平成26年度 交通安全施策に関する計画

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第1部 陸上交通の安全についての施策

第1章 道路交通の安全についての施策

第4節 車両の安全性の確保

近年,交通事故による死傷者数は減少傾向にあるものの,平成25年中には4,373人が亡くなるなど,依然として深刻な状況である。第9次交通安全基本計画においては,平成27年までに交通事故死者数を3,000人以下とする目標が設定されている。この交通事故削減目標の達成に向けて,「安全基準等の拡充・強化」,「先進安全自動車(ASV)推進計画」,「自動車アセスメント」の3つの施策を有機的に連携させ,車両安全対策の推進に取り組む。

さらに,自動車が使用される段階においては,自動車にはブレーキ・パッド,タイヤ等走行に伴い摩耗・劣化する部品や,ブレーキ・オイル,ベルト等のゴム部品等走行しなくても時間の経過とともに劣化する部品等が多く使用されており,適切な保守管理を行わなければ,不具合に起因する事故等の可能性が大きくなることから,自動車の適切な保守管理を推進する必要がある。

自動車の保守管理は,一義的には,自動車使用者の責任の下になされるべきであるが,自動車は,交通事故等により運転者自身の生命,身体のみでなく,第三者の生命,身体にも影響を与える危険性を内包しているため,自動車検査により,各車両の安全性の確保を図る。また,より確実な自動車検査の実施を行うため,ICT化された自動車検査情報の活用等,検査の高度化を進める。

自動車のリコールの迅速かつ着実な実施のため、自動車メーカー等及びユーザーからの情報収集に努め、自動車メーカー等のリコール業務について監査等の際に確認・指導するとともに、安全・環境性に疑義のある自動車については独立行政法人交通安全環境研究所において現車確認等による技術的検証を行う。

また,自転車の安全性を確保するため,関係団体が実施している自転車の安全性向上を目的とする各種マーク制度(BAAマーク,幼児2人同乗基準適合車マーク,SBAAマーク,SGマーク,JISマーク)の普及に努めるとともに,近年,歩行者との事故等自転車の利用者が加害者となる事故が発生していることにかんがみ,こうした賠償責任を負った際の支払原資を担保し,被害者の救済の十全を図るため,損害賠償責任保険等への加入を促進する。


  1. 予防安全技術の開発・実用化・普及
  2. 車両の安全性に関する基準等の改善の推進
  3. 自動車アセスメント情報の提供等
  4. 自動車の検査及び点検整備の充実
  5. リコール制度の充実・強化
  6. 自転車の安全性の確保

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