付表 4 第38条
不動産: 合理的調整
総則
1 本付表は、本編によりAに合理的調整を行う義務が課せられる場合に適用される。
賃貸不動産に関連する義務
2 (1)本号はAが賃貸不動産の管理人である場合に適用される。
(2)Aは第1および第3の要件に従わなければならない。
(3)本段において、第20条第(3)項のAの規定、基準または慣行には賃貸条件を含む。
(4)前記において、第20条第(3)項または第(5)項の障害者は、下記に該当する者で障害を持つ者をいう。
(a)当該不動産の賃借人、または
(b)当該他の仕方で不動産の占有権を有する者
(5)要件に関連して、関連事項とは下記をいう。
(a)不動産の利用
(b)賃貸により生じる給付、便益、利益の利用
(6)第(2)段は、Aが、賃借人、またはその代理人、または不動産の占有権を有する者またはその代理人から不利を避けるための手段または補助的手段の提供を要求された場合にのみ適用される。
(7)賃借人による変更を禁止する賃貸条件により第1の要件に関して当該障害者に不利が生じる場合、賃借人が当該不利を避けられるようにするため必要となる賃貸不動産の改善に関してのみ、Aは当該条件を修正しなければならない。
(8)Aが物理的特徴の除去または変更を行う手段をとることを義務付けられることは、Aにとっていかなる場合にも合理的ではない。
(9)本段において、物理的特徴には当該不動産の家具、備品、材料、機器その他の動産を含まない。下記は物理的特徴の変更にあたらない。
(a)看板または標識の交換または提供
(b)タップまたはドア・ハンドルの交換
(c)ドア・ベルその他の玄関設備の交換、提供または採用
(d)壁、ドア、その他の表面の色の変更
(10)賃貸条件にはこれに関連する合意を含む。
賃貸不動産に関連する義務
3 (1)本号はAが賃貸不動産の管理人である場合に適用される。
(2)Aは第1および第3の要件に従わなければならない。
(3)本号において、第20条第(3)項または第(5)項のある障害者とは、当該不動産の賃貸を受けることを検討中のある障害者をいう。
(4)要件に関連して、関連事項とは不動産の賃借人になることをいう。
(5)第(2)段は、Aが、第(3)段に規定するある障害者、またはその代理人から当該不利を避けるための措置または当該補助的手段の提供を要求された場合にのみ適用される。
(6)本号はAに対して物理的特徴の除去または変更を伴う手段を講じることを義務付けるものではない。
(7)第2号第(9)段は、同号に適用される場合と同様に本号に適用される。
区分所有に関する義務
4 (1)本号はAが区分所有組合である場合に適用される。区分所有組合とは区分所有部分を管理する資格を有する者をいう。
(2)Aは第1および第3の要件に従わなければならない。
(3)本号において、第20条第(3)項に定めるAの規定、基準または慣行には下記を含む。
(a)区分所有契約書の条件、または
(b)区分所有者への当該区分の譲渡に適用される他の条件
(4)前記において、第20条第(3)項または第(5)項のある障害者とは下記をいう。
(a)区分所有者、または
(b)他の仕方で当該区分の占有権を有する者
(5)要件に関連して、関連事項とは下記をいう。
(a)当該区分の利用
(b)第(3)段(a)または(b)が規定する条件により生じた給付、利益、便益の利用
(6)第(2)段は、Aが、区分所有者またはその代理人、当該区分の占有権を有する者またはその代理人から不利を避けるためのある手段または補助的手段の提供を要求された場合にのみ適用される。
(7)第(3)段(a)または(b)の規定に関し、区分所有者による変更を禁止する条件により第1の要件に関して当該障害者に不利が生じる場合、区分所有者が当該不利を避けられるようにするために必要となる当該区分の改善に関してのみ、Aは当該条件を修正しなければならない。
(8)Aが物理的特徴の除去または変更を伴うある手段を講じることを義務付けられることは、いかなる場合にもAにとって合理的ではない。第2号第(9)段は賃貸不動産に適用される場合と同様に区分所有部分に適用される。
共有部分に関する義務
5 (1)本号はAが共有部分の責任者である場合に適用される。
(2)Aは第2の要件に從わなければならない。
(3)本号において、第20条第(4)項の物理的特徴とは、共有部分の物理的特徴をいう。
(4)上記において、第20条第(4)項が規定するある障害者とは下記に該当する障害者をいう。
(a)不動産の賃借人
(b)区分所有者、または
(c)その他の仕方で不動産の占有権を有する者であって、
当該不動産を自己の唯一のまたは主たる住居として使用している、または使用しようとする者
(5)第2の要件において、関連事項とは共有部分の使用をいう。
(6)第(2)段は下記の場合にのみ適用される。
(a)第(4)段に規定するある障害者またはその代理人からAが不利を避けるための手段を講じることを要請された場合であって、かつ
(b)要求された当該手段により不利が除去または軽減される可能性が高い場合
共有部分の調整に関する協議
6 (1)第5号において、ある手段を講じることが合理的か否か判断するにあたって、Aは当該手段により影響を受ける可能性があるとAが考えるすべての者たちと協議しなければならない。
(2)当該協議は、要求を受けてから合理的期間内に実施しなければならない。
(3)Aは、当該意見が当該障害者の障害を理由として表明されたと合理的に確信する場合には、取ろうとするある手段への反対意見を考慮する必要はない。
(4)本号は、2002年区分所有および賃貸改革法第1編に基づく区分所有組合の義務には影響しない。
共有部分の調整に関する合意
7 (1)第5号を目的とするあるある手段を講じることが合理的であるとAが判断した場合、Aと当該障害者は当該手段に関する各自の権利と義務について文書で合意しなければならない。
(2)本号に基づく合意では、特に、下記に関連する関係者に関する規定を定めなければならない。
(a)実施する工事の費用
(b)工事から生じるその他の費用
(c)関連する障害者が当該不動産での生活を停止する場合の共有部分の原状復帰
(3)当該合意に先立って、当該障害者が下記を支払うべきことを当該合意書で義務付けるようAが主張することは常に合理的とみなす。
(a)第(2)段(a)および(b)の費用
(b)同段(c)が規定する原状回復費用
(4)本号に基づく合意が締結される場合、合意に定められたAの義務は共有部分に対するAの権益の一部となり、後日の処分においても引き継がれる。
(5)規則により、本号に基づく合意書の当事者に対し、所定の記述の者たちに、当該合意書に関する所定の情報を提供するよう定めることができる。
(6)当該規則により、所定の形式で情報を提供するよう定めることができる。
(7)規則により、本号に基づく合意書に、効力の停止に関する規定が含まれていない場合、当該合意書が当該効力を停止するように規定を定めることができる。
報復的取扱
8 (1)本号は、関連する障害者が第2号第(4)段(b)、第4号第(4)段(b)または第5段第(4)号(c)の規定に該当する場合に適用される。
(2)Aは、第2号、第4号または第5号が定める要件に従った手段により生じる費用を理由として、下記の者に不利な取り扱いを行なってはならない。
(a)不動産の賃借人、または
(b)区分所有者
規則
9 (1)本号は第36条および本付表に適用される。
(2)規則により下記に関して規定を定めることができる。
(a)不動産をある者に対して賃貸用として取り扱うか否かの状況
(b)不動産を賃貸中として取り扱うか否かの状況
(c)賃借人または区分所有者以外のある者を不動産の占有権者として取り扱うか否か
(d)ある者を不動産の賃借人として取り扱うか否か
(e)ある者を賃貸用不動産の所有者として取り扱うか否か
(f)ある者を不動産の管理者として取り扱うか否か
(3)本号に基づく規定により本付表を改正することができる。
付表 5 第38条
不動産: 例外
所有者兼占有者
1 (1)本号は所有者兼占有者による不動産の私的処分に適用される。
(2)私的処分とは所有者兼占有者が下記に該当しない場合のみをいう。
(a)不動産の処分のために不動産代理人のサービスを使用しない場合、または
(b)処分に関連して広告を行う(または行わせる)場合
(3)第33条第(1)項は人種に関連する場合にのみ適用される。
(4)第34条第(1)項は下記に関連する限り適用されない。
(a)宗教もしくは信条、または
(b)性的指向
(5)本号において
「不動産代理人」とは、職業または商売として、下記の目的でサービスを提供するある者をいう。
(a)不動産を探している者たちのために不動産を見つけること、または
(b)不動産の処分を支援すること
「所有者兼占有者」とは下記の者をいう。
(a)不動産の所有権または権益を所有し、かつ
(b)当該不動産の全部を占有する者
2 (1)第36条第(1)項第(a)号は、下記の場合には適用されない。
(a)当該不動産が、現在または過去において、当該不動産を貸しているある賃貸人の唯一のまたは主たる住宅である場合であって、かつ
(b)賃貸に提供して以後、当該不動産を貸している賃貸人または他の者が不動産管理のためのある管理者を使用していない場合
(2)ある管理者とは、職業としてまたは業として賃貸不動産の管理を行うある者をいう。
(3)第36条第(1)項第(b)号は下記の場合には適用されない。
(a)当該不動産が、現在または過去において、当該不動産を賃貸のために所有するある者の唯一のまたは主たる住宅であり、かつ
(b)当該不動産を賃貸のために所有する当該者または他の者が、当該不動産を貸すためにある不動産代理人のサービスを利用していない場合
(4)「不動産代理人」とは第1号の意味を有する。
小規模不動産
3 (1)本号は、下記に該当する小規模不動産の一部の処分、占有または管理に関連するある者によりなされる何らかの行為に適用される。
(a)当該不動産の他の部分に居住しているまたは居住し続ける予定の者またはそのある親族であって、かつ
(b)当該不動産には(保管場所および出入りの手段を除き)、第(a)号に記載した居住者の世帯の構成員ではない当該不動産の居住者との共有部分が存在する場合。
(2)第33条第(1)項、第34条第(1)項および第35条第(1)項は、人種に関連する限りにおいて適用される。
(3)小規模不動産とは下記の場合をいう。
(a)第(1)段(a)に記載した居住者が占有する居住部分の他の占有者たちが同一世帯の構成員のみであり、
(b)当該不動産には少なくとも他の一世帯のための居住部分が存在し、
(c)他の各世帯の居住部分は別個の賃貸契約またはこれに類する契約により賃貸用であるかまたは賃貸に供することができ、かつ、
(d)当該不動産は他の二世帯を超える世帯の居住には通常は不十分である場合。
(4)小規模不動産にはまた、(第(1)段(a)に記載する居住者および同一世帯の構成員の他に)6名を超える者の居住には通常は不十分である不動産が含まれる。
(5)本号において、「親族」とは下記をいう。
(a)配偶者または同性婚の相手
(b)未婚のパートナー
(c)父母または祖父母
(d)子または孫(嫡出であるか否かを問わない)
(e)子または孫の配偶者、同性婚相手、未婚のパートナー
(f)兄弟姉妹(父母を同一にすると父母のいずれかを異にするとを問わない)、または
(g)婚姻または同性婚により生じた(c)、(d)、(e)または(f)に該当する親族
(6)第(5)段の未婚のパートナーとは、下記により構成されるカップルの当該者をいう。
(a)婚姻はしていないが夫と妻として同居している男女、または
(b)同一の性別の2名の者であって、同性婚者ではないが、同性婚者と同様に同居している者
4 (1)第36条第(1)項は下記の場合には適用されない。
(a)当該不動産が小規模不動産である場合であって
(b)当該関係者またはそのある親族が当該不動産の他の部分に居住しており、また居住し続ける予定であり、かつ
(c)当該不動産には(保管場所およびアクセス手段を除き)、第(b)号に記載した居住者の世帯の構成員ではない当該不動産の居住者の区分が存在する場合
