2 現況編の概要
第3編 航空交通
1 航空交通事故の動向
平成15年度交通安全白書概要
2 現況編の概要
第3編 航空交通
1 航空交通事故の動向
我が国における民間航空機の事故の発生件数は、ここ数年多少の変動はあるものの、横ばい傾向を示しており、平成14年の事故は35件、これに伴う死亡者は13人、負傷者数は62人となっている。
区分 | 発生件数 | 死傷者数 | ||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
大型 飛行機 |
小型 飛行機 |
超軽量 動力機 |
ヘリコ プター |
ジャイロ プレーン |
滑走機 | 飛行船 | 計 | 死亡者 | 負傷者 | |
平成10年 | 3 | 14 | 5 | 6 | 1 | 6 | 0 | 35 | 21 | 54 |
平成11年 | 1 | 9 | 5 | 7 | 1 | 5 | 0 | 28 | 9 | 18 |
平成12年 | 3 | 5 | 5 | 11 | 1 | 5 | 0 | 30 | 9 | 20 |
平成13年 | 2 | 6 | 2 | 7 | 0 | 4 | 0 | 21 | 12 | 130 |
平成14年 | 4 | 4 | 5 | 15 | 0 | 7 | 0 | 35 | 13 | 62 |
- 注1
- 国土交通省資料による。
- 注2
- 各年12月末現在の値である。
- 注3
- 日本の国外で発生した我が国の航空機に係る事故を含む(平成10年1件、12年3件)。
- 注4
- 日本の国内で発生した外国の航空機に係る事故を含む(平成10年1件)。
- 注5
- 事故発生件数及び死傷者数には、機内における自然死、自己又は他人の加害行為に起因する死亡等に係るものは含まない。
- 注6
- 死亡者数は、30日以内死亡者数であり、行方不明者等が含まれる。
- 注7
- 平成12年、13年、14年の負傷者数は暫定値である。
2 平成14年度の主な航空交通安全施策
- 第7次空港整備七箇年計画(平成8~14年度)に基づき、空港、航空保安施設等の整備を計画的に推進した。
- 洋上空域における航空交通の安全性、効率性及び航空交通容量の拡大を図るため、衛星を利用した新たな航空通信・航法・管制システムの整備を推進しており、平成14年度は運輸多目的衛星新I・II号機及び新I号機打ち上げ用ロケットの製造等を推進するとともに、新II号機打ち上げ用ロケットの製造等に着手した。
- 増加が予想される航空交通を安全かつ効率的に処理するために、航空交通がふくそうしている空域において、広域航法(RNAV)を利用した経路の本格導入に着手した。
- 平成13年5月の小型航空機とヘリコプターが空中衝突した事故を受け、地方航空局の運航審査官を増員し、航空機使用事業者に対する監視を強化した。
- 平成13年1月に発生した日本航空907便の事故等を踏まえ、着席中のシートベル トの常時着用の徹底を政府広報等を通じて国民に呼びかけた。また、航空機衝突防止装置の回避指示が表示された場合に乗務員がとるべき措置について指針を定め、運航者に周知したほか、操縦室用音声記録装置等の装備要件を改めた。