令和7年度 エイジレス・ライフ実践事例

都道府県・指定都市・中核市から推薦のあったエイジレス・ライフを実践する47名、社会参加活動を行う50団体の中から、内閣府に置かれた選考委員会(委員長:牧野篤 大正大学地域創生学部教授)の案を踏まえ、内閣府において、今年度のエイジレス・ライフ実践事例32名社会参加活動事例32団体を決定しました。

決定されたエイジレス・ライフ実践者に対し「エイジレス章」、社会参加活動団体に対し「社会参加章」を章する書状及び記念の楯を授与します。

令和7年度 エイジレス・ライフ実践事例及び社会参加活動事例選考委員会

委員長

牧野 篤
大正大学地域創生学部 教授

委員

池田 昌弘
特定非営利活動法人全国コミュニティライフサポートセンター 理事長
澤岡 詩野
東海大学健康学部健康マネジメント学科 准教授
菅原 育子
武蔵野大学ウェルビーイング学部 教授
藤原 佳典
東京都健康長寿医療センター研究所 副所長

(敬称略)

エイジレス章受章者

※ 年齢は令和7年4月1日現在

通し番号 活動地域 (ふりがな)
氏名
年齢 エイジレス・ライフの概要
1北海道 帯広市 松井 英成 ( まつい ひでなり ) 80  退職後受講した講演会で、趣味等を通じた生涯学習と地域活動の大切さに関心を持ち、夫婦で資源ゴミとして出されるペットボトルを用いて風車を制作し自宅菜園に飾り始めたところ、工夫が話題となりマスコミに取り上げられた。風車制作・飾り付けの規模・内容は年々充実し、新聞・テレビ等に取り上げられる他、帯広市や北海道の生涯学習講座、帯広市内小学校・各種団体等の教室やイベントの依頼を受けるに至り、夫婦で「ものづくり」や「生涯活動」等を広めている。令和7年も既にイベント主催者から「ペットボトル風車教室」の依頼を受けており、風車制作活動を通じて地域住民と感動を共有し、多くの人と絆が芽生える等、地域に対して好影響を及ぼしている。
2岩手県 奥州市 菅原 志保子 ( すがわら しほこ ) 85  中学校の社会科及び音楽科の教員として勤務した経験を活かし、地域での音楽活動や郷土の先人の顕彰活動に力を入れている。教員を退職後、斎藤實記念館の学芸調査員及び館長を務め、そのことをきっかけとして平成17年に斎藤實顕彰会を創設し、活発な顕彰活動を行っている。また、地域の合唱団において24年にわたって指揮者を務めており、地域の高齢者サロンや歌声サークルでも指揮者や世話役として活動している。さらに、民生児童委員や福祉スタッフを歴任し、サロンの代表を務めるなど地域福祉に貢献している。
3岩手県 花巻市 八重樫 ヒロ子 ( やえがし ひろこ ) 81  「轟木下ふれあいサロン」を運営し、高齢者の交流や文化活動の場を提供している。参加者の利便性を考慮し、送迎支援も行い、参加率の向上に努めている。
 「笹間婦人会会長」を4年間務め、在任中、地区ごとに異なっていた郷土芸能「ご祝い」の踊り方を統一し、地区間の協調を促進した。
 平成17年から地元の小学校で絵本の読み聞かせを開始するとともに、平成27年からは運動会での「さんさ踊り」の指導も開始。踊りの指導は、平成16年頃から学校に働きかけていたもので、10年越しに成就したものである。令和6年にはその功績が評価され、当該小学校の150周年記念式典で表彰された。また、令和4年からは小・中学校で書道の指導を行うなど、こどもたちの教育にも尽力。
 年代、性別を問わず、自身の才能を活かし地域に貢献している。
4福島県 郡山市 梅津 收二郎 ( うめつ しゅうじろう ) 81  現役時代に感動したネイチャーゲームのリーダーを取得後、日本レクリエーション協会インストラクターを取得し、本格的にレクリエーション活動を開始。その後、様々な活動種目の資格を取得。スポーツ・レクリエーションをとおしたボランティア活動を長く続けている。愛好者をまとめ、ねんりんピックなどで活躍しているほか、障害者や高齢者のレクリエーション支援にも尽力してきた。現在は、スポーツ・レクリエーションの様々な活動の支援ができる指導者、地域のリーダーとして多くの方々から頼りにされているだけでなく、県内各地での高齢者、障害者に対する支援者として活躍し、その姿は後輩から尊敬を集めている。今後も、地元の人材バンクに登録し、公民館等の活動や大会指導の要請にも応える意欲を持ち活動を継続している。
