第2章 2020年東京オリンピック・パラリンピックに向けて
第2節 2020年東京大会に係る障害者関連施策
1.大会に向けたアクセシビリティの実現
障害の有無に関わらず、全ての人々にとってアクセス可能でインクルーシブな2020年東京大会を実現するべく、平成26(2014)年11月、東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会、国の関係行政機関、東京都、関係地方公共団体、障害者団体及び障害者スポーツに関わる団体等が連携し、バリアフリーの取組を促進する東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会に向けたアクセシビリティ協議会(以下「協議会」という。)を設置した。当該協議会は、組織委員会が関係行政機関や関係団体等の参画を得て「Tokyo2020アクセシビリティ・ガイドライン」を策定し、国際パラリンピック委員会の承認を得た上で大会関係施設の設備設計や大会運営に反映させることに加え、公共交通事業者等が管理するアクセス経路におけるバリアフリー化や、幅広い関係者による心のバリアフリーに向けて働きかけを行うことを目的とする。
また、協議会の下に部会を設置し、実務者による協議及び調整を開始した。(図表2-8、2-9)
<1> 建築部会(平成26(2014)年11月~)
2020年東京大会の各会場における通路・手すり、エレベーター、駐車場、客席、トイレ、更衣室等におけるバリアフリーの技術仕様を中心に協議
<2> 交通・アクセス部会(平成26(2014)年11月~)
2020年東京大会へのアクセス経路に関わる空港・駅・港湾・道路・バス停における通路・手すり、エレベーター、駐車場、待機場所、トイレ等のバリアフリーの技術仕様や、2020年東京大会に関わる電車・バス・専用車等の輸送車輌におけるバリアフリーの技術仕様を中心に協議
<3> コミュニケーション・サービス部会(平成27(2015)年5月~)
宿泊・食事関連施設内の設備、組織委員会による情報発信・標識掲示・各種受付等の技術仕様や、スタッフ・ボランティアを始めとした幅広い関係者による誘導等に関わるトレーニングの指針を協議し、併せて心のバリアフリーに向けた活用方法について協議