第1章 高齢化の状況(第2節6(3))
第2節 高齢者の姿と取り巻く環境の現状と動向
6 高齢者の生活環境
(3)高齢者による犯罪
高齢者の刑法犯の検挙人員は,平成21(2009)年は48,102人と前年に比べ684人(1.4%)減少しているものの、12(2000)年と比較すると、検挙人員では約2.7倍、犯罪者率では約2倍となっている。また、21(2009)年における高齢者の刑法犯検挙人員の包括罪種別構成比をみると、窃盗犯が68.7%と最も高く、全刑法犯検挙人員に占める窃盗犯検挙人員の割合(52.8%)を大きく上回っている(図1-2-6-11)。
また、平成19(2007)年の東京地方検察庁(本庁のみ)及び東京区検察庁における高齢犯罪者に対して行った調査結果から高齢犯罪者の生活状況についてみると、前科・前歴や受刑歴などがある人ほど初犯者に比べ、単身者が占める割合が高く、親族や親族以外との接触がない人が多いことがわかる(図1-2-6-12、13)。
(注)「高齢初発群」とは、前歴及び前科がなく、初犯の者。「前歴あり群」とは、前歴を有しているが、前科はない者。「前科あり群」とは、前科を有しているが、受刑歴はない者。「受刑歴あり群」とは、受刑歴を有する者。