5秋田県 秋田市 石川 眞正 ( いしかわ しんせい ) 75  幼いころから楽器に興味を持ち、郵便局勤務後は、秋田市内の仲間とアマチュアジャズバンドを結成し、定期演奏会を開催するなどの活動を継続している。さらに、郵便局退職後の平成22年度からは、老人ホームや福祉施設等の入居者への慰問活動を行っており、秋田市社会福祉協議会主催の介護支援ボランティアサークル「ひまわり会」「すみれ会」へ入会し活動するほか、秋田生まれの芸達者なメンバーによる「あきた芸能つどいの会」の結成にも加わり、誰もが笑顔になれる演目構成による演奏を行い、お年寄りから好評を博している。
6茨城県 守谷市 小川 正男 ( おがわ まさお ) 77  会社退職後、災害ボランティア活動を経験する中で地域活動の重要性を知り、市内初となるたすけあいの会「御所ケ丘5丁目助け愛の会」を立ち上げた。11年間にわたり地域の支え合い活動を継続。粗大ごみの運搬や生垣の手入れなど、地域の「お助け隊」として活躍している。また、シニアクラブ「御所ケ丘友の会」では12年間活動し、令和4年からは会長も努めている。グラウンドゴルフ、健康麻雀、映画鑑賞会などを企画し、地域の高齢者同士の交流を促進。クラブ内で送迎支援も行い、誰もが楽しめる環境を整えている。今後は、地域の見守り・声掛け活動を強化し、高齢者の孤立を防ぐことを目指している。「ごく普通のことを普通にやっている。仲間がいるから成り立っている。」と語り、地域全体のつながりを深める取組は地域社会に大きく貢献している。
7群馬県 桐生市 小川 勝 ( おがわ まさる ) 79  平成21年4月に桐生市シルバー人材センターへ入会後、襖・障子・網戸などの修繕業務に携わってきた。同時に、高齢者サポート事業のコーディネーターとしても活躍し、困っている人への手厚い対応に対し各方面から喜ばれている。
 シルバー人材センターの業務に取り組みながら、群馬県珠算連盟でも中心として活動し、珠算を通してこどもたちの成長にも貢献している。同時に、地区では10年もの間町会長の重責を担い、地区行政のリーダーとして貢献している。
 シルバー人材センターでは、理事や互助会役員を歴任し、現在も副理事長及び互助会会長として持ち前のリーダーシップを発揮している。互助会でも楽しいサークル活動を企画し、豊かな絆をより深めるために、多くの人をまとめ、新たなチャレンジをしている。
8長野県 須坂市 黒沢 勝江 ( くろさわ かつえ ) 81  須坂市食生活改善推進協議会に20年間所属、会長を4期(8年)務めた。元須坂市集団給食の調理員の経験を活かし、「具だくさん味噌汁」や、お馴染みの食材を使った栄養バランスの良い「まごわやさしい弁当」などの減塩やバランスの良い食事の普及啓発をしている。また、一般財団法人日本食生活協会の郷土料理スペシャリストに認定され、小中学校のクラブ活動や授業、公民館の親子料理教室において郷土料理の講師を務めるなど、若い世代への食文化の継承も担っている。講師のみならず、伝統野菜や地元食材を使った新しいレシピの開発に携わったり、学校菜園で作った野菜の活用法の支援も行ったりしており、食を通じて幅広い年齢層と関わり、様々な食育に取り組み、地域社会に貢献している。
9長野県 長野市 石井晴美 ( いしい はるみ ) 86  ふるさと岡山県の伝統芸能である宮坂流津山銭太鼓を平成11年頃から習い始め、同じ頃に地元の南京玉すだれの会に入会。現在では長野連合の支部長や会の代表を務めながら、後進の指導や地元文化祭への出演等積極的に活動している。更に平成20年より三味線の小唄を習い始め、伝統芸能の造詣を深めるとともに、社会福祉施設への慰問講演を継続的に実施する中で社会貢献にも努めている。一方で、地元で焼かれた木炭を活用し、炭の土台に草花を植え鑑賞を楽しむ「炭アート」 の製作を始めた。自作品や活動が話題となり、自分も作ってみたい、自宅へ飾りたいという声が増えたことで、公民館等の教養講座企画に取り上げられるようになり、講師として活動している。地域資源の有効活用だけでなく、地元住民の交流の場や生きがいの創出等にも貢献している。
