中央交通安全対策会議専門委員会議(第5回)議事録

  • 福田参事官 それでは、定刻でございますので、ただいまから第5回「中央交通安全対策会議専門委員会議」を開催させていただきます。
    本日は御多用中にもかかわらず、多くの委員の皆様にお集まりいただきまして、まことにありがとうございます。 初めに、加藤内閣特命担当大臣より御挨拶を申し上げます。
  • 加藤特命担当大臣 おはようございます。内閣府の担当大臣の加藤でございます。
    今日は大変お忙しい中、専門委員の皆様にお集まりをいただきまして、御議論いただきますこと、心から御礼を申し上げたいと思います。
    去る15日に長野で大変悲惨なスキーバスの事故が発生をいたしました。改めて被害者や御遺族の皆様に弔意を表したいと思います。また、負傷された方々の1日も早い御回復をお祈り申し上げたいと思います。このような事故が繰り返されることのないよう、関係省庁とも協力して一層の交通安全対策に取り組んでいきたいと考えております。 第9次交通安全基本計画を振り返りますと、計画期間中に年間の交通死亡事故者数を約870人の減少をすることができました。また、年間の死傷者数については約23万人減少し、平成27年度までに死傷者数を70万人以下にするという目標も達成することができました。一方で、交通事故死者数は4,117人となっておりまして、第9次の基本計画における平成27年度までに24時間以内死者数を3,000人以下とするという目標には残念ながら及ぶことができなかったわけであります。現在、政府においては一億総活躍社会を目指した取り組みを進めておりまして、私もその担当をさせていただいておりますけれども、その実現のためにも全ての方々が安心して、安全で快適な生活を送ることができる交通社会の基盤の構築が大変大事であります。
    ここで御議論いただいております第10次交通安全基本計画案では、5年後の交通事故死者数を2,500人以下とし、世界一安全な道路交通を実現するという大変意欲的な目標を掲げているところでございます。高齢化が進む我が国において、この目標を達成するためには、これまでの交通安全対策を一層充実することはもちろん、先端技術を活用した安全運転システムの開発普及やビッグデータの活用など情報の効果的な活用といったことを進んで取り入れていく必要があると考えております。
    さらには、一たび交通事故が発生した場合には、甚大な被害をもたらす公共交通等の一層の安全確保、あるいは2020年には東京オリンピック・パラリンピックがございますけれども、政府もテロ対策等とも相まった公共交通等の安全対策を、この5年間で強力にしっかりと推進していく必要があります。こうした点も含めて、これから5年間の交通安全を大きく前進させることができる計画をぜひとも策定したいと考えております。
    これまで4回にわたって御審議をいただいてまいりましたが、今回の会議の御意見を踏まえて第10次の交通安全基本計画案を取りまとめたいと考えておりますので、本日もどうか忌憚のない御意見を頂戴できますよう、よろしくお願いを申し上げます。
    なお、こうして専門委員の皆様にお集まりいただくのは、これが最後となります。赤羽座長を始め、専門委員の皆様には昨年3月から約1年近くにわたり、この会議に出席していただき、基本計画案の作成に御尽力を賜りましたことに改めて御礼と感謝申し上げて、私の挨拶とさせていただきたいと思います。
  • 福田参事官 ありがとうございました。
    加藤大臣は公務のため、こちらで退席をさせていただきます。
  • 加藤特命担当大臣 どうぞよろしくお願いいたします。
    (加藤特命担当大臣退室)
  • 福田参事官 それでは、本日御出席の委員の皆様でございますけれども、大久保委員、川端委員、小浦委員につきましては御欠席ということでございまして、17名の皆様にお集まりいただきました。
    続きまして、お手元に配付させていただきました資料の確認をさせていただきます。配席表、議事次第をめくっていただきますと、資料1が出てまいります。こちらが前回の専門委員会議の議事録でございます。
    資料2「平成27年中の交通事故死者数について」。
    資料3「パブリックコメント等を受けた主な修正箇所」。
    資料4「交通安全基本計画(案)」。
    資料5「『第10次交通安全基本計画中間案』に対する意見及び対応等一覧表(専門委員)(案)」。
    資料6「第10次交通安全基本計画(中間案)に対する意見及び対応等一覧表(公聴会及びパブリックコメント)(案)」。
    また、本日は三国委員からは「小学生の自転車交通安全指導について」と題する資料をお配りさせていただいております。
    また、地藤委員からは2016交通安全カレンダー、交通安全おまもりと書いてありますティッシュを配付させていただきました。後ほどまたお話をいただけるのではないかと思っております。よろしくお願いいたします。 お手元にお配りした資料で漏れなどございませんでしょうか。もしありましたらお知らせいただきたいと思いますが、よろしいでしょうか。
    それから、資料1、前回の議事録でございますけれども、事前に御確認をいただいておりますが、特に御異存がなければ、この資料1を前回の議事録としてホームページにも掲載させていただきたいと思いますが、よろしいでしょうか。
    (「はい」と声あり)
  • 福田参事官 ありがとうございました。
    では、そのようにさせていただきます。
    それでは、議事に入らせていただきたいと思います。これ以後の進行は赤羽座長にお願いいたします。
  • 赤羽座長 皆さん、おはようございます。
    それでは、本日の議題に移りたいと思います。議事次第のとおり、まず議事1、第10次交通安全基本計画案につきまして、事務局より御説明をお願いいたします。
  • 福田参事官 それでは、御説明をさせていただきますが、まず資料2につきまして警察庁交通企画課の早川課長から御説明をいただきたいと思います。よろしくお願いします。
  • 早川課長 警察庁交通企画課長の早川でございます。
    お手元の資料2に従いまして、まだ昨年の交通事故統計につきましては、詳しい部分については精査ができていないところもありますので、ごく簡単な資料でございますけれども、御説明をさせていただきたいと思います。
    資料2の頭にありますように、また、先ほどもお話がありましたが、昨年中の交通事故死者数につきましては前年比プラス4人、プラス0.1%の4,117人となっております。ちなみに概数でございますけれども、昨年の交通事故発生件数につきましては53万6,789件でございまして、前年比マイナス3万6,676件、マイナス6.4%、それから、負傷者数につきましては66万5,126人、前年比マイナス4万4,863人、マイナス6.3%ということでございまして、先ほど大臣から話もありましたように、死者数につきましては第9次計画の目標を残念ながら達成できなかったわけでございますけれども、負傷者数の70万人以下という目標については達成できた見込みでございます。
    なお、死者数につきましては15年ぶりに前年比増加をした。わずかではございますけれども、増加をしたということでございまして、発生件数、死傷者数につきましては11年連続の減少という状況になってございます。
    資料を1枚おめくりいただきまして、今、申し上げましたように15年ぶりの増加となりましたけれども、この4,117人という数字につきましては過去のピークの昭和45年の数字から見ると約4分の1という数字になってございます。
    2ページは死者数の推移と月別の交通事故死者数でございます。
    3ページは都道府県別の交通事故死者数でございまして、4ページでございますけれども、これもいずれも概数でございますけれども、交通事故死者数のうちで65歳以上の高齢者の数につきましては、グラフ、表にありますように昨年は2,247人ということでございまして、前年比2.5%増加したということでございます。年々交通事故死者数に占める65歳以上の高齢者の割合というのは増加傾向にございますけれども、昨年は54.6%ということでございまして、これは過去最も高い割合となっております。
    その下は、こちらも概数ですので数字が変わる可能性がありますけれども、飲酒死亡事故につきましてはご覧のとおりでございまして、少しずつではありますけれども、引き続き減少傾向にあるという状況でございます。現在も統計を精査いたしまして、詳しい統計分析につきましては2月以降に公表する予定といたしております。
  • 福田参事官 ありがとうございました。
    残念ながら昨年よりも死亡者数がわずかでございますけれども、増えてしまったということでございます。この計画を検討するに当たりまして、5年後の目標設定につきましては、事前に長期予測をした上で、それもお示ししながら御議論いただいたことがございました。
    今回残念ながら昨年より若干増えたという数字が出てしまいましたけれども、この長期予測の過程では、今回高齢者の死亡者が非常に増えてしまったことが影響しているところが大きいわけでございますけれども、そういった年齢構成によるいろいろな変化なども盛り込みつつ、長期間のデータに基づく予測をさせていただいているので、今回の結果を受けて子細な再計算までは今できていないのですけれども、余り大きく結果に影響するところではないのではないかと考えてございますので、議論のベースは大きく変わっていないと認識をしているところでございます。
    続きまして、資料3以下を御説明させていただきます。前回の会議、第4回で御議論をいただきまして、その結果を反映してパブリックコメントを10月から11月にかけて行わせていただきました。その結果、多くの御意見をいただく中で今回の計画について一定の見直しをしたところでございますので、本日はそこを中心に御説明をさせていただきます。
    一件一件については御説明をしている時間がないものですから、手を入れた概要について資料3をベースにお話をさせていただきます。資料5は専門委員の皆様からいただいた御意見となります。それから、パブリックコメント等でいただいた御意見については資料6に対応状況を書かせていただきましたので、適宜御参照いただければと思います。
    それでは、資料3をご覧ください。パブリックコメントは、平成27年10月20日から11月18日まで約1カ月間行わせていただきました。御意見が結果として91件集まったところでございます。また、この間、11月6日に公聴会を開催させていただきまして、ご覧の皆様が公述人として御出席くださいまして、御意見をお話いただいたところでございます。
    1枚目めくっていただきますと、こうしたことも踏まえつつ、幾つかの修正をさせていただきました。
