-

平成24年度交通安全フォーラムの開催結果について

専門家からの提言内容
基調講演及びパネルディスカッションコーディネーター

鈴木 春男 氏
千葉大学名誉教授
鈴木 春男 氏

高齢者の交通安全への動機づけ

高齢者の意識や行動の特性を理解し、そこから安全対策を講じる必要があります。高齢者は意識と行動にミスマッチがあり、若い時の経験にとらわれ、からだの力が低下しているのに気づいていません。たくさんの情報を同時に処理することが苦手になり、コミュニケーション能力の低下や柔軟な発想ができない場合が多くなります。したがって、地域に密着し生活構造を中心とした視点で反射材を活用した交通安全の動機づけと環境を作り出す必要があります。

「基調講演」開催状況
(「基調講演」開催状況)

パネルディスカッションパネリスト

市川 文男 氏
一般社団法人
日本反射材普及協会 会長
市川 文男 氏

生活の中に反射材

一般社団法人・日本反射材普及協会は、平成5年、全国反射材普及促進協議会として、交通安全用品の規格基準確立のため内閣府、警察庁、財団法人・全日本交通安全協会の指導のもとに発足しました。反射材を身に着けていると、いない時に比べて視認性が高く安全性が格段に高くなります。普及活動とともに新しい反射素材の開発や魅力ある製品の開発に努力していきます。

大森 宏悦 氏奈良県警察本部
交通部参事官
兼交通企画課長
大森 宏悦 氏

交通事故の現状と反射材普及の現状

交通事故の発生状況は減少傾向にあり、平成23年は同14年と比較すると、人身事故件数、死者数、負傷者数ともに半分近くになっています。しかしその一方で、夜間の歩行者による事故は増加する傾向が見られます。歩行者事故の夜間発生時の反射材着用状況は、活用率が平成23年は2・9%です。反射材の活用は安全を高めますが、その普及が課題です。

海木 庸子氏
有限会社
スカンジャップ
インコーポレーテッド
代表取締役
海木 庸子氏

北欧諸国でのリフレクターの普及率・活動と現状

北欧での調査結果から、リフレクターの使用により交通事故の危険性を85%軽減でき、リフレクターを使用していなかった歩行者が死亡事故であるケースは、使用していた歩行者の10倍以上、死亡事故の50%はリフレクターの使用により避けることができました。北欧ではリフレクターの歴史は長く、普及率も高いです。消費者に役立つ製品を販売していきたいです。

宮川 花子 氏
漫才師 奈良県在住 
元大阪府警城東署
交通巡視員の経歴あり
宮川 花子 氏

反射材の普及促進気運を盛り上げよう

生駒山に住んでいて、冬の夜にホタルが見えました。歩行者が反射材を着けて歩く姿でした。反射材は着けていると安心ですが、安全ではありません。交通ルールは守ってください。反射材を着用すると何となく恥ずかしい気がしますが、ウエアが反射材だと着用しやすいし、ファッション性もあって若者が喜ぶのではないかと思います。

『平成25年1月22日奈良新聞社朝刊にて掲載』
パネルディスカッション開催状況
(パネルディスカッション開催状況)

過去10回の開催状況(平成21年度までは、「交通安全シンポジウム」として開催)

平成14年度 大分県大分市
追突事故防止を考える
 -交通事故総量の抑制を目指して-
平成15年度 山口県山口市
交通安全指導者の育成を考える
平成16年度 群馬県前橋市
生涯にわたる交通安全学習を目指して
 -県民の協働による交通安全を考える-
平成17年度 宮崎県宮崎市
超高齢社会とクルマ社会との共存
平成18年度 秋田県秋田市
交通事故のない安全で安心な社会を目指して
 -高齢者の交通事故防止を考える-
平成19年度 栃木県宇都宮市
飲酒運転の根絶を目指して
 -家庭・職場・地域の果たす役割-
平成20年度 福井県福井市
長寿社会の交通安全を考える
 -高齢者の交通事故の減少を目指して-
平成21年度 広島県広島市
飲んだら、乗るまぁ、乗らすまぁ
 -飲酒運転の根絶は あなたから-
平成22年度 北海道札幌市
冬の交通事故の減少を目指して
 -積雪期における交通安全を考える-
平成23年度 熊本県熊本市
飲酒運転の根絶を目指して
 -運転は 飲んだらせんごつ させんごつ-

▲ このページの上へ

-