中央交通安全対策会議専門委員会議(第2回)議事要旨

日時

平成12年6月26日(月)15時~17時30分

場所

中央合同庁舎第4号館(総務庁)4階 共用第2特別会議室

出席者

  • (委員)
    • 越、生内、岡崎、久保田、斎藤、佐藤、島田、杉山(雅)、鈴木、鶴岡、長江、 福島、益子、森地、山村、蓮花の各委員、(座長:越委員)
  • (総務庁)
    • 人見交通安全対策室長、影山参事官、生亀参事官、西川参事官、その他関係官
  • (関係省庁)
    • 警察庁 石川交通企画課長
    • 文部省 高杉学校健康教育課長
    • 運輸省 佐久間技術安全課長
    • 建設省 荒井道路交通管理課長、村上道路環境課長
    • その他関係省庁担当官

内容

  1. 越座長から、開会の挨拶が行われた。
  2. 専門委員の紹介が行われた。
  3. 関係省庁による交通安全諸施策の説明が行われた。
    • (1)交通安全教育推進パイロット事業について<警察庁>
    • (2)「交通事故による重度後遺障害者等に対する救済策充実の方向」について<運輸省>
    • (3)「交通事故の長期予測及び効果的な交通安全計画策定に関する調査研究」報告について<総務庁>
  4. 議事
    • (1)前回(第1回)の審議状況と「第7次交通安全基本計画作成のための主な論議事項試案」のおさらいとして、事務局から説明が行われた。
    • (2)論議事項についての自由討議

    ( 内容 )

