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新たなモビリティを含めた多様な交通主体の交通ルールの整備について

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多様な交通主体の交通ルール等の在り方に関する有識者検討会

近年,技術の進展等により,電動キックボード,自動配送ロボット等の多様なモビリティが登場しており,海外の一部の国では,それらが新たな移動・運送手段として活用され始めている現状にある。また,我が国においても,これらの新たなモビリティの更なる活用を目指して各地で実証実験が行われているところである。

電動キックボード。2台のキックボードとそれに乗ろうとする男女
自動配送ロボット。道路の左右を走っている2台のロボット

これらの新たなモビリティについては,現行の道路交通法の下では,原動機付自転車等に分類されることになるが,その使用実態をみると,性能上,歩行者や自転車並みの速度でしか走行しないものもあり,既存の交通ルールをそのまま適用することは必ずしも適当ではなく,交通ルール等の在り方の見直しを求められている。

これを踏まえ,令和2年7月から令和3年11月にかけて,警察庁において「多様な交通主体の交通ルール等の在り方に関する有識者検討会」を開催し,専門家の意見を聴きながら,多様な交通主体の安全かつ快適な通行を可能とするような交通ルール等の在り方を幅広く検討した。

その結果,同検討会からは,新たなモビリティについて,最高速度や車体の大きさに着目して車両の区分を定め,それに応じた交通ルールを定めることが適当であるとの提言がなされた。

この提言等を踏まえ,令和4年4月,第208回国会において,電動キックボードの交通ルールの整備や自動配送ロボットに関する制度整備等を内容とする道路交通法の一部を改正する法律が成立した。この改正により,一定の要件を満たす電動キックボード等については,16歳未満の者の運転を禁止することとしたほか,走行場所やヘルメットの着用について,自転車と同様の交通ルールとすることとされた。さらに交通ルールの周知のため,電動キックボード等の販売業者等に対し,購入者や利用者に対する交通安全教育を行うことを努力義務として課すこととされた。また,一定の要件を満たす自動配送ロボット等の使用について届出制度が新設され,必要な場合に都道府県公安委員会が行政処分を行うことができることとされた。

警察では,道路交通法の改正により明確化された新たな交通ルールが広く国民に周知されるよう,積極的な広報啓発等を行い,新たなモビリティも含めた多様な交通主体全ての安全かつ快適な通行を確保することとしている。

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