コラム4
サテライト方式による高齢者介護
高齢者介護の新しい取組として、サテライト方式が近年注目を集めている。
サテライト方式とは、特別養護老人ホーム等を中心に、周辺に衛星(サテライト)のように小さなデイサービス施設などをいくつも設け、そこで痴呆等の高齢者のケアを行うもので、小規模で地域に密着したケアを行うことが可能となる。
仙台市青葉区にある特別養護老人ホーム「東北福祉会せんだんの杜」では、近隣の住宅地にある民家を利用して、高齢者の通所介護等を行っている。
そこでは、特別養護老人ホーム等とは異なり、決められた介護を規則的に行うのではなく、高齢者がまるで自宅にいるように思い思いに時間を過ごせるように配慮している。また近隣住民も気楽に訪問できる環境を作っている。職員によると、特別養護老人ホームでは徘徊等の問題行動のあった痴呆の高齢者も、ここでは驚くほど落ち着きを示すようになり、生き生きとするようになるという。
こうした取組は国内各地に広がりをみせており、高齢者介護の新しい在り方として成果を示していくことが期待される。
厚生労働省では、このような地域に密着した小規模で多機能なケアの在り方について研究班を設け、研究を行っているところである。
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