    • 交通事故による重度後遺障害者に対する救済策を充実させるということで、療護センターの介護病床を現行の140から310床に拡充することを計画しているとの事だが、予算規模にしてどれぐらいのものを計画しているのか。
    • 現在の140床というのは大体26億円である。将来の310床で果たして幾らになるかということは、現在のところで確たる数字は持っていないが、この140から310になるほどは増えないと考えている。理由として、介護病床整備による1床当たり運営費の削減により、現在から比べると、病床数は2.2倍になるが、運営経費が1.4倍に抑えられると考えており、37億円程度で抑えられると考える。
    • 低金利の中での自賠責保険の運用益について、どう考えたらいいのか。また、加害者の任意保険による治療などは、この中でどう考えたらいいのか。さらに、任意保険はかなりの方が入っているが、任意保険の質の向上、競争の激化や規制緩和によって、今後の任意保険について、どう考えているのか。
    • 低金利の中での運用益については、現在、自賠責特別会計に2兆円ほどの積立金があり、このうち、毎月の支払いに余裕がある分については資金運用部に預託して、現在でも2%弱の利率により、毎年400億の運用益が出ている。これについては、保険料と保険金の間には時間的なラグがあるので、運用益を出して被害者救済対策あるいは自動車ユーザーへの還元という形で活用すべきであると考えている。
       任意保険については金融監督庁の所管になるが、ケガをされた場合に自賠責では120万円が限度額である。121万円以上については任意保険の守備範囲となる。任意保険については、現在、保険業界等では大体普及率が86%ぐらいで、中古車や官用車を除くと、ほぼ上限まで契約されていると言われている。それを上回る部分については、任意保険が競争の激化によって、いざというときにどうなのかということは、任意保険と自賠責保険が一体となって被害者保護を図ることになるが、損害保険業界も自賠責審議会等で表明しているとおり、適正な支払いは保険会社にとっては当然なことであり、所管官庁の金融監督庁においても適正に指導していると認識している。
    • 交通事故で重度の脳障害、あるいは脊髄損傷を負った患者は、ほとんどの場合が最初に決まってしまう。大事なことは、重度の脳損傷にしない、脊髄損傷でも致命的にならないうちに助けることである。
       救急医療体制の視点を変えて、早い医療着手を行うためのシステムができたら、重度後遺障害者数を減らせると考える。例えば、交通事故で亡くなる方の3分の2は、最初の3時間で亡くなってしまう。一方、消防庁が発行している白書によると、119番コールから病院へ到着するまでの所要の時間が30分以上かかる患者が25%いる。それを改善するため、救急救命士制度が平成3年にできて、救急隊の中の特殊な資格を持った方が様々な医療処置が可能となったが、心臓が止まってしまわなければ特殊な処置はほとんどできないという限定があり、欧米のように119番通報してから15分以内にドクターを現場へ派遣するシステムを、是非確立していただきたい。
       1970年代に、交通事故死が1万9,000人台のドイツがヘリコプターを救急システムに導入し、交通事故の死亡者を7,000人台まで減らしたという報告がある。これは単に医療だけの問題ではなく、車や道路など様々な検討と改善があって達成できたと思うが、各国では行っている。ところが、我が国ではその部分は非常になおざりにされてきているのではないか。脳死体からの臓器移植では、摘出してから4時間以内に移植するためにヘリコプターや飛行機が活躍する一方、交通事故に遭って早い医療を受けることが必要な患者を運ぶのに、ヘリコプターや飛行機が使われていないのはおかしい。患者が脳死にならないように最善のプロセスを提供する、これは国を挙げてやる必要がある。
       そこで、日本は1,000機以上持っている世界3番目のヘリ所有国である。ドイツは50機のヘリで救急運用をしているが、日本では自治省、消防庁の防災ヘリで67機ある。警察も80機以上はあったと思うし、海上保安庁も民間もある。これらを活用すれば、1機2億円かければ救急システムの中にヘリコプターを導入することが可能である。これは人の命を考えた場合、決して高くない。交通安全のシステムとして是非入れていただきたい。
    • 救急医療の中で、交通事故は約2割を占めると言われるが、ヘリコプター等を使用してドクターを15分以内に派遣するという、そういうシステムを仮につくると、交通事故以外の残りの8割についてもかなりの効果が期待できるのではないか。
    • このシステムが構築されれば、これは交通事故だけに応用されるだけでなく、高所墜落の事故、あるいは山岳地での滑落事故、あるいは一般の自宅での重症患者さんの発生、あるいはやけど、こういったところにも利用できるので、非常に応用価値は広いと考える。
