特集 自転車の安全利用の促進について
第2章 自転車の安全利用の促進について(自転車安全利用五則)
第3節 夜間はライトを点灯【第3則】

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特集 自転車の安全利用の促進について

第2章 自転車の安全利用の促進について(自転車安全利用五則)

第3節 夜間はライトを点灯【第3則】

1 第3則は夜間における遵守事項を定めたもの

夜間,自転車で道路を走るときは,前照灯(ライト)及び尾灯(又は反射器材)をつけなければならない。

また,ライトは前方の安全確認だけでなく,歩行者や車に自転車の存在を知らせるためにも有効である。

(夜間はライトを点灯)
2 交通事故統計等から

(1)夜間前照灯点灯の有無別

夜間における自転車関連死亡重傷事故(第1当事者)件数の推移を見ると,平成25年以降減少傾向にあるものの令和2年以降は500件程度で横ばいとなっている。また,前照灯点灯の割合も緩やかに上昇しているが,7割未満となっている(特集-第18図)。

第18図 夜間における自転車関連死亡重傷事故(第1当事者)件数の推移と前照灯点灯の割合(平成25年~令和4年)

夜間前照灯点灯の安全効果を示すものとして,自転車乗用中(第1・第2当事者)の夜間ライト点灯状況別死傷者数(平成30年~令和4年の合計)の構成を見ると,前照灯消灯又は設備無し時の致死率(死傷者のうち死者の占める割合をいう。)は点灯時に比べて約1.8倍となっている(特集-第19図)。

第19図 自転車乗用中(第1・第2当事者)の夜間ライト点灯状況別死傷者数(平成30年~令和4年の合計)と致死率比較

さらに,危険性の高い前照灯消灯又は設備無し時の事故について,市街地と非市街地に分けて致死率を比較すると,非市街地における致死率は市街地の約4.9倍と高まることが分かる(特集-第20図)。

第20図 自転車乗用中(第1・第2当事者)のライト消灯・設備無しの地形別死傷者数(平成30年~令和4年の合計)と致死率比較

(2)自転車の無灯火違反取締り(送致)件数,指導警告件数(平成30年~令和4年)

こうした前照灯消灯又は設備無し時の事故の危険性に鑑み,自転車の無灯火違反取締りは実施されている。その指導警告件数は減少傾向にあるものの,令和4年実績でも30万件を超えており,多くの者が無灯火で自転車を運転している実態を示している(特集-第21図)。

第21図 自転車の無灯火違反取締り(送致)件数,指導警告件数(平成30年~令和4年)
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