図1.5-1 ギリシャにおける関係主体の全体像
ギリシャの中央連絡先は、司法・透明性・人権省の人権事務総局となっている。地方・自治体レベルでも中央連絡先が設置されており、それらは相互運用がなされている。
調整のための仕組みは国務省が担っている。国務省は、障害者権利条約と選択議定書に関する業務を担当しており、関係政府機関に対し、国家行動計画の実施評価及び監視、並びに関係部門・機関間の調整を行っている。
中央連絡先と調整のための仕組みは互いに連携している。
独立した仕組みはオンブズマンがその役割を担っている。オンブズマンは、ギリシャ政府機関の監視のほか、障害者差別の苦情受付、法律や政策と障害者権利条約との適合性に関する意見表明、年次報告書の作成を行っている。
バリ原則に準拠した独立機関としては、ギリシャ全国人権委員会がある。この機関はパラレルレポートを提出しているが、障害者権利条約の監視の仕組みには組み込まれていない。
ギリシャの主な市民社会組織としては、全国障害者連合とギリシャヘルシンキモニターの2団体が挙げられる。これらの団体は政府の条約実施を監視する一方で、政府機関との協議も行っている。