    まず基本理念のところに、先ほど大臣の御挨拶でもお話をさせていただきましたけれども、現下の交通事故の情勢というものをきちんと記載した上、その目標達成に向けて従来の施策をもちろんしっかり深化させてやっていくという部分と、先端技術のような新しいものにもしっかり取り組んで、積極的に取り入れて、さらなる飛躍を目指していくという部分を全体の理念、道路交通の理念のところに改めて記載をさせていただきました。
    2つ目の○でございますが、昨今、公共交通、特にバスの関係などのいろいろな事故が発生していたり、オリンピック・パラリンピックが4年後に予定されており、こういった諸般の事情に鑑みまして、1つは多くの利用者を安全に目的地に運ぶ重要な機能になっている事業者の方々に、健康管理を含む安全対策に一層取り組んでいただくということと、オリンピック・パラリンピックが開催されることを踏まえまして、政府のテロ対策などとも相まって公共交通機関の安全を確保していくことを追記させていただいたところでございます。
    3つ目の○、こちらは道路交通の視点の2番目、交通事故が起きにくい環境をつくるために、もともと留意すべき事項としていたところでございますけれども、ここの留意すべき事項のところを重要だということを示すために、重視すべき事項というように本文では変えさせていただきました。
    3つ内訳としてありまして、先端技術の活用というものが実は(3)に書いてあったのですが、こちらは(1)に順番を少し入れかえさせていただいたところでございます。
    4番目の○、運転に支障を及ぼすおそれがある病気等に係る追記でございます。御高齢の方に限ることではないのですけれども、運転に支障を及ぼすようなおそれがある病気の方には、運転を避けていただくことが必要なわけでございます。そういった病気にかかっていると疑われる方に対する臨時適性検査の制度がございますが、そういったものの的確な実施ということを追記させていただきました。
    自転車保険につきましては、もっと普及を進めるべきであるという御意見。さらには強制的な実施ということも考える必要があるという御意見、いろいろいただいたところでございますけれども、ここにつきましては関係事業者の皆さんの御協力も得ながら、損害賠償保険等への加入をさらに加速化していくということで強調させていただいているところでございます。
    その次が横断歩道における歩行者の保護ということでございます。2つありますが、同じ趣旨でございまして、横断歩道の前で歩行者の方が自動車が通過するのを待っているというのは原則が逆ではないかという御意見がございました。これについてはきちんとルールにのっとりまして、横断歩道においては歩行者が優先であるということを明記させていただいたところでございます。
    それから、このページの一番下、大型車の後退時対策についてでございます。昨年、徳島などで視覚障害者の方を巻き込んだ悲惨な事故が起こったことも踏まえまして、大型車の後退時の対策などについてもしっかり行っていくということを、ここでは明記させていただいたところでございます。
    次のページに移りまして、事故自動通報システムに関する追記でございます。もともと事故が起こった際の緊急通報システム(HELP)などについての記載があるところでございますけれども、近年の進歩を踏まえまして、単に事故が起こったという通報が行くだけではなくて、さまざまなGPSに基づきます地図情報ですとか、重症度合いの判定などにも進みつつある状況を踏まえて、こういった技術の格段の普及、高度化、環境整備といったあたりを追記させていただきました。
    それから、この資料の最後でございますが、踏切の関係で被害者支援という言葉が見当たらないというお話がございましたので、これについては踏切の関係はもとより、道路と鉄道の交差部ということでございまして、それぞれの対策があるところではございますけれども、踏切についても被害者の支援というものを、事故の状況も踏まえて適切に対応していくことで追記をさせていただいたところでございます。
    このパブコメに至る前の段階で、専門委員の皆様からいただいた御意見についても、前回の会議の資料から見ますと修正を加えさせていただいたところでございます。それが次のページから書いてあるところでございます。これは既に御案内と思いますが、一応、御紹介をさせていただきますと、1つ目が障害者等の交通弱者が自立できるようにということでございまして、もともと高齢者、障害者、子供等の交通弱者が安全を確保できるようにというところがございましたけれども、専門委員の御意見として交通事故がない社会は、そういった交通弱者の方も社会の中で自立できる社会であるといったことを明記すべきであるという御意見をいただいたところを書かせていただきました。
    その次は情報通信技術の活用の部分でございますけれども、自動車だけではなくて、鉄道、海上、航空など、全ての交通手段にわたりまして関係がある話ですので、そういったことを明らかにしたほうがよいという御意見をいただいた修正でございます。
    その次が子供について、交通社会の一員であるといった自覚ですとかルールを学ぶですとか、そういったことをはっきり書きましょうということで、小学生、中学生、高校生に対して交通社会の一員であることを考慮してという表現を書かせていただきました。
    その次が高齢者向けの話でございますけれども、高齢者の方々、運転免許証を持っている方と、運転免許証を持っておらず、交通安全教育を受ける機会がなかった方、いろいろいらっしゃるので、それにも留意しながら進める必要があるという御意見をいただいております。これを踏まえまして、運転免許の有無等により交通行動や危険認識、交通ルール等の知識に差があるということに留意するですとか、運転者側から見た歩行者側の危険行動というものを御理解いただくといったことを書かせていただいたところでございます。
    その次がチャイルドシートに関する記載でございます。小さいお子さんはそもそも今、義務があるわけでございますけれども、年齢で1つ区切りがつけられています。しかしながら、体の発育は個人差があるところでございますので、6歳以上であっても体格等の理由で普通のシートベルトの着用が難しかったりするような場合には、チャイルドシートを使用させるほうがいい場合もございます。そういったことについても広報啓発に努めるということを書かせていただきました。
    自転車保険につきましては、先ほどのパブコメのところで御紹介したとおりでございます。
    新しい免許の種類として、準中型免許の導入があるので、それについても言及をという御意見がございましたので、新たな免許区分である準中型免許の創設も踏まえて、初任運転者向けの指導監督マニュアルの策定などをしていくことを書かせていただきました。
    その次が交通の取締りに関する部分でございます。まず最初は一般道の関係でございますけれども、地域によって様々であるという御意見を幾つかいただいたと承知しております。そういったことも踏まえまして、地域の交通事故実態や違反に関する地域特性を十分考慮しましょうということを書かせていただきました。
    その次は、高速道路における取締りでございますけれども、やはり高速道路上は危険が伴うということなので、機材の積極的な活用もという御意見をいただいたところでございます。ここではその趣旨について自動速度違反取締装置等の機器の積極的かつ効果的な活用を推進することを書かせていただきました。
    その次は、カーナビゲーションに関する記載の追記でございます。カーナビゲーション自体の高度化ということも進める一方で、カーナビゲーションが高度化することによって通過交通が増えたり、その地域の交通の悪化をもたらすということではいけないということで、そういったことを防ぐ必要があるというお話をいただきました。こちらでは経路情報がそれに従って通過する地域における交通の安全を阻害することがないように働きかけを行っていくということを書かせていただいたところでございます。
    最後は医工連携の関係でございますけれども、いろいろなデータ、情報の活用という中で、特に救命救急医療機関との医工連携による新たな交通事故データベースの構築や活用といった検討をしっかり行っていくことを追記させていただきました。
    ほかにも細かくは触れているところもあるのですけれども、大きな変更点について御紹介をさせていただいたところでございます。また御意見等がございましたらおっしゃっていただければと思いますが、ひとまず変更箇所の概要は以上でございます。
    後ろの資料は紹介を省略させていただきますので、必要がありましたら御質問いただければと思います。よろしくお願いいたします。
  • 赤羽座長 ありがとうございました。
    それでは、ただいまの事務局からの説明を踏まえまして、各委員の方々から御意見や御質問をお願いしたいと思います。どなたからでも御自由にお願いいたします。あくまでも目安ですが、本日は大体お一人4分くらいだそうです。どうぞ。
  • 松岡委員 先ほど説明いただきました資料2について少しコメントをさせていただきたいと思うのですが、資料2の3ページ、都道府県別の死者の一覧表が出ておりまして、死者数は絶対数でもって各都道府県の順位が実は出ているのですが、よく考えてみますと人口の多い少ないでもって交通事故の件数も違ってくるということで、例えば人口10万人当たりの死者数でもって簡単に計算してみますと、島根県、香川県、高知県、岩手県あたりが7~6人と結構高いのです。それに対して東京は実は1人なのです。ということでほかにもありますが、交通実態を踏まえたきめ細かな対策ということもありますので、この辺のことを御検討いただきたいと思います。
    ちなみに重傷者数で考えますと、実は和歌山県とか徳島県、熊本県、愛媛県というところが結構高い数値が出てきてしまう。10万人当たりで70人ぐらいの規模になってくるということです。振り返りますと、実は走行距離当たりの死者数とか、そういう情報があると非常にまた違った視点から新しい知見が得られて、対策のとり方がまた少し新たな方策が出てくるのではないかと思いますので、ぜひ次の11次で検討する際に、この辺の情報を整備していただいて、やっていただければなと思います。お願いでございます。
    以上です。
  • 赤羽座長 ありがとうございました。
    何かございますか。