10長野県 長野市 竹田ユキ子 ( たけだ ゆきこ ) 86  プールの監視員を経て水泳のインストラクターとして、未就学児~小学校低学年及び婦人を対象とした水泳教室の指導を約40年実施した。水泳が好き、自分のこれまでの経験を活かして地域住民に貢献したい、歳を重ねたときに水の中で動ける身体を作りたいと考えたことから、平成17年からは自宅の事務所を開放し、週2回高齢者を対象とした運動教室を実施している。加えて、平成21年からはノルディックウォーキングの指導資格をとり、年1~2回公民館活動の講師を引き受け活動、コロナ禍以降は週2回ノルディックウォーキング教室を実施、平成30年からは市民プールで、週2回水中運動教室を実施している。参加者のニーズに合わせた教室運営をしており、参加者からの信頼も厚く、地域住民の生きがいづくり、仲間づくり、健康づくりに貢献している。
11福井県 敦賀市 長田 哲雄 ( おさだ てつお ) 74  平成30年に高校時代のバンド仲間5名とエレキバンド「JJRバンド」を結成し、敦賀市内の町内会や老人会等で演奏するほか、敦賀市内の高齢者施設へも慰問している。
 また、旺盛な地域貢献意欲を持ち、保護司、薬物乱用防止指導員など、精力的に活動しており、平成12年に福井県敦賀地区の保護司となり、令和元年から同会の理事・副会長を歴任し、令和4年からは会長を務めている。令和3年9月には、法務大臣表彰を受賞した。
 また、平成20年から福井県薬物乱用防止指導員として活動し、令和元年からは、福井県薬物乱用防止指導員協議会理事および福井県薬物乱用防止指導員二州地区協議会副会長を務めている。
12愛知県 大府市 淺田 勝茂 ( あさだ かつしげ ) 82  定年後に地域のために役立ちたいと民生児童委員を引き受けた。地区の民生児童員2人でハーモニカのグループを立ち上げて、平成21年から令和3年3月まで12年間で定期的に福祉施設を50回以上訪問して活動した。新型コロナウィルス感染症の拡大でグループの活動は終了するも、令和3年4月からは個人として地域のふれあいサロンでハーモニカ演奏を行ったり、懐メロを歌ってもらい、地域の活性化に寄与している。また、地区の民生児童委員の会長に就任した年からは毎日、児童の登校時の交通立哨とあいさつ運動を続けている。単位老人クラブ会長としては保育園児との風車づくりや小学生とのしめ縄づくりを通じて世代間交流に積極的に取り組み、地域社会に貢献している。
13京都府 綾部市 井上 秀夫 ( いのうえ ひでお ) 92 会社員を定年退職後、仕事とは無関係の養蜂業を始める。92歳の現在まで32年にわたり、「純粋天然はちみつ」の生産を推進してきた。住民や他の飼育者と連携した特産品の生産の他、高校生による蜂蜜の加工品づくりに蜜蜂の貸し出しや飼養・蜂蜜搾りの指導を行うなど教育分野でも貢献した。
高度な飼養管理技術と高品質な蜂蜜の生産技術を有し、種苗用の花粉交配用蜜蜂の安定供給に貢献したとして、平成28年度には「京都府農山漁村伝承優秀技能認定者(農の匠)」に認定、令和4年にはこれまでの農林業振興における功績が評価され、「農林業功労者表彰」を受賞した。
 現在も経営を継続しており、自らの技術の向上だけでなく近年は地域の若手養蜂家の取り組みを指導するなど、技術の伝承に励んでいる。
14大阪府 大阪市 梅原 健治 ( うめはら けんじ ) 77  郵便局を家族の介護のため早期退職後、日本ウオーキング協会公認ウオーキング指導員となったのち、大阪市此花区の区長とともに、「このはな元気! 区長と歩こう会」を結成し、魅力あるコースの開拓とガイド資料を作成するなど、ウォーキングの普及とガイド要員の育成に尽力し、認知症予防をはじめとする健康づくりのため、毎月の街歩きを定着させた。