(2)当該関係者とは、第36条第(1)項において、下記の者をいう。
(a)当該不動産の管理者、または
(b)その不動産が関連する共有部分の責任者
(3)「小規模不動産」および「親族」は第3号と同一の意味を有する。
5 国王の任命する大臣は、命令により、第3号または第4号を改正することができる。
付表 6 第52条
役職保持者: 適用除外役職
他の規定が適用される労働
1 (1)第(2)段に記載する規定の1つまたは複数が下記に該当する場合、役職または地位は私的役職または公職にはあたらない。
(a)役職または地位に関して適用される場合、または
(b)本法の他の規定がなければ役職または地位に関して適用されていたであろう場合
(2)当該規定とは下記をいう。
(a)第39条(雇用)
(b)第41条(下請労働)
(c)第44条(パートナーシップ)
(d)第45条(LLP)
(e)第47条(法廷弁護士)
(f)第48条(弁護士)
(g)第55条(雇用紹介)、ただし、第56条第(2)項第(a)号の労働経験の提供または当該提供に関する第56条第(2)項第(c)号の取り決めに適用される場合
政治的役職
2 (1)政治的役職である役職または地位は私的役職または公職にはあたらない。
(2)政治的役職とは、下記の表の右欄に記載した役職または地位をいう。
政治機構 | 役職または地位 |
議会の両院 | 下院議員 上院議員 1975年下院欠格法第2条が規定する大臣 1975年大臣等給与法が定義する野党党首 同法が定義する野党院内幹事長または野党副幹事長 |
スコットランド議会 | スコットランド議会議員 スコットランド行政府構成員 スコットランド副大臣 |
ウェールズ国民議会 | ウェールズ国民議会議員 ウェールズ議会政府構成員 |
政治機構 | 役職または地位 |
イングランド地方政府(ロンドン以外) | イングランドのカウンティ・カウンシル、 ディストリクト・カウンシル、 パリッシュ・カウンシルの議員 シリー諸島議会議員 |
ロンドン地方政府 | ロンドン市長の下の大ロンドン庁またはロンドン議会議員 |
ウェールズ地方政府スコットランド地方政府 | ロンドン・バラ・カウンシル議員 ロンドン市議会議員 カウンティ・カウンシル、カウンティ・バラ・カウンシル、 コミュニティ・カウンシル議員 1994年地方政府等(スコットランド)法第2条に基づくカウンシル議員 1973年地方政府 (スコットランド)法第51条によるカウンシル議員 |
政党 | 登録政党の議員 |
(3)登録政党とは、2000年政党選挙国民投票法第2編によりグレート・ブリテンに登録された政党をいう。
名誉職等
3 一代貴族(1958年一代貴族法の定義による)またはその他の王権により授与された名誉職は私的役職または公職にはあたらない。
付表 7 第80条
条件の平等: 例外
第1編
労働条件
女性雇用を規制する法律の遵守等
1 性平等条項も出産・育児平等条項も、下記を規制する法律の遵守により影響を受ける労働条件には効力を有しない。
(a)女性の雇用
(b)私的役職または公職への女性の任命
妊娠等
2 性平等条項は、妊娠または出産・育児に関して女性の特権を付与する労働条件には効力を有しない。
第2編
職域年金制度
総則
3 (1)本付表の本編により男女間の差異が認められている場合には、男女平等の原則は関連事項における男女間の差異に関して効果を有しない。
(2)「関連事項」とは第67条が規定する意味を有する。
国民退職年金
4 (1)本号は、所定の状況において、男女が異なった年金額の受給権を有する場合に適用される。
(2)所定の状況において男女が受給権を有しているまたは有するであろう退職年金額の差異に関してのみ、所定の状況で当該差異が認められる。
(3)「退職年金」とは、1992年社会保障保険料および給付法第46条から第55条(国民退職年金)に基づく給付をいう。
保険数理要素
5 (1)職域年金制度の保険数理要素に基づき雇用主の保険料が計算されている場合、当該当該要素が下記に該当する場合は男女差が認められる。
(a)男女間で差に関することであり、かつ
(b)記載されていると思われる当該男女差の説明内容に関すること
(2)男女で異なる所定の保険数理要素により給付内容が決定される場合、男女差が認められる。
修正権
6 (1)規則により、本付表の本編を改正して、ある関連事項の影響における男女差が認められている事案に関する規定の追加、変更または削除を行うことができる。
(2)規則により、当該規則が発効する前の年金サービスに関して定めることができる(1990年5月17日より前の年金サービスについては定めることができない)。
付表 8 第83条
労働: 合理的調整
第1編
序
総則
1 本付表は、本法本本編によりAに合理的調整を行う義務が課せられている場合に適用される。
義務
2 (1)Aは第1、第2、第3の要件に従わなければならない。
(2)本号において、
(a)第20条第(3)項の規定、基準または慣行とは、AまたはAの代理人により適用される規定、基準または慣行をいう。
(b)第20条第(4)項の物理的特徴とは、Aが占有する不動産の物理的特徴をいう。
(c)第20条第(3)項、第(4)項または第(5)項のある障害者とは、利害関係のある障害者をいう。
(3)第1および第3の要件に関して、関連事項とは本本付表第2編の表の左欄に記載された事項をいう。
(4)第2の要件に関して、関連事項とは下記をいう。
(a)本付表第2編の表の左欄の2番目の項目に記載された事項、または
(b)欄に項目が1つのみである場合はこれにより指定された事項
(5)複数の者が、同一の利害関係のある障害者に関連して合理的調整を行うある義務を負う場合、当該複数の者それぞれが義務に従うことが合理的である場合である限り、当該複数の者それぞれが、当該義務に従わなければならない。に限る。
3 (1)本号は、第55条によりAに合理的調整を行う義務が課される場合に適用される(Aが提供する雇用紹介が第56条第(6)項第(b)号が規定する職業訓練である場合を除く)。
(2)第20条第(3)項、第(4)項および第(5)項のある障害者とは、利害関係のある障害者をいう。
(3)要件に関連して、関連事項とはAが提供する雇用紹介をいう。
(4)本号において、第2号第(5)段は同号に適用される場合と同じく適用される。
第2編
利害関係のある障害者
総則
4 利害関係のある障害者とは、関連事項に関連して、本付表の本編の該当する表の右欄で特定されている説明の障害者をいう。
雇用主(第39条を参照)
5 (1)本号は雇用主であるAに適用される。
関連事項 | 障害者の説明 |
誰に雇用を提供するかの決定 | その者が当該雇用の求職者であることを現在または過去にAに通知している者 |
Aによる雇用 | Aによる雇用の求職者 Aの被雇用者 |
(2)Aが、障害者である下請労働者(B)の雇用主である場合、Aは下請労働の目的でBが元請に供給されるごとに、第1、第2、第3の要件に従わなければならない。
(3)第1の要件(第(2)段の目的で適用される場合)に関して、
(a)第20条第(3)項の規定、基準または慣行とは、Bが供給されているまたは供給される可能性のある元請のすべてまたは大部分あるいはその代理人によって適用される規定、基準または慣行をいう。
(b)実質的な不利を与えるとは、(a)に記載したそれぞれの元請の事案において同一または類似の実質的な不利を与えることをいう。
(c)Aに義務付けられる要件とは、AまたはAの代理人によって当該の規定、基準、慣行が適用された場合にはAが合理的に取らなければならない手段をいう。
(4)第2の要件(第(2)段の目的で適用される場合)に関して、
(a)第20条第(4)項の物理的特徴とは、第(3)段(a)に記載する各元請が占有する不動産の物理的特徴をいう。
(b)実質的な不利を与えるとは、それぞれの元請の事案において同一または類似の実質的な不利を与えることをいう。
(c)Aに義務付けられる要件とは、Aが不動産を占有している場合にはAが合理的に取らなければならない手段をいう。
(5)第3の要件(第(2)段の目的で適用される場合)に関して、
(a)第20条第(5)項の実質的な不利を与えるとは、第(3)段(a)に記載されたそれぞれの元請の事案において同一または類似の実質的な不利を与えることをいう。
(b)Aに義務付けられる要件とは、AがBの供給を受けた者である場合にはAが合理的に取らなければならない手段をいう。
下請労働での元請 (第41条を参照)
6 (1)本号は元請であるAに適用される。
関連事項 | 障害者の説明 |
Aが提供することができる下請労働 | その者が当該労働を行うための求職者であることを現在または過去にAに通知している者 |
Aが提供する下請労働 | 当該労働のために供給された者 |
(2)Aは、障害者の雇用主が第5号により行うよう要求している何らかの行為を実行するよう求められてはいない。
パートナーシップ(第44条を参照)
7 (1)本号は、Aが企業または設立企図中の企業である場合に適用される。
関連事項 | 障害者の説明 |
誰にパートナーの地位を提供するかの決定 | その者が当該職の候補者であることを現在または過去にAに通知している者 |
パートナーとしての地位 | 当該地位の候補者 当該地位を保持しているパートナー |
(2)企業または設立企図中の企業(A)が本付表により利害関係のある障害者(B)に関連してある手段を講じることが義務付けられている場合、
(a)当該手段を講じる費用はAの経費として取り扱う。
(b)(Bがパートナーであるかまたパートナーとなった場合に)Bが負担すべき費用は(特にBがAの利益配当を受ける権利を考慮して)合理的な額を越えないものとする。
LLP(第45条を参照)
8 (1)本号は、AがLLPまたは設立企図中のLLPである場合に適用される。
関連事項 | 障害者の説明 |
誰に構成員としての地位を提供するかの決定 | その者が当該地位の候補者となり得ることを現在または過去にAに通知している者 |
構成員としての地位 | 当該地位の候補者当該地位を保持している構成員 |
(2)LLPまたは設立企図中のLLP(A)が本付表により利害関係のある障害者(B)に関して措置をとることが義務付けられている場合、
(a)当該措置を取る費用はAの経費として取り扱う。
(b)(Bが構成員であるかまた構成員となった場合に)Bが負担すべき費用は、(特にBがAの利益配当を受ける権利を考慮して)合理的な額を越えないものとする。
法廷弁護士とその事務員(第47条を参照)
9 本号は、Aが法廷弁護士または法廷弁護士の事務員である場合に適用される。
関連事項 | 障害者の説明 |
誰に見習員または賃借人の地位を提供するかの決定 | その者が見習員または賃借人の地位を求める者であることを現在または過去にAに通知している者 |
見習員または賃借人 | 見習員または賃借人の地位を求める者 見習員または賃借人 |
弁護士とその事務員(第48条を参照)
10 本号は、Aが弁護士または弁護士の事務員である場合に適用される。
関連事項 | 障害者の説明 |
誰を助手とし、または誰を事務職員とするかの決定 | その者が助手または事務職員の地位を求める者であることを現在または過去にAに通知している者 |
助手との関係または事務職員資格 | 助手として採用されることまたは事務職員になることを求める者 助手または構成員 |
役職に任命する者等(第49条から第51条までを参照)
11 本号は、Aが私的役職または公職に任命する権限を有する者である場合に適用される。
関連事項 | 障害者の説明 |
誰を任命するかの決定 | その者が任命を求める者であることを現在または過去にAに通知している者 |
当該役職への任命 | 任命の検討対象となっている者 当該役職への任命を求めている者または任命の検討対象となっている者 |
12 本号は、Aが私的役職または公職に関連を有する者である場合に適用される。
関連事項 | 障害者の説明 |
当該役職への任命 | 当該役職に任命された者 |
13 本号は、Aが公職への任命の勧告または承認を行なう権限を持つ者である場合に適用される。