  • 早川課長 ただいまの御指摘は全くもってそのとおりでございます。我々も、これは広報資料として作成したものですので、どうしても県別ということが特にマスコミの方は関心がございますので、このように示しておりますけれども、人口当たりであるとか、もっとそのような形の分析をしなければいけないのではないかというのは御指摘のとおりでございます。また、各県ではそういったことを十分承知しておりまして、もちろん人口にもよりますし、例えばよく昔から言われておりますのは、佐賀県や三重県などは、人口が少ない割には通過交通が多いため、人口当たりの交通事故死者数は多くなるというようなこともございます。そういう意味では県別の走行距離、台キロというデータは出すのが難しいかとは思いますけれども、人口当たりの分析等についても今後はもっとしていかなければいけないと思っておりますし、そういったような情報の提供も今後していきたいと思っております。
  • 赤羽座長 ありがとうございました。
    私は多分8次5計ぐらいからこの専門委員会に出させてもらっているのですけれども、そのころから今、御提案のように正規化した、1人が事故の被害に遭う危険性というものを評価しましょう。そういう考え方を世の中の人たちにもよく理解してもらいましょうという議論があって、だんだんと例えば警察庁のホームページなどの統計のコーナーでも、そういう数字を随時公開していただいています。これから、それをどうやって役立てていくかということに、もうひと工夫が必要なのだろうと思います。ありがとうございました。
    ほかにはいかがでしょうか。どうぞ。
  • 地藤委員 地藤でございます。
    私は6歳以上の子供に対するチャイルドシートの着用について、6歳以上であってもと追加記述をしていただきました。香川県交通安全母の会は、毎年春と秋にチャイルドシートの着用実態調査をさせていただいております。その中で一番着用率が高いのが私どもまんのう町ですが、それでも70~80%までということです。こういった記述があることによって、今後、小さいときから安全習慣を持っていく記述が入ったということで、さらなる活動の指針が強くなったように心強く思っております。ありがとうございます。
  • 赤羽座長 ありがとうございました。
    いかがでしょうか。三国委員、どうぞ。
  • 三国委員 地球の友・金沢の三国です。
    お手元にお配りしましたバスの写真がついております資料について御説明したいと思います。
    私どもは自転車の交通安全にかかわっておりまして、実はデンマークの小学生用の自転車の交通安全テストを手に入れました。デンマークのものをそのまま使っても日本の事情に合わないですから、それをもとに日本版の自転車交通安全テストをつくりました。その一部なのですけれども、これは小学生用なのですが、バス停にバスが止まっています。あなたはどうしますかという、車道を走っている自転車がどういう行動をとればいいかということの質問で始まっております。
    これの正しい答えは2番。まず止まる。バスが出発したら、自分も走り出す。そして、もう一つ、2つ目の正しい答えは4番で、自転車を降りて歩行者の邪魔にならないように歩道を歩くという答えになります。
    ここで何を言いたいかと申しますと、13歳から道路交通法で自転車の車道通行が原則というように日本ではなりますから、小学生の時期から車道で走っているときのことをしっかり勉強しておかないと、6年生までは歩道を自転車で通行していた小学生は、この写真を見ても、バスが出発するときにウインカーを右側に出すことが多分わからないと思います。ここまで教育していないと、13歳になったら車道原則といって、無秩序に走っても危ないと思います。
    ここで1番の回答で言っているのは、道路交通法31条2の乗合自動車の発進の保護ということですし、3番目の回答では、バスをよけて歩道を走るということは、振る舞いとしても歩行者の安全を脅かすことですので、これはやめたほうがいいという行為ですし、自転車通行可のマークのない歩道を自転車が走るということは道路交通法違反です。ここでは、大型車にはドライバーからは近くを走る自転車が見えない死角があることも、危険を避けるために教える必要があります。このようなことをきちんと小学校6年生までにわかるような自転車安全教育をしていかなければいけないと思います。
    参考例としまして2枚目につけました「アムステルダム(オランダ)の交通教育 子供が安全に自転車に乗るために」というものをご覧いただければ、ここでは11歳から12歳のときに、中学校までの道のりを自転車で走る実践をします。将来的には日本でも4歳から18歳までの一貫した交通安全教育をして、責任、安全、社会性を身につけた人間を育てるよう、一貫した教育システムをつくる必要があるのではないでしょうかという御提案の資料でございます。
    そして、資料のほかにもう一点、私のほうで要望があるのですけれども、今度の陸上交通の安全のところの、これは5ページになると思うのですが、道路交通の安全の地域の目標のところに死者数の目標などは出ているのですけれども、第9次交通安全基本計画から自転車の安全確保というものが出てきまして、自転車というのは確かに死者数は多くありません。むしろ中高生の事故件数が増えるということで、例えば目標値を各県に設定していただいたほうが、目標に向かってどのような指導をすればいいかわかりやすいと思いますので、例えば全交通事故に対する自転車の関わる事故の割合を例えば20%以下にするとか、何か目標を持って指導したらいいのではないか。特に自転車の事故の場合は、違反で起こる事故が多いです。例えば信号無視とか、そういう事故が多いので、やはりそういう何か目標を持って取り組まないと、事故件数というか、特に子供、中高生のように歩行者の場合は年齢が上がるごとに事故件数が減っていくのに、自転車に関しては年齢が上がるごとに中高生の事故が増えてけがをする人も増える。そういうことを考えると、何か数値目標も必要ではないかということを提案したいと思います。
    以上です。
  • 赤羽座長 ありがとうございました。
    どうぞ。
  • 福田参事官 今、2ついただきましたけれども、1つは年齢に応じた計画的な教育ということでございまして、計画上も年齢に応じた教育をしていくということで、これは基本計画でございますので、具体的な教育の内容までは書いてございませんけれども、その考え方はお示ししていると考えております。 具体的な教育の中身のお話は、警察庁さんなり文科省さんなりからもしかしたら何かコメントがあるかもしれませんけれども、きちんとお子さんも含めて教育が大事だということは意識しているつもりでございます。
    自転車の目標の関係は、実は以前、一度この委員会でも御議論をいただいたところでございました。御意見はいろいろいただきましたけれども、そのときには交通事情というのは地域によってさまざまな状況があるということで、非常に自転車が大事な地域というのもあるでしょうし、もう少しほかのところが重点的な地域もあるでしょうし、それは各地域地域で現在もそれでお考えいただいた重点に応じた目標を立てておられている。自治体さんにおいてそのような目標を立てられているところと立てられていないところがそれぞれあるということは、既に明らかになっているところでございますけれども、その辺は地域の状況を踏まえた形をしていくので、一律にしなくてもいいのではないかというお話になったと承知しております。
    ただ、自転車の問題が大事であるということについては、この計画上も触れているところであります。例えば11ページの下から5行目あたりをご覧いただきますと、この辺は久保田先生のお話もあって、よりしっかりとということで書かせていただいたところでございますが、特に歩行中、自転車乗用中の死者数というものが多い中で、交通事故死者数全体の減少割合以上には減少させていくことを目標にしようということで、これは前計画よりもさらに踏み込んで書かせていただいたところでございました。
    以上でございます。
  • 赤羽座長 いかがでしょうか。
  • 三国委員 もしできれば文部科学省さんに、13歳と12歳まででは自転車の利用環境が変わってきますので、教育についてちゃんと教えるべきことを教えるような目標を持っていただけるかどうかお聞きしたい。
  • 髙井補佐 文部科学省でございます。
    現在、学習指導要領の改訂作業を行っておりまして、平成28年に答申が出る予定なのですが、交通安全教育についてもやはり重要だということで、どういう教育段階でどのようなことを教えていくかということも検討しているところです。ただ、小学校で具体的にどこまで教えるかというのは、まだ検討しているところではあるのですが、自転車の重要性については我々も認識しておりまして、先般、警察庁と一緒に、指導警告票に係る情報の活用について、より密に連携を取っていくという取組などを進めているところでございます。
  • 三国委員 では警察庁さんのほうはどのような感じでしょうか。お願いします。
  • 早川課長 警察と学校で連携して、小学校、中学校、高校それぞれで自転車の安全教育をやっておりまして、小学校の中でも御指摘の乗り始める年齢と中学生になる直前ということでは、教育の内容は少し変えなければいけないのではないかという御指摘は大変参考になると思っておりまして、安全教育の具体的な内容につきまして、さらに文科省さんとともに検討していきたいと思います。
  • 三国委員 よろしくお願いいたします。
  • 赤羽座長 ありがとうございました。
    ほかの方、いかがでしょうか。どうぞ。
  • 三好委員 三好です。手短にまいります。
    交通だけではないのですけれども、どこかにそういうものが記載されていたら教えていただきたいのですけれども、教育の中で災害に対するリスクマネジメントとかシミュレーションとか、そういったものを学校だけではなく、いろいろなところで私はぜひともやってほしいなと思っているのですが、日本を少し離れていたので日本もすごかったというのだけは聞いたのですけれども、私は今週末、香港にいまして、ちょうどレースをやっていましたが、とんでもない寒波がやってきて、一番大騒ぎになって、何百台も車が雪を見に来るために山に、観光地に来て、みんな道路が凍結しているところで車は立ち往生、人はすってんころりんで、救急車も来られず、警察も来られず、ヘリも来られず、私たちはレースだったのですけれども、レースの人も助けてもらえず、すごいことになっているのが10時間ぐらいの間にわっとあって、結局はもしかしたら1人亡くなったかもしれないのですけれども、相当すごい状況だったのです。私の年と同じだなと思ったのですが、58年ぶりの大寒波だったらしくて、未曽有のことが来たときに人間はここまで弱いんだというのを目の当たりにずっと走りながら見ていて、みんな喜々として喜びながらそのところに見に来ているのだけれども、実際は立つこともできないところで災害に遭っていく。低体温症が100人近く出て運ばれたということだったのです。