 また、永年、市民後見人として、グループ「このはな市民後見人の会」を立ち上げ、同養成講座受講者の増加に資する活動に尽力し、令和6年大阪市長から感謝状を贈られた。さらに、このはな認知症サポーターの会事務局長として認知症の理解を深めるための講習会を開くなど、街づくりを担う人材の養成と地域の活性化、健康の増進に寄与しており、現在も、いきいきと活動を続けている
15大阪府 大阪市 大城 秀雄 ( おおしろ ひでお ) 76  就業中の平成11年から視聴覚障がい者のマラソン伴走を始めた。退職時には当該障がい者がフルマラソンを希望し、5回の伴走を行った。現在は、ガイドヘルプとして関わっている。また、平成19年から保護司活動を開始。活動中に社会福祉士・精神保健福祉士の資格を取得し、平成27年から成年後見人として活動している。居住区では、公園愛護委員として平成21年から清掃活動を行い、現在も会長として活動している。平成26年から町内会に携わり、会長として途絶えていた盆踊り大会を復活させ、地域活性化を図っている。
16大阪府 大阪市 松本 裕史 ( まつもと ひろし ) 67  令和5年、認定NPO法人大阪府高齢者大学校の「子どもとふれあう科学実験・手作りおもちゃ科」を受講し、同科の社会参加活動である小学生親子を対象にした“夏休みふれあい科学実験・手作りおもちゃ体験”スタッフとして活動している。令和6年から吹田市のおもちゃ学校で学び、その技術を、地域のイベント企画の手伝いをする際に活かし、こどもたちにおもちゃ作りの楽しさを伝えている。他にも、平成26年から紙芝居講習会を地域の小学校で実施している。
 また、教員退職後にファイナンシャル・プランナー2級技能士の資格を取得し、臨時教員として勤務する学校の他の教員のアドバイザーとしても活躍している。
17大阪府 堺市 小松 美佐子 ( こまつ みさこ ) 72  平成13年から「仁徳陵をまもり隊」の一員として地域の清掃活動に参加。平成25年から大阪府高齢者大学校で講座を受講する中で、大阪府のシルバーアドバイザー制度を知り、平成30年に大阪府民カレッジの養成講座を受講し、シルバーアドバイザー認定証を取得した。翌令和元年に大阪府民カレッジ「堺北野田校」新設に携わり、ディレクターに就任し、教室運営に参画。この経験から、令和4年には大阪府民カレッジの短期講座の開講に携わり、令和5年以降責任者として活動している。
 令和3年4月に、大阪府民カレッジ「堺東校」「堺北野田校」卒業生の同窓会「堺くらぶ」を立ち上げる。現在、会員数は150名規模となり、地域のこども園、介護施設等で、おもちゃ作り、かるた遊びの交流と、ふれあい訪問のボランティア活動を継続して実践し、地域社会に貢献している。
18大阪府 吹田市 利波 安紀子 ( となみ あきこ ) 73  精神疾患を抱える当事者への偏見を無くすべく、大人やこどもたちに正しい理解を深めてもらうため、居住区の実態を知ることからスタート。平成4年に「吹田市精神保健ボランティア講座」を受講し、平成5年「精神保健ボランティアグループ“アムール”」に所属。福祉法人のぞみ福祉会の利用者とのコミュニケーションを通して、吹田市が精神障害を持つ人にも住みやすい街であることを市民に広く知ってもらうため、平成7年に市民の会「こころの交差点」を発起し代表となる。また、吹田市ヨーガ指導員として市のスポーツ教室を担当するほか、パソコン教室も営み、月2回当事者に無料開放している。各福祉団体共同で「ハートふれあい祭り」も平成22年からスタートし今年で15回を迎える。
19大阪府 東大阪市 森田 耕市 ( もりた こういち ) 82  大阪府シルバーアドバイザーの認定取得を目的として平成17年から約10年間、手作りおもちゃのモノづくりを教えるボランティア活動に取り組み、平成18年から地元自治会のイベント「小さな秋祭り」において、自治会員とその家族やこどもたちへのおもちゃ作りの指導に努めている。モノづくりの魅力や楽しさを伝えながら、世代間交流にも積極的に取り組み、地域社会に貢献している。また、上記の活動に加えて、自治会活動をベースに大阪府民カレッジのディレクターを務めるなど、NPO法人大阪府民カレッジの基礎を作った。その後は、伝統玩具おもちゃ作りの講師も務め、近年ではNPO法人大阪府民カレッジの理事として運営に参画している。
