図1.7-1 アルバニアにおける関係主体の全体像

 アルバニア政府としての統一的な中央連絡先については、政府報告や政府回答で言及されておらず不明である。
 政府機関の中では、健康・社会保護省(MHSP)が調整の仕組みとなっており、中央政府の各省庁に対して条約実施に当たっての調整や監視を行っている。また、州政府と基礎自治体が、地域レベルでの障害者サービスの管理を行っている。
 独立した仕組みは、オンブズマンと差別防止委員会がその役割を担っており、それぞれが政府機関を監視している。
 オンブズマンはパリ原則に準拠しており、苦情の受付や政府機関への勧告を行う。差別防止委員会は苦情の受付のほか、平等や無差別に関する調査・報告、並びに差別の疑いのある施設への捜査を行う。
 市民社会組織としては、アルバニア障害者団体ネットワーク、カリタス・アルバニア、アルバニア盲人協会が主なものとなっている。政府はこうした市民社会組織の活動を支援している。
 障害者を政策に関与させる仕組みとして、全国障害委員会(NDC)が設置されている。この委員会は、政府機関と市民社会から代表者を集めて成り立っており、議長は政府側から出される。主な活動内容は、政策に関する助言、政府機関への勧告、そして意識向上活動である。なお、アルバニア盲人協会はこの委員会に加入していない。

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