    日本も今、本当に自然災害が予想できないので、そういうものが来たときに、例えば香港だったら低体温症の処置の仕方をどなたも知らなかったのです。知っている方が到達できない。その間にみんな体が冷えていくというのを見ていて、日本人はそのような経験があったので教えてあげるみたいなことがあったのですけれども、私たちもきっとこれから先、経験しないことが多分絶対にやってくるのです。そのときにどれだけ知識を持っていたら自分の命も守れるし、ほかの命も守れるし、交通社会の中では自分もいろいろな事故の現場にあって手助けをしたりということもあったのですけれども、きっとそういう規模ではなく、想像できないことが来るのだなということだけは何となくわかって、それは世界中行くたびにそれを感じるので、この中のその次のあたりはもっと違う内容になるものが出てくるのではないかという気がしたのです。とにかく知っていれば何かができるのだな、手出しはできるのだなということがわかるのだけれども、そういうことが何かこの中にも盛り込まれているのかなとか、これからの教育の現場とか、地域でもそういうことをやっていくのかなとか、その辺がとても気になったのですけれども、そのあたりはいかがでしょうか。
  • 福田参事官 全てを今お話できるかどうかはわかりませんが、災害の関係につきましては、今、個々人の意識というお話ではあったのですけれども、この計画の中で1つ申し上げると、30ページをご覧いただくと、災害に備えた道路交通環境をきちんと整備しましょうと書かせていただいております。自然災害などを含めていろいろと交通に影響を及ぼすものが発生しているわけですけれども、そういったものに対応するような強い交通安全施設を整備していったり、災害発生時においても適切なコントロールができるような交通の規制ですとか、ドライバーの方々に対する適切な情報提供ですとか、そういったことについては特に計画上はかなり書かせていただいているところでございます。
    それから、事故が起こったときに救命救助ということが問題になってくるわけでございますけれども、66ページ以降、救助・救急活動という話がございます。この中には原因はさまざまなものがあるわけでありますけれども、例えば66ページの(1)イに多数の負傷者が発生したときの救助・救急体制などは、大規模な災害なども含めて想定しながら記載をしているところでございますし、この辺は全体を通じまして災害時対応ということも含めて書かせていただいてございます。
    あとは車におられる方に交通安全としてのいろいろな知識をお伝えするということは、交通安全教育の一環としてやっていくということでありますが、よくあるのは災害時には緊急車両の通行の邪魔にならないように、キーをつけたまま道路の端に寄せて車を駐車してくださいですとか、そういうことも含めて安全対策をしているところではございます。
    もう一つ、安全運転の確保というのが48ページからあるのですが、具体的には54ページをご覧いただきますと、道路交通に関する情報の充実というところがございまして、今の話で比較的近そうなのが一番最後のウでございます。気象情報の充実というものがございます。様々な自然災害に関する情報の収集ですとか提供というものをしていくということと、一番最後のところですけれども、広報や講習会を通じた気象の知識の普及ということで、そういった様々な事象が発生したときのことにつきまして、安全運転につきましても知識の普及をしていくというようなことを書かせていただいたところでございます。
  • 赤羽座長 よろしいでしょうか。ありがとうございました。
    ほかにはいかがでしょうか。
  • 益子委員 益子です。
    事故自動通報システムに関してですが、第9次計画のときにはACNの文言は入っていなかったわけでありますから、それを追記していただいたということにまず感謝を申し上げます。
    その上で、パブリックコメントの30ページの109番の意見を御参考に見ていただきたいのですが、衝突方向や衝突時の速度変化等から、乗員の傷害程度を推定する先進事故自動通報システム(AACN)の実用化もとても大事だと思っています。国家が、交通事故死亡を2,500人以下とし、世界一の交通安全社会を目指す強い意思表示を表明しておられるわけですので、救助・救急の面からこれを達成するためには、今までのACN、例えばヨーロッパのe-Callとかではなく、世界のどこも取り組んでいなかった先進事故自動通報システム、これを我々はD-Call Netと呼んで、昨年11月から試験運用を開始しているわけでありますが、そういったシステム搭載車両が既に市販化されていますので、その先進事故自動通報システムという文言をここに盛り込んでいただけると大変ありがたいと思うわけですが、いかがでしょうか。
  • 福田参事官 通報のシステムには先ほども出てきましたHELPですとか、ACNですとか、さらにそれを進化させたAACNというものが存在しているということでございますが、今回は従来から記載のありましたHELPという通報のシステムと、AACNというものはACNという事故が起きたときに事故情報を伝えるというシステムの進化系ということなのだと認識していたのですけれども。
  • 益子委員 ACNはエアバッグが展開した車両の位置情報を警察、消防に伝えるとても大事な機能なのですが、私たちが目指しているのは、それより一歩進んだ傷害予測機能のついたものでもって迅速に医療救助に生かそうということで、試験運用も既にスタートしています。既に市販化されているAACN搭載車両もあるものですから、ACNの格段の普及と高度化を図るために必要な環境整備と書いていただいているのは、その辺を含んでのことなのだろうと十分わかるのですが、もう一つ踏み込んで、先進事故自動通報システムを記載していただけると有り難いと思った次第です。いかがでしょうか。
  • 福田参事官 おっしゃるとおり、意味合いとしてはそこに込めさせていただいたところでございます。国交省さんのほうが詳しいところがあるかもしれませんけれども、ACNというものの評価手法の確立ということで今、検討が進められているということでございまして、ACNというものの普及の状況ですとか効果を見きわめながら、さらなる進化ということも含めて考えていきたいということでございまして、現時点の記載というのはACNと、それの一層の発展というような記述をさせていただきたいと考えているところでございます。
  • 赤羽座長 ありがとうございました。
    ほかにいかがでしょうか。山内委員、どうぞ。
  • 山内委員 山内でございます。
    この報告書全体についての意見は、非常によくできていると思いますので、大きな変更とかそういうことはないですけれども、2点だけ気がついたことなのですけれども、先ほどもありました安全運転の確保のところの52ページに、自動車運送事業者に対するコンプライアンスの徹底というものがありまして、これはこの間の事故の件なんかまさにここに関係してくるなと思いますけれども、特にここに書かれていることはこれで結構なのですが、最後のところに事業者団体と関係団体による指導として国が云々とありますけれども、今回の事故のケースですと、あの事業者は事業者団体に加入していないですね。そういう意味では事業者団体等を通じて安全運転、コンプライアンスの確保というのは非常に重要なことではありますけれども、その前にまず事業者団体に入っていただくといいますか、なるべく加入率を上げるとか、そこから始まらないとこれが機能しないということがあります。
    この記述はこれで結構だと思うのですけれども、もしも可能であればそういった加入を高めるとか、そういったことがにおわせられればいいかなと思いました。特に今回は事故がありましたので、そういった点というのは少し気を使ってもいいのかなという感じでございます。それが1点です。
    もう一点は非常に細かい話なのですけれども、先ほどパブリックコメントでカーナビシステムの高度化のところで、特にそれをやると地域の道路状況に逆に悪影響を及ぼす可能性があるので、それに気を使ってもらいたいというものがあって、76ページの上から3分の1ぐらいで、これはとても重要なことだと思うのですけれども、実は私の車は古くて車についているカーナビというものが情報として古くて、道路がないとか、首都高の中央環状が入っていないとか、そういうことなので、よくスマホを使うわけです。スマホの経路情報。この辺が情報を使ってみたら、車についているカーナビとスマホの情報がかなり違う。スマホのほうは逆に言うと、これは非常に問題だと思ったのは、結構細かいところまで道路を指定してくるのです。特に通常のナビだと使わないような細かいところが出てきて、もちろん早いのですけれども、恐らく地域の交通に対しては悪影響を及ぼす。これからどんどんそのようなものは増えていくと思うので、これは文章で直す必要はないと思うのですが、ここで言うのはそういうスマホの経路情報等も含むという解釈が必要かなと思いました。
    以上でございます。
  • 福田参事官 ありがとうございました。
    今、後のほうでお話をされたことについては、今いろいろな形で道路情報の入手が可能になっている中ですので、スマートフォンを通じた情報入手というものも当然あると思っていますし、そういうことも幅広く含めてという趣旨で記載をしていると御理解をぜひいただきたいと思います。貴重な御意見ありがとうございました。
    前段につきましては、行政としては、これは国交省さんの専門の分野でございますけれども、団体を通じたいろいろな御連絡ですとか、指導ということもいろいろな業界でやっているところではございますけれども、なかなか私どもとしては任意団体、業界団体に入ったほうがいいとか、入らないほうがいいとか、そういう話はなかなかしかねるところではございますけれども、御意見の御趣旨はよく受けとめさせていただきたいと思います。
  • 赤羽座長 蓮花委員、どうぞ。
  • 蓮花委員 私もこの前の事故のことが気になって、10次計画のここまでできたものについて、それに関してではまだまだ原因解明もできていないので難しいと思いますので、今後の方向みたいなものを少し教えていただければいいなというのが1点です。
    もう一点は、せめてわかっている関係で少しでも入れられないかと思うのが、1つは先ほどの53ページにあるオ、業態ごとの事故発生傾向、主要な要因等を踏まえた事故防止対策の中で、高齢運転者等に対するより効果的な指導方法の確立というもので、今回のドライバーもかなり高齢者であったわけですけれども、もう一つは大型車に対して言うと初心者だったわけです。タクシーなんかは本当にそうですけれども、中途採用組が増えて高齢者かつ初心者というのが非常に多くなってきて、この傾向はこれからずっと続くだろうと思うのですけれども、せめてそういう車両の初心者あるいは未熟練者に対する指導とか教育の充実というものを入れたほうがいいのではないかというのが1点。