    • 5次計画のときに交通事故総合分析センターができて、6次計画のときに多発地点が公表されるようになったが、目標や効果評価にはまだまだリンクしていない。多発地点でわかった対策を、ほかの極めて少ないところなどにも生かしていくことが、多発地点の公表の目的だったと認識している。ところが、現実には3,000カ所で、大規模にやっている場所もある一方、なかなか方法が見つからないところもある。したがって、これをさらに続けて、6次計画での経験を生かして、7次計画ではもう少し書き込んではどうかと思う。
       また、多発地点では、道路構造や交通環境まで見て事故対策が考えられる要素ができているが、交通流そのものをもっと事故とつなげて分析することは充分でなかったし、沿道の使い方や沿道環境については、なかなか一般化できない状況にある。したがって、多発地点に、道路環境、道路のフィジカルな条件、交通環境、沿道状況まで対策を広げられるかどうかが、基本計画には割合新しい、まだやる余地があるものと考える。
       事故情報について、プライバシーの問題等はあるが、GISの整備ができているので、事故が起こったところで事故原票をつくるところからコンピュータ化していけば、もっと機動的なデータの収集と、それからの処理と対策が効果的にできてくるはずだが、GISのネットワークが全国化していないとか、パトカーにコンピュータや端末機がどれぐらい載せられるか、そういう技術開発がまだできていない。7次計画を立てるときには、そういう新たな技術開発を予算でバックアップして、新しいシステムへの変換を行うべきである。
    • 小学校で総合学習が導入されるに伴い、そういう時期に環境教育や健康教育と並んで交通教育をしっかりやることが大切である。そのときに、自転車の乗り方だけではなく、マナーや事故の問題も教えていくべきである。ただ、現場の教師と話していると、教師の負担が非常に高く、サポートしてくれる専門家や団体がいないと継続的には行えないという問題があり、また地域に応じて交通事故の実情が違うため、どう教えたらいいのか戸惑いがあるようだ。その辺のサポートが重要である。
       運転者教育について、例えば原付自転車については、技能教習がないため任意で行っており、第二当事者等で事故に関与する比率が高い。高校の3ない運動などの絡みもあるが、技能教習をどこかの段階で行うべきである。また、危険予測の問題や他人への思いやりの問題を、技能教習をしながら教えることが必要である。
       運転免許試験については、例えばフィンランドでは、現実の交通状況を写したスライド等を用い、個別にコンピュータ化した免許試験にしており、日本では危険学、危険予測等の設問が増えてきているが、さらに個別試験で現実の状況の中で試験をしていくことを検討すべきではないか。
       被害者対策について、交通事故の被害者は、肉親や子供さんを亡くされたりするケースは、長期間、非常に厳しい状態に置かれるため、その間のサポートが必要になってくる。そのため、専門家として心理学の人を、例えば警察庁の中に置くことも大きなマネジメントする側として大事であるし、民間で行っている犯罪被害者の会や交通遺児の会などの活動に対してサポートする、そういう仕組みを検討していくことも必要ではないか。
    • 交通安全教育を進めていく仕組みをつくるためには、まず指導者を養成しなければならない。実際に活動を進める前に指導者養成に本腰を入れてやらないと、いざというと結果的には効果を上げられないことがあり得る。参加型を考えた場合、先生方がその地域の交通のことをよく知らないなどの問題はあるが、実技とは違って座学の話として、先生方に指導をやってもらい、また、先生方にはそのための学習をしてもらう。その講師については、せっかく100地区を考えているなら、具体的にその指導者養成を先にスタートさせる。
    • 警察庁の説明に関しては、「地域における交通安全指導者」と「交通安全教育の展開」という部分が非常に大事であるが、具体的なイメージが全然わかない。ここが非常に弱いと、「地域住民」まで届かないということになる。
       また、議論事項試案中の総論5番「交通量の拡大の抑制」を、是非盛り込むべきである。
       交通教育では、依存者に頼らなければ生きられない今日の現状に対して、子供や大人がどう考えていくのか、そういうことも抱き込んだ形でないと、加害者と被害者だけではシステムとしては限定されてしまうのではないか。そのためには、警察庁だけでやるのではなく、きちんと横断的な戦略を立ててやった方がいいのではないか。
    • 第7次の計画の中には、安全教育というだけでなく、「学習」ということを取り入れ、特に高齢者、子供の場合も「交通安全学習」という言葉を使えないかと思う。
       技能の教習については、完全に教育であっていいと思うが、やはり心得とか、態度ということに関しては、「交通安全学習」という言葉を使えればよいと思う。
