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プレジャーボートの安全対策について

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プレジャーボートの事故をめぐる課題

近年,マリンレジャーの活発化を背景に,プレジャーボートの事故が船舶事故全体の約半数を占める状態が続いている。プレジャーボートの事故原因としては,「機関故障」による事案が最も多い。

機関故障は,人命喪失と直結するわけではないが,風浪や潮流に圧流され,乗揚や他船との衝突といった二次海難の蓋然性がある点で自動車のエンジントラブルとは大きく異なる危険性がある。また,海上で孤立し,電波圏外となると救助要請もできないことから,結果として人命喪失につながるおそれも孕んでいる。このため,プレジャーボートの安全対策を行うことは重要である。

プレジャーボートの事故対策

海上保安庁では,「機関故障」の事故を起こしたプレジャーボートに対し,故障箇所や機関の整備状況などについて詳細な調査を実施した結果,発航前検査では防ぐことができない点火プラグや海水ポンプインペラといった故障が多く発生していたことが判明した。

そのため,「整備事業者等による定期的な点検整備の実施」の重要性に鑑み,海難防止講習会,訪船指導等の機会に関係省庁,民間団体等と協力して作成したリーフレット(第1-1図)を配布し,周知・啓発を行ってきた。

令和5年は,これらの取組に加え,総合安全情報サイト「ウォーターセーフティガイド」において新たにモーターボート編の新設を行った(第1-2図)

引き続き,プレジャーボート愛好者が安心してマリンレジャー活動を楽しめるように,事故を防止する上で重要な情報などを発信していく。

(第1-1図)【機関故障防止用リーフレット】
(第1-2図)【モーターボート編】
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