別添参考
参考-3 道路交通事故交通統計24時間死者,30日以内死者及び30日死者の状況の比較
警察庁では,交通事故死者数について交通事故発生後24時間以内に死亡した者(24時間死者)の数を集計しているが,国際的な比較を行うため,交通事故発生から30日以内に死亡する者(30日以内死者)の統計が必要となったことから,平成5年からは,24時間死者に交通事故発生から24時間経過後30日以内に死亡した者(30日死者)を加えた「30日以内死者」の集計を行っている。
1 24時間死者数と30日以内死者数の比較
(1)30日以内死者数は4,166人で,昨年より減少した。
30日以内死者数に占める24時間死者数の割合をみると,近年は,横ばいで推移している(第1表)。
20年 | 21年 | 22年 | 23年 | 24年 | 25年 | 26年 | 27年 | 28年 | 29年 | 30年 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
24時間死者 (A) |
5,209 | 4,979 | 4,948 | 4,691 | 4,438 | 4,388 | 4,113 | 4,117 | 3,904 | 3,694 | 3,532 |
30日以内死者 (B) |
6,079 | 5,840 | 5,828 | 5,535 | 5,261 | 5,165 | 4,837 | 4,885 | 4,698 | 4,431 | 4,166 |
差数 | 870 | 861 | 880 | 844 | 823 | 777 | 724 | 768 | 794 | 737 | 634 |
(A)/(B) | 85.7% | 85.3% | 84.9% | 84.8% | 84.4% | 85.0% | 85.0% | 84.3% | 83.1% | 83.4% | 84.8% |
注 警察庁資料による。
(2)30日以内死者数を交通事故発生から死亡までの経過日数別(発生日を初日とし計算)にみると,交通事故発生から24時間以内に死亡した者が全体の84.8%(3,532人)を占めている。
その後は,4日以内で全体の約9割を占め(3,778人,累積構成率90.7%),10日以内で累積構成率は95.7%(3,986人)に達している(第1図)。
![第1図 事故発生後の経過日数別30日以内死者累積構成率(平成30年)。1日は84.8%、4日は90.7%、10日は95.7%、30日は100.0%となっている](img/san3_zu01.gif)
2 30日死者数の特徴(単年)
(1)年齢層別の状況と特徴
30日死者の年齢層別の構成率についてみると,65歳以上(66.2%)の占める割合が24時間死者(65歳以上,55.7%)に比べ高い割合を示している(第2図)。
![第2図 年齢層別死者数の構成率(平成30年)。15歳以下、16~24歳、25~29歳、30~39歳、40~49歳、50~59歳、60~64歳、65歳以上。24時間死者、30日死者毎に示している。24時間死者は、65歳以上が55.7%を占めている。30日死者は、65歳以上が66.2%を占めている](img/san3_zu02.gif)
また,平成20年から29年の推移をみると,30年と同様の傾向を示している(第3図)。
![第3図 死者数(65歳以上)の構成率の推移(平成20~30年)。24時間死者、30日死者。24時間死者より30日死者の方が高い。いずれも微増傾向にある](img/san3_zu03.gif)
(2)状態別の状況と特徴
30日死者の状態別の構成率についてみると,自転車乗用中(28.9%)の占める割合が24時間死者(自転車乗用中,12.8%)に比べ高い割合を示している。一方,自動車乗車中(21.9%)の占める割合は24時間死者(自動車乗車中,33.9%)に比べ低い割合を示している(第4図,第2表)。
![第4図 状態別死者数の構成率(平成30年)。自動車乗車中、自動二輪車乗車中、原付乗車中、自転車乗用中、歩行中、その他。24時間死者、30日死者毎に示している。24時間死者は、歩行中が35.6%、自動車乗車中が33.9%、自転車乗用中が12.8%を占めている。30日死者は、歩行中が35.3%、自転車乗用中が28.9%、自動車乗車中が21.9%を占めている](img/san3_zu04.gif)
24時間死者 | 30日死者 | 構成率の差 | |||
---|---|---|---|---|---|
人 | (a)構成率(%) | 人 | (b)構成率(%) | ||
自動車乗車中 | 17 | 21.5 | 0 | 0.0 | 21.5 |
79 | 100.0 | 11 | 100.0 | - | |
自動車乗車中 | 98 | 35.5 | 4 | 13.8 | 21.7 |
276 | 100.0 | 29 | 100.0 | - | |
自動車乗車中 | 451 | 37.2 | 45 | 25.9 | 11.4 |
1,211 | 100.0 | 174 | 100.0 | - | |
自動車乗車中 | 631 | 32.1 | 90 | 21.4 | 10.7 |
1,966 | 100.0 | 420 | 100.0 | - | |
自動車乗車中 | 1,197 | 33.9 | 139 | 21.9 | 12.0 |
3,532 | 100.0 | 634 | 100.0 | - |
注 警察庁資料による。
また,平成20年から29年の推移をみると,30年と同様の傾向を示している(第5図)。
![第5図 状態別(自動車乗車中及び自転車乗用中)死者数の構成率の推移(平成20~30年)。24時間死者 自動車乗車中、24時間死者 自転車乗用中、30日死者 自動車乗車中、30日死者 自転車乗用中。いずれも横ばい傾向にある](img/san3_zu05.gif)
(3)損傷主部位別の状況と特徴
30日死者の損傷主部位別の構成率についてみると,頭部(70.5%)の占める割合が24時間死者(頭部,42.5%)に比べ高い割合を示している。一方,胸部(5.8%)の占める割合は24時間死者(胸部,25.1%)に比べ低い割合を示している(第6図)。
![第6図 損傷主部位別死者数の構成率(平成30年)。全損、頭部、顔部、頸部、胸部、腹部、背部、腰部、腕部、脚部、窒息・溺死等。24時間死者は、頭部が42.5%、胸部が25.1%を占めている。30日死者は、頭部が70.5%を占めている](img/san3_zu06.gif)
また,平成20年から29年の推移をみると,30年と同様の傾向を示している(第7図)。
![第7図 損傷主部位別(頭部及び胸部)死者数の構成率の推移(平成20~30年)。24時間死者 頭部、24時間死者 胸部、30日死者 頭部、30日死者 胸部。いずれも横ばい傾向にある](img/san3_zu07.gif)