    • 高齢者の交通安全意識に関するアンケート結果の特徴的なこととして、同じ地域に長く住んでいる高齢者の安全意識は高く、余り長く住んでいない方は、どちらかというと危険なお年寄りが多いという結果が出ている。このことは、仲間づくりや人間同士が情報交換できるような場をつくることが、意外と交通安全教育に有効である。被害地図づくりも、仲間意識を高めることで効果的であり、直接的な交通安全教育だけでなく、もっと相手の立場がわかる教育の場を交通安全教育の中に含めるべきである。具体的には、小学生や中学生とお年寄りが、一緒に地図づくりを行うミックス型が効果的である。相手の痛みがわかるという中に、年齢による違いをわからせることが大切であり、年齢の異なる人たちが一緒に交通安全学習をやる場をつくることを提案の中に盛り込むべきである。全体的に人間関係みたいなものをつくるような場をつくる、そういう交通安全教育が意外と大事である。
    • 安全教育というのは非常に重要な要素になってくると考える。警察庁が進めているような共通事項というのは、主婦やお年寄りの安全教育への参加について、その辺の部分を救っていけることでは期待できる。
       そのほかの年代別を考えた場合、学校教育については、やはり教育プログラムの中できちんと位置づけていく必要がある。特に総合学習の一環として、例えば環境教育については、環境庁と文部省がプログラムをまとめつつあるが、そういった形で現場の先生方が具体化しやすい方法を進めていく必要がある。実際、警察庁でもやっているかもしれないが、そういった方法を考えるべきである。
       また、若い層というのは違反が結構多いのでないかと思うので、その違反の点数に応じて、教育の場をきめ細かく義務化するという形になればと考える。
       駐車場の整備、特に都市部の駐車場は、整備しないと危険という意見がある一方、現在の交通体系の流れとしては、交通総量の抑制というのがほぼコンセンサスを得られつつあるのではないか。このことを前提に考えると、都市部への流入というのが、駐車場の整備で促進される恐れがある。駐車場の整備を考える場合、様々な要素を含めて考える必要がある。
    • 教育のレベルには、右歩きしましょう的な話から、被害地図の作成に参画するレベルまで様々であるが、資料の中ではそのレベルがわかるように整理をした方がよいのではないか。また、それぞれについて、国民、市民の果たす役割を体系立てていくべきである。
       整備の段階での参加についても、論議事項試案9ページ(2)「住民の参画による道路交通環境整備の促進」では、もう少し書き込める内容があると思う。1996年からコミュニティ・ゾーンが始まり5年目であるが、各地の取り組みを見ても、様々な工夫がされてきており、整備の前に被害地図づくりや、ワークショップ、社会実験やっているところもある。これらのノウハウを体系化すれば、少なくとも2段階目と3段階目の参画や学習については、かなりのノウハウを我々は蓄積していると考えており、これらを整理することが重要である。
       また、取り締まりについて、マンパワーの限界の問題がよく指摘されているが、ITS等の技術を使った取り締まりについては、例えば交差点ボイスシステムは日本でオリジナルのすばらしいシステムと思うが、このようなもので駐車取締りを行うことも考えられる。速度取締りは自動でやっているが、もう一歩進んで、違法駐車やバスレーンの違法走行などに、そういったもので取り締まる技術があるのに実施しないことに関しては、国民的合意が得られる段階に来ていると考える。
    • 様々な取締りの話が出たが、方法論の前に、取り締まり側、あるいは取り締まられる側の信頼関係の確立がある。例えば、駐車違反やスピード違反にしても、自分が悪いことをしたという思いがほとんどない。これは信頼関係の確立がないということと、取り締まりの「めり張り」である。例えば、ドイツ、アメリカ、オーストラリアは非常にはっきりしている。日本の場合は、それが残念ながら「ついていなかった」ということになってしまう。この辺の取り締まり側、取り締まられる側の信頼関係、取り締まられる側が納得する形をつくるべきである。
       また、交通事故現場の調査と分析について、先進国の中で日本は最も遅れている。プライバシー等の問題もあるが、例えば、鉄道、航空機の調査は日本の場合すばらしいが、自動車事故に関しての現場の調査、立ち入り調査に関しては、非常に遅れていると言わざるを得ない。高度なセンサーを登載することによる事故データの蓄積、収集を、行政の方で後押しして、新しいシステムの中での交通事故の分析、調査について、世界のトップに立つことを目指してほしい。
    • 交通安全教育というのは、教科でやるものを「学習」と呼んでおり、特別活動でやる教育の活動を「指導」と呼んでいると解釈している。そういう中で、平成10年に学習指導要領が改定されたが、交通安全についてはかなり充実されてきている。また、総合的な学習の時間の中で安全教育を高める時間が設けられたので、かなり教育の中での位置付けはされてきている。ただ問題は、それに対する先生方の意識の高揚を図っていかないと、実践の中でうまく取り入れられないということである。
