別添参考
参考-2 海外の交通事故発生状況
1 概況(第1図、第2図)
国際道路交通事故データベース(IRTAD)がデータを有する35か国について、人口10万人当たりの交通事故死者数(第1図)を比較すると、我が国は2.6人であり、5番目に少ない。

第1図の上位5か国及びG7各国(ノルウェー、アイスランド、スウェーデン、イギリス、日本、ドイツ、フランス、カナダ、イタリア及びアメリカ)の10か国について、人口10万人当たりの交通事故死者数(第2図)の推移を比較する。アメリカは他国と比べて大きな値で推移していること、アイスランドは人口が少ないため年毎に大きく変動していること、アメリカを除いた各国は2020年頃に過去10年の最小値を記録していることが分かる。長期的な推移に着目すると、2014年から2023年にかけて、アメリカは増加傾向にあるが、他国は減少傾向にある。短期的な推移に着目すると、2020年頃から2023年にかけて各国は増加傾向にある。

2 状態別交通事故死者数の状況(第3図)
我が国と主な欧米諸国(スウェーデン、フランス、イギリス、ドイツ及びアメリカをいう。以下同じ。)の状態別交通事故死者数の構成率(第3図)をみると、我が国は、歩行中と自転車乗用中を合わせた死者数の構成率が他国と比べて高く、乗用車乗車中の死者数の構成率が他国と比べて低い。

3 年齢層別交通事故死者数の状況(第4図)
我が国と主な欧米諸国の年齢層別交通事故死者数の構成率と年齢層別人口構成率(第4図)をみると、我が国は、65歳以上の年齢層の交通事故死者数の構成率(57.3%)が人口構成率(29.1%)と比較して約28ポイント高く、他国と比べて差が大きい。また、0~14歳の年齢層の交通事故死者数の構成率(1.4%)が人口構成率(11.4%)と比較して10ポイント低く、他国と比べて差が小さい。

4 年齢層別・状態別交通事故死者数の状況(第5図)
我が国と主な欧米諸国の年齢層別・状態別交通事故死者数の構成率(第5図)をみると、我が国は、0~14歳の年齢層については、自転車乗用中の構成率がスウェーデンを除いた他国と比較して高い。15~24歳の年齢層については、二輪車乗車中の死者数の構成率が他国と比較して高い。25~64歳の年齢層については、乗用車乗車中の死者数の構成率が他国と比較して低い。65歳以上の年齢層については、歩行中と自転車乗用中を合わせた死者数の構成率は6割を超えており、他国と比較して高い。

5 自動車走行10億キロメートル当たり交通事故死者数の状況(第6図)
我が国と主な欧米諸国の自動車走行10億キロメートル当たり交通事故死者数の推移(第6図)のうち、2022年の死者数をみると、小さい順にスウェーデン、イギリス、ドイツ、日本、フランス、アメリカの順となっている。また、推移をみると、2014年と2022年を比較して、我が国の減少幅が最も大きい。
