令和6年度 社会参加活動事例

都道府県・指定都市・中核市から推薦のあったエイジレス・ライフを実践する70名、社会参加活動を行う48団体の中から、内閣府に置かれた選考委員会(委員長:有馬廣實 拓殖大学名誉教授)の案を踏まえ、内閣府において、今年度のエイジレス・ライフ実践事例49名社会参加活動事例29団体を決定しました。

決定されたエイジレス・ライフ実践者に対し「エイジレス章」、社会参加活動団体に対し「社会参加章」を章する書状及び記念の楯を授与します。

令和6年度 エイジレス・ライフ実践事例及び社会参加活動事例選考委員会

委員長

有馬 廣實
拓殖大学 名誉教授

委員

澤岡 詩野
東海大学健康学部健康マネジメント学科 准教授
菅原 育子
武蔵野大学ウェルビーイング学部 教授
藤原 佳典
東京都健康長寿医療センター研究所 副所長
牧野 篤
東京大学大学院教育学研究科総合教育科学専攻 教授

(敬称略)

社会参加章受章団体

通し番号 活動地域 (ふりがな)
グループ等の名称
活動内容
1青森県
青森市
油川駅応援実行委員会(あぶらかわえきおうえんじっこういいんかい) 令和5年3月、リニューアルした油川駅の終日無人化が決定。その際、トイレも使用できなくなると聞き、地域の学生や住民が困ることが予想されたため、JR東日本と何度も話し合い、管理を住民で行うことでトイレの廃止を免れる。以降、掃除用洗剤やトイレットペーパー等の備品は地域住民や地域にある青森外ヶ浜ライオンズクラブより寄付を受け、始発の6時頃に合わせてトイレや駅構内の掃除を実施している。さらに、地域の養護学校や高校へボランティアを募り、現在週1~2回生徒達が掃除を実施するようになった。また、美化活動として、駅構内には生け花を置き、ホームの花壇では、地域のクリニックから寄贈していただいた草花を育てている。このような活動を大雪等の天候や土日関係なく毎朝続けており、あずましく暮らせる町づくりに貢献している。
2山形県
尾花沢市
西原地区親睦会(にしはらちくしんぼくかい) 農地の荒廃による鳥獣被害や少子高齢化に伴う人口減少等の課題解決に向け、西原地区親睦会のメンバーは「かかし」の制作を行い、それをきっかけとしたお茶のみ会や地域の見守り等の防犯活動、健康教室、ふるさと学習会、市内のこどもたちとの交流等、多岐にわたる活動を行っている。メンバーの活動はマスメディア等にも取り上げられ、現在西原地区には100体以上のユニークなかかしが設置されており、県内外からも見学者が訪れている。「自分たちのことは自分で」を理念に、各々の経験と知恵を出し合いながら地域の活性化に貢献している。
3福島県
郡山市
国際交流の会・かるみあ (こくさいこうりゅうのかい・かるみあ)  平成7年に団体を設立し、長年にわたり国際文化交流普及活動を展開してきた。週1回開催される日本語学習ボランティアには毎回多くの外国人会員とボランティア会員が参加し、日本語を学ぶだけではなく、生活上の困りごとの相談にのり、場合によっては行政手続きに同行し伴走型支援を実施しており、在住外国人の心の拠り所的役割を担っている。地域の国際理解を広げ、在住外国人の受け皿となり、日本への理解促進に貢献している。
4茨城県
日立市
NPO法人 コミュニティNETひたち(えぬぴーおーほうじん こみゅにてぃねっとひたち) 平成14年4月に茨城県で初めてICT(パソコン教室等)による社会貢献を事業の目的としたNPO法人として発足し、21年となる。会員140人の平均年齢は74歳。会員の経験や知識を生かし、ICTで地域に貢献する活動として、パソコン教室や市と連携してスマホ等の操作に困っている高齢者を対象にマンツーマンの相談会を開催している。そのほか、要支援の認定を受けた高齢者を対象に、スマホで脳トレを行う通いの場を運営し、女性のボランティア講師も活躍している。また、小中学生を対象とした 「ひたちパソコン探検少年団」の活動を支援しており、幅広い年齢層を対象に、地域に根ざした活動を展開し、地域福祉の推進に貢献している。
5群馬県
太田市