       警察庁は、交通安全教育ということをかなり強く言っているが、どうも座学中心的な話が多いのではないか。やはり対象者に対して考え、判断させることで、日常生活の中で実践できるような教育の仕方をしていかなければいけない。ただ一方的に終わってしまっては意味がない。
    • 前の救急医療の話がすごく感動的であり、賛成である。これらにもっと費用をつぎ込んでもいいのではと思う。また、救命救急法の技術を、小学生や老人であっても全員が持つべきである。プロの方が来る前にできることを、学校の学習・教育の中で費用を使って教えていくべきである。また、生涯学習の方においても、そういったことを学び、もっと身近に考えておく必要がある。
       消防の方では実地訓練みたいなものもやるが、車をどういうふうに動かすかなどを実地体験で行うべきである。やったことない人は全く動かせないことがあるので、そうすることで本当に意味のある救助ができるのではないか。
       救急医療に関しても、どんどん中身が変わっているような気がする。新しい技術や考え方など、人間の生命の不思議さというのは変わっていると思う。新しい医療を自分も知りたいなという気が常にしている。
       また、現在の車社会の発展は、車にはやはり夢があるからと思う。その夢の部分がどうしても技術を教えているだけだと語られなくて、どうしてこんなに発展したのかを、コミュニケーションも含めて、インストラクターを教育していくようなシステムにも費用を注いで欲しいと思う。
       日本には運転することを学ぶ場所が本当に少ない。学校のそばにでも、あるいは免許取ったときにでも、運転することを警察の方や地元の方に教わってもいいと思う。そうやってどんどんモータースポーツとまではいかなくても、車の何たるかをわかるような場所づくりにも力を注いで欲しい。
       事故多発地点以外の事故もある。本当に住民がもっと意識を持って訴えられる何かシステムナイズした場所なり、何かあればいいなと思っている。また、「あそこ危ないからこうしたほうがいい。」と、事故多発地点とはまた違って、もっと言えたらいいと感じている。
    • 7次計画の計画年次にも関連してくるが、このような5カ年計画、あるいは、場合によっては7カ年計画は、継続性と新規性というのが必要だと思う。7次計画が何を訴えるか、はっきりとした形をとった方がいいのではないか。そこで、重度後遺障害者対策、これは非常に重要だろうと思う。ただし、今後の自賠責審議会の方針が判らないし、行政のスタンスも分からないが、仮に再保険がなくなった場合は、果たしてどこにこの原資を求められるのかが気になる。また、6次計画までにないものとして、総論ではITSの問題、各論では国会を通った「バリアフリー法」である。さらに、東京都が打ち出しているTDMは、恐らく6次計画にはなかった概念なので、ここはもう少し踏み込んだり、ETCは既に実験が始まっているので、これについてはどうするのか。また、バリアフリーにより、ハンディキャップを負った人たちの活動範囲が広がる一方、想定していないような事故も発生する可能性がある。その場合の対策についても、具体的対策が必要である。
       また、7次計画の一般公募の意見について、中には一つのことに対して全く正反対のことを言っている意見があり、それをどう扱うべきなのか。2つの意見を紹介することは大事だが、各々の対応に説明をつけ、読む側にわかるようにすべきである。
    • 7次計画には見出しやキャッチフレーズになるような特徴が必要である。7次計画は21世紀に始まるわけで、ITS対応の電子国土の構築ということと、それから同時にべし・べからずでなく、国民みんなが納得するようなトラフィックカルチャーみたいなものをつくり上げるというようなものが必要と考える。
    • 交通問題の根の部分には、社会全体のモラルのレベルが高ければ、それだけで解決されてしまう要素は多いと思う。このことは、教育したり、レベルを上げていくことは難しいが、国民全体の中にモラルのレベルを上げようといった雰囲気が出てくれば、交通問題に対してもプラスに働くと思う。基本計画の前文、総論といったところには、そういった道徳レベルを言及するようなことによって、国民にそのことを思い出してもらう必要があると思う。
    • 交通安全教育について、PTAを使って交通安全期間のときに交通指導をやっているが、形式的なものは子供時代の危険予知能力がむしろそがれる気がする。常に右見て、左見てといったって、なぜそうしなければならないのか。右は見通しがいいからここまでなら大丈夫だとか、スピードと自分の位置関係とか、そういう危険予知能力を高めていくことが必要ではないか。現実に体験させる教育でないと、形だけでは効果がないのではないか。同じ教育学習でも、現実に子供なり老人なり、その対象の人たちが危険予知ができるようにすべきである。
  5. 事務局から次回日程等の説明があった。
  6. 閉会

以上