    もう一点は、大型車のバスでほとんどの乗客がシートベルトを締めていなかった。これもほぼ事実でしょうから、そういうことはよくあるわけですけれども、その上に新技術を活用した安全対策の推進は、これはそのとおりなのですけれども、シートベルトという非常に古い技術ですけれども、命を守るという点では大切な、シートベルトをどうやってバスなどで着用推進させるか。ほかのところでシートベルトはあるのですけれども、業務用車両のシートベルトの着用率の向上とか、その策はせめてこの10次計画でも入れられるのではないかと思いますので、御検討いただければと思います。
    以上です。
  • 赤羽座長 ありがとうございました。
  • 福田参事官 国交省さんからお話がまたあるとは思います。今回の軽井沢の事故については非常に悲惨な事故でありまして、世の中にも非常に不安を与えた大変重要なものだとは思っておりますけれども、今のところその事故の原因というものが判然としていないというか、これから解明されていくものだということなので、残念ながら単体で事故対応ということでの記述をするというのはなかなか難しいのではないかという話をさせていただいているところでございます。どのような検討状況なのかというのは国交省さんからこの後、お話をいただきたいと思いますが、ただ、公共交通バスの関係も含めて個別具体的なバスの事故があるからこれをやりますということよりは、冒頭の理念のところに、一番最初に申し上げましたのですけれども、例示で申し上げると4ページ目でございます。今、先生がおっしゃっているような意味も込めまして、6の「さらに」のところなのですけれども、事業者は、多くの利用者を安全に目的地に運ぶ重要な機能を担っていることに鑑み、安全対策に一層取り組むというような一文を今回あえて追記をさせていただいたところでございます。現状につきまして、国交省様から少し御説明をいただければありがたいです。
  • 内山室長 国土交通省自動車局でございます。
    このたびの事故につきまして、まず原因というのはまだ捜査中ですので、はっきりしたことはまだ私たちもわかっておりません。そういう中で私どもは事業用自動車ですので、本文の記述にもございますけれども、監査、いわゆる立入検査という形で15、16、17日と3日にわたり、これは羽村市に営業所があるのですけれども、そちらに運輸局の職員が立ち入りまして、いろいろ原因について調査、監査しているところでございます。 その中でわかってきましたことは、まず1つとしましては、この運転手に対しては私どもの監査の項目で初任者運転、先ほどありましたけれども、大型を運転していなかったということで、この運転手さんは12月にこの会社に来られまして、まだ初任という扱いだったのですけれども、いわゆる初任者教育をまだ受けていなかったということが監査において判明しております。
    もう一つは、この運転手さんは健康診断を受けていなかったということも判明しております。監査の中では私どもの法令に定めておりますいろいろ義務がございまして、この違反事実というのはどんどんわかってくるわけなのですけれども、今まさにそれは精査中でして、私どもの処分としましては、それが一定程度たまりますと例えばこの会社に対する事業停止でありますとか、場合によっては許可取消でありますとか、そういう行政処分を行うということでございます。いずれにしても、原因はまだはっきりしておりませんが、私ども運送事業者、いわゆるバス事業者を監督している立場から、今後どうしていくのかということがございますけれども、省内で事故防止の検討会を22日、先週の金曜日を発足いたしまして、第1回目の会議を今週の金曜日、29日に開かせていただきます。その中で今回の事故を通じまして、もともと24年の関越道の事故、このとき死者7名の事故があったのですけれども、このときにも検討会を開いていろいろ対策を打ってきたのですけれども、今回それに加えましてさらなる対策をということで、今週金曜日から始まります検討会において検討を開始していきたいと思っております。
    具体的には先ほどございました初任者に対する教育。これは先ほど言いましたとおり、この運転手さんは初任者教育をしなければならないという法令の定めがあるにもかかわらず、受けていなかったということで、これについてどうするかということは当然ながら具体的な検討事項となってきますし、これは法令、義務づけをするようなことも含めて考えていきたいと思います。
    具体的には、初任者教育というのが座学の講義を今、義務づけ6時間等でやっているのですけれども、いわゆるバスを運転しての教育というのは任意ということでして義務化しておりません。これは大型車を運転したことがなかったという報道もございますので、当然この検討会の中での検討事項となってくると思いますので、しっかり検討していきたいと思っております。
    もう一つ、シートベルトの締め方ということでございました。これについてもシートベルトを締めた状況というのはまだはっきりわからないのですけれども、いずれにしてもこれも例えばバスの運転手さんによって呼びかけている方もいますが、徹底してシートベルトを締めましょう、バスに乗るときに締めましょうということを、運輸局を通じてバス事業者に周知徹底させるということを通じて高めたいと思っておりますし、それらの方策につきましても先ほど申しました検討委員会の中で、その点についても検討していきたいと思っておりますので、その結果を踏まえて私どもも対策を打っていきたいと思っております。
    ということで、現時点では検討委員会で検討していくという書きぶりになってくるのかなと思ってございます。
    以上でございます。
  • 赤羽座長 ありがとうございました。
    お待たせしました。どうぞ。
  • 新保委員 新潟県の新保です。よろしくお願いします。
    先ほどからバスの問題が出ておりますが、実は主人も元バスの運転手をやっておりました。大手の会社で、観光バスを運転するには路線バスの経験が5年以上必要で職場から認められた人に限られるという厳しさがあったようです。バスを運行する前に点検があり、最初にハンドルを握り、必ず「今日も頼むな」ということを言っていたそうです。人の命を預かる者として、ドライバーの心構えも大事なのではないかと思い、お話しさせていただきました。11月にある県へ高速バスで行きました。そのときはしっかりと運転手さんが発車する前に「シートベルト着用をお願いいたします。」と呼びかけておりました。今後、バス事業部運営の会議のあるところに話をしていただければありがたいと思います。あくまでも任意ということがあるとは思うのですが、ドライバーの意識、そして雇う側の事業所側の意識がすごく軽くできているのではないかと思います。以前のようにこれからは規制を強化していただきたいと思います。
    二つ目は、雪道対策の消雪パイプのことで聞きたいのですが、都内にいらっしゃると消雪パイプという言葉を全く耳にはなさらないと思うのですが、雪の降る地方では、ここは出ているのにわずかしか離れていないこの場所では出ないのはどうしてだろうかという苦情がきているのです。そういった消雪パイプは、雪が降ると温度差で感知するということですが、歩く人、高齢者、子供たち、車の人にとっても本当に雪道は大変だなということを皆様にわかっていただきたいと思います。
    今年は、沖縄県でも百十年ぶりに雪が降ったということも聞きました。そういうたまに降るところも大変だと思うのですが、我々みたいに雪国で生活している者にとっては、歩道がない場所に消雪パイプの水がおもいきり出たりしていると逃げる場所がないと大変です。その反面、大雪時、横断歩道を渡ろうとしました。そのとき路面が凍っていて、消雪パイプが出ていないものですから、滑って転んでしまいました。反対側の子供たちも横断歩道を渡ったときに、やはり転んでいました。雪道での交通事故防止対策を考えたら消雪パイプは絶対に必要だと思うので、雪国の道路状況も頭の中に入れていただければありがたいと思います。
    最後は、今回、専門委員になりいろいろな意見を聞かせていただきました。その中で安全教育の重要さということも出ました。私はいつもユーモアを持ってそれぞれ立場の違う子供たちや高齢者のことを考え、創意工夫しながら安全教育をしております。今日も、実は皆様にお見せするはずだった活動資料をコインロッカーに入れて、東京駅のほうに置いてきてしまいました。後で内閣府に届けたいと思います。また、私どもは飲酒運転根絶のための「悲しみは果てしなく」という劇をつくりました。今後は、この会に参加できたこと感謝し、継続は力なりを肝に銘じ、交通安全活動になお一層、力を入れていきたいと思います。ありがとうございました。
  • 赤羽座長 ありがとうございました。
    どうぞ。
  • 福田参事官 今いただいたお話で、事業者向けの話は先ほどから話題が出ておりますので、ご覧いただいておりますけれども、事業者の関係で52ページあたりですとか、計画上の記載があるところであります。今まさにああいう事故もありまして、国土交通省さんのほうでも事業者向けにいろいろと取り組みをされているところだとは思いますので、御紹介いただければと思います。
    消雪パイプなどのような、大きく言えばそういう積雪地域などの対策ということでございますけれども、計画で申し上げますと例えば35ページをごらんいただきますと、地域に応じた安全の確保というところがございまして、積雪寒冷特別地域においては、冬季の安全な交通を確保するために迅速な除雪の実施ですとか、凍結防止対策ですとか、いろいろな対策をしっかりしていきましょうという雪対策についても記載をさせていただいているところでございます。
    消雪パイプ自体の話は、多分、直轄国道ではないと思いますので、国交省さんもどこまでコメントできるかありますけれども、もし何かありましたら御紹介をお願いします。
    それから、資料のほうは後ほどいただいてお配りさせていただきます。
  • 酒井室長 道路局の酒井ですけれども、今ほどの消雪パイプ、いろいろな方式がございまして、先ほどありましたように雪が降っているのに動いていないではないかという話もございます。雪が降ってきたものを面で受けて、そこが湿ったりしたり、それと温度計と合わせて組み合わせて動くというのが一般的な消雪パイプになっています。したがいまして、確かにそういったところで動いていないということになりますと、機能を発揮していないということもありますので、ぜひそういうときは道路の管理者のほうに動いていませんよと言っていただければ、何で動いていないかという話については当然修繕をしなければいけない場所、あるいは設置しているセンサーの位置が、たまたま雪がかぶらないようなところについていたとか、地域の特性もありますので、そういった目でぜひ地元の方の御意見をいただければ非常にありがたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。
