特集 通学路等における交通安全の確保及び飲酒運転の根絶に係る緊急対策について

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特集 通学路等における交通安全の確保及び飲酒運転の根絶に係る緊急対策について

はじめに

人命尊重の理念に基づき,国,地方公共団体はもとより,関係機関・団体・民間企業等が一体となって取り組んできた交通安全の諸施策,地域における日々の交通安全の取組の成果により,令和3年中の道路交通における交通事故死者数は2,636人と,現行の交通事故統計となった昭和23年以降で最少であった前年を更に下回った。

一方で,昨年6月,千葉県八街市において,子供が犠牲となる痛ましい事故が発生した。このような通学路における交通安全を脅かす交通事故は,いまだ後を絶たない。

令和3年6月30日に開催された第1回「交通安全対策に関する関係閣僚会議」において,内閣総理大臣からの「子供の安全を守るための万全の対策を講じる」との指示を踏まえ,政府では,同年8月4日に開催された第2回「交通安全対策に関する関係閣僚会議」において,「通学路等における交通安全の確保及び飲酒運転の根絶に係る緊急対策」を策定した。

この緊急対策では,

  1. 子供を交通事故の被害から守り,通学路における交通安全を一層確実に確保することが重要であることから,通学路における合同点検を実施する。
  2. 点検後は,ソフト面及びハード面での対策を適切に組み合わせるなど,地域の実情に対応した効果的な対策を検討し,可能なものから速やかに実施する。
  3. 飲酒運転の根絶を図るため,自動車を一定数以上保有する使用者に義務付けられている安全運転管理者等の未選任事業所の一掃を図る。

等が盛り込まれており,これらを推進しているところである。

本特集では,子供が関係する交通事故,飲酒が関係する交通事故についてその現況や特徴を分析するとともに,これまでの通学路における交通安全対策及び飲酒運転対策として講じてきた施策の経緯を踏まえつつ,緊急対策の内容と主な進捗状況について記述している。

会議で発言する菅義偉前首相
会議で発言する岸田文雄首相

出典:首相官邸ホームページ

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