第1章 高齢化の状況(第1節及び第2節)

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【第1節】高齢化の状況及び【第2節】高齢期の暮らしの動向

○高齢化率は29.3%

  • 我が国の総人口は、令和6年10月1日現在、1億2,380万人。
  • 65歳以上人口は、3,624万人。総人口に占める65歳以上人口の割合(高齢化率)は29.3%。
  • 「65~74歳人口」は1,547万人、総人口に占める割合は12.5%。「75歳以上人口」は2,078万人、総人口に占める割合は16.8%で、65~74歳人口を上回っている。
  • 令和52(2070)年には、2.6人に1人が65歳以上、約4人に1人が75歳以上。
図1 高齢化の推移と将来推計

「高齢者」とは

高齢者の用語は文脈や制度ごとに対象が異なり、一律の定義がない。「高齢社会対策大綱」(令和6年9月13日閣議決定)では、便宜上、一般通念上の「高齢者」を広く指す語として用いている。本白書においても、各種の統計や制度の定義に従う場合のほかは、一般通念上の「高齢者」を広く指す語として用いることとする。

なお、高齢者の定義と区分に関しては、日本老年学会・日本老年医学会「高齢者に関する定義検討ワーキンググループ報告書」(平成29年3月)において、75歳以上を高齢者の新たな定義とすることが提案されている。

また、「高齢社会対策大綱」においても、「我が国の平均寿命は世界で最も高い水準となり、高齢者の体力的な若返りも指摘されている。また、65歳以上の就業者等は増加し続けており、その意欲も高い状況にある。このような状況を踏まえれば、65歳以上を一律に捉えることは現実的ではない。」とされている。

○健康寿命は横ばい

  • 健康上の問題で日常生活に制限のない期間(健康寿命)は、令和4年時点で男性が72.57年、女性が75.45年となっており、令和元年までは延伸していたが、令和元年と4年を比較するとほぼ横ばいとなっている。
図2 健康寿命と平均寿命の推移

○65歳以上の就業者数及び就業率は上昇

  • 65歳以上の就業者数及び就業率は上昇。
  • 65歳以上の就業者数は21年連続で前年を上回っている。
  • 就業率は10年前の平成26年と比較して65~69歳で13.5ポイント、70~74歳で11.1ポイント、75歳以上で3.9ポイントそれぞれ伸びている。
図3 年齢階級別就業者数及び就業率の推移

○65歳以上の一人暮らしの者は増加

  • 65歳以上の一人暮らしの者は男女ともに増加。
  • 昭和55年には65歳以上の男女それぞれの人口に占める一人暮らしの者の割合は男性4.3%、女性11.2%であったが、令和2年には男性15.0%、女性22.1%となり、令和32年には男性26.1%、女性29.3%となると見込まれている。
図4 65歳以上の一人暮らしの者の動向
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