遊友会(例幣使仮装行列)(ゆうゆうかい(れいへいしかそうぎょうれつ))  遊友会は、午前中ハンドメイドクラブなどの区民会館行事、午後はグラウンドゴルフ、その前後には地元小学生の登下校を見守る「安全見守りたい」など、1日に何度も顔を合わせられる活動をしている。遊友会の活動の1つとして、8年前より例幣使仮装行列を地域の活性化を図るため実施している。仮装行列は「地元住民に町の歴史を知ってもらい、隣近所のお付き合いが昔のようにできる町にすること」を目的としている。地元小学校の授業の一環として、児童が行列の準備を老人会メンバーと行うことが、老人間の交流だけでなく、多世代間の交流及び高齢者の生きがいづくりに大きく貢献している。
6埼玉県
さいたま市
ささえ愛プラザ(ささえあいぷらざ) 自治会と連携し、自宅で日常生活を送っている高齢者の見守りを兼ねた活動を行っている団体である。
 活動開始から10年以上が経過し、草むしりや日常生活補助等の依頼対応を継続的に行っているほか、地震対策である家具転倒防止器具の取り付けや、フレイル予防に関する活動を自治会回覧で周知することにより、地域社会における支え合いの輪の拡大にも努めている。また、まちの美化活動の一環として公園の水やりや雑草取りも行っており、今後も活動メンバーを増加させ、「自助・互助の精神」で活動の幅を広げることを目指している。
 当該団体は、どのような活動が可能であるか自治会経由の回覧等で要望を集めながら年間100件以上の活動を行っており、地域福祉の増進に貢献している。
7埼玉県
新座市
K1 : 北一の絆・楽しく、ささえて会(けいわん:きたいちのきずな・たのしく、ささえてかい ) 生活支援体制整備事業の新座市北部第一圏域第2層協議体を中心としたグループで、以下の活動を行い、地域福祉の推進に貢献している。
  • 折り紙隊(高齢者が地域のこどものために、自身も楽しみながら、時節の折り紙や紙で折ったゴミ箱を保育園や放課後児童保育室へ寄贈し、交流を深める活動)
  • 世代間交流(保育園や子育て支援センターで昔遊びの披露や、保育園で祖父母向けの地域住民によるコンサートの開催、保育園へのサポート活動等)
  • NPO法人との協働(一人親向けのフードパントリーの開催における人員協力、保護者のリフレッシュとこどもの自主性を尊重した居場所づくり)
  • 地域共生社会の拠点づくり(地域内のドラッグストアのフリースペースを利用し、地域住民・情報・資源の集まる居場所づくりを行う)
8千葉県
船橋市
高根台よろこびの会(たかねだいよろこびのかい) まだ介護制度がなかった平成8年から、向こう三軒両隣精神で、高齢者や障害者世帯はもちろん、地域住民なら誰でも利用できる制度を作り、掃除、洗濯、草取り、水やり、買い物、見守り、犬の散歩など、住民のちょっとした困りごとに対応するとともに、昼間に独居している方向けのお食事会、地域の方向けのサロンを長年継続し、住民同志の交流や支え合い活動に寄与している。
 会を継続するために、ボランティア自身も講習会に参加するなど、見識を深め続け、また、継続するためにボランティア同士でよく話し合い、楽しく、無理なく、をモットーとして活動しており、地域福祉の推進、地域コミュニティの活性化に多大な貢献をしている。
9東京都
あきる野市
あきる野市 市民解説員(あきるのし しみんかいせついん)  市民解説員は、地域における生涯学習の推進を図るために活動する、あきる野市教育委員会から認定された学習ボランティアである。“ふるさとあきる野”を愛し、わがまちの自然・歴史・文化の再発見に努めている。学んだことを地域社会に生かす知の循環型社会の実践活動を展開している。年間を通じて、市民解説員が案内する「市内探訪」約8コース、五日市郷土館等の社会教育施設での解説活動、市内外の学校等からの依頼による派遣解説など年間およそ100回程度を行っている。また、個々に研究テーマを設け、年間を通じて研鑽に励み、その成果を「市民解説員発表会」で発表している。令和5年度は、68人が登録し活動している。このように、26年間にわたり継続して、学んだ知識や技能を生かして社会貢献活動を行っているグループである。
10神奈川県
横浜市
NPO法人霧が丘ぷらっとほーむ (えぬぴーおーほうじんきりがおかぷらっとほーむ)  「談話会」「会食会」「配食サービス」などを計画実践しているほか、老人会でも、友愛サロン、シニアヨガ、コーラス、毎朝のラジオ体操、健康体操などを計画。休耕田を借り野菜づくりをして、人と出会える場を工夫し、引きこもり予防に工夫をしている。
 また、コミュニティーカフェ「ぷらっとkiricafe」も運営し、様々な活動を行っている。