関連事項 | 障害者の説明 |
役職への任命において誰を勧告または承認するかの決定 | その者が当該役職への任命の勧告または承認を求める者であることを現在または過去にAに通知している者 |
役職への任命 | 当該役職への任命の勧告または承認の検討対象となっている者 当該役職への任命を求める者または任命の検討対象となっている者 |
14 第11号、第12号、第13号の場合の第2の要件に関し、第2号第(2)段(b)のAが占有する不動産を下記の不動産に読み替える。
(a)Aが管理する不動産であって、かつ
(b)当該職務を当該不動産でまたは当該不動産によって実行するもの
資格付与団体(第53条)
15 (1)本号は、Aが資格付与団体である場合に適用される。
関連事項 | 障害者の説明 |
誰に関連資格を付与するかの決定 | その者が当該資格の付与を求める者であることを現在または過去にAに通知している者 |
当該団体による関連資格の付与 | 当該資格付与を求める者当該資格を保持する者 |
(2)規定、基準または慣行には能力基準の適用を含まない。
雇用紹介業者(第55条を参照)
16 本号は下記の場合に適用される。
(a)Aが雇用紹介業者であって、かつ
(b)Aが提供する当該雇用紹介が第56条第(6)項第(b)号が定義する職業訓練である場合。
関連事項 | 障害者の説明 |
誰に当該サービスを提供するかの決定 | その者が当該サービスの提供を求める者であることを現在または過去にAに通知している者 |
Aによる当該サービスの提供 | 当該サービスの提供をAに申請する者 Aが当該サービスを提供する相手方 |
職業組織(第57条を参照)
17 本号は、Aが職業組織である場合に適用される。
関連事項 | 障害者の説明 |
誰に当該組織の構成員資格を提供するかの決定 | 構成員資格を求める者であることをAに現在または過去において通知している者 |
組織の構成員資格 | 構成員資格構成員 |
地方当局(第58条を参照)
18 (1)本号は、Aが地方当局である場合に適用される。
関連事項 | 障害者の説明 |
構成員による公務の執行 | 構成員 |
(2)本号に該当する場合に関し、規則により下記を定めることができる。
(a)ある規定、基準、慣行が第1要件が規定する障害者に不利を与える状況にあたるか否かについて
(b)ある物理的特徴が第2要件が規定する障害者に不利を与える状況にあたるか否かについて
(c)地方当局に所定内容の手段を講じるよう義務付けることが合理的であるか否かについて
(d)地方当局が講じることが常に合理的であるまたは常に合理的でない手段について
職域年金(第61条を参照)
19 本号は、Aが職域年金制度に関連して第61条が定義する責任者である場合に適用される。
関連事項 | 障害者の説明 |
同制度に関連するAの職務の執行 | 同制度の構成員またはその可能性がある者 |
第3編
義務の制限
障害に関する知識の欠如等
20 (1)Aが下記を知らないか、または知っていることが合理的に期待されない場合、Aは合理的調整を行う義務を負わない。
(a)求職者または見込み求職者の場合、利害関係のある障害者が当該労働についての求職者でありまたはその可能性があること
(b)本付表の本編に記載された他の場合は、利害関係のある障害者に障害があり、第1、第2または第3の要件に規定された不利を受ける可能性があること
(2)表の左欄に記載されたAの説明に関連して、求職者とは右欄に記載された者をいう(見込み求職者とはこれに従って解釈される)。
Aの説明 |
求職者 |
雇用主 | 雇用を求める者 |
企業または設立企図中の企業 | パートナーの地位の候補者 |
LLPまたは設立企図中のLLP | 構成員の地位の候補者 |
法廷弁護士または法廷弁護士の事務員 | 見習員または賃借人の地位を求める者 |
弁護士または弁護士の事務員 | 弁護士の助手または事務職員になろうとする者 |
私的役職または公職の関連者 | 当該役職への任命、勧告、または承認を求める者 |
資格付与団体 | 関連資格の付与を求める者 |
雇用紹介業者 | 雇用紹介の提供を求める者 |
職業組織 | 構成員資格を求める者 |
(3)第55条により合理的調整を行う義務がAに課されている場合、本号は、Aが行う雇用紹介が第56条第(6)項第(b)号が定義する職業訓練である場合にのみ適用される。
付表 9 第83条
労働: 例外
第1編
職業上の要件
全般
1 (1)ある者(A)が労働について特定の保護特性を有していることを要件とした場合、Aが労働の性質または状況について下記を証明したときには、第(2)段に記載した規定への違反とはならない。
(a)当該要件が職業上の要件であり、
(b)当該当該要件の適用は適法な目的達成のための均衡のとれた方法であり、かつ
(c)Aが当該要件を適用する者が、当該要件に適合していない場合(または当該が適合していないとAが考えることに合理的根拠がある場合)
(2)当該規定とは下記の通りである。
(a)第39条第(1)項第(a)号または第(c)号あるいは第(2)項第(b)号または第(c)号
(b)第41条第(1)項第(b)号
(c)第44条第(1)項第(a)号または第(c)号あるいは第(2)項第)(b)号または第(c)号
(d)第45条第(1)項第(a)号または第(c)号あるいは第(2)項第(b)号または第 (c)号
(e)第49条第(3)項第(a)号または第(c)号あるいは第(6)項第(b)号または第 (c)号
(f)第50条第(3)項第(a)号または(c)号あるいは第(6)項第(b)号または第 (c)号
(g)第51条第(1)項
(3)第(1)段の保護特性を有していることという要件とは、下記をいう。
(a)性適合の場合は、性適合者でない者という要件をいう(第7条第(3)項はこれに従って無視される)。
(b)婚姻および同性婚の場合は、婚姻者または同性婚者でない者という要件をいう(第8条第(2)項はこれに従って無視される)。
(4)特定の性別であることという要件の場合は、第(1)段(c)は「(または」から文末までが削除された場合と同じ効力を有する。
性別、婚姻等、性的指向に関する宗教上の要件
2 (1)ある者(A)が雇用において第(4)段が適用される要件を設定した場合、Aが下記を証明したときには、第(2)段に記載した規定への違反とはならない。
(a)当該雇用が宗教組織の目的のためであり、
(b)当該要件の適用は、遵守しまたは抵触がないことという原則に適合しており、かつ
(c)Aが当該要件を適用する者が、当該要件に適合していない場合(または当該が適合していないとAが考えることに合理的根拠がある場合)
(2)当該規定とは下記の通りである。
(a)第39条第(1)項第(a)号または第(c)号あるいは第(2)項第(b)号または第(c)号
(b)第49条第(3)項第(a)号または第(c)号あるいは第(6)項第(b)号または第 (c)号
(c)第50条第(3)項第(a)号または(c)号あるいは第(6)項第(b)号または第 (c)号
(d)第51条第(1)項
(3)ある者が関連資格(第53条で定義)に関して第(4)段が適用される要件を設定した場合、当該者が下記を証明したときには、第53条第(1)項あるいは第(2)項第(a)号または第(b)号に記載した規定への違反とはならない。
(a)当該資格が第(1)段(a)に記載した雇用の目的のためであること、かつ
(b)当該要件の適用は、遵守しまたは抵触がないことという原則に適合していること
(4)本段は下記に適用される。
(a)特定の性別であることという要件
(b)性転換者ではないという要件
(c)婚姻者または同性婚者ではないという要件
(d)前の婚姻相手または同性婚の相手が生存している婚姻者または同性婚者ではないという要件
(e)婚姻または同性婚が終了する状況に関する要件
(f)性的指向に関連する要件
(5)宗教の教義を遵守するよう要件が適用される場合には、要件の適用には遵守原則が含まれる。
(6)雇用の性質または状況により、宗教の多数の信者が有する強固な宗教的確信との抵触を避けるよう要件が適用される場合には、要件の適用には非抵触の原則が含まれるものとする。
(7)雇用には私的役職または公職への任命を含む。
(8)第(4)段第(a)号に該当する要件の場合は、第(1)段は「(または」から文末までが削除された場合と同じ効力を有する。
宗教または信条に関するその他の要件
3 宗教または信条に基づく精神を有するある者(A)が、労働に関連して特定の宗教または信条を有することという要件を適用した場合、当該精神および労働の性質または状況について下記を証明したときには、第1号第(2)段に記載した規定への違反とはならない。
(a)当該要件が職業上の要件であり、
(b)当該要件の適用は適法な目的達成のための均衡のとれた方法であり、かつ
(c)Aが当該要件を適用する当該者が当該要件に適合していない場合(または当該者が適合していないとAが考えることに合理的根拠がある場合)
軍
4 (1)ある者が、軍務に関連して関連要件を適用した場合、当該適用が軍の戦闘効率を保証するための均衡のとれた方法であることを証明したときには、第39条第(1)項第(a)号または第(c)号あるいは第(2)項第(b)号違反とはならない。
(2)関連要件とは下記をいう。
(a)男性であることという要件
(b)性転換者でないことという要件
(3)本法の本編は、年齢または障害に関連する限り、軍務に適用されない。第55条は、障害に関連する限り、軍での労働経験に適用されない。
雇用紹介
5 (1)ある者(A)は、他の者他者に対する自らの扱いが、第1号、第2号、第3号または第4号に基づいて他の者への提供を拒否する可能性のある労働の紹介に関係したに過ぎないことを証明した場合には、第55条第(1)項または第(2)項違反とはならない。
(2)ある者(A)は、他社に対する自らの扱いが、第(1)段に記載した種類の労働のための訓練に関係したに過ぎないことを証明した場合には、第55条第(1)項または第(2)項違反とはならない。
(3)ある者(A)は、下記を証明した場合には、第55条第(1)項または第(2)項への違反とはならない。
(a)Aは、当該労働を提供する権限を有する者から、第(1)段または第(2)段によりAの行為は適法である旨の陳述を受けたことに当該信頼して行動しており、かつ
(b)Aが当該陳述を信頼することが合理的であった場合
(4)ある者は、当該者が虚偽または詐害の重要要素となる第(3)段(a)の陳述を故意または過失により行った場合は、違反者者とする。
(5)第(4)段による違反が認定されたある者には、即決判決により標準段階の段階5を超えない罰金を科す。
解釈
6 (1)本号は本付表の本編の目的において適用される。
(2)本法の規定への違反とは第13条に基づく当該規定への違反をいう。
(3)労働とは、雇用、下請労働、パートナーの地位、LLPの構成員の地位、私的役職または公職への任命をいう。
(4)者には組織を含む。
(5)第39条第(2)項第(b)号、第44条第(2)項第(b)号、第45条第(2)項第(b)号、第49条第(6)項第(b)号または第50条第(6)項第(b)号は、「または他の給付、設備、サービスを受けるために」を削除したものとして読み替える。
(6)第39条第(2)項第(c)号、第44条第(2)項第(c)号、第45条第(2)項第(c)号、第49条第(6)項第(c)号、第50条第(6)項第(c)号、第53条第(2)項第(a)号または第55条第(2)項第(c)号(解雇等)は、性別に関する規定を含まない。
(7)第41条第(1)項第(b)号は、性別に関連する限り、下記のように読み替える。
「(b)労働者に当該労働を行わせないことにより」
第2編
年齢に関する例外
総則
7 本付表の本編において、年齢に関する違反とは、年齢に関連する限り、本法の本編への違反をいう。
定年退職
8 (1)年齢65歳以上の者を解雇した場合、解雇理由が定年退職にある場合は関連労働者の解雇違反とはならない。
(2)関連労働者とは下記をいう。
(a)1996年雇用権利法第230条第(1)項が定義する被雇用者
(b)国家公務員