20島根県 隠岐郡
知夫村
山 穂 ( やま めぐみ ) 80  19歳から40年余り知夫郵便局の外務員だった。務めを果たしながら、村の文化に関わる見聞きしたことを発信したいとの思いで「郵便局だより」の執筆、編集や配布を始めた。村の出来事を書く「ニュース」と、村に伝わる昔話やかつて使われていた民具を紹介する連載もの等で構成。これを23年間続けた。こうした活動が評価され、昭和60年頃より知夫村郷土資料館運営委員に、また平成10年に知夫村文化財保護審議会委員となり、平成24年に同審議会会長に就任した。会長就任後の平成27年度から、村に伝わる文化、風習、行事について過去の実態を聞き取り、現状との比較などを丹念にまとめた報告書「知夫村文化財調査研究事業」を毎年度発表しており、会長退任後も冊子「隠岐の文化財」や村回覧ミニコミ誌の執筆等にも精力的に活動している。
21愛媛県 西宇和郡
伊方町
松本 光子 ( まつもと みつこ ) 91  精神保健ボランティアとして24年間活動し、毎月の食事会に自宅裏の畑で作った新鮮な野菜を寄付し、食事を提供している。また、地区内の独居男性宅を回り手作り料理を届けたり、夏休み中に部活動を行う小学生にスイカを提供するなど、常にできることを考え、実践している。さらに、絵画や洋裁、編み物、俳句、輪投げなど多彩な趣味を持ち、それらを通じて地域の人々との交流を深めている。新型コロナウイルス感染症が拡大した際には、手作りマスクを自身が通うデイサービス利用者全員に提供するなど、趣味を生かした社会活動を行ってきた。地区の住民が減少し、繋がりが希薄になっていく中で、他者の喜びを自身の喜びとする姿勢は、人々との繋がりを育み続けるものである。
22愛媛県 今治市 田坂 勝彦 ( たさか かつひこ ) 87  退職後、単位自治会長として31年にわたり戸別募金の推進に努め、地域住民への共同募金の趣旨の普及に尽力している。
 老人クラブ活動では単位クラブ会長等を長く務め、上位団体の今治市老人クラブ連合会では、若手委員長等を経て、現在副会長を務めている。持ち前の行動力で会員からの信頼も厚く、シルバーリーダーとして地域交流や社会奉仕、健康増進など多角的な活動に尽力している。その中でも20年以上にわたり、県立今治南高等学校の生徒と毎年ふれあい交流会(防災教育やスポーツ交流等)を開催。今年、外国人との交流支援事業を企画するなど、世代を超えて多大な地域貢献を果たしている。また、少年警察協助員10年、保護司12年の後、今治市防犯協会副会長として「安全・安心なまちづくり」の実現のため各種防犯活動に邁進している。
23高知県 南国市 濵田 二三惠 ( はまだ ふみえ ) 82  南国市民生児童委員の地区会長として、長年に渡り地域住民の見守りや地域活動に貢献するとともに、南国市民生児童委員協議会では会長を務め、同会の運営や発展にも取り組んだ。また、地域の体操サークルやサロンの代表、地区社会福祉協議会の副会長も務め、地域住民からの信頼も厚い。令和3年からは東京大学高齢社会総合研究機構が主催するフレイルチェック活動において、南国市のフレイルサポーターのリーダーとしてボランティア活動を行い、地域住民の健康と増進、啓発活動に努めている。
24広島県 広島市 吉中 康麿 ( よしなか やすまろ ) 83  吉中氏は、広島市役所で培った経験を活かし、退職後は、、
  1. 世界各国に日本の平和文化・広島の魅力を発信。
  2. 地元の老人クラブの会長として、地域の友愛活動を実施。
  3. 「マロン夢未来塾」(青年育成勉強会)を主宰し、青年の意識向上のための勉強会を開催。
  4. 「みんなで唱歌を歌う会」を創立。童謡・唱歌を未来世代に引き継ぐ活動として、児童施設及び老人施設を慰問。
  5. 「本通り早朝おそうじの会」の代表として、中国地方最大の本通商店街を美しく清潔にする活動に努めている。
  6. 「笑顔いっぱいコンサート」の実行委員長として、幼児から高齢者まで揃って楽しめるコンサートを開催。

