平成22年度 交通安全施策に関する計画
第1部 陸上交通の安全についての施策
第1章 道路交通の安全についての施策
第3節 安全運転の確保

第1部 陸上交通の安全についての施策

第1章 道路交通の安全についての施策

第3節 安全運転の確保

 安全運転を確保するためには、運転者の能力や資質の向上を図ることが必要であり、このため、運転者のみならず、これから運転免許を取得しようとする者までを含めた運転者教育等の充実に努める。特に、今後大幅に増加することが予想される高齢運転者に対する教育等の充実を図る。運転免許制度については、最近の交通情勢を踏まえて必要な改善を図る。
 また、今後の自動車運送事業の変化を見据え、企業・事業所等が交通安全に果たすべき役割と責任を重視し、企業・事業所等の自主的な安全運転管理対策の推進及び自動車運送事業者の安全対策の充実を図るとともに、交通労働災害防止のためのガイドラインの普及等を図るための取組を進める。さらに、事業者の経営トップから現場まで一丸となった安全管理体制の構築を推進するとともに、その構築状況を国が評価する「運輸安全マネジメント制度」を充実させ、より一層の安全性の向上を図る。
 さらに、車両単独での安全対策に加え、ITを活用したインフラ協調による安全運転支援システムにより、高度化、多様化する道路交通に対する国民のニーズへ対応し、道路交通への危険事象となる自然現象や事故多発地点等における安全に関する適時・適切な情報提供を実施など、総合的な道路交通情報の提供の充実を図る。
 道路交通に影響を及ぼす自然現象について、平成22年度においては、これまでに実施していた施策に加え、次の施策を実施する。
 宇宙からの気象観測を運輸多目的衛星新1号(ひまわり6号)から同新2号(ひまわり7号)に交代し、台風や集中豪雨等の監視を継続する。また、静止地球環境観測衛星「ひまわり8号及び9号」の製造を進める(平成26年度及び平成28年度打ち上げ予定)。
 気象官署等の地上気象観測装置を5年計画で順次更新し、集中豪雨、局地的大雨等の実況監視体制を強化する。
 局地的な激しい気象現象に伴う突風や雷等に係る短時間予測情報として、「雷ナウキャスト」と「竜巻発生確度ナウキャスト」の提供を平成22年5月から開始する。さらに、平成22年5月から、市町村長の判断を支援する情報として市町村を対象に警報・注意報を発表する。
 緊急地震速報について、周知・広報の取組を推進するとともに、より一層の精度向上を図る。火山について、活動状況を「避難」や「入山規制」等の必要な防災対応を踏まえて5段階に区分した噴火警戒レベルの導入を推進する。

  1. 運転者教育等の充実
  2. 運転免許制度の改善
  3. 安全運転管理の推進
  4. 自動車運送事業者の安全対策の充実
  5. 交通労働災害の防止等
  6. 道路交通に関する情報提供の充実

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