(c)下院職員
(d)上院職員
(3)定年退職が解雇の正当理由となるのは、1996年雇用権利法第10編に基づく解雇の場合のみである。
定年退職年齢に近い求職者
9 (1)ある者は、年齢に関連する限り、他の者が下記に該当する場合、第39条第(1)項第(a)号または第(c)号への違反とはならない。
(a)雇用の申し込みがあった日から6ヶ月以内に年齢制限に達したまたは達するはずの者であって、かつ
(b)雇用した場合、第8号の関連労働者に該当する者
(2)年齢制限とは下記のいずれか高齢のほうをいう。
(a)65歳
(b)当該雇用の通常の定年年齢
(3)通常の定年年齢とは1996年雇用権利法第98ZH条に従って解釈される。
勤続期間に基づく給付
10 (1)給付、設備またはサービスの提供に関して、ある者(A)が他の者(B)に対して他の者(C)より不利を与えた場合、当該不利の理由がBの勤続期間がCより短いことにある場合は、年齢に関する違反とはならない。
(2)Bの勤続期間が5年を超える場合、Aは当該行為が事業上の必要性を満たすものであると合理的に確信している場合にのみ、第(1)段の適用を受けることができる。
(3)ある者の勤続期間とは、下記からAが選択した期間をいう。
(a)本号において適切であるとAが合理的にみなす水準またはそれ以上の水準(当の者に対する要求に基づき評価)でAのために当該者が労働した期間、または
(b)当該者が何らかの水準でAのために労働した期間
(4)ある者の勤続期間については、Aはその全部または一部で当該者がAのために何週間労働を行ったかを基準としなければならない。
(5)ただし、下記については、Aは合理的な範囲で期間の減算を行うことができる。
(a)欠勤期間
(b)欠勤期間に関連するとAが合理的に判断した期間
(6)第(3)段(b)において、下記に該当する場合は、ある者がA以外の者のために労働した期間をAのために労働した期間であるとみなす。
(a)1996年雇用権利法第218条によりAの雇用期間とみなされる期間、または
(b)上記(a)が適用されない場合には、ある者の雇用がAに移転された根拠となった法令に基づき雇用期間として取り扱われる期間
(7)本号において、給付、設備またはサービスには、ある者の退職を理由とする給付、設備またはサービスを含まない。
全国最低賃金: 若年労働者
11 (1)下記に該当する場合、若年労働者(A)への賃金が高齢労働者(B)への賃金より低いことは違反にあたらない。
(a)Aの年齢のある者について全国最低賃金制度が定める時給がBより低い場合であって、かつ
(b)Aの賃金が単一時給を下回っている場合
(2)若年労働者とは全国最低賃金制度の単一時給より低い設定が適用される者をいう。高齢労働者とは、全国最低賃金制度において若年労働者より高い賃金が設定される者をいう。
(3)単一時給とは1998年全国最低賃金法第1条第(3)項が定める料率の賃金をいう。
全国最低賃金: 見習者
12 (1)全国最低賃金制度の適用を受けない見習者に対して、同制度の適用を受ける見習者より低い賃金を支払うことは年齢に関する違反とはならない。
(2)ある見習者とは下記をいう。
(a)見習契約により雇用された者、または
(b)1998年全国最低賃金法第32条第(2)項第(a)号(不適格者)に基づいて定められた規定により、見習契約により雇用されたとみなされる者
割増退職金
13 (1)ある者からの、ある適格被雇用者に対する割増退職金の支払額が他の適格被雇用者への割増退職金の支払額より少ない場合であっても、同一基準で額が計算されている場合には、当該者は、年齢に関する違反にあたらない。
(2)第(3)段(a)または(b)による適格被雇用者のみに割増退職金を支払うことは年齢に関する違反とはならない。
(3)ある者が適格被雇用者である場合とは下記をいう。
(a)1996年雇用権利法135条により割増退職金の支払を受ける資格を有する
(b)解雇されれば割増退職金の受給を受ける権利を取得する状況で雇用の終了に合意している
(c)同法第155条(2年間の継続雇用の要件)がなければ前記の権利を取得していたであろうと思われる、または
(d)同条がなければ割増退職金の受給を受ける権利を取得する状況で雇用の終了に合意している
(4)割増退職金とは、第(5)段および第(6)段に従い、1996年雇用権利法第162条第(1)項から第(3)項を基準として計算された支払をいう。
(5)第(4)段の計算を行う者は、
(a)1週間の賃金を、最高賃金に従わないものとして取り扱うことができる。
(b)1週間の賃金を、1996年雇用権利法第227条第(1)項に当面定められている最高賃金を上回る最高賃金に従うものとして取り扱うことができる。
(c)各年の雇用の適切な額に1を超える係数を掛けることができる。
(6)第(4)段の計算を行った後(第(5)段に基づいたか否かを問わない)、計算した額に1を超える係数を掛けることができる。
(7)第(5)段の「適切な額」とは1996年雇用権利法第162条が定義する意味を有し、「1週間の賃金」とは同法第14編第2章に従って解釈されるものとする。
(8)第(4)段から第(6)段において、同法第162条第(1)項第(a)号の「関連日」とは、第(3)段(b)または(d)による適格被用者である者については、雇用終了日をいう。
生命保険
14 (1)本号は、ある者(A)が疾患のため早期退職する場合に適用される。
(2)Aの退職時に開始し下記の時に終了する生命保険をAに提供することは、年齢に関する違反とはならない。
(a)通常の定年年齢が定められている場合には、Aが通常の定年年齢に達したとき
(b)その他の場合においては、Aが65歳になったとき
(3)Aに関する通常の定年年齢とは、同一の事業体でAと同様の地位を有する者が通常退職を義務付けられている時点でAが退職する年齢をいう。
子どものケア
15 (1)ある者は、年齢に関連する限り、特定の年齢層の子どもへのケアの提供、ケアに関する取り決め、またはケアの提供の促進を行うだけでは、関連規定への違反とはならない。
(2)関連規定とは下記をいう。
(a)第39条第(2)項第(b)号
(b)第41条第(1)項第(c)号
(c)第44条第(2)項第(b)号
(d)第45条第(2)項第(b)号
(e)第47条第(2)項第(b)号
(f)第48条第(2)項第(b)号
(g)第49条第(6)項第(b)号
(h)第50条第(6)項第(b)号
(i)第57条第(2)項第(a)号
(j)第58条第(3)項第(a)号
(3)子どものケアの提供促進には下記を含む。
(a)提供費用の全部または一部の支払
(b)子どもの親が子どものケアに適したある者を探す際の支援
(c)子どもの親が子どものケアにあてられる時間を増やし、さもなくば、親が子どもに提供するケアの支援を行うこと
(4)子どもとは17歳に達していない者をいう。
(5)ケアとはスーパービジョンを含む
個人年金制度への拠出
16 (1)国王の任命する大臣は、命令により、個人年金制度への拠出に関して、所定の内容の慣行、行為または決定を雇用主が維持しあるいは使用することが年齢による差別禁止の違反にあたらないと定めることができる。
(2)当該命令が発効する前に使用されていなかった慣行、行為、決定の使用を承認する命令は、当該大臣が適当と考える者と協議した後でなければ発することができない。
(3)「個人年金制度」とは、1993年年金制度法第1条が定義する意味を有する。個人年金制度における「雇用主」とは、2004年年金法第318条第(1)項が定義する意味を有する。
第3編
その他の例外
出産・育児休暇中の女性への契約に基づかない支払
17 (1)ある者は、妊娠および出産・育児に関連する限り、賃金に関連する雇用条件から出産・育児休暇中の女性への給付を削除することでは第39条第(1)項第(b)号または第(2)項への違反にあたらない。
(2)第(1)段の賃金に関連する雇用条件からの女性への給付には下記を含まない。
(a)出産・育児手当(増額に関連する出産・育児手当を含む)
(b)当該女性が出産・育児休暇中でない時期に関する賃金(増額に関連する賃金を含む)、または
(c)当該女性が法定出産・育児休暇中における賞与による賃金
(3)第(2)段において、増額に関連する賃金とは、当該女性が出産・育児休暇を取っていなければ行われたであろう賃金増加を基準とする計算をいう。
(4)女性の雇用条件とは、雇用契約、見習契約、個人的労働契約に含まれていない雇用条件をいう。
(5)「賃金」とは下記の給付をいう。
(a)給与または給料として被雇用者に行われる支払であって、かつ
(b)第(4)段が規定する契約による規制対象でない給付
(6)「出産・育児手当」とは、女性が受給権利を有する下記の賃金をいう。
(a)妊娠を理由とするもの、または
(b)出産・育児休暇の時期に関するもの
婚姻状態に基づく給付等
18 (1)ある者は、性的指向に関連する限り、下記に該当する場合、未婚者に対する給付、設備、サービスの利用を禁止しまたは制限することは本法の本編の違反にあたらない。
(a)2005年12月5日(2004年同性婚法第1条が発効した日)より前に発生した権利、または
(b)当該の日より前の期間のサービスに対する支払
(2)ある者は、性的指向に関連する限り、既婚者および同性婚者に(他の者を排除して)給付、設備、サービスの利用を提供することは本法の本編の違反にあたらない 。
公衆へのサービス提供等
19 (1)Aが同一内容の給付、便益またはサービスの公衆への提供(有償であるか否かを問わない)に関与している場合、Bへの給付、便益またはサービスの提供に関して第(2)段に記載する規定の違反にはあたらない。
(2)当該規定は下記の通りである。
(a)第39条第(2)項および第(4)項
(b)第41条第(1)項および第 (3)項
(c)第44条第(2)項、第(6)項および第45条第(2)項および第(6)項
(d)第49条第(6)項、第(8)項および第50条第(6)項、第(7)項、第(9)項、第(10)項
(3)第(1)段は下記の場合には適用されない。
(a)Aによる公衆への提供が、重要事項について、同様な者たちへのAによる提供と異なる場合
(b)Bへの提供がBの条件による規制対象である場合、または
(c)給付、設備、サービスが訓練に関連する場合
(4)「同様な者たち」とは下記をいう。
(a)第39条(2)項または第(4)項については、他の被雇用者たち
(b)第41条第(1)項または第(3)項については、元請に供給された他の下請労働者たち
(c)第44条第(2)項または第(6)項については、当該企業の他のパートナーたち
(d)第45条第(2)項または第(6)項については、当該LLPの他の構成員たち
(e)第49条第(6)項、第(8)項または第50条第(6)項、第(7)項、第(9)項または第(10)項については、Bと重大な相違がない役職または地位を保持する者たち
(5)「Bの条件」とは下記をいう。
(a)Bの雇用条件
(b)元請がBに下請労働の実施を許可する条件
(c)Bがパートナーまたは構成員としての地位を取得する条件、または
(d)Bの役職への任命の条件
(6)公衆とはBが属する公衆の一部を含む。
保険契約等
20 (1)ある者は、関連する差別に関連する限り、年金、生命保険、事故保険、これらに類する危険の評価を含む事項について下記に該当する行為を行った場合には本法の本編の違反にはあたらない。
(a)保険数理その他のデータであって合理的に信頼できるデータを参照して行った行為であり、かつ
(b)当該行為を行うことが合理的である場合
(2)「関連する差別」とは下記をいう。
(a)性適合差別
(b)婚姻および同性婚による差別
(c)妊娠および出産・育児による差別
(d)性差別
付表 10 第88条
障害を持つ児童、生徒および学生のアクセシビリティ
アクセシビリティに関する戦略
1 (1)イングランドとウェールズの地方当局は、当局が責任機関である学校に対して、下記を用意しなければならない。
(a)あるアクセシビリティに関する戦略を策定すること
(b)所定の時間に当該戦略を推進すること
(2)あるアクセシビリティに関する戦略とは、ある期間において下記を行うことをいう。