 さらには、令和5年4月より横浜市介護予防・生活支援サービス補助事業(サービスB)として「ふらっとルーム」をスタートし、毎月金曜日に認知予防・介護予防プログラムに取り組んでいる。
11神奈川県
横須賀市
グリーンハイツ「ゆいの広場」(ぐりーんはいつ「ゆいのひろば」)  横須賀市長沢地域や津久井地域に跨る集合住宅群グリーンハイツで活動する住民有志の団体で、生活支援活動に加え、認知症カフェやコミュニティカフェも運営している。コロナ禍では、他団体が活動を休止するなか、どのように活動するかを考え、オンラインツールや感染症対策を取り入れて活動を続けた。神奈川県立保健福祉大学との連携をはじめ、さまざまな方や団体ともつながり、多世代交流にも取り組むとともに、認知症の本人や家族の支援にも積極的に取り組んでいる。
12神奈川県
高座郡寒川町 他
小谷パールクラブ(こやとぱーるくらぶ) 小谷パールクラブは、趣味嗜好が同じ仲間が楽しく集える11の多種多様なサークル活動を積極的に実施している。令和5年度には新規のサークル活動「健康吹矢サークル」の発足など、時代に対応した活動を活発に展開している。特に、医療施設や買い物、庭園植栽等、様々な目的で活動したくても自身の活動には身体的な制約がある人のため、その制約を仲間が互助活動として支援する「お助けマンサークル」は、令和2年度から開始し、高齢化の進展に特化した活動である。活動地域は町内だけではなく藤沢市、茅ヶ崎市、平塚市全域、海老名市・伊勢原市の一部施設を対象として広域で活動している。
 町民だけではなく、他市も含めて多くの高齢者へ支援活動を実施しており、福祉活動の推進に大きく貢献している。
13石川県
金沢市
米丸米寿会連合会(よねまるべいじゅかいれんごうかい) 令和6年で設立60年を迎えた会であり、こどもたちの見守りや、小学生とのグランドゴルフ大会、「むかしあそび」を語る会を通じた世代間交流に取り組んでいる。また、健康保持及び多様化する社会のなかで明るく生きていく人間形成を図ることを目的とした教養講座を実施し、地域高齢者に学びの場を提供し、地域活動の継続、伝承を行っている。地域全体の高齢者を支える中核として、重要な役割を担う活動を長年続けており、住みよい地域づくりに貢献している。
14石川県
羽咋郡志賀町
熊野地区老人クラブ(くまのちくろうじんくらぶ) 設立当初から友愛活動に力を入れて取り組んでいる。地域高齢者へのアンケート調査を行うことで、支援の有無など現状把握を行い、その情報を共有できるよう「高齢者マップ」の作成や連絡会を実施している。また、友愛活動のなかで対象者の異変に気づいた際は、地域包括支援センター等に連絡・相談することで支援へつなぐ役割も果たしている。
 精力的な活動により会員増強にもつながり、住民同士が助け合い、支え合う地域づくりに貢献している。
15福井県
福井市
福井童謡の会(ふくいどうようのかい) 平成7年3月に、福井市中央公民館の「生涯学習カレッジ 童謡コース」の受講生が中心となって創設した。コンサートや各種行事への参加、施設への慰問等の多岐にわたる活動を継続して行い、今年30周年を迎えた。男性コーラスグループ、こども合唱団等と合同コンサートを開催するなど多世代間交流にも注力し、地域の高齢者の居場所づくりや生きがいづくりに大きく貢献している。
16福井県
大飯郡高浜町
高浜町おやジィーの会(たかはまちょうおやじぃーのかい)  平成25年5月に、高浜町内のリタイア世代の男性ボランティアで結成した。支えあいの地域社会を目指し、地域の高齢者宅等へ週1~2回給食弁当を配達し、地域福祉の推進に貢献している。また、月1回の定例会での研修やスマホサロン、隔月開催の健康サロンやおでかけ見学会など、多彩な活動を積極的に行い、地域の高齢者の居場所づくりや生きがいづくりにも貢献している。
17静岡県
磐田市
磐田観光ボランティア
「ふれあいガイドの会」(いわたかんこうぼらんてぃあ「ふれあいがいどのかい」)
 磐田市で開催された「コミュニティカレッジ」の観光ボランティア講座修了者により結成されたグループで、観光ガイド等の観光資源を有効活用したまちづくりを中心とした活動を続けている。活動は25年を超える長きにわたり、年5回の文化財を巡るガイドウォークを開催したり、休日見付いこい茶屋を訪れた方に磐田の歴史を伝えたりする等の実績を積み重ね、市内外へ磐田の歴史・文化の普及促進に貢献している。