  • 赤羽座長 ありがとうございました。
    お待たせしました。どうぞ。
  • 森本委員 早稲田の森本でございます。
    見させていただいて、5ページに平成32年までに24時間死者数2,500人という高い目標を達成する数値を書かれて、多様な政策が記載されているということで、私自身はこれは非常に充実した内容であると理解しております。 一方で、冒頭御説明もありましたけれども、9次5計の目標値も達成できなかったということと、各年度の死者数も下げ止まりになっている実態の中で、従来と同様の政策を繰り返していたのでは、高い目標を達成することは非常に困難かなと思っております。そういった中で今回、10次で特に新たに記載された政策がどこまで効果を発揮するのかというところが重要であると思っております。
    また、冒頭、加藤大臣が一億総活躍社会というお話もされましたが、この目標を達成するために、ある意味、国民全体の協力を要請しなければいけないでしょうし、そういった意味では10次5計そのものの社会的認知を高めるような努力をやっていかなければいけない。戦略的な広報というお話でございますが、子供向けであったり高齢者向けであったり、わかりやすい情報提供をしながら高い目標を達成するために政府一丸となって頑張る必要があります。そのためには一定規模の予算も必要でしょうし、これは策定した後のお話でございますが、この辺をフォローアップしていただければいいなと思っております。
    最後に1点、その際に政策の恐らく効果検証という話になろうと思います。そういったかなり厳しい状況の中で、高い目標をどのようにクリアしていくのかという検証をしながらPDCAを回していただければと思いました。 以上でございます。
  • 福田参事官 ありがとうございました。
    非常に高齢化が進む中で、高齢者でお亡くなりになる方も昨年増えてしまった。厳しい状況の中でさらに高い目標を設定して、安全な交通環境をつくっていきたいということでございます。先生の御指摘もまさにそのとおりだと思っております。従来の施策もきちんとやり、また改善、深化させるべきことを見ながら新しい施策にもきちんと取り組んでいく必要があると思いますし、大臣が申し上げたような新たな技術による、さらに大きなステップアップというものも考えていく必要があると思っております。関係部局の方々、地域の方々の御協力もいただきながら、しっかり進めていきたいと思っております。
    また、基本計画についての広報というお話もございました。計画の全文を子細にお伝えするのはなかなか簡単な話ではないと思いますけれども、その中身のそれぞれの場所場所で大事なところなどにつきまして、いろいろな形での皆さんへの情報提供の機会があると思います。それぞれ御出席の各省庁さん関連のところもあると思います。そういう中で新しい基本計画ができて、さらに上を目指して頑張っていくんだということについて、しっかり協力しながら広報についても取り組んでいきたいと思います。
    政策の効果検証というのは今、まさにおっしゃるとおりやらなければいけないところでございますので、それぞれの部署部署でしっかり取り組んでいきたいと思います。ありがとうございました。
  • 赤羽座長 渡邉委員、どうぞ。
  • 渡邉委員 渡邉でございます。
    前回欠席したものですから、もしかしたら議論が出たのかもしれませんが、本日、修正箇所ということで、障害者等の交通弱者が自立できる社会について追記ということがございました。この障害者に関する部分の記述というのは、中を見ますと余り変わっていないというか、もちろん今までやってきたことを推進していくという方向性だと思うのですけれども、御存じのように今年4月から障害者差別解消法が施行されます。例えば職場であるとか学校で合理的配慮が必要だということが出てきているわけですけれども、そうしますと障害者に対する交通安全の対策であってもバリアフリーであるとか、あるいは交通安全教育の教材を要するということもあるのですけれども、自立してできる社会ということであれば、障害者が自分で移動するときに道路交通だけではなくて、鉄道交通もあわせて安全かつスムーズに利用できるということが、今後はもっと求められてくるのではないかと思いますので、今回はこの表記でいいと思うのですけれども、また今後さらに対策を考えていただければと思います。
    以上です。
  • 福田参事官 ありがとうございました。
    まさにますます推進していかなければいけないと思いますし、交通機関だけではなくて建築、まちづくり、いろいろなところでバリアフリーを政府としても進めているところでございますが、この計画の中でもいろいろ触れているところもあるのですが、例えば冒頭のほうでいくと19ページあたりをごらんいただきますと、これは特に身近な生活道路に関する記述の部分でございますが、ちょっと行段が書いていないのでわかりづらいですが、真ん中より若干下のところにバリアフリー法という法律の御紹介をさせていただきながら、交通安全政策につきましても様々な方々に御活用いただけるような設備をきちんとつくっていくということも書かせていただいておるところでございます。差別解消法の施行自体、内閣府も別のラインで今、取り組んでいるところでございますけれども、そういったこともある中で、様々な状況にある方々がより安全でいられるような交通環境をつくっていくことをこれからもしっかりとやっていきたいと思います。ありがとうございました。
  • 赤羽座長 ありがとうございました。
    水野委員、どうぞ。
  • 水野委員 少子高齢化ということで、それに伴う社会環境の変化、交通事故状況の変化、それを踏まえた交通安全のための政策ということで、今回の基本計画は非常によく書かれていると思います。
    先日の軽井沢の事故につきましても、この内容を見るとバスの事業者に対する項目、先進安全技術、シートベルトに関する項目、いずれも記載されていると考えているのですけれども、やはりそれを実施していただく省庁さんにいかに施策を打っていただいて、有効に活用していただくかというのが重要になるのだと思います。
    あと一点なのですけれども、資料3のパブリックコメント等を受けたというところの後ろから2枚目の6歳以下の子供に対するチャイルドシートの着用についての追記ということで、前回もしゃべらせていただいたのですけれども、多分、説明が悪かったと思うのですけれども、6歳以上の子供であってもシートベルトを適切に着用できない子供については、チャイルドシートを使用することについてとなっていて、通常の日本語として読むと、通常の子供はシートベルトで大丈夫で、そうでない幾つかのケースはチャイルドシートを使用したほうがいいと読めるのですけれども、恐らくそうではなくて、身長150センチ以下の子供は全員チャイルドシートを使用する必要があって、小学校6年生ですと平均身長が145センチですので、ほぼ全ての小学生がチャイルドシートを着用しなければいけないという意図で私はしゃべったつもりだったのですけれども、多分うまく説明できなかったみたいでして、その旨をもし修正していただけるようでしたらお願いしますという要望です。
    以上です。
  • 福田参事官 そこは義務の有無も踏まえて、ほかの文脈の中で6歳未満を徹底するという話の流れの中で、法律上の義務から外れた人についても必要であればチャイルドシートを使ってくださいということであって、体格には個人差もかなりあるところなので、体格等の状況に応じて、シートベルトとチャイルドシートの適切な方を使ってくださいということでございます。
  • 赤羽座長 今のお答えの中に、修正の方向が示されていたように思うのです。つまりチャイルドシートかシートベルトか、適切な選択をして着用させていただくようにということですと、もう一歩前進するかもしれないですね。
  • 福田参事官 検討させていただきます。
  • 赤羽座長 ありがとうございました。
    古関委員、お待たせしました。
  • 古関委員 まず前回、私から申し上げましたITの活用ということと、交通弱者の目線ということを文章として反映していただきまして、ありがとうございました。
    その視点で今日はバスのことが随分話題にされている一連の議論をお聞きしながら、このバス事故にかかわることがどこに書いてあるかなと思って見てみると、先ほど御議論があった53ページ、52ページあたりにかなり詳しい記述があって、国土交通省の担当官からお答えがあったことも、かなりしっかりと54ページの交通労働災害の防止等というところに書かれており、実は今回のバス事故が起こる前から関連の対策がきちんと検討されていたことを、まず胸を張って言えると思います。さらに、私が申し上げた54ページの交通労働災害の防止等の記述を見たときに、労働時間の管理、健康管理、意識の高揚、教育、労働条件の適正化ということで、全て、当然のことながら、人に対する様々な対策が具体的に書かれています。
    この交通労働災害の防止等というところに、本当はもう一つ、技術の観点もあり得るかなと思います。安全のための技術の導入に関しては、前ページ、53ページのエの項にかなり詳しく書かれているので、それで網羅されているという考え方もできると思います。その一方で、人と技術にかかわるところでもう1点大事なことは、そういうウォーニングだとかバックアップの運転保安技術を、事業者の整備スタッフや運転士がきちんと理解し、正しく使いこなすということが非常に重要なことで、これは少なくとも鉄道や、恐らく船舶では当然のようになされていることだと思うのです。
    ところが、今回の報道を拝見すると、バス等については、運転状況記録装置や様々なバックアップのシステムは導入されているかもしれないけれども、それが運転士の安全教育などに本当に反映されているかに関しては、多少疑問がありそうです。そこで、この労働災害等の防止というところに、安全技術あるいはITを活用した安全技術の運転整備スタッフへの技術教育の徹底という記述が一個あれば、現段階で具体的なことがわからない中でも、少なくとも今後10年間に向けた対だくとして、意味のあるメッセージになるのではないかと思います。この段階で何か新しいことを追記して欲しいというのは非常に無理な意見なので、何かあいつは言ったけれども全部無視する、ということでもちろん構わないのですけれども、御検討いただければありがたいと思いました。
    以上でございます。
  • 福田参事官 国土交通省さん、いかがでしょうか。