(a)障害を持つ児童、生徒および学生が学校のカリキュラムに参加できる範囲を拡大すること
(b)障害を持つ児童、生徒および学生が、学校が提供しまたは供用する給付、設備、サービスを利用できる範囲を拡大することを目的として学校の物理的環境を改善すること
(c)障害のない児童、生徒および学生であれば容易にアクセスできる情報に関し障害を持つ児童、生徒および学生への配布を改善すること
(3)第(2)段(c)の配布は下記の通りとしなければならない。
(a)合理的な時間内であること
(b)児童、生徒および学生の障害および当該児童、生徒および学生またはその親が表明した選択を考慮した方法によること
(4)あるアクセシビリティに関する戦略は文書化しなければならない。
(5)ある地方当局は、当該戦略が関連する期間中、そのアクセシビリティに関する戦略を維持し、必要に応じて改訂しなければならない。
(6)ある地方当局はそのアクセシビリティに関する戦略を実施しなければならない。
2 (1)地方当局は、そのアクセシビリティに関する戦略の策定にあたり、下記を考慮しなければならない。
(a)当該戦略実施のために適切な資源を割り当てる必要性
(b)第(3)段に記載された事項に関する指針
(2)当該当局は、第1号第(5)段の遵守に関する指針も考慮しなければならない。
(3)当該事項とは下記をいう。
(a)アクセシビリティに関する戦略の内容
(b)当該戦略の策定形式
(c)策定において協議する者たち
(4)指針は下記が発行することができる。
(a)イングランドについては国王の任命する大臣
(b)ウェールズについてはウェールズの大臣
(5)地方当局は、要請があった場合には、自己のアクセシビリティに関する戦略のコピーを作成し、自己が合理的であると決定した時期に閲覧に供しなければならない。
(6)イングランドの地方当局は、国王の任命する大臣から要請があった場合には、同大臣に自己のアクセシビリティに関する戦略のコピーを提出しなければならない。
(7)ウェールズの地方当局は、ウェールズの大臣から要請があった場合には、同大臣に自己のアクセシビリティに関する戦略のコピーを提出しなければならない。
アクセシビリティに関する計画
3 (1)イングランドとウェールズの学校の責任機関は、下記を行わなければならない。
(a)あるアクセシビリティに関する計画を策定すること
(b)所定の時間に当該計画を推進すること
(2)あるアクセシビリティに関する計画とは、所定の期間において下記を行うことをいう。
(a)障害を持つ児童、生徒および学生が学校のカリキュラムに参加できる範囲を拡大すること
(b)障害を持つ児童、生徒および学生が、学校が提供しまたは供用する給付、設備、サービスを利用できる範囲を拡大することを目的として学校の物理的環境を改善すること
(c)障害のない児童、生徒および学生であれば容易にアクセスできる情報の障害を持つ児童、生徒および学生への配布を改善すること
(3)第(2)段(c)の配布は下記の通りとする。
(a)合理的な時間内であること
(b)障害を持つ児童、生徒および学生の障害および当該児童、生徒および学生またはその親が表明した選択を考慮した方法によること
(4)あるアクセシビリティに関する計画は文書化しなければならない。
(5)当該責任機関は、当該計画が関連する期間中、そのアクセシビリティに関する計画を維持し、必要に応じて改訂しなければならない。
(6)当該責任機関はそのアクセシビリティに関する戦略を実施しなければならない。
(7)ある関連査察については、当該責任機関のそのアクセシビリティに関する計画の作成、公表、見直し、改訂、実施に関連して、当該責任機関によるその職務の実施まで対象範囲を拡大することができる。
(8)ある関連査察とは下記に基づく査察をいう。
(a)2005年教育法第1編、または
(b)2008年教育および技能法第4編第1章(イングランドで提供する独立教育の規制と査察)
4 (1)責任機関は、アクセシビリティに関する計画の策定にあたり、計画実施のために適切な資源を割り当てる必要性を考慮しなければならない。
(2)独立教育機関(アカデミーを除く)の所有者は、要請があった場合には、学校のアクセシビリティに関する計画のコピーを作成し、自己が合理的であると決定した時期に閲覧に供しなければならない。
(3)イングランドの独立教育機関(アカデミーを除く)の所有者は、国王の任命する大臣から要請があった場合には、同大臣に学校のアクセシビリティに関する計画のコピーを提出しなければならない。
(4)ウェールズのインデペンデンド・スクール(アカデミーを除く)の所有者は、ウェールズの大臣から要請があった場合には、同大臣に学校のアクセシビリティに関する計画のコピーを提出しなければならない。
指示権
5 (1)本段は、責任機関が下記の通りであると管轄当局が(申立によるか否かを問わず)判断した場合に適用される。
(a)本付表に基づく義務の履行について不合理な行為を行いまたは行おうとしている、または
(b)義務の不履行があった
(2)本段は、第(3)段に記載された学校の責任機関が下記の通りであると管轄当局が(申立によるか否かを問わず)判断した場合に適用される。
(a)当該機関のアクセシビリティに関する計画のコピー入手または当該計画の査察の権限に関する規定に関して不合理な行為を行いまたは行おうとしている、または
(b)義務の不履行があった
(3)学校とは下記をいう。
(a)1996年教育法第342条で承認された学校(公立特別学校以外)
(b)アカデミー
(4)本段は、付表17第5号に基づく命令を審判所が発行し、当該責任機関が下記であると管轄当局が(申立によるか否かを問わず)判断した場合に適用される。
(a)命令に反した不合理な行為を行いまたは行おうとしている、または
(b)命令の不履行があった
(5)第(1)段、第(2)段または第(4)段が適用される場合、管轄当局は責任機関に対し、下記に有益であると判断した指示を行うことができる。
(a)当該機関による義務の履行、または
(b)当該機関による義務の遵守
(6)義務の履行が偶発的であると責任機関が判断した場合であっても、第(1)段または第(2)段の指示を行うことができる。
(7)第(8)段が適用される場合を除き、下記の事項に関してイングランドの学校の責任機関に指示を行うことはできない。
(a)2009年見習、技能、子どもおよび学習法第10編第2章(統治機関に対する親からの不服申立)により地域コミッショナーに不服申立が行われた事項、または
(b)管轄当局に対しての不服申立が可能であったと判断される事項
(8)本段は下記の場合に適用される
(a)2009年見習、技能、子どもおよび学習法第211条第(4)項(査察後の陳述)により地域コミッショナーが責任機関に勧告を行った場合であって、かつ
(b)当該責任機関が当該勧告に従わなかった場合
(9)指示に対しては下記を行うことができる。
(a)管轄当局が修正または取消を行うこと
(b)管轄当局の申立に基づき、1981年上級裁判所法第31条により取得した強制命令に基づく執行を行うことができる。
(10)管轄当局とは下記をいう。
(a)イングランドの学校の責任機関については国務大臣
(b)ウェールズの学校の責任機関についてはウェールズの大臣
補足
6 (1)本号は、本付表の目的において適用される。
(2)規則により、あるサービスが下記とみなされるか否かを定めることができる。
(a)教育
(b)給付、設備、サービス
(3)規則制定権者は下記の通りとする。
(a)イングランドに関しては、国王の任命する大臣
(b)ウェールズに関しては、ウェールズの大臣
(4)「障害を持つ児童、生徒および学生」には児童、生徒および学生として学校に入学が許可される障害者を含む。
(5)「責任機関」とは下記をいう。
(a)公立学校または公立保育園については地方当局または統括機関
(b)学外教育施設については、地方当局
(c)独立教育機関については、所有者
(d)地方当局が運営していない特別学校についてはその所有者
(6)公立学校の「統括機関」とは、(2002年教育法第19条に基づき、)学校が有するに至った法人をいう。
(7)「公立学校」とは、1998年学校水準および枠組法第20条が定義する意味を有する。「公立保育園」とは同法第22条が定義する意味を有する。
付表 11 第 89条
学校: 例外
第1編
性差別
男女別学校への入学許可
1 (1)性別に関連する限り、第85条第(1)項は男女別学校には適用されない。
(2)男女別学校とは下記をいう。
(a)一方の性別の児童、生徒および学生のみの入学を許可するもの、または
(b)第(3)段の推定に基づき、一方の性別の児童、生徒および学生のみの入学を許可するとみなされるもの
(3)下記の場合には異なる性別の児童、生徒および学生は顧慮されていないと推定される。
(a)その入学が例外的である場合、または
(b)その人数が相対的に少数であり、入学が特定の課程またはクラスに限定されている場合。
(4)第(3)段(b)の適用により男女別学校とされる場合、第85条第(2)項第(a)号から第(d)号は、性別に関連する限り、同一の性別の児童、生徒および学生を特定の課程またはクラスに限定することを禁止するものではない。
男女別学寄宿学校
2 (1)性別に関連する限り、第85条第(1)項は本号が適用される寄宿学校の寄宿生としての入学許可には適用されない。
(2)性別に関連する限り、第85条(2)項第(a)号から第(d)号は、本号が適用される学校の寄宿舎には適用されない。
(3)本号は、寄宿生とそうでない児童、生徒および学生が存在する学校(男女別学校以外)であって下記に該当するものに適用される。
(a)一方の性別の児童、生徒および学生にのみ寄宿生としての入学を許可するもの、または
(b)第(4)段の推定に基づき、一方の性別の児童、生徒および学生のみの寄宿を許可するとみなされるもの
(4)異なる性別の寄宿生の人数が相対的に少数であり、入学が特定の課程またはクラスに限定されている場合、異なる性別の児童、生徒および学生は顧慮されていないと推定される。
男女別学校が共学となった場合
3 (1)男女別学校の責任機関が、入学許可条件を変更して男女別学校ではなくなることを決定した場合、当該機関は学校に関して過渡的適用免除命令を申請することができる。
(2)第2号が適用される学校の責任機関が、入学許可条件を変更して同号が適用される学校ではなくなることを決定した場合、当該機関は学校に関して過渡的適用免除命令を申請することができる。
(3)学校の過渡的適用免除命令とは、 過渡期間として命令に指定された期間において、下記を承認する命令をいう。
(a)誰を児童、生徒および学生として入学を許可するかの決定のための取り決めにおいて、学校の責任機関が性差別を行うこと。
(b)命令で指定された状況において、当該責任機関が、性別を理由にある者を児童、生徒および学生とすることを許可しないこと。
(4)第4条は過渡的適用免除命令の発行に適用される。
(5)性差別に関連して、下記に該当する場合は、学校の責任機関は本法違反にあたらない。
(a)過渡的適用免除命令に従い、または
(b)学校に関する過渡的適用免除命令の申請に対する決定待ち中において
性別を理由にある者を児童、生徒および学生とすることを許可しないこと。
4 (1)2006年教育査察法第32条が規定する公立学校の場合、同法第21条(イングランドの学校に関して地方当局または裁定人が発する命令)に基づく規則により過渡的適用免除命令を発することができる。
(2)ウェールズの地方当局が運営する学校の場合、1998年学校標準・体制法の付表6第22号または付表7第17号(ウェールズの大臣による命令)により過渡的適用免除命令を発することができる。
(3)スコットランドで教育当局が管理しまたは1980年教育(スコットランド)法第73条第(c)号または第(d)号により現行管理者が補助金を受給している学校の場合、
(a)責任機関はスコットランドの大臣に過渡的適用免除命令の発行を申請することができ、
(b)スコットランドの大臣は当該命令を発することができる。