18愛知県
豊田市
陣寿会(じんじゅかい) 陣寿会では、世代間交流の活動に力を入れ、季節にまつわる催しをとおして、こども達に文化の継承と、次世代への地域の担い手育成を行っている。
 活動はクラブ内だけでなく、こども会や自治区といった他団体とも連携した行事を開催している。地域全体を巻き込んだ活動は、高齢者の生きがいづくりだけでなく、住民同士の関係性づくりや、地域全体での子育て・見守り活動にもつながっており、地域力の向上に寄与している。
19奈良県
生駒市
生駒市アマチュア無線非常通信協力会(いこましあまちゅあむせんひじょうつうしんきょうりょくかい)  災害に強いアマチュア無線の特性を生かし、市の災害対応に協力しようとの趣旨から令和2年に設立された。以降毎年、大規模災害時を想定した市との連携訓練を実施して、活動要領の改善・習熟を図っている他、各種イベントへの出展等も行い、活動の拡大を図っている。アマチュア無線は自宅に居ながら多くの相手と交流を持つことができ、特に高齢者にとって、社会との繋がりを維持できるかけがえのないツールとなっているが、これに加えて同会は、高齢の会員でも地域社会で活躍できる機会を創出し、新たな「生きがい」を生み出している。また、全国的にアマチュア無線愛好家は高齢化が進んでいるが、同会は「災害対応」を掲げることで、若い世代にもアマチュア無線を広めて会員に加えており、高齢者が世代を超えて交流・活動できる場ともなっている。
20和歌山県
和歌山市
いきいきシニアわかやま(いきいきしにあわかやま) 和歌山県社会福祉協議会がサラリーマンOB生きがい活動支援事業にて募集した「エンジョイスト養成講座」受講生が講座終了後に「いきいきシニアわかやま」を立ち上げ、平成20年4月に活動開始した。運営資金確保のため会員制(1000円/年)でスタート、年々会員も増加し令和5年度には484人になった。活動内容は、パソコン教室、リズム体操、バスツアー、ハイキング、歴史散策など運営委員が知恵を出して企画した事業を展開。発足当初の運営委員は8名だったが、令和5年度では22名(うち女性8名)。現在は、運営委員3名がチームとなり、企画から準備、当日の運営、終了後の結果報告、会計報告を行っている。高齢者の方々が各種イベントに参加することにより会員相互の人間関係と生きがいを得ることを目的に活動を続けている。
21島根県
江津市
谷住郷100年マルシェ (たにじゅうごうひゃくねんまるしぇ) コロナ禍をきっかけに「ふるさとを元気にしたい。」と地域の人に声をかけてまわり、有志によって始まったマルシェ。高齢化率48.5%の地域で、出店するのは約半数が高齢者だが、自分たちで準備をし、自分たちで片づけるというスタイルを続けている。毎月第1・第3日曜日に出店し、地域内外の人との交流や、出店者同士の交流により人の輪が広がっている。
 活動はマルシェにとどまらず、音楽イベントを企画したり、地区外で開催したりと、型にとらわれることなく、意欲的に取り組んでいるグループである。
 高齢化の進む地域において、高齢者の生きがいづくりや人との交流の場となり、地域全体に元気を与えている。
22岡山県
勝田郡奈義町
ちょいワルじいさん作戦会議(ちょいわるじいさんさくせんかいぎ) 高齢の男性は女性に比べて、介護や支援を要する状態になったとき、デイサービスなどの介護・予防サービスの利用を好まず閉じこもりがちになる方が多いと言われている中、当グループは、こういった高齢男性特有の課題解決に向けて、自分事として取り組んでいる。
 毎月1回、「ちょいワルじいさん作戦会議」を開催し、日帰りミニ旅行の「ちょいワルな旅」や昔を懐かしく語り合う「ちょいワルな同窓会」などを企画・運営することに加え、隔月開催の「ちょいワルGG道場」でのちょいワル体操の考案や奈義町の気になること・場所について掘り下げて調査研究をする等のユニークで活発な活動を行うことで、男性高齢者の「通いの場」となるなど、参加者の生きがいづくりや社会参加活動の促進につながっており、地域福祉の推進に貢献している。
23広島県
安芸郡熊野町