  • 内山室長 まず先ほどありました54ページのアの交通労働災害の防止のところなのですけれども、ここは直接言葉は出ていませんけれども、いわゆる労働基準系の労働基準監督官がいわゆる労働基準法違反の疑いのある事業場に対して立ち入るということが書いてあるのです。実際に今回の事故でも労働基準監督署が羽村にあります事業所に立ち入ったということで書いておりますので、今の技術というのはもっともだと思うのですけれども、ここに適当かどうかというのは違うかなと思っております。
  • 赤羽座長 ありがとうございました。
    古笛委員、どうぞ。
  • 古笛委員 弁護士の古笛でございます。 私も基本計画については意見を反映していただいて、ありがたく思っております。この基本計画そのものというよりは、この基本計画に基づく施策の実施に関してということなので、将来的なお話についてなのですけれども、具体的には陸上交通の8つの柱のうち、被害者支援の充実と推進ですとか、研究開発及び調査研究の推進に関してです。
    この会議の中でも医工連携というお話がかなり出てきたのですけれども、実はここ何年か医学の進歩ですとか、工学の発展などは目覚ましいものがあるかとは思うのですけれども、ただ、そこにどうしても法の観点から見ると発展に伴い、重い責任を求めるというところもあって、交通安全という目的としては同じなのですけれども、ある意味、医と工と法とが緊張関係に立つところもあるのではないかと思っております。
    一例だと、今、自動運転がかなり問題となっていまして、自動運転の技術がどんどん進むにつれ、今の法の枠組みでは被害者救済というものが十分できなくなるのではないかという問題が指摘されています。自賠責保険の制度、自動車ユーザーが被害者の金銭的賠償を負担するという枠組みだけでいいのかとか、自賠法、ちょっと法律的な話になりますけれども、自賠法3条ただし書きの免責が認められる場合以外は責任を負うという行動でいいのかというところが問題となっているので、このような話が近い将来、具体的に取り組まざるを得ないという問題になるという点について、今後いろいろな、どこがどうと具体的に活動していくのは難しいところがあるのですけれども、こういった観点からも今の枠組みではなかなか難しいということ、あるいは医と工だけではなくて、法もそこの連携に入れていただいて取り組んでいだけたらと思います。
  • 福田参事官 ありがとうございました。
    今いただいたところ、自動運転というのは実用化に向けてさまざまな課題があると、技術的にもおっしゃるような、制度的にもいろいろ検討していく必要があるということで、警察庁さんのほうでもいろいろ勉強会を立ち上げられたり、いろいろな動きがあるとお伺いをしているところでございます。計画の中でも若干それに触れているところがありまして、77ページをごらんいただきますと(ケ)がございまして、安全な自動走行の実現のための制度の在り方に関する調査研究という部分でございます。責任分担の話でありますとか、運転者の義務ということも含めて、こういった自動走行のようなシステムが安全、的確に実施されるために必要なものをきちんと考えていく必要があるということを書かせていただきまして、今後各部局で検討がなされていくものと考えております。ありがとうございました。
  • 赤羽座長 ありがとうございました。
    久保田委員、どうぞ。
  • 久保田委員 まず生活道路に関して最新のデバイスなんかも盛り込んでいただいたりして、非常に充実した記載をしていただいてありがとうございました。
    1カ所だけ気になってしまったのですが、23ページの幹線道路の(ウ)です。3行あるのですが、これは第9次計画からずっとこの文章なので何を今さらという感じで申しわけないのですけれども、気になってしまったのですが、日本語としてかなり誤解を与えるものではないか。「通過交通の排除と交通の効果的な分散により」というのが第1のフレーズで、第2フレーズが「都市部における道路の著しい混雑、交通事故の多発等の防止を図るため」で、最後「バイパス及び環状道路等の整備を推進する」。もちろんバイパス、環状道路の整備は促進すべきだと思うのですが、第1のフレーズと第2のフレーズの関係が、つまり通過交通を生活道路から排除しようとすると、都市部が物すごく渋滞になってしまう。だからそうならないようにバイパスをつくるというように読めてしまうのです。 確かにそのほうがいいに決まっているけれども、時と場合によってはこれが生活道路対策を進めないというか、進まない理由にすらなる場合がある。つまり住民が非常に困っているから何とかしてほしいと地元のしかるべき機関に申し出ても、道路ができていないから、周りが渋滞しているからだめですと言って願いを聞き届けていただけないというケースが実は非常に多くあります。
    もちろん本当に大渋滞になってしまって、新たな抜け道利用を生んでしまうのはよくないわけですけれども、もしかすると少しは交通量を増やしても受け入れられる場合もあるだろう。例えば住民の訴えに対してせめて交通シミュレーションでもして、それが可能かどうかとか、時間を限ればできるのではないかとか、そういう検討はしていただく必要はあるのではないかと思うのです。
    そういうことを踏まえると、提案ですけれども、2番目のフレーズを取ってしまったらどうか。つまり「通過交通の排除と交通の効果的な分散を促進するため、バイパス及び環状道路等の整備を促進する」。このぐらいで十分ではないかと私は思いますが、いかがでしょうか。
  • 福田参事官 わかりました。国土交通省さんが一番御関心のところかと思いますけれども、そこはもしコメントがあればいただきたいですし、少し御検討していただけますでしょうか。
  • 酒井室長 道路局ですけれども、確かに久保田先生の言われるとおり、混雑してしまうからやってはいけないよととられる誤解の部分について、表現的にどうなるかという話を含めまして検討させていただきますが、基本的には通過交通を排除して機能分散と言っていますけれども、幹線道路のほうにできるだけ誘導するとか、そのようなことなのかなと思いますので、そのようなことを踏まえて検討させていただきます。
  • 赤羽座長 多分、この第2フレーズは、安全上の目的からはどういう位置づけなのかという説明をしたいということだと思うのです。そのあたりは、もうひと工夫していただきましょう。よろしくお願いします。
    どうぞ。
  • 藤森委員 66ページをあけていただきますと、先ほども少しお話が出たところではあるのですが、災害救助・救急体制の整備のところで、厚生労働省管轄になると思うのですが、DMATと同時に今DPATというものができていて、いわゆるメンタル的な災害派遣精神医療チームというものが大規模災害とか、ああいう大きな事故のときに被害者遺族や負傷者に対してのメンタルケアが派遣される体制がとられているので、ここで多分DMATと同じようにDPATも派遣できるかなと思いました。
    文部科学省さんのほうで言えば、もしこれが今回のような、済みません、また観光バスのことになってしまうのですが、小中学生が案件に巻き込まれているような事件でありますと、例えば教育委員会が派遣する心のケアチームのようなものがそこに迅速に派遣され、目撃者であるとか、軽傷で済んだのだけれども、今日子供たちがどのような不安に陥るか、被害者支援に対して家族や教員やそういう人たちにできるチームを教育委員会が持っていましたり、精神保健福祉センターを中心にクライシスレスポンスチームというものを持っている都道府県が数県あります。DPATとクライシスレスポンスチーム、または心のケア緊急支援チームのようなものが盛り込まれていると、被害者支援が事故後、速攻に始まって中長期支援につながっていくことになっていくので、少なくともこの段階でDPATというのは入れていただいたほうがいいかもしれないなと思いました。
  • 福田参事官 ありがとうございました。
    DMATと並べるような形で入ったらよろしいのではないかという御趣旨でしょうか。
  • 藤森委員 はい。
  • 福田参事官 厚生労働省、文部科学省さんで何かコメントがあればいただけますでしょうか。
  • 酒井専門官 厚生労働省でございますけれども、御指摘いただきましたDPATは、確かに厚生労働省が監督させていただいているところで、災害時に活動させていただくチームでございますが、この66ページでは救助・救急というところで被害者等を助けに行くところの記載かと思いますので、もし入れるとしたら71ページの被害者支援というところに関連するのかなと思いますけれども、あわせまして検討させていただきます。
  • 赤羽座長 ありがとうございました。
    お待たせしました。
  • 河内委員 今回のバス事故について少し考えることがあって、せっかくですから述べさせていただきます。まず今の状況では監査の充実ということをやる以外に手はないと思いますが、今後は徐々に当事者がやる気になるような方向へ持っていかないと結局はだめで、圧力をかけると、やはり短期的な対策にしかならないように思います。
    もう一つ気になったのは、私たちの分野ではルフトハンザ航空だとかマレーシア航空だとか、日本でも羽田沖で痛い目にいろいろ遭っています。つまりパイロットが意図的に死を選ぶ事件です。日本の自殺者も年間2万人ほどいますから、そういうことが徐々に自動車の分野でも問題になってくるだろうと思います。ですからそういうことを防止する医療的なバックアップ体制をお考えになっておいていただきたいと思います。
    長期的な事故対策として私は非常に自動ブレーキと自動運転に希望を持っています。ぜひこれらのシステムの開発を応援する方向でやっていただきたいと思います。
    難しいのは、そういうものを導入したときに、必ずそれに起因するトラブルが起こります。事故も起こると思います。そういうときに、もしそれを導入しなかった場合と、それを導入した場合でどれだけ進歩したかということをいつもお考えになっていただいて、少しでも被害者の総数が少なくなれば、それは導入したほうがいいと私は思います。
    航空機の分野ではこういうことを非常にたくさん導入して、完全自動ではありませんが、いろいろなモードに対して自動でやっています。ですから離着陸のときもパイロットはほとんど計器を見ているだけという飛行も実は多いわけで、そのような方向でやると明らかに事故率は下がります。でも完璧ではありませんから、それに起因した事故も起こります。起こりますけれども、全体として事故率が下がっていけば私はいいのではないかと思います。自動ブレーキや自動運転に対して、ぜひポジティブな方向で検討していただきたいと思います。
    それに対して非常にいい例は、シートベルトを導入したときに、どれだけ効果があったかということを我々はよく知っているわけで、交通安全運動というのは大事ですが、効果は短期的なような気がします。長期的にやるには、当事者をやる気にさせるということと、ハード的にバックアップをするということが大事だと思っております。
