図1.6-1 ノルウェーにおける関係主体の全体像
ノルウェー政府では、児童・平等省が各省庁との調整を行っている。障害者に対する各種支援や給付金提供は、政府内の部局であるノルウェー労働福祉局が行っている。
ノルウェーにはノルウェー障害者組織連盟、ノルウェー障害者フォーラムをはじめとする多くの市民社会組織があり、パラレルレポートを提出した。ノルウェー政府は市民社会に対して活動資金を援助し、定期的に会合を行っている。
独立した仕組みとしては、ノルウェー国家人権機関、差別禁止裁定委員会、平等・差別禁止オンブッドの三つがある。
ノルウェー国家人権委員会は人権の保護と促進、人権規範遵守の監視を主な任務とする。差別禁止裁定委員会は、差別案件の審理および損害賠償命令などの適用を行う。平等・差別禁止オンブッドは、条約実施の監視と差別に関する苦情の受付、パラレルレポートの執筆などを担当する。受け付けた苦情に関しては、差別禁止裁定委員会に申立てを行うことができる。平等・差別禁止オンブッドの中には利用者委員会があり、市民社会組織との協業や、ノウハウの交換を行っている。