第1章 高齢化の状況(第3節 トピックス9)
第3節 〈特集〉高齢者の日常生活・地域社会への参加に関する調査(トピックス9)
誰もが健やかに暮らせる地域づくりの取組事例 ~コミュニティナースの取組~
事業の目的・概要
奈良県川上村(人口1,271人、高齢化率57.9%)では、村が主体となって「(一社)かわかみらいふ」を設立し、移動スーパー、宅配事業等を平成28年10月より開始している。平成29年4月からは、移動販売の機会にあわせて、村で採用した「コミュニティナース」が毎日同行し、健康的なまちづくりを担っている。
具体的な取組内容
地域に密着し、日常の中で多様なケアを行う「コミュニティナース」は、移動販売に毎日同行し、診療所の医師や地域包括支援センター、社会福祉協議会と連携して、住民の早期診察や早期治療指導につなげている。令和元年度からは、歯科衛生士も同行し、歯科保健指導も実施している。
また、移動販売のない日は、救命講習での指導や地域におけるコミュニティづくり活動を実施している。
さらに、子育てや障害の担当など部門横断的なメンバーで構成された川上村重層的支援会議を毎月開催し、スムーズな情報共有や今後の必要な支援の検討を行っている。
事業効果・今後の展開
村内の自主活動グループへ柔道整復師や健康運動指導士などを無料で派遣することなどにより、多くの住民が健康体操を継続し、結果として低い水準の介護保険料を実現した。
今後は、地域の福祉に関する課題の解決を目的として、令和3年度から試行的に導入している「コミュニティソーシャルワーカー」も活用し、住民が支え合うコミュニティづくりの一層の推進を図ることとしている。
【コミュニティナースの活動の様子】
【健康体操の様子】