第2章 高齢社会対策の実施の状況(第2節 1)

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第2節 分野別の施策の実施の状況(1)

主な取組

1 就業・年金

○年齢にかかわりなく働ける社会の実現に向けた取組

「雇用対策法」(昭和41年法律第132号)第10条に基づき、労働者の一人ひとりにより均等な働く機会が与えられるよう、引き続き、労働者の募集・採用における年齢制限禁止の義務化の徹底を図るべく、指導等を行っている。また、企業における高年齢者の活用を促進するため、高年齢者の雇用環境の整備等や高年齢の有期雇用労働者の無期雇用への転換を行う事業主を支援するとともに、企業の自発的な動きが広がるよう、65歳以降の定年延長や継続雇用制度の導入等を行う事業主に対して支援する「65歳超雇用促進推進助成金」を創設した。

○多様な形態による雇用・就業機会の確保

多様化する高年齢者のニーズに対応するため、シルバー人材センターにおける業務について、都道府県知事が市区町村ごとに指定する業種等において、派遣・職業紹介に限り、週40時間までの就業が可能となるよう、「高年齢者等の雇用の安定等に関する法律」(昭和46年法律第68号)を改正し平成28年4月1日に施行され、秋田県仙北市、兵庫県養父市、滋賀県全域において要件緩和がなされた。

○仕事と家庭を両立しやすい職場環境整備

介護を理由とする離職の防止を図り、介護休業等を取得しやすい環境を整備するため、1介護休業の分割取得(3回まで、計93日)や2介護のための所定外労働の制限制度の創設、3介護休暇の半日単位取得等を内容とした、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号。以下「育児・介護休業法」という。)の改正を含む「雇用保険法等の一部を改正する法律」が平成29年1月1日に施行された。改正法の円滑な施行を図るため、都道府県労働局において施行前には説明会などにより集中的に周知を行い、施行後には、法の履行確保が図られるよう事業主に対して指導を行った。

また、中高年を中心とした家族の介護のために離職する労働者の増加に対応するため、「介護離職を予防するための両立支援対応モデル」の普及促進を図るとともに、介護休業等を取得する労働者が発生した場合の企業の対応モデル「介護支援プラン」の策定・普及促進、仕事と介護を両立できる職場環境の整備に取り組んでいる企業が使用できるシンボルマーク「トモニン」の周知等、事業主の仕事と介護の両立に向けた取組を支援し、労働者の継続就業の促進を図った。

○持続可能で安定的な公的年金制度の確立

公的年金制度の持続可能性を高め、将来の世代の給付水準の確保等を図るため、短時間労働者への被用者保険の適用拡大の促進、国民年金第1号被保険者の産前産後期間の保険料の免除、年金額改定ルールの見直し等を内容とする「公的年金制度の持続可能性の向上を図るための国民年金法等の一部を改正する法律」(平成28年法律第114号。以下「年金改革法」という。)が平成28年12月14日に成立した。

無年金者をできるだけ救済すると同時に、納付した年金保険料を極力給付に結びつける観点から、消費税率の10%への引上げ時に行うこととしていた老齢基礎年金等の受給資格期間を25年から10年に短縮する措置について、無年金の問題は喫緊の課題であり、できる限り早期に実施する必要があるため、その施行期日を平成29年8月1日に改める「公的年金制度の財政基盤及び最低保障機能の強化等のための国民年金法等の一部を改正する法律の一部を改正する法律」(平成28年法律第84号)が平成28年11月16日に成立した。

また、将来に向けて、年金の保障機能を一層強化し、老後の所得保障を厚くする観点から、被用者保険の適用拡大を進めることとしており、平成28年10月から、大企業で働く短時間労働者を対象に被用者保険の適用拡大が実施された。

○高齢期に備える資産形成等の促進

勤労者財産形成貯蓄制度の普及等を図ることにより、高齢期に備えた勤労者の自助努力による計画的な財産形成を促進している。

また、認知症高齢者等の財産管理や契約に関し、本人を支援する成年後見制度について、周知を図った。

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