 など幅広い分野で活動し、市民が楽しく、幸せを感じることのできる街を実現するため、多彩な活動に積極的に取り組んでいる。

25長崎県 壱岐市 長岡 祥三 ( ながおか しょうぞう ) 78  家族の介護を通して、高齢化社会の問題を実感され、地域への恩返しの思いと恩師の助言もあり、退職後民生委員や認知症支援を行う公益財団法人はまべの会会長など現在に至るまで17年間活動を続けてきた。その中で高齢者福祉に関連する活動に特に力を入れており、認知症対策における市民公開講座の実施や関連映画の放映など市内全域で幅広く取り組んでいる。また、農業委員のほか多くの役職を引き受けており、地域防災のため、防災士の資格を取得するなど、行動力の高さが伺える。このような活動を長期にわたり、今なお続けていることで、地域福祉全般に大きく貢献している。
26熊本県 上益城郡
山都町
東 明 ( ひがし あきら ) 92  「大きな声を出すことが健康への第一歩」と、平成13年から10年以上に渡り、地域のシニア例会で民謡を教えたり、本や紙芝居の読み聞かせ等を行ったりしている。また、養護老人ホームを訪問して利用者へ詩吟を教えており、現在も月に一度詩吟の講師としての活動を行っている。
 通潤橋の案内ボランティアとしても10年ほど前から活動しており、秋ごろには見学に来た小学生と一緒に、歩きながら歴史を説明する活動をしている。ボランティアフェスティバルにも参加しており、積極的な活動で地域社会に貢献している。
27熊本県 荒尾市 野口 智津惠 ( のぐち ちづえ ) 85  「歌や踊りで高齢者を元気づけたい」と、地域の仲間たちに呼びかけて「すずらんの会」というグループをつくり、病院や介護施設等を訪問し、小さなイベント会場をユーモアあふれる歌謡ショーで盛り上げるボランティア活動を続けている。平成20年から現在まで17年間活動を行っており、その活動は、多いときは年間20回行ったこともある。  平成16年から地域老人クラブに加入した後、在宅高齢者が安心して生活できるよう見守り、声かけなどを行う友愛訪問活動を20年近く行い、得意の手芸を活かした手作り作品を配布して、大変喜ばれている。
 荒尾市老人クラブ連合会では、令和元年より副会長に就き、寄せ植え体験やグラウンド・ゴルフなど様々なイベントを催し、地域の高齢者のために人一倍パワフルに活動している。
28熊本県 天草郡
苓北町
登本 玄一 ( のぼりもと げんいち ) 78  昭和53年に苓北町の都呂々郵便局長に就任し、「地域と共に歩む」という郵便局のコンセプトに沿い、昭和56年から「天草地区少年警察ボランティア協議会補導員」「苓北町社会教育委員」になり、地域貢献こそが自身のライフワークであると認識するようになった。
 郵便局を退職した後も、社会福祉協議会監事等を歴任し、平成24年から「苓北町代表監査委員」として、郵便局長時代に培った事故犯罪防止ノウハウ等を生かしつつ、町民目線での各種監査及び検査に取り組んでいる。併せて、平成29年からは「熊本県監査委員協議会会長」として熊本県下全域の監査委員の資質向上と機能の充実を図りつつ自己研鑽にも取り組んでおり、地域社会でのリーダー及びコーディネーター的役割を果たしている。