  • 福田参事官 ありがとうございました。
    個別の事故対応はいろいろ国交省さんでお取り組みがございますけれども、今、大きな視点で御意見をいただけたと思っております。関係の方々が事業者だけではないと思うのですけれども、国民の方々も含めて状況を理解して取り組んでいただけるようなことを常に考えていきたいと思いますし、自動運転を含めば先進技術というのは今後の発展を待たなければいけないところもありますけれども、重要な分野であろうと大臣も申し上げたとおり認識をしているところでございます。そういった新しい分野というのも積極的に考えながら、かつ、家庭での安全性というのも冷静にきちんと見た上でという先生のお話だったと思いますので、そういう点も含めながら前向きに取り組んでいきたいと思っているところでございます。
    ありがとうございました。
  • 内山室長 またバスの件で追加したいと思いますけれども、今回の事故を起こした会社というのは、例えば出発前に今回点呼もしていなかったのです。我々は点呼をしろということを定めているのですが、点呼もしなかったというような法令違反がたくさん見つかっております。私どもとしては本当にこれは強い怒りを覚えております。このような法令を守っていないようなバス会社というのはいるのも事実であります。バス会社は全国で4,500社ほどあるのですけれども、中には大きな会社で立派な会社もあると思いますけれども、このような怒りを覚えるような会社がいるのも事実でして、国としてはこれをどのようになくしていくかというのが一番大きな課題であります。今回の事故を受けまして、先ほどの検討委員会を含めて徹底的に対策を講じていこうと思っております。
    先ほど先生から御意見がありました監査なのですけれども、4,500社バスはあるのですけれども、実は自動車運送事業者はバス、タクシー、トラック合わせて12万事業者いると言われています。この事業者に全部基本的には監査が入るわけなのですけれども、国の監査の体制は365人という中で、この監査員の中で監査をしているということで、おのずから当然ながら限界がございます。効率的にやっています。例えば、集中的に監査に行くとかいろいろやっておりますけれども、なかなか難しいのが現状でございますけれども、とは言え監査で今回も1年前に入ったということで指摘した事項もございますので、これはしっかりやっていきたいと思いますし、今回の検討会でも監査のあり方をもう少し効率的にできないかという点も含めて検討していきたいと思っております。
    あと、やる気にさせるというお話がございまして、これは今、言いましたように実態を見ますとなかなか難しくて、法令を守っていない会社はどうするのかということでいろいろ悩ましいところでございます。
    直接的な因果関係はないかもしれませんけれども、これも検討会の中でいわゆる平成12年に規制緩和というものをやって参入を非常にしやすくしたのです。このあり方がどうだったかというのも改めてこの検討会の中で見てまいりまして、参入時でこのような法令を明らかに守りそうもない会社については排除していくだとか、そういうものも十分検討していきたいなと思っております。いずれにしても徹底的に対策を講じてまいりますので、よろしくお願いしたいと思います。
    以上です。
  • 赤羽座長 ありがとうございました。
    御発言は全員にしていただきましたか。
  • 地藤委員 済みません、資料の説明をさせていただきたいのですが、その前に今日のこの会議では、衝撃的なバスの事故が当然主になるだろうと思っていましたが、香川県では実は踏切事故で3名、連続で亡くなりました。それも同じ地元で高齢の女性の方が2名、そして1名は軽トラックで衝突。同じ路線で同じ地元です。
    それで私は踏切についてどのような記述があるかなと思って改めて拝見させていただいたのですが、どうしても田舎は遮断機がない踏切を渡る1メートル余りの畑から畑へ行くような道がたくさんあるのです。そこでの事故が本当に多いのです。私もこの歳になるまでに地元で列車事故で亡くなった方は7名ぐらい記憶にあります。近くでは1歳児ぐらいの子がおばあちゃんの後を追って、家の横にある踏切の向こうの畑に行っているおばあちゃんを追って、踏切で亡くなったという事例もあります。そのお母さんは私たち交通安全母の会で主として活動していただいていた方でございます。
    田舎の踏切の対応はなかなか難しいものですけれども、その方が亡くなって、JRはそこへ自治会と相談してフェンスを張るという対策に急遽至ったということですが、どうしても対応できない事情がある踏切が全国にはたくさんあると思いますが、こういった事故はまだまだなくなるとは思えない。大変悲しい状況を目の当たりに聞かせていただいたわけでございますが、皆様方のところに資料として今日私、地元の交通安全カレンダーとポケットティッシュを持参させていただきました。これは交通安全母の会と町の合同で小中学生、保育所、幼稚園の保護者、そして一般住民の方に図案と標語を、はがき大の図案、そして標語を募集しております。毎年それぞれ1,000点程度の応募をいただいております。その中でも私たち母の会が第1次選考をいたしまして、第2次選考で町長さん、署長さん、教育長さん、議長さん、連合自治会長、安全運転管理者協会長、計10名の表彰。1,000点の中でたったそれぞれ10点しか入賞しないわけです。それをカレンダーに載せて全戸配布しております。
    なぜこのカレンダーが作成できたかといいますと、まんのう町では昭和64年に全国植樹祭がございまして、天皇皇后両陛下をお迎えして植樹祭がされたのですが、その前年度に道路の拡幅事業が一斉に町内で行われました。その昭和63年に約1万人程度しかいない私どもの町で10人の方が、高齢の方が連続で亡くなったわけです。1週間に3人亡くなったときもありました。それで私は今、思い出しても涙が出るのですが、それを機に各自治会で集会の折に反射材着用を訴えるべき、自治会の集会場へ押しかけていったのですけれども、1回の話ではなかなかまた忘れてしまうということで、たまたま標語を募集しておりましたので、当時の町長さんにカレンダーをつくるには何十万というお金が要りますが、人の命にかかわる、これは医療費の問題にもかかわってくるということも考えて、全戸配布して、交通安全カレンダーに地元の子供たちの図案や標語を載せることによって、またそれを常に居間とかに張っていただいて、近所の誰それさんのだな、これすごいな、上手だなとか、この標語うまいこと考えておるなというところで、交通安全について家族で話し合っていただいたらどんなにいいだろうかということで、このカレンダーを昭和64年度版から作成したのです。実は昭和64年度版は1カ月もたたないで平成になったのですけれども、劇的な年にこのカレンダーを始めました。
    そして、この基本計画の中の38ページにもあります、家庭において適切な指導ができるようにすること。交通安全ボランティアがいかに活動していくかということで、私は37年になりますけれども、昨年、私たちの関係しております琴平警察署管内は死亡事故ゼロでした。私が活動し始めて警察署管内ゼロは初めてだったように記憶しております。これもひとえにみんなで交通事故撲滅を願って純粋な気持ちで、広い心で母の思いを地域や子供に伝えてきた1つの成果のあらわれだと考えております。
    あと、このポケットティッシュはキャンペーンなどでいろいろな方に配付させていただいております。この基本計画の会議に当たりまして、私は専門的なことは全くわかりませんけれども、現場で活動している者として、この指針の中にいろいろなことが記入され、これをもとに声を大に堂々と交通安全を呼びかけていく自信がさらについてくると思っております。皆様方から聞かせていただいた意見も本当に私のこれからのまだまだしていくだろう交通安全活動に大いに参考にさせていただいておりますので、どうぞ皆様方の家庭にこのカレンダーを張っていただいて、しげしげと眺めて、よく頑張ってつくっているなと思っていただければうれしいなと思っております。
    以上でございます。
  • 赤羽座長 ありがとうございました。
    まとまった数が欲しいという方は、お願いすれば融通していただけるでしょうか。ありがとうございました。
    それでは、本日予定された議事は全て終了いたしましたので、進行を事務局にお返しいたします。
  • 福田参事官 赤羽座長、どうもありがとうございました。
    本日も幾つか宿題をいただいたと認識してございます。各省様とも十分御意見を伺いながら、必要な修正をして、この計画案をつくってまいりたいと思います。その上で3月には総理を会長とする中央交通安全対策会議におきまして、第10次の交通安全基本計画として決定をしていきたいと思っております。 本日いただきました御意見の修正につきましては、時間の関係もございますので座長に御確認をいただきまして対応させていただきたいということで、座長に一任ということでぜひ専門委員の皆様には御理解をお願いしたいと思っています。よろしいでしょうか。
    本日の議事につきましては、また従前どおり速やかに要旨を作成しまして、座長に御確認いただいた上で会議資料とともにホームページに公開させていただきます。また、議事録につきましてもその後、チェックをいただいた上で、公開をさせていただきたいと思います。
    本日が最後の会議となりますが、累次にわたり御指導いただきまして私ども感謝しております。赤羽座長から一言ぜひお願いしたいと思います。
  • 赤羽座長 今日の冒頭から御紹介がありましたとおり、主に我が国の年齢構成の変化が要因となって、交通安全上のこれまでよりも難しい局面に私たちは直面しているのだろうと思います。それに対応するために、この場で皆さんにいろいろな視点から全体の議論をいただいて、有意義、有効な御提案をいただいたと思っております。大変ありがとうございました。
    今日は1つの区切りではありますけれども、皆さんもいろいろな立場で、これからここで検討されたことが適切に広く認識されて、実効を上げられるようにいろいろ活動されるのだろうと思います。これからも皆さんと協力して交通安全を進めていきたいと思います。よろしくお願いいたします。どうもありがとうございました。(拍手)
  • 福田参事官 赤羽座長、どうもありがとうございました。
    それでは、これをもちまして第5回「中央交通安全対策会議専門委員会議」を閉会させていただきます。委員の皆様には1年にわたり基本計画の策定に大変御尽力をいただき、どうもありがとうございました。引き続き私ども頑張ってまいりますので、ぜひ今後も御支援のほどお願い申し上げます。どうも1年間ありがとうございました。