(4)2000年学習技能法第113A条に基づいてイングランド学習技能評議会が国務大臣に対して男女別学校または第2号が適用される学校の入学許可条件の変更を提案した場合、
(a)当該提案の作成は過渡的適用免除命令の発行を国務大臣に申請するものとみなし、
(b)国務大臣は当該命令を発することができる。
(5)2000年学習技能法第113A条に基づいてウェールズの大臣に対して男女別学校または第2号が適用される学校の入学許可条件の変更が提案された場合、
(a)当該提案の作成は過渡的適用免除命令の発行をウェールズの大臣に申請するものとみなし、
(b)ウェールズの大臣は当該命令を発することができる。
(6)第(1)段、第(2)段、第(4)段または第(5)段に該当しないイングランドまたはウェールズの学校またはスコットランドのインデペンデンド・スクールについて、
(a)責任機関は委員会に対し、過渡的適用免除命令の発行を申請することができ、
(b)委員会は当該命令を発することができる。
(7)第(6)段による申請は下記を記載しなければらない。
(a)命令で過渡的期間と指定することを責任機関が提案する期間
(b)当該期間内において、性別に関し、第85条第(1)項第(a)号および第(c)号の適用対象に移行する段階
(c)その他、申請した命令の条件と運用に関する事項
(8)委員会は、第(6)段の申請の条件が下記に適合していると判断した場合を除き、申請に基づく命令を発行してはならない。
(a)学校の不動産の性質
(b)使用可能な宿泊設備、装置、施設
(c)責任機関の財源
第2編
宗教または信条に関連する差別
宗教的性格を有する学校等
5 宗教または信条に関連する限り、第85条第(1)項および第(2)項第(a)号から第(d)号は下記には適用されない。
(a)1998年学校標準・体制法第69条第(3)項(宗教的性格を有する財団設立学校または有志立学校)により指定された学校
(b)イングランドまたはウェールズの学校のインデペンデンド・スクール登録簿に記載された学校であって、当該学校が宗教学校として登録簿に登録されている場合
(c)1980年教育(スコットランド)法第16条(特定の学校の教育当局への移管)により教育当局に移管された学校であって、教会または宗教団体のために運営される学校
(d)同法第17条第(2)項(宗教学校)により教育当局が提供する学校
(e)教会または宗教団体の利益のために運営され、補助金助成がなされている学校(同法の定義に従う)
(f)スコットランドのインデペンデンド・スクール登録簿に登録されている学校であって、児童、生徒および学生またはその親が1つまたは複数の宗派に属している者のみの入学を許可する学校
(g)当該登録簿に登録されている学校であって、教会または宗教団体のために運営される学校
カリキュラム、礼拝等
6 宗教または信条に関連する限り、第85条第(2)項第(a)号から第(d)号は、学校によりまたは学校のために実施された礼拝その他の宗教的儀式には(カリキュラムの一部であるか否かを問わず)適用されない。
修正権
7 (1)国王の任命する大臣は、命令により、本付表の本編を下記のように改正することができる。
(a)第85条の例外の追加、変更、削除
(b)第85条に関連した第19条第(2)項第(d)号の解釈または適用に関する規定の制定
(2)第(1)段による権限は、宗教または信条に関する差別にのみ行使することができる。
(3)当該大臣は、本条に基づく命令の発行に先立ち、下記と協議しなければならない。
(a)ウェールズの大臣
(b)スコットランドの大臣、および
(c)大臣が適当と考える他の者たち
第3編
障害差別
許可された選抜形式
8 (1)ある者は、障害に関連する限り、許可された選抜形式を適用したことのみでは第85条第(1)項違反にはあたらない。
(2)イングランドとウェールズに関しては、許可された選抜形式とは下記をいう。
(a)1998年学校標準・体制法第104条でグラマースクールに指定されていない公立学校については、同法第99条第(2)項または第(4)項に記載された選抜形式
(b)当該指定がされている公立学校については、その選抜入学許可取り決め(同法の第104条の定義に従う)。
(c)独立教育機関については、児童、生徒および学生の一部または全部を能力全般、特別な能力または才能を基準として選抜し、能力または才能にすぐれた者のみに入学を許可する取り決め
(3)スコットランドに関しては、許可された選抜形式とは下記をいう。
(a)教育当局が管理する学校については、入学許可のための児童、生徒および学生の選抜についてスコットランドの大臣が許可した取り決め
(b)インデペンデンド・スクールについては、児童、生徒および学生の一部または全部を能力全般、特別な能力または才能を基準として選抜し、能力または才能にすぐれた者のみに入学を許可する取り決め
(4)「公立学校」とは1998年学校標準・体制法第22条が定義する意味を有する。
付表 12 第94条
継続および高等教育の例外
第1編
男女別学教育機関
男女別学教育機関への入学許可
1 (1)性別に関連する限り、第91条第(1)項は男女別学教育機関には適用されない。
(2)第91条が適用される男女別学教育機関とは下記をいう。
(a)一方の性別の児童、生徒および学生のみの入学を許可するもの、または
(b)第(3)段の推定に基づき、一方の性別の学生のみの入学を許可するとみなされるもの
(3)下記の場合には異なる性別の学生は顧慮されていないと推定される。
(a)その入学が例外的である場合、または
(b)その人数が相対的に少数であり、入学が特定の課程またはクラスに限定されている場合。
(4)第(3)段(b)の適用により男女別学教育機関とされる場合、第91条第(2)項第(a)号から第(d)号は、性別に関連する限り、同一の性別の学生を特定の課程またはクラスに限定することを禁止するものではない。
男女別学教育機関が共学教育機関となった場合
2 (1)男女別学教育機関の責任機関が、入学許可条件を変更して男女別学教育機関ではなくなることを決定した場合、当該機関は教育機関に関して過渡的適用免除命令を申請することができる。
(2)教育機関の過渡的適用免除命令とは、 過渡期間として命令に指定された期間において、下記を承認する命令をいう。
(a)誰を学生として入学を許可するかの決定のための取り決めにおいて、 教育機関の責任機関が性差別を行うこと。
(b)命令で指定された状況において、当該責任機関が、ある者の性別を理由に当該者を学生とすることを許可しないこと。
(3)第3号は過渡的適用免除命令の発行に適用される。
(4)性差別に関連して、下記に該当する場合は、ある教育機関の当該責任機関は本法違反にあたらない。
(a)過渡的適用免除命令に従い、または
(b)教育機関に関する過渡的適用免除命令の申請に対する決定待ち中においてある者の性別を理由に当該者を学生とすることを許可しないこと。
(5)性差別に関連して、下記に該当する場合は、教育機関の責任機関は本法違反にあたらない。
(a)過渡的適用免除命令に従い、または
(b)教育機関に関する過渡的適用免除命令の申請に対する決定待ち中において
誰を学生として入学を許可するかの決定に関する取り決めにおいて差別すること。.
3 (1)男女別学教育機関について、
(a)その責任機関は委員会に過渡的適用免除命令の発行を申請することができ、
(b)委員会は当該命令を発することができる。
(2)第(1)段による申請は下記を記載しなければらない。
(a)命令で過渡的期間と指定することを責任機関が提案する期間
(b)当該期間内において、性別に関し、第91条第(1)項第(a)号および第(c)号の適用対象に移行する段階
(c)その他、申請した命令の条件と運用に関する事項
(3)委員会は、第(1)段の申請の条件が下記に適合していると判断した場合を除き、申請に基づく命令を発してはならない。
(a)教育機関の不動産の性質
(b)使用可能な宿泊設備、装置、施設
(c)責任機関の財源
第2編
その他の例外
職業上の要件
4 ある者(P)は、Pによる他の者の取扱が、当該他の者が付表9第1編によれば拒否されていたであろう提供されている労働に見合うよう支援する訓練にのみ関連していることをPが証明した場合には、Pは第91条第(1)項または第(2)項の違反にはあたらない。
宗教的組織
5 (1)本段の適用のため指定された教育機関の責任機関は、宗教または信条に関し、学生の入学許可において下記を行った場合に第91条第(1)項の違反にはあたらない。
(a)特定の宗教または信条の者たちの優遇
(b)機関の宗教性の保持のための行為
(c)職業訓練課程以外の課程
(2)国王の任命する大臣は、命令により、宗教機関の要件を満たす機関を指定することができる。
婚姻状態に基づく給付等
6 ある者は、性的指向に関して、既婚者および同性婚者に(他の者すべてを排除して)給付、設備、サービスへのアクセスを提供した場合に第91条の違反にはあたらない。
子どものケア
7 (1)ある者は、年齢に関連する限り、いずれか特定の年齢層の子どもへのケアの提供、取り決め、提供の促進を行うことのみでは第91条第(2)項第(b)号または第(d)号の違反とはならない。
(2)ある子どもへのケアの提供の促進には下記を含む。
(a)当該提供の費用の一部または全部の支払
(b)当該子どものある親が当該子どものケアに適した者を探す際の支援
(c)当該子どものある親が当該子どものケアにあてられる時間を増やし、それができなければ、当該親が当該子どもに提供するケアについて当該親を支援すること。
(3)ある子どもとは17歳に達していない者をいう。
(4)ケアとはスーパービジョンを含む。
付表 13 第98条
教育:合理的調整
総則
1 本付表は、本編により合理的調整を行う義務がAに課されている場合に適用される。
学校の義務
2 (1)本号は、Aが第85条が適用される学校の責任機関である場合に適用される。
(2)Aは第1、第2および第3の要件に従わなければならない。
(3)本号において、
(a)第20条第(3)項が規定する提供、基準、慣行は、AまたはAの代理人による提供、基準、慣行をいう。
(b)第20条第(3)項または第(5)項が規定するある障害者とは下記をいう。
(i)第(4)段(a)の関連事項については、障害者たち一般
(ii)第(4)段(b)の関連事項については、障害を持つ児童、生徒および学生たち一般
(4)要件について、関連事項とは下記をいう。
(a)誰を児童、生徒および学生として入学を許可するかの決定
(b)教育の提供またはある給付、設備、サービスへのアクセスの提供
継続または高等教育機関の義務
3 (1)本号はAが第91条が適用される責任機関である場合に適用される。
(2)Aは第1、第2および第3の要件に従わなければならない。
(3)本号において、
(a)第20条第(3)項が規定する提供、基準、慣行はAまたはAの代理人による提供、基準、慣行をいう。
(b)第20条第(4)項の物理的特徴とは、Aが占有する不動産の物理的特徴をいう。
(c)第20条第(3)項、第(4)項または第(5)項のある障害者とは下記をいう。
(i)第(4)段(a)の関連事項については、障害者たち一般
(ii)第(4)段(b)または(c)の関連事項については、障害を持つ学生たち一般
(iii)下記第(4)段(d)または(e)の関連事項については、利害関係のあるある障害者
(4)要件について、関連事項とは下記をいう。
(a)誰をある学生として入学を許可するかの決定
(b)教育の提供
(c)ある給付、設備、サービスへのアクセス
(d)誰にある資格を付与するかの決定
(e)Aが付与するある資格
4 (1)表の左欄に記載された事項の利害関係のある障害者とは右欄に記載された者をいう。
事項 |
障害者の説明 |
誰に資格を付与するかの決定 | その者が、当該資格の付与を求める者であることを現在または過去にAに通知している者 |
Aが付与する資格 | Aによる資格付与を求める者Aが資格を付与する者 |
(2)ある提供、基準、慣行には能力基準の申請は含まない。
(3)ある能力基準とは、ある者が学術、医学その他、特定の能力または適正を有するかどうかを判断するために適用される基準をいう。