29宮崎県 東臼杵郡
椎葉村
松岡 𫝆朝男 ( まつおか けさお ) 88  平成13年に村内のパソコン講座を受講したことをきっかけに日記をつけるようになり、平成22年以降椎葉村の公式ホームページに村民ブログとして、「椎葉山仙人」の愛称のもと掲載を始めた。令和5年12月には、米寿を記念して椎葉山仙人ブログ記念誌を発刊した。現在は、ゲートボール、グラウンド・ゴルフ、老人クラブ活動、書道、脳トレ、写真、農業と村内外多くの場で、地域活動に貢献している。
30熊本県 熊本市 水野 喜弘 ( みずの よしひろ ) 84  昭和52年から楠校区の防犯協会推進員として防犯活動を開始し、現在は熊本市北区楠校区防犯協会の会長として、「地域の安全は地域で守る」との強い信念の下、献身的に防犯活動に尽力している。
 特に、平成12年に同校区の防犯協会の会長就任後は、持ち前のリーダーシップを発揮し、各種防犯活動に積極的、献身的に邁進している。校区一丸となった防犯活動を実施しており、管内の住民や関係機関及び団体から絶大な信頼を得ており、余人に代え難い活動を続けてきた逸材である。
31福岡県 久留米市 江上 憲一 ( えがみ けんいち ) 84  「家族が認知症であったため、この経験を伝えるための活動がしたい」との思いで、認知症サポーター講座の講師である「キャラバン・メイト」として14年間活動している。認知症サポーター養成講座と言えば、「江上さん」と名前が上がるほど市民や団体等関係者に認知されている。講座を受けた方からは「話が上手で分かりやすい。年上の方が精力的に取り組まれている。自分も負けていられない。」等の声を得ている。また、久留米市の他のキャラバン・メイトと共に立ち上げた久留米市キャラバン・メイト連絡協議会の役員としても活躍。久留米市の認知症サポーター数の増加と、地域の認知症に関する知識・理解の普及啓発に大きく貢献している。
32宮崎県 宮崎市 平木 香 ( ひらき かおる ) 97  建設省を退職後70歳から老人クラブの活動を始めた。平成23年度から単位老人クラブの副会長としてクラブの継続に貢献した。令和元年度からは単位老人クラブ会長と地区老人クラブ連合会会長、市老人クラブ連合会理事にも就任し、市老人クラブ全体の活性化にも取り組んだ。平成24年度から県老人クラブ連合会の「くらしの名人」に認定され、月に2回公民館でカラオケの指導を行っている。さらに、独学で「どじょうすくい」を習得し、折にふれて披露している。97歳の現在も現役で活動し、行事では率先してカラオケや踊りを披露して、それを見た会員に元気を与えており、模範となっている。また、会長を務める単位老人クラブでは、毎月、地区の神社の清掃活動や会員への友愛訪問事業にも取り組んでおり、地域社会のリーダーとして活躍している。

社会参加活動事例(社会参加章受章団体)