熊野町シルバーリハビリ体操指導士会(くまのちょうしるばーりはびりたいそうしどうしかい)  町が開催したシルバーリハビリ体操指導士養成講習会を受講し、シルバーリハビリ体操指導士として認定された住民により結成されたボランティア団体。フレイル予防等、生活習慣病予防や介護予防の重要性についての普及啓発も行っている。平成30年西日本豪雨災害の際には、避難所で体操教室を開催し、避難者の体力維持にも貢献した。活動は体操指導だけにとどまらず多岐に渡り、町や関係機関と連携した地域づくりに取り組んでいる。
24山口県
山陽小野田市
竜南会(りゅうなんかい) 昭和41年に発足し、長きにわたり環境美化等の地域活動を続けている。町内にある「塚の川古墳公園」の除草作業を毎月1回のペースで実施している。また、神社境内の除草作業を年2回のペースで実施しており、町内の道路、法面、水路の水草刈りも随時行っている。その他地域の見守り活動も展開しており、小学校通学路の見守りは毎日活動している。地域と未来のために活動していることを会員で共有しており、仲間で一緒に活動して連帯感を持っているだけでなく、積極的に様々な地域貢献活動を長年にわたり展開してきたことで、行政や地域住民からも評価・信頼されている。
25長崎県
平戸市
中野地区老人クラブ連合会(なかのちくろうじんくらぶれんごうかい) 地域の5つの老人クラブから結成された当団体は、世代間交流として、地域のこどもたちと米づくり・芋づくり体験、グラウンドゴルフ大会などを行っている。また、しめ縄づくりや門松づくりなども行っており、それらの活動は伝統文化の継承にも繋がっている。20年を超える長きにわたり続けられてきた当団体の活動は、世代間の相互理解を深め、こどもたちの教育力の向上を図るとともに、高齢者の健康増進・生きがいづくりにも寄与しており、地域全体の活性化に大きく貢献している。
26熊本県
菊池郡大津町
真木元気塾(まきげんきじゅく) 地域の民生委員・地域福祉推進員(元民生委員・元地域福祉推進員等も含む。)・退職された看護師・介護士といった専門職等がスタッフとなり、「いきいき百歳体操」を中心に物づくり等趣向を凝らした取組を行いながら、専門職による健康相談等も実施し、必要に応じ町地域包括支援センター等につないだり見守り等を行ったりしている。
 また、新型コロナウイルス感染症感染拡大時には、地域の高齢者等の予防接種をオンラインにより代行予約するなど「地域の拠点」「福祉の拠点」として中心的役割を担っており、地域にはなくてはならない存在である。
27宮崎県
宮崎市
神話の杜みやざき(しんわのもりみやざき) 神話の杜みやざきは、オペラ歌手やピアノ教師、篠笛奏者、演劇関係者など多岐にわたる構成員により、こどもから大人まで関心・興味を持ってもらえるよう、演劇や音楽劇、紙芝居等により神話の普及活動を行っている。
 定期的な活動を宮崎市檍地区交流センターで行っているほか、要請に応じて小中学校や高校、看護大学、図書館、公民館、介護施設、県主催のイベント等で幅広く活動している。
 会員の半数が高齢者であるため、県民への神話普及活動が自身の生きがいづくりにも繋がっている。
28鹿児島県
奄美市
久里町老人クラブ 再春会(くさとちょうろうじんくらぶ さいしゅんかい) 久里町は、477世帯、人口685人、高齢化率38.5%の地域で、古くから住み慣れた住民が多く、住民同士の連携やつながりがあり、協力関係の良い地域である。
 久里町老人クラブは、奄美市市街地の自治会組織のなかった久里町で、児童の見守り、地域の美化活動、独居高齢者や障害者の安否確認、防災活動など、自治会組織結成の先駆けとなる活動を実践している。
 自治会結成後も、この久里町老人クラブが、地域を引っ張るエンジンとなって、こどもから高齢者まで、地域に根差した支え合い活動に取り組んできており、地域福祉の推進に貢献している。
29沖縄県
中頭郡中城村
中城村老人クラブ連合会(なかぐすくそんろうじんくらぶれんごうかい) 平成27年度より、市内3小学校と授業を活用して毎年世代間交流事業を実施している。昔遊びや沖縄民謡に合わせて踊りを踊ったり、高学年のスポーツテストの手伝いをしたりするなど幅広く活動を続けている。また、新たに1年生との昔遊びの交流要望も出てきた。学校からは、老人クラブの力を借りて授業を進めていくことは、地域とのつながりを大切に伝えていくことが出来るツールとして老人クラブに求められており、地域貢献、健康増進につながっている。

エイジレス・ライフ実践事例(エイジレス章受章者)