特定の他の継続または高等教育課程に関する義務
5 (1)本号は、Aが第92条が適用される課程の責任機関である場合に適用される。
(2)Aは第1、第2および第3の要件に従わなければならない。ただしAが公立学校の統括機関(同条の定義に従う)である場合、Aは第2の要件に従う義務を負わない。
(3)本号において、
(a)第20条第(3)項が規定する提供、基準、慣行はAまたはAの代理人による提供、基準、慣行をいう。
(b)第20条第(4)項の物理的特徴とは、Aが占有する不動産の物理的特徴をいう。
(c)第20条第(3)項、第(4)項または第(5)項のある障害者とは下記をいう。
(i)第(4)段(a)の関連事項については、障害者たち一般
(ii)第(4)段(b)の関連事項については、課程に入学した障害者たち一般
(4)要件について、関連事項とは下記をいう。
(a)Aが担っている継続または高等教育のある課程へ人々たちを入学させるための取り決め
(b)当該課程に入学した当該人々にAが提供するサービス
レクリエーションまたは訓練の設備に関する義務
6 (1)本号は、Aが第93条が適用される設備の責任機関である場合に適用される。
(2)Aは第1、第2および第3の要件に従わなければならない。
(3)本号において
(a)第20条第(3)項が規定する提供、基準、慣行はAまたはAの代理人による提供、基準、慣行をいう。
(b)第20条第(4)項の物理的特徴とは、Aが占有する不動産の物理的特徴をいう。
(c)第20条第(3)項、第(4)項または第(5)項のいずれか障害者とは障害者たち一般をいう。
(4)要件について、関連事項とはレクリエーションまたは訓練の設備を提供するAの取り決めをいう。
実務規範
7 第1、第2および第3の要件に適合するためのAの手段が合理的かを決定するにあたり、Aは2006年平等法第14条に基づいて定められた実務規範の関連規定を考慮しなければならない。
秘密保持の要求
8 (1)本号は、ある者が、Aが認識している秘密について秘密保持の要請を行った当該者に適用される。
(2)第1、第2および第3の要件に適合するため当該者に関連してAがある手段を講じなければならないことが合理的かを判断するにあたって、Aは当該手段を講じる範囲が要求と適合しているか考慮しなければならない。
(3)第2号の場合、「秘密保持の要請」とは下記の要請をいう。
(a)ある障害者の障害の性質または存在を秘密として取り扱うべきことであって、かつ
(b)下記のいずれかの条件に適合すること。
(4)第1の条件は当該要請が当該者の親によりなされること。
(5)第2の条件は、
(a)当該者によってなされ、かつ
(b)当該者が要請の性質または効果について十分に理解しているとAが合理的に確信する場合
(6)第3号の場合、「秘密保持の要請」とは、ある障害者の障害の性質または存在を秘密として取り扱うべきという当該障害者からの要請をいう。
一般的資格付与団体の義務
9 (1)本号はAが第96条が適用される資格付与団体である場合に適用される。
(2)資格に関して、第3号および第4号第(1)段は、責任機関に適用されるのと同様に資格付与団体に適用される。
(3)本号は第96条第(7)項に従う。
付表 14 第99条
教育的慈善事業および寄付
教育的慈善事業
1 (1)本号は下記の信託証書その他の証書に適用される。
(a)第85条または第91条が適用されるイングランドとウェールズの事業所での教育の提供のためのまたはこれに関する資産に関係するものであって、かつ
(b)ある方法で、一方の性別の者たちが当該証書により利用できる便益を制限するもの。
(2)第(3)段は、受託者または責任機関(同条の定義に従う)の申請により、制限の削除または修正を行うことが性差別のない教育の推進に有益であると国王の任命する大臣が判断した場合に適用される。
(3)当該大臣は、命令により、制限の削除または修正に有益であると判断した証書の修正を行うことができる。
(4)贈与または遺贈により信託が創設された場合、贈与または遺贈が発効してから25年が経過するまで、命令を発してはならない。
(5)第(4)段は、贈与者または贈与者あるいは遺言者の個人代表が文書で命令の適用に同意した場合には、適用されない。
(6)当該大臣は、申請者に対し、下記を記載した通知書を提出するよう要求することができる。
(a)求める命令の詳細
(b)通知書で指定された期間内に当該大臣に表明を行う旨の陳述
(7)当該期間は、通知の発行日から1ヶ月を下回ってはならない。
(8)申請者は、大臣から指定された方法により通知を公表しなければならない。
(9)公表費用は信託財産から拠出することができる。
(10)大臣は、命令発出に先立ち、通知に従って行われた表明を考慮しなければならない。
教育への寄付
2 (1)本号は、下記の教育へのいずれかの寄付に適用される。
(a)1980年教育(スコットランド)法第104条が適用される寄付であって、かつ
(b)一方の性別の者たちへの寄付が何らかの方法で制限されているもの
(2)第(3)段は、教育への寄付の統括機関からの申請により、一方の性別の者たちへの寄付を制限している規定の削除または修正を行うことが性差別のない教育の推進に有益であるとスコットランドの大臣が判断した場合に適用される。
(3)スコットランドの大臣は、命令により、制限の削除または修正に有益であると考える規定を定めることができる。
(4)スコットランドの大臣が当該命令を提案する場合には、当該寄付に利害を有すると同大臣が考える者に十分な情報を提供できる態様で下記を記載した告知を公表しなければならない。
(a)提案する命令の詳細
(b)告知書で指定された期間内に表明を行う旨の陳述
(5)当該期間は、告知の発行日から1ヶ月を下回ってはならない。
(6)公表費用は、当該告知が関連する基金から拠出することができる。
(7)スコットランドの大臣は、命令発出に先立って下記を行わなければならない。
(a)告知に従って行われた表明を考慮すること
(b)1980年教育(スコットランド)法第67条に基づき、表明に関する地方審問を実施することができる。
(8)教育への寄付には下記を含む。
(a)1980年教育(スコットランド)法第6編に基づく寄付のために創設されまたは承認された制度
(b)寄付の統括機関がスコットランド慈善団体登録簿に登録されている寄付の場合には、2005年慈善事業および受託者投資(スコットランド)法(asp10)第39条または第40条により承認された制度
(c)1980年教育(スコットランド)法第108条第(1)項により教育への寄付として取り扱われる寄付(または同法第122条第(4)項の資格除外がなければ寄付として取り扱われるであろう寄付)
(d)大学基金、カーネギー基金、神学関連寄付、新規拠出基金
(9)本号および1980年教育(スコットランド)法第6編で使用されている表現は同編と同じ意味を有する。
付表 15 第107条
団体:合理的調整
総則
1 本付表は、本編により合理的調整を行う義務を課せられた団体(A)に適用される。
義務
2 (1)Aは第1、第2および第3の要件に従わなければならない。
(2)本号において、第20条第(3)項、第(4)項または第(5)項のある障害者とは下記の障害者たちをいう。
(a)構成員である、または構成員となることを求めている、または構成員となることを希望するであろう者
(b)準構成員、または
(c)ゲストである者またはゲストになる可能性がある者
(3)第20条は、第(4)段の「当該不利を避けるために」の文言を下記に置き換えたものとして効力を有する。
「(a)当該不利を避けること、または
(b)当該給付、設備、サービスへのアクセスを提供するための、または人々の構成員資格を認めまたはゲストとして招待するための、合理的な代替手段を採用すること。」
(4)第1および第3の要件の関連事項とは下記をいう。
(a)給付、設備、サービスへのアクセス
(b)当該権利を保持しており、またはこれらが変更されることを避けようとする構成員または準構成員
(c)構成員資格を認められまたはゲストとして招待されたこと
(5)第2の要件の関連事項とは下記をいう。
(a)給付、設備、サービスへのアクセス
(b)構成員資格を認められまたはゲストとして招待されたこと
(6)第2の要件の物理的特徴には、(Aが占有する不動産の物理的特徴に加えて)Aが占有する不動産以外の不動産での給付、設備、サービスの提供を目的とする過程において、AまたはAの代理人がもたらした物理的特徴を含む。
(7)本号は、下記を根本的に変更するある手段を講じることをAに要求するものではない。
(a)当該の給付、設備、サービスの性質、または
(b)団体の性質
(8)本号はまた、団体の会議が開催される家屋の所有者である構成員または準構成員に対し当該家屋の物理的特徴の変更を義務付けるものではない。
付表 16 第107条
団体:例外
単一の特性の団体
1 (1)ある団体は、構成員資格を特定の保護特性を共有する者たちに制限している場合には第101条第(1)項の違反にはあたらない。
(2)構成員資格を特定の保護特性を共有する者たちに制限しているある団体は、給付、設備、サービスに関連したアクセスを、準構成員を当該特性を共有する当該者たちに制限しても第101条第(3)項の違反にはあたらない。
(3)構成員資格を特定の保護特性を共有する者たちに限定しているある団体は、特定の保護特性を共有する当該者たちのみをゲストとして招待し、あるいはゲストとして招待されることを許可しても第102条第(1)項の違反にはあたらない。
(4)人種に関連する限り、第(1)段から第(3)段は肌の色には適用されない。
(5)本号は、登録政党である団体には適用されない。
健康と安全
2 (1)ある団体(A)は、下記に該当する場合は、第101条第(1)項第(b)号の妊婦への差別にあたらない。
(a)Aが妊婦に構成員資格を付与する条件に、妊婦の健康または安全の危険を除去あるいは軽減する意図による条件が含まれており、
(b)当該事項を含まない条件で構成員資格を付与すると当該妊婦の健康または安全の危険があるとAが合理的に確信しており、
(c)他の身体的条件を有する者たちに構成員資格を付与するためAが設定した条件には、これらの者の健康または安全への危険を除去あるいは軽減するための事項が含まれており、かつ
(d)当該事項を含まない条件で構成員資格を付与すると、妊婦の健康または安全に危険が生じる可能性があるとAが合理的に確信する場合
(2)第(1)段は、第101条第(1)項第(b)号に適用されることと同じく第102条第(1)項第(b)号に適用される。当該目的において、ある者に構成員資格を付与するとは、当該者をゲストとして招待しまたはゲストとして招待されることを許可することと読み替える。
(3)ある団体(A)は、ある妊婦について、下記に該当する場合は、妊娠を理由とした当該妊婦に対する差別として第101条第(2)項第(a)号または第(3)項第(a)号あるいは第102条第(2)項第(a)号への違反にあたらない。
(a)Aが当該妊婦に給付、設備、サービスへのアクセスを提供する方法には、当該妊婦の健康または安全の危険を除去または軽減する意図があり、
(b)当該事項を含まない条件で給付、設備、サービスへのアクセスを提供すると当該妊婦の健康または安全の危険があるとAが合理的に確信しており、
(c)Aが他の身体的条件を有する者たちに給付、設備、サービスへのアクセスを提供するためAが設定した条件には、当該者たちの健康または安全への危険を除去または軽減するための事項が含まれており、かつ
(d)当該事項を含まない条件で、当該者たちに給付、設備、サービスへのアクセスを提供すると、当該者たちの健康または安全に危険が生じる可能性があるとAが合理的に確信する場合
(4)団体(A)は、下記に該当する場合は、Aがある妊婦に給付、設備、サービスへのアクセスを提供しない場合に第101条第(2)項第(a)号または第(3)項第(a)号あるいは第102条第(2)項第(a)号の違反にはあたらない。
(a)Aは、Aが当該妊婦への給付、設備、サービスへのアクセスの提供は、その妊娠を理由として、当該妊婦の健康または安全に危険が生じると合理的に確信しており、
