ね、旧自宅を改装し、地域の居場所づくりや地域の生活課題の解決活動に参加することを目標に「サロンもりたけ」を開所した。高齢になっても、持病があって透析をしながらも志折れることなく、自分の目標や意欲を高く持ち、地域のためにサロンを開催し、居場所づくりや地域の方々の生活課題をなんとか解決しようと取り組んでいる。
52 熊本県八代市 まつしま かずみ
松嶋 一実
74  高齢化で疲弊した地元の八代市坂本町で、地域活性化のため、球磨川に鮎やなの設置を提案し、地域のリーダーとして課題を乗り越え、平成29年に「食処さかもと鮎やな」を立ち上げ、住民運営の食処として活動している。ここで働く調理や接客スタッフは、70歳~80歳代の地元シルバー世代である。令和元年度は8,700人が来訪し、地元住民との交流による地域の活性化に大きく貢献し、さらには、地元住民から、雇用の確保と高齢者の生きがいの場として高い評価を受けている。しかし、令和2年7月の熊本豪雨災害で大きく被災、加えて、新型コロナの影響もあり休業していたが、令和4年6月から「土・日・祝」のみ営業を再開し、現在は全面再開に向け取り組んでいる。
53熊本県下益城郡美里町 たかた ゆきや
髙田 幸也
87  平成14年に学校の週5日制が実施され土曜授業が廃止されたことにより、近所の方から「学校の土曜日授業の代わりになる、子供たちが集まる場所を作ってほしい。」という声が寄せられ、平成14年から土曜学級を実施している。土曜学級では、勉強だけでなく、地域の小学生を対象に、本の読み聞かせ、地域の祭りや神仏の話、祭りへの参加、ラジオ体操、老人会との会合、昔遊びの継承など地域文化の伝承や、地域と地域の子供たちの交流を促進してきた。また、その人柄で子供たちに慕われており、土曜学級に参加していた子供が、土曜学級の手伝いに来ている。
54 宮崎県日南市 いき みちこ
壹岐 道子
76  昭和54年から現在まで、日南市スポーツ連絡協議会(120名)の会長として、7つの団体の交流会を年4~5回開催し、平成14年から日南市が開催のツワブキハーフマラソン及び車椅子マラソン大会参加者約2,700名への接待を毎年ボランティアで実施している。昭和60年、日南市ダンス同好会を立ち上げ、会長としてレクダンスの普及と、チャリティーの発表会を開催し、その益金を日南市へ寄付してきた。日南市社会福祉協議会にも積極的に関わり「人生100年時代」幼児から高齢者が、楽しく仲良く元気に暮らせる地域づくりや、児童クラブ・子ども宅食事業に尽力してきた。高齢者サロンでは、毎月2回支援を実施している。また、宮崎県レクリエーション協会の副会長としてもリーダーシップを発揮している。
55沖縄県那覇市たむら まもる
田村 守
81 大手石油会社の子会社の社長として定年間際に沖縄に赴任した際に、沖縄の自然と文化に魅了され、夫婦で沖縄に移住した。現役当時はエネルギーに関わる仕事で、「環境」がテーマの一つだったこともあり、定年後は手始めとして自宅近くの海岸の清掃を毎日続けている。沖縄県かりゆし長寿大学校卒業後、同窓会14期生初代会長に就任した。中心となってかりゆし社会福祉ボランティアサークル、かりゆしグリーンボランティアを立ち上げ、月1回那覇市内の公園の美化清掃活動を行っている。特に毎年開催のNAHAマラソン会場を終了後の翌日に清掃活動を行っており、250人以上が参加している。
 また、平成22年に沖縄県ペタンク協会設立に参画し、事務局長として競技の普及のため各地域でのクラブの設立に奔走した。令和5年の日本選手権大会の沖縄県誘致にも尽力した。

社会参加活動事例(社会参加章受章団体)