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小型船舶の安全対策について

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海難全体の約8割を占める漁船やプレジャーボートなどの小型船舶による海難の防止を目指し,国の関係機関と民間の関係団体が連携し,以下のような取組を行っているところである。

1 水上安全と安全運航に関するシンポジウムの開催

JBWSS連携協議会,国土交通省海事局,海上保安庁の共催により「水上安全と安全運航に関するシンポジウム-Japan Boating & Water Safety Summit 2017-(JBWSS)」を開催した。

同シンポジウムには,34の機関・団体・企業が参加し,海上保安庁から「海難の現況と対策について」の講演を行ったほか,民間団体から海水浴場における溺水の実態,水辺の安全教育に係る取組など,水難事故に関する取組や現状の課題について相互に情報共有を図った(図1)。

図1 水上安全と安全運航に関するシンポジウム(平成29年6月11日)。写真

2 ウォーターアクティビティ毎の安全対策

SUP(スタンドアップパドルボード)やミニボートをはじめとしたウォーターアクティビティについては,船舶の免許が不要であり,利用者がこれらの用具をインターネットで手軽に購入できること等から,海の気象や安全等に関する十分な知識・情報を得ることなく海へ出ることで海難に遭遇するケースが増えている。

そのため,これらウォーターアクティビティによる事故防止活動の一環として,国の関係機関や民間の関係団体により推奨される装備品や知識といった,事故防止に関する共通事項をウォーターアクティビティ毎に策定することを目指し,意見交換会を開催した。

今後,意見交換会において合意,策定された情報を利用者に対して適切に提供することにより,事故防止を図ることとしている(図2~5)。

図2 ミニボートの安全対策に係る意見交換会。写真
図3 SUP。写真
図4 ミニボート。写真
図5 カヌー。写真

〈ウォーターアクティビティの一例〉(図3~図5)

3 水上安全運航国際サミットの参加

海上保安庁は,米国での小型船舶安全運航のための取組である,訓練・教育などをテーマとした官民のネットワーク会議「International Boating & Water Safety Summi(IBWSS)」に参加した。

同サミットでは,米国沿岸警備隊の活動報告や,民間による救助訓練の展示などが行われ,各国の取組,動向等についての情報収集等を行った(図6,7)。

IBWSS 2017(平成29年4月23日~26日)

図6 海上保安庁参加挨拶。写真
図7 救助訓練展示。写真

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