(b)Aは、他の身体的条件を有する者たちにAが給付、設備、サービスへのアクセスを提供しておらず、かつ
(c)当該提供を行わない理由が、Aは、当該給付、設備、サービスへのアクセスの提供すると当該者たちの健康および安全に危険が生じると合理的に確信している場合
(5)ある団体(A)は、ある妊婦について、下記に該当する場合には、妊娠を理由とする当該妊婦に対する差別として第101条第(2)項第(c)号または第(3)項第(c)号の違反にはあたらない。
(a)Aの構成員資格の条件または準構成員としての権利の変更が、当該妊婦の健康または安全の危険の除去または軽減を意図している場合であって
(b)Aの条件または権利を変更しなければ当該妊婦の健康または安全の危険が生じるとAが合理的に確信しており、
(c)他の身体的条件の者たちについてAは構成員資格の条件または準構成員としての権利を変更しており、
(d)当該者たちの条件または権利の変更が当該者たちの健康または安全の危険の除去または軽減を意図しており、かつ
(e)当該条件または権利の変更を行わなければ当該者たちの健康または安全の危険が生じる可能性があるとAが合理的に確信する場合
付表 17 第116条
障害を持つ児童、生徒および学生:執行
第1編
序
1 本付表において、
「審判所」とは下記をいう。
(a)イングランドの学校に関しては第一審審判所
(b)ウェールズの学校に関しては、ウェールズ特別教育ニーズ審判所
(c)スコットランドの学校に関しては、スコットランド追加支援ニーズ審判所
「 イングランドの 審判所」とは第一審審判所をいう。
「ウェールズの審判所」とはウェールズ特別教育ニーズ審判所をいう。
「スコットランドの審判所」とはスコットランド追加支援ニーズ審判所をいう。
「責任機関」とは第85条に従って解釈される。
第2編
イングランドとウェールズの審判所
序
2 本付表の本編はイングランドの審判所およびウェールズの審判所に関連して適用される。
管轄権
3 ある責任機関が第6編第1章に違反しているとして、ある者の障害を理由として申立てる場合、当該者の親が審判所に申立てるものとする。
訴訟提起の時期
4 (1)申立による訴訟は、申立の原因行為が発生した日から6ヶ月以内に行わなければならない。
(2)2006年平等法第27条に基づく訴訟または訴訟予定に関連して、同条に従って当該期間の終了前に紛争が調停に付された場合、当該期間は3ヶ月延長される。
(3)審判所は期限を過ぎた申立を検討することができる。
(4)審判所が過去に同項に基づく申立の審判を行わないことを決定していた場合には、第(3)段は適用されない。
(5)第(1)段の適用において、
(a)違反の根拠が契約条件にある場合、当該行為は契約期間を通じて存在していたものとして扱われる。
(b)一定期間を通じて存在した行為は、当該期間の末に発生したものとして扱われる。
(c)不作為は、当該者が当該不作為を決定したときに発生したものとして扱われる。
(6)これに反する証拠が存在しない場合、ある者(P)は下記のときに不作為を決定したものとみなす。
(a)Pが不作為と矛盾する行為を行ったとき、または
(b)Pに矛盾する行為がなかった場合には、Pが行為を行うことが合理的に期待されたと思われる期間の末
権限
5 (1)本号は、審判所が違反が発生したと認定した場合に適用される。
(2)審判所は、適切と考える場合当該命令を発することができる。
(3)第(2)段による権限は、
(a)特に、申立に関連する事項が当該者に与える悪影響を軽減しまたは削減するために行使することができる。
(b)補償金の支払を命じる権限を含まない。
手続
6 (1)本号はウェールズの審判所に関連して適用される。
(2)ウェールズの大臣は、規則により下記について定めることができる。
(a)第3号の申立による訴訟
(b)申立の提出
(3)当該規則には、特に、下記に関する規定を含めることができる。
(a)申立の提出を行う方法
(b)予備的事項または派生的事項を取り扱う権限を付与するためのもの(特に、第4号第(3)段の決定を審判長またはその代理人が行うことを含む)
(c)構成員の当該代理人を除き、ある構成員が欠席している場合であっても聴聞を実施できるようにするためのもの
(d)当事者たちの代理として出廷できる者たちに関するもの
(e)記録文書またはその他の詳細文書の開示または閲覧につき、州裁判所が付与できる権利を付与するためのもの
(f)ある者たちに対し、出廷して証拠を提示し文書を提出するよう要求するもの
(g)証人の宣誓の実施を管理する権限を付与すること
(h)所定の状況において、聴聞を実施せずに申立の審判を行うこと
(i)申立の取り下げ
(j)審判所による訴訟の保留を可能にすること
(k)経費または費用の負担を定めること
(l)解決の費用または経費の負担を決定すること(特に、州裁判所による経費の査定を可能にすること)
(m)決定と命令の登録と証明について
(n)規則に基づいて決定される可能性がある状況において、過去の決定の見直しまたは過去の命令の変更または取消を可能にすること。
(4)訴訟は、所定の状況を除き、非公開とする。
(5)ウェールズの大臣は、審判所に出廷させる目的でまたはこれに結びついてして、大臣が決定する手当を出廷者たちに支払うことができる。
(6)1996年仲裁法第1編は訴訟には適用されないが、規則により、同編の規定に対応する訴訟に関連した規定を定めることができる。
(7)当該規則により、所定の状況において、1996年教育法第4編(特別教育ニーズ)に基づく上訴により行う申立について規定を定めることができる。
(8)ある者は、下記への遵守を怠った場合違反者とする。
(a)第(3)段(e)が定める、文書の開示または閲覧に関する要件、または
(b)第(3)段(f)が定める要件
(9)違反が認定されたある者には即決判決により標準段階の段階3を超えない罰金を科す。
第3編
スコットランドの審判所
序
7 本付表の本編はスコットランドの審判所に関連して適用される。
管轄権
8 ある責任機関が第6編第1章に違反しているとして、ある者の障害を理由として申立てる場合、審判所への申立は下記の者が行う。
(a)当該者の親
(b)申立を行う資格を有する者については当該者
権限
9 (1)本号は、審判所が違反が発生したと認定した場合に適用される。
(2)審判所は適切と考える場合当該命令を発することができる。
(3)第(2)段に基づく権限は、
(a)特に、当該申立が関連する事項が当該者に与える悪影響を軽減しまたは削減するために行使することができる。
(b)補償金の支払を命じる権限を含まない。.
手続等
10 (1)スコットランドの大臣は下記に関する規則を定めることができる。
(a)第8号の申立に基づく訴訟
(b)申立の提出
(2)当該規則には、特に、下記に関する規定を含めることができる。
(a)ある申立で取るべき形式と方法
(b)申立を提出する時期
(c)申立の取り下げ
(d)文書の回収と閲覧
(e)当事者たちに代理して出廷できる者たち
(f)訴訟で当事者または証人を支援するため当該者または当該証人とともに出廷できる者たち
(g)所定の状況において、当事者たち以外の指定した者たちが出廷しまたは代理人を立てることを認めること
(h)指定の事項について、指定した者たちが指定した他の者たちに通知を行うよう要求すること
(i)当該通知がなされなければならない時期
(j)ある審判所において招集者以外のの審判所の構成員が不存在でも審判手続の遂行を可能にすること
(k)招集者単独により、または指定された審判所の他の構成員たちとともに、訴訟の予備的事項または派生的事項の決定を行えるようにすること
(l)審判を非公開にできるようにすること
(m)ある審判所が、審判手続の全部または一部任意の者の出廷を禁止できるようにすること
(n)ある審判所が、審判手続の全部または一部について、議事録を制限できるようにすること
(o)ある審判所が、ある聴聞を行わずに所定の諸事項の審判を行えるようにすること
(p)ある審判所の決定および命令の記録と公表
(q)ある所定の状況において、審判所が医療その他の報告を要求できるようにすること
(r)ある審判所が所定の期間内に所定の措置または決定を行うよう義務付けること
(s)ある審判所が費用負担を命じることができるようにすること
(t)当該費用の課税または課徴について
(u)所定の状況においてある審判所がその決定、命令、賠償命令の見直し、変更、取消を行えるようにすること
(v)所定の状況において、ある審判所が他の審判所の決定、命令、賠償命令の見直しを行い、当該決定、命令、賠償命令について適当と考える措置(変更および取消を含む)を取ることができるようにすること
上訴
11 (1)第(2)段に記載した者たちのいずれかは、本付表に関連する申立に関連する審判所の決定の法律上の問題点について民事控訴院に上訴することができる。
(2)当該者たちとは下記をいう。
(a)申立を行った当該者
(b)当該責任機関
(3)第(1)段により民事控訴院が上訴を認める場合、民事控訴院は下記を行うことができる。
(a)原審判所または別途に構成された審判所に差し戻し、民事控訴院が適切と考える事件の対処を審判所に指示すること
(b)民事控訴院が必要または適切と考える補助的命令を発すること
2004年教育(学習追加支援)(スコットランド)法の修正
12 2004年教育(追加学習支援)(スコットランド)法(asp4)を下記のように改正する。
(a)第17条第(1)項、「本法により審判所に付与された職務の遂行のため」を削除する。
(b)第17条第(1)項の後に下記を挿入する。
「(1A)審判所は下記により付与された職務を遂行する。
(a)本法、および
(b)2010年平等法」
(c)付表1第1号の「審判所の職務」の定義中、「法律」の後に「または2010年平等法」を挿入する。
第4編
入学許可と除籍
入学許可
13 (1)本号は、入学許可の決定に関連して不服申立の取り決めが行われていた場合に適用される。
(2)責任機関がある者の障害を理由として入学許可の決定において第6編第1章に違反したとの申立は、不服申立の取り決めに従って行わなければならない。
(3)申立を行う先の機関は、不服申立の取り決めにより不服申立に関する権限を有する機関とする。
(4)不服申立の取り決めとは下記による取り決めをいう。
(a)1998年学校標準・体制法第94条、または
(b)1996年教育法第482条に基づくあるアカデミーの責任機関と国務大臣との間の取り決め、であって当該者の親が決定に対して不服申立を行うことを認めているもの
(5)入学許可の決定とは下記をいう。
(a)1998年学校標準・体制法第94条第(1)項また第(2)項が規定している種類の決定
(b)責任機関またはその代理による、ある者のアカデミーへの入学を許可するかどうかの決定
除籍
14 (1)本号は、除籍決定に関連して不服申立の取り決めが行われていた場合に適用される。
(2)責任機関がある者の障害を理由として除籍の決定において第6編第1章に違反したとの申立は、不服申立の取り決めに従って行わなければならない。
(3)申立を行う先の機関は、不服申立の取り決めにより不服申立に関する権限を有する機関とする。
(4)不服申立の取り決めとは下記による取り決めをいう。
(a)2002年教育法第52条第(3)項、または
(b)1996年教育法第482条に基づくあるアカデミーの責任機関と国務大臣との間の取り決めであって、当該者の親が決定に対して不服申立を行うことを認めているもの
(5)除籍の決定とは下記をいう。
(a)2002年教育法第52条第(3)項が規定している種類の決定
(b)アカデミーの校長から永久除籍処分を受けた児童、生徒および学生について、責任機関またはその代理による、児童、生徒および学生を復籍させないという決定
(6)公立学校に関連する「責任機関」には統括機関の懲戒委員会を含む。ただし、2002年教育法第19条により当該委員会の設立が義務付けられている場合に限る。
(7)「公立学校」とは、1998年学校標準・体制法第20条第(7)項が定義する意味を有する。