第2章 高齢社会対策の実施の状況(第3節 5(2))

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第3節 分野別の施策の実施の状況

5 調査研究等の推進

(2)調査研究等の基盤の整備

ア 研究推進体制等の整備

国立長寿医療センターにおいて、認知症や骨粗しょう症等の高齢者に特有な疾病に対する高度先駆的医療の実施及び研究に取り組み、長寿科学研究を推進した。

長寿科学総合研究事業において、老化、老年病、リハビリテーション、支援機器及び技術評価に関する研究を行う「老化・老年病等長寿科学技術分野」、介護予防、高齢者の健康増進、介護、保健サービスの評価及び社会科学に関する研究を行う「介護予防・高齢者保健福祉分野」、認知症、軽度認知障害、骨折及び骨粗しょう症について、より効果的かつ効率的予防、診断、治療、リハビリテーション及び介護を確立するための研究を行う「認知症・骨折等総合研究分野」に分けて研究を推進した。

がん対策については、研究開発された新薬、診断・治療法等の臨床応用を迅速かつ適切に行うため、平成17年10月に国立がんセンターに「臨床開発センター」を設置し、その着実な運営を進めた。

さらに、高齢者に特有の疾病や生活習慣病の克服に関する研究の推進に不可欠な生物遺伝資源の戦略的な収集、開発、保存、提供体制を整備するなど、研究支援体制の充実を図っている。

大学等においては、老化等の長寿関連の研究を行うほか、科学研究費補助金により大学等の研究者に対し研究費を助成し、学術研究を推進した。

独立行政法人製品評価技術基盤機構において、高齢者の視点を重視した生活用品などの研究開発を推進するための基盤として、頸部・体幹の硬さ特性計測手法の開発を行っている。

また、高齢者の自立を容易にする社会基盤の整備を推進するため、バスボード及び耐圧分散マットレスについて、工学的安全性評価手法を開発するなど、福祉用具評価手法の開発を行うとともに、高齢者・障害者配慮規格策定のための技術情報の収集、分析、体系化などの標準化活動を行った。

イ 人材の養成等

近年の研究開発は、高度化・複雑化し、境界領域、複合領域も拡大しており、人材の養成、確保、資質の向上及び流動化に努めていかなければならない。

このため、将来の研究開発活動の中核を担う創造性豊かな優れた若手研究者が、その能力を最大限に発揮できるよう、独立行政法人日本学術振興会の特別研究員制度、海外特別研究員制度、外国人特別研究員制度など、大学院博士課程修了者等の若手研究者を対象とした多